a.t.s56(皇歴56年)/1/4/16:00 フィルアデス連邦シーランド帝国直轄領海軍造船所
「ふ、フハハハハハ!!!!! 我らは遂にやり遂げたぞ! どうだ! 思い知ったか!」
目の周りを真っ黒にし、血走った目で発狂する技術者。その周りには力なく倒れ伏す同僚が転がっている。まるで彼一人が周囲の同僚を倒したかのような絵面だがそれは彼らがいる場所が港で、沖にはシーランド帝国の国旗を付けたグレートアトラスターの姿を見れば察しがつくだろう。
毎日18時間労働の末に約半年で近代化改修を終える事に成功したグレートアトラスターは今日、ムー大陸に向かう第一・第二・第三艦隊に合流する事となっている。これらの艦隊は臨時で統合軍として再編成されている。
シーランド帝国の最新鋭にして国家の象徴と言える第一艦隊。歴戦の強者がひしめく第二艦隊。若いものの、将来有望な第三艦隊とほぼすべての海軍水上戦力を合わせたこの艦隊の内訳は以下の通りである。
○原子力航空母艦5隻(キング・オブ・ライオネス級)
○航空母艦25隻(クイーン・グィネヴィア級、プリンセス・オブ・モードレッド級等)
○戦艦10隻(シーランド級)
○巡洋艦35隻(リヴァプール級、エディンバラ級等)
○駆逐艦66隻(D級駆逐艦シリーズ)
○補給艦・給油艦・病院船等複数
統合軍の総数だけで神聖ミリシアル帝国・ムーの艦隊数を超えるだろう。まさにシーランド帝国の総力を上げた大艦隊となっている。ここにグレートアトラスターも加わるわけだが近代化改修をしたスペックも大幅に変わっている。
全長:263.6m
全幅:38.9m
満載排水量:73,000越
機関:SE-02ガスタービン
速力:30ノット越
兵装
・46㎝三連装砲改2基
・15.5㎝単装砲2基
・XXX垂直発射システム20セル1基(艦対空、艦対地ミサイル搭載)
・第6号全自動対空機関砲2基(CIWS)
・12.7㎜単装機銃10基
初期から搭載されていた46㎝砲は破壊されてしまっていた為、修復・改良しつつ1基を外してその箇所に無理やりセルをねじ込んだ。副砲も同じく破壊されていた為全て解体して速射砲としてD級駆逐艦シリーズの最新鋭D7級駆逐艦に搭載されている15.5㎝砲を新たに前後に搭載した。更には機銃類もほぼすべてが破壊されていた為に後付けで一人で運用可能な単装機銃を付けたが対空攻撃はシーランド帝国が開発したCIWS、第六号機関砲と艦対空ミサイルが主武装となっている。
これほどの大幅な改良であり、更には機関すら変更したことで機動性や出力も上がったがそれらを半年でこなす関係で技術者は休みなく働く事になったのである。この改修に招集された技術者は三桁を優に超えており、現場作業員も含めれば千人は超えている。しかし、今グレートアトラスターの出航を見送っているのは半分にも満たない200人程であり残り700人は疲労で休息している。残りは永年の眠りについてしまっている。
「くそが! 二度とこんな依頼引き受けるか! そのままどこにでもいけ! そして俺の前に現れるな! ○ね! カス! ○○○○!!!!!」
技術者は疲れのあまり壊れてしまったのだろう。ドン引きするような罵詈雑言をグレートアトラスターに浴びせ続け、その姿が見えなくなった後、まるで糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちるのだった。
a.t.s56(皇歴56年)/1/8/11:00 神聖ミリシアル帝国帝都ルーンポリス
シーランド帝国の統合軍が出港した事は神聖ミリシアル帝国にも直ぐに伝わったが彼らはその規模に度肝を抜かれていた。
自分たちですら苦戦する相手を難なく倒せるシーランド帝国の艦が合計100隻を超えて参加する。グラ・バルカス帝国の規模にもよるが先ず負けるはずがないという思いが彼らの脳を占めた。
「シーランド帝国はレイフォル州の孤立化だけではなく本土にまで攻め入るつもりなのか?」
「これでいて海域防衛用の艦隊は残しているのだろう? シーランド帝国は一体どれだけの艦隊を保有しているのだ……」
誰もが驚きを持つ中ミリシアル8世だけは落ち着いていた。
「シーランド帝国は本気でグラ・バルカス帝国を終わらせるつもりなのであろう。恐らく今回の遠征でグラ・バルカス帝国の海上戦力は消滅する。二度と大海原を自由に航海し、大海を支配する事など出来ない……、いやそれどころか船さえ作れない程の大打撃を受ける事になるだろう。そうなれば我らがグラ・バルカス帝国とたたかう機会は二度と訪れない。これが最後のチャンスだ。我々は我々に出来る全力で以てカルトアルパス港での借りを返すのだ」
ミリシアル8世は今回の遠征をグラ・バルカス帝国との最後の一戦と考えて主力艦隊及び切り札である空中戦艦パル・キマイラを4隻投入する事を決定した。このパル・キマイラはグラ・バルカス帝国、シーランド帝国双方に大きな衝撃を与え、改めてここが異世界だという認識を植え付ける事になる。
軽く説明
キング・オブ・ライオネス級原子力航空母艦
シーランド帝国の最新鋭原子力航空母艦。基準排水量20万トン越えの巨大艦艇である。
クイーン・グィネヴィア級航空母艦
シーランド帝国の主力空母。名前の由来は今は亡き皇太子妃グィネヴィアであるがウィリアムが皇帝に即位した際にクイーン・グィネヴィア級へと改名された。これが何を意味しているのか、誰もが理解しているがその事を口にする事はない。
リヴァプール級巡洋艦
シーランド帝国の歴戦の巡洋艦。
エディンバラ級巡洋艦
シーランド帝国の最新鋭巡洋艦。
D級駆逐艦シリーズ
シーランド帝国が代々開発している駆逐艦のシリーズ。D1級、D2級はほぼ退役しており、現在はD6級が主力として活躍している。D7級はステルス艦として開発されている為異色の駆逐艦となっている。
未だ本編に出て来ない魔法帝国に関して
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原作での登場まで待つ
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作者が想像して書いて
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別のオリジナル国家とかに変更する
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魔法帝国ではなくグラ・バルカス編で終了