シーランド帝国召喚   作:鈴木颯手

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漸く外伝の竜の伝説を読みました(web版)。カルアミーク王国の詳細が結構判明すると同時に軌道修正を余儀なくされた……


閑話1-1~
第九話「戦間期・1-1」


a.t.s52(皇歴52年)/3/13/15:30シーランド帝国領ロウリア、クワトイネ公国国境付近

クワトイネ公国の商人ハーヴェスはシーランド帝国を恐れていない数少ない人物だった。ロウリア王国滅亡はそれまで圧力をかけられていたクワトイネ公国からすれば喜ばしいと思うと同時にそのロウリア王国を短期間で滅ぼしたシーランド帝国への恐怖が募ることとなった。幸い公都クワトイネやマイハークではウィリアム皇太子が必死にシーランド帝国のヘイトの軽減を行っている為そこまでではないがギムやエジェイなどではシーランド帝国への恐怖が強まっていた。彼はそんなギムからやってきており狙いはロウリアへの販路の拡大であった。彼はギムでは誰もが知っている程の大商人だがギムを一歩出ればその知名度は一気に低くなる。彼としてはギムでやっていければそれでいいと思っていたがそんな時にロウリア王国が滅亡したことを知った。更に噂だがどの都市もシーランド帝国の攻撃で打撃を受けているという。ハーヴェスは降って湧いたこのチャンスにいち早く行動を開始した。幸い彼はウィリアム達シーランド帝国陸軍が駐留していた時にシーランド帝国への通行許可証を貰っていた。それも皇太子直々の指印までされている為これほど安心して通行できるものは皇帝のもの以外ないだろう。

 

「ふむ、ロウリアでの商売が目的か」

「はい。販売物は食料となっています」

「……うむ。なら積み荷を軽く見せてもらえれば問題ないな」

 

ハーヴェスは国境に作られた簡易関所で通行許可証を見せ軽くつみにを確認されてすぐに通る事を許された。戦後直ぐなら誰であろうと通れなかっただろうが既にロウリア王国降伏から約ひと月が建っている。復興は全く住んでいないが人の移動は緩和されつつあった。

馬車一杯に食料を積み込んでいたハーヴェスはまずは近くの都市に向かうかと思いながら馬車を進める。目当ての都市がない事も知らずに。そして彼は知ることとなるだろう。大半の都市がなくなりロウリア王国の流通が完全に死んでいる事を。餓死者は出てないながらもこのままでは餓死者が大量に出るであろうことを。

彼は直ぐに食料を格安で売ると再びギムに戻った。そして今度は大量の食糧を持ってロウリアへと向かった。ロウリア人の間でハーヴェスの人気が高まりクワトイネ公国内でよりも知名度が高まっていくがそれはまだ先の話である。

 

 

 

 

シーランド帝国の北部にある環状島には三つの国が存在している。彼らはその島の形状故に外界との接触が出来なかった事もあり世界とは彼らにとって環状島の中のことをさした。

そんな島にシーランド帝国は艦隊を派遣した。外交官を連れた艦隊は島の近くまでくると空母より大型の輸送ヘリを発艦させた。そして驚かすことになるだろうが外交をするためには仕方がなかった。だが彼らは運がなかった。彼らが降り立ったのは三大諸侯の一角マウリ・ハンマンが統治する領土だった。更に丁度大魔導士オルドが遺跡より発掘した技術を用いての新兵器の開発が行われていた。外交官らは降り立った瞬間に攻撃を受けヘリ自体は火喰い鳥に火炎を吐かれながら逃げようとしたがプロペラに火喰い鳥がぶつかり墜落した。外交官3名、操縦員3名、護衛が2名死亡する結果となった。

シーランド帝国艦隊はこれを一方的な攻撃と受け取り臨戦態勢に移った。艦隊は対地ミサイルをヘリが墜落した周辺を中心に攻撃を開始した。更に空母からは艦載機が発艦。殉職した外交官たちの仇を討つべく環状島に侵入、攻撃を行った。

大魔導士オルドはミサイルや艦載機のすがたを見て驚きながら爆死しマウリ・ハンマンは何が起きたのか知ることもなく肉片も残さずに死亡した。しかし、艦載機の攻撃はこれでは終わらなかった。そもそも環状島がどうなっているのか知らないのである。その為艦載機は更なる攻撃対象に人が多い都市、王都アルクールに攻撃を開始した。王都は謎の飛行物体の襲来にパニックに陥るがミサイルの攻撃や重火器の前に命を散らしていった。王都は瓦礫尾の山となるまで攻撃が行われ全弾を打ち尽くした艦載機群は悠々と空母へと戻っていった。そして入れ違いに武装した兵士を乗せたヘリがいくつも現れカルアミークを占領していく。王国は僅か一日で滅亡したのである。これに驚いたのが残りの2国である。2国はシーランド帝国に接触し国家としての命を保たせることに成功すると同時に手違いで滅びることとなった不運なカルアミークに同情するのであった。

しかし、残りの2国はその後に行われたカルアミークの復興事業にシーランド帝国の技術力を思い知った。それと同時に自分たちでは決して叶わない相手であることも。カルアミークが滅びてから二か月後、2国はシーランド帝国に従属を願い出た。2国は併合され旧カルアミーク王国領とともに環状島連合と名称を変えシーランド帝国の属国となるのだった。環状島連合は後に行われるグラメウス大征伐の空軍前線基地として活躍し様々な技術を吸収し大繁栄を遂げていくこととなる。

 




カルアミーク王国
環状島の中にあった国。本来なら約二年後にマウリ・ハンマンの反乱を招くはずだったがその前にその要因諸共滅びたかわいそうな国(エネシー?知らない娘ですね)。残りの2国は当初は国交を結ぶだけだったがシーランド帝国に従属し環状島連合として生まれ変わった。
余談だがシーランド帝国がワイバーンを運用していないため竜はいまだに伝説の生物となっている。
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