シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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駄目だ。書く気力が中々でない……。そして今後の展開も中々思い浮かばない……


第八十四話「先進11ヶ国会議7~終~」

a.t.s55(皇歴55年)/4 /25/??:?? カルトアルパス港

 グレートアトラスターに乗船していたシエリアは今にも死にそうな顔をしながら目の前に浮かぶシーランド帝国の軍艦を見上げている。気分はまさに死刑台へと登る死刑囚の気分だ。実際、捕虜となっている彼女は何かあればその身分へと落ちる事は想像に難くない。

 

「今更ながらに思い出す事が出来たな」

 

 ふと、第一艦隊を眺めていたラクスタルがつぶやく。航空機の攻撃を受けて大破した艦橋にいた彼だがシエリアと共に数少ない艦橋の生き残りとして捕虜になっていた。

 

「どうかしましたか?」

「パガンダ王国を滅ぼした際、我々は元の世界の常識が通じない事を理解したはずだ。しかし、実際はこうしてその常識に囚われ、無謀な攻撃を行おうとして、手痛いしっぺ返しを受けた」

「それは……」

 

 シエリアはラクスタルの言葉に詰まる。実際、彼女もどこかしら内心で元の世界の常識を基準にしていた。出なければ現実を見せられた時にあれほどうろたえる事はなかっただろう。そして、今のグラ・バルカス帝国は自分たち以上に常識に囚われ、破滅への道を直進し続けている者達が国家運営を行っている。

 

「我々がどうなるのか分からないが少なくとも良い待遇を受けられるとは思えない。そして我々以上に本国がどうなるのか、どのような結末を迎えるのかすらわからない」

「我々は、欲の為に破滅へと向かってしまっているのですね……」

 

 シエリアとラクスタルは何も分からない自分たちと祖国の行く末に暗い表情を見せるのだった。

 

 

 

 

a.t.s55(皇歴55年)/4 /26/0:12 シーランド帝国ブリテン島某所

 秘匿に秘匿されたブリテン島の某所。そこにはシーランド帝国が誇る第四潜水艦隊の基地が存在している。第四潜水艦隊は原子力潜水艦20隻のみで構成された艦隊であり、そのために海中に身を潜めている事がほとんどであり軍部の人間ですら詳細を知る人物は少ない。

 そんな彼らの次の任務はグラ・バルカス帝国に対する通商破壊である。グラ・バルカス帝国がこちらを、正確には先進11ヶ国会議が開催されていたカルトアルパス港を襲撃する姿勢を見せた報復であった。

 シーランド帝国では衛星を用いる事でグラ・バルカス帝国の本土の位置を正確に把握していた。とは言えそれはあくまで脅威であると認定されていた為に全力で捜索した結果であり他の国々の調査は疎かにされていた。特に勢力圏外の文明圏外国は調査すらしていない国も多数存在していた。

 

「出港する」

 

 司令長官のジェームズの言葉に従い20隻の原子力潜水艦は一斉に動き出した。彼らは数か月は余裕で食べられるだけの食料を積み込んだ彼らはレイフォル州を目指す。そこに往来する船を片っ端から沈める予定である。途中弾薬などの補給の為に通常動力の潜水艦隊と交代する予定ではあるがこれらは第四潜水艦隊が主導して行われる事になっている。

 

「敵が潜水艦を知っているかは分からないが地球基準で言うのなら知っている、運用している可能性は高い。駆逐艦等による対潜攻撃に気を付けつつ任務を実行するぞ」

 

 ジェームズは長年潜水艦隊を率いてきた猛者だけあり潜水艦に対する対策を取られる可能性を考慮していた。いくら敵の技術力が半世紀近く前の物であろうと沈められないとは限らないのだ。原子力艦と言う海軍において重要な艦隊を20隻も率いる彼に油断も慢心も存在しなかった。

 とは言え原子力潜水艦はまだ出港したばかりであり、彼らの力が存分に発揮されるようになるのはまだまだ先の事であった。そして、彼らの力がグラ・バルカス帝国に向かって放たれる事になった時、彼らは更に窮地に追い込まれる事になる。

 

 

 

 

a.t.s55(皇歴55年)/4 /25/10:12 カルトアルパス港ムー使節団逗留中ホテル

「我が国内に基地を建設したいと?」

「ええ、グラ・バルカス帝国と本格的に衝突する事を考えると確実にそれが必要です」

 

 ムーの外交官ヌーカウルはシーランド帝国のカラムの提案について思案する。ムーとしてもグラ・バルカス帝国の脅威をそのままにしておくわけにはいかない。最近ではイルネティア王国が滅ぼされており、元レイフォルの属国だったヒノマワリ王国もグラ・バルカス帝国に恭順する様子を見せ始めている。ヒノマワリ王国が落ちれば次に彼らの矛先が向かうのはムーだろう。それが分かるからこそ内心でシーランド帝国の提案について乗り気であった。

 

「(とは言えシーランド帝国もグラ・バルカス帝国と変わらない侵略国家だ。しかもその技術力は彼らを優に超えている。……これ以上増長させるような事になるのは不味いか)そちらの提案はこちらとしても魅力的です。ですが今のままでは承諾しかねます。先ずは詳細を知らない事には」

「(警戒している、か。仕方ない事かもしれないがムーとの距離の遠さやウィリアム陛下の性格を伝えて多少なりとも安心させる必要があるか)勿論です。先ず、こちらとしては基地を建設するにあたり……」

 

 両者の協議は日付を越えてからも続けられ、カラムが部屋を後にしたのは3時近くになった時だった。両者の協議がどのような結果を迎えたのか? それは先進11ヶ国会議後から始まったシーランド帝国の軍人達によるムー国内への軍事基地建設を見れば察しがつくだろう。ムーの全面協力の下、シーランド帝国はグラ・バルカス帝国との本格的な戦争に向けて準備を開始するのだった。

 




原子力潜水艦って電気だけじゃなくて水と空気も作れるという事実に滅茶苦茶驚いた。想像以上に原潜のメリットが大きかった……。

未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して

  • 原作での登場まで待つ
  • 作者が想像して書いて
  • 別のオリジナル国家とかに変更する
  • 魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了
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