覚悟
俺達はアルフレリックの案内でフェアベルゲンに到着した俺達は長老会議にて俺達の目的や経緯についてを話した。まぁこのことについては省略しようと思う。簡単にまとめれば一応は俺達の要求というか目的は問題なく果たすことができるといえるだろう。ただ、相手の一部が今までに事例がないということ、あとは俺達人間というのが認められないのか試してやるということらしく襲い掛かってき、その時はハジメに交渉を任せていたのでハジメがそれを撃退。それもまぁけがを負わせてしまったので余計相手の心証を悪くしてしまい、やや面倒な感じになりかけたがあちらもうまく理性的に対応してくれたおかげで何とかなったのでよしとするとしよう。そして、こちらもうまく対応してくれたことに感謝して会議をあとにした。
そして俺達は周期があるということなので10日という時間を有効に使おうと思っているとハジメがハウリア族を集め今後の方針を話すようだ
ハジメ「お前たちにはこれから訓練してもらう」
シアが代表しハジメになぜ?と問いかける
ハジメ「アホ、俺達がここをたったらどうするつもりだ?今はお前らを守ってやるが要さえ済めばお前たちを守ることはしないぞ?」
そう俺達の契約はそういうことだ。俺達が大樹のもとにたどり着くその時までハウリア族の安全は保障するがその後は含まれない。俺達も目的があるからいつまでも彼らを守ることなんてできない。
ハジメ「お前らに逃げ場はない。隠れ家も庇護もない。だがそんなお前らを魔物や人間は容赦なく襲うだろう。このままなら全滅は避けられないだろう.............だがそれでいいのか?せっかく拾った命をあきらめることになって本当にいいのか?」
重い沈黙がハジメと彼らの間に流れる。だが次の瞬間シアがはっきりと答える。
シア「いいわけありません!」
シアの答えを聞き、ほかの者も「そうだ」とか「生きたい」とか徐々にその決意は彼らに広まっていく
ハジメ「そうだ。いいわけがない。ならどうするか。この場合簡単だ、強くなればいい。弱者から強者になればいい。襲い来るすべての壁をなぎ倒すことのできる強さを手に入れればいい自らの手で己の生を勝ち取れ。」
その言葉には、とても強い思いが込められていた。そうだハジメは..........俺は奈落の底で強くなければいけなかった。弱ければ奈落の魔物のえさになるだけだった。最初から力を持っていた俺以上にハジメは強さへの思いが強かっただろう。かといって俺も負けるつもりはない。大切な人を守るために俺も力が欲しいから.........
優也「ハジメの言う通りだ。強くなければ何も守れない。弱ければ大切な存在を傷つけてしまう。だから力が必要なんだ。お前らもそうだろ?家族が大切なんだろ?」
そんな俺達の言葉を受けても不安そうなハウリアたち。当然といえば当然だろう、彼らは隠密には優れているものの、彼らの性格は戦いにむかない。むしろ戦うという行為すら頭に浮かばないくらいだろう。
ハジメ「.............俺はかつて同じ仲間から”無能”と呼ばれていた。」
ハジメはここに至るまでの事を話した。確かに彼らは以前のハジメに近いものを感じる。だからこそハジメも己の事を話したのだろう。そうしてそんなハウリアたちからしてみれば信じ難い話を聞き彼らの人もには決意のようなものが宿る。そしてシアが.....................
シア「やります。私たちに戦い方を教えてください!!弱いのはもう嫌なんです!!!」
そしてカムも...........
カム「ハジメ殿..........お願いします!」
二人の決意からさらに広がり全員が変わろうと決意する
ハジメ「よし!わかった、覚悟しろよお前等?あくまで自分たちの意思の上で鍛えるんだ。途中辞退したって俺は優しく諭してやる気は微塵もない。わずか10日しかないからな?死に物狂いになってもらうぞ。お前等には残された選択肢は死か生の二つしかないからな?」
その言葉に彼らは覚悟を決めた表情で力強く頷く。
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訓練の前にハジメは宝物庫から短剣などの武器を取り出し彼らに与える。これらの武器は俺やハジメの装備を作ったりするうえで錬成を鍛えるための過程でできたものである。それを彼らに持たせ基本的な動きを教える。ハジメが教えられるのは合理的な動きだ。奈落で身に着けた生きるためのすべを教えていく。優也ならば技術的なものを教えられるので基本はハジメだがそれ以外ですこし教えている。
俺こと優也のメインはユエと一緒にシアの訓練とライセン大渓谷にあるはずの迷宮の入り口の探索だ。シアは魔力もあり魔力の直接操作ができるためユエが専属でつくことになった。俺はユエだけじゃまかなえない近接戦闘についてを教えることになっている。ライセン大渓谷についてだが大迷宮については今はもう知られなくなってしまったものが多く大渓谷のもその一つだ。どうせ時間があるので位置くらいは探っておこうということになり俺が軽めに調べることにした。
基本はシアを二人でしごくのがメインになっている。時折別の場所で大きな悲鳴が複数聞こえたり、”ピー”が入りそうな規制対象にあたるようなワードがこだましている。まぁ俺は基本的な技術を教えてからはシアの方と渓谷との行き来ばかりしているのでハジメがどのようにしているかは知らないが相当厳しくやってるみたいだ。
まぁハジメもハート〇ン方式みたいなのにあこがれというかそういったのが好きだったからのってきているのかなぁ~
*実際はただストレスによる要因が大きい
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6日目の早朝俺はいつも通り目を覚ます。時計はないからわからないが恐らく5時くらいだろう。俺は寝床の傍らに置いてある愛剣である夫婦剣干将莫邪とハジメに作ってもらった刀を持って寝床をあとにする。
手ごろな広場に来た俺はまずは体をほぐしていき、次にダッシュをして体を温めていく。体が温まってきたところでまずは右手にだけ剣を握り振り始める。ただ素振りするのではなくいろんなケースを考慮し振るう。しばらくして今度は左手だけ、そして刀に持ち替えかつて向こうで習っていた剣の型を確認していく。そこまできて少し休憩をはさみ、二刀流の練習を始める。双剣による攻撃が常に単調にならないよう常に意識しながら振るい続ける。はたから見ているとそれは力強くそして鋭く振り込む姿は剣舞のようにも見える。そして今日は付加魔法を用いた状態でもすることにした。
優也「
「
紅い炎と黒い炎をそれぞれ左と右に纏いさらに振り始める。紅と黒の炎を纏った剣戟は先程よりも当然派手でとても雅な舞のようだ。
そのまま優也は頭の中で仮想敵を想定する。相手は.................最終層にいたヒュドラモドキだ。敵の動きを想定し動き始める。攻撃を回避、剣を振るい叩き落してそのまま接近していく、そしてまずは相手の回復役を切り落とす。そしていったん距離をとり回避したのち止まっているといい的なのでまた走り始め相手に的を絞らせないよう意識する。そうしてまた一本と確実に一つずつ首を落としていく、すると最後の一本の光線が放たれるのでそれを左に飛んで回避する。そこから散弾のように放たれるのを回避と剣でそらしたり叩き落し距離を詰める。そして相手もそんな俺を見て光線を放つので上に大きく飛び回避する。そうしてそのまま落下運動を利用して双剣を振りかぶり相手の頭にたたき込み仮想戦闘を終了する。
優也「ふぅ~」
そうして日課の朝練を終えてあたりを見ると7時頃といったぐらいにはなっただろと思い拠点に戻ろうと思うとふと視線を感じ振り向く。
優也「?誰だ?.......って赤い鷹?」
そう日本にいたとき図鑑とかで見た普通の鷹ではなく赤いのである。かといって赤一色というわけでなく、背面は赤いが腹部から尾にかけては黄色である。例えるならゲームなどでの鳳凰のようだといえるだろう。
そんな鷹?は鋭い瞳を俺に向け続けている。敵意があるわけではなく何かを俺に伝えたいのかじーっと見続ける。正直意味が分からないので不思議で仕方ない。餌でも欲しいのか?
すると突然羽ばたいたと思うと俺の足元にきて俺を見上げるので俺はダメもとで話しかける
優也「餌が欲しいのか?」
鷹「.........」フリフリ
首を左右に振った。違うぽっいな、怪我というわけでもなさそうだし、てか俺の言葉理解して反応してる当たり器用だなコイツ。
う~ん何だろうか...................................あっ!もしかして
優也「もしかして契約したいのか?」
契約獣というのがあるというのは王国で学んでいた。魔法で契約するそれはいわゆる口寄せみたいなものである。すると.............
鷹「.........」コクコク
優也「そうゆうことね。ん~問題ないしいっか。契約しようか?」
そういうとまた頷いたので俺は剣を取り出し指先を少し切り自分の血で契約の魔法陣を地面に書き込む。うろ覚えなので不安だが何とか書ききった。するとそこに鷹は飛び乗ったことを確認し魔力を流し込み契約を結ぶ。すると鷹と俺の間に独自のパスがつながり鷹が契約してくれたことに感謝しているのが伝わる。契約さえすれば意思疎通が可能になる。
優也「それは全然いいけど、名前考えないとなぁ~」
そう言い悩み始める。ん~センスないから悩むな。
優也「コウはどうだ?安直だが俺の使う紅炎のような色が綺麗だから紅炎の紅で”コウ”なんだがどうだ?」
そう言って説明した。安易すぎるか?
鷹「........」コクコク
気に入ったということが伝わってきたので安心する。
優也「よかった~それじゃあよろしくなコウ」
コウ「......」コクコク
そうして新たな俺の仲間ができた。それとちょうど鳥類で都合がいいことがあるのであとでさっそくで悪いが頼みごとしようかな?
そんなこともあり拠点に戻りみんなに紹介し、また今日もそれぞれのすべきごとが始めるのだった
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さて俺に新しい仲間ができてもシアたちハウリア族の訓練には一切関係ないのでそれからもそれはそれはもう厳しく鍛えられた。10日しかないので当然ではあるものの悲鳴がやまない。でも最近はその頻度も減ってきてハジメの鍛えてるハウリア族の方からはなんか狂気的な笑い声まで聞こえたような気がした。ついに狂ったか?と思いつつこちらに集中する。ちなみに今日は最終日なのでシアの最終試験を行っている。さすがに俺とユエが同じ日にするのはシア的にきついので俺は昨日終わらせた。俺はとりあえず鬼ごっこモドキをすることにした。ルールは簡単で俺に一定時間振り切られなければシアは合格といった感じだ。勿論瞬光の使用は禁止で俺は魔法の行使も禁止ということでやることにした。捕まえられればもちろんそれでもクリアだが流石に無理だろうということで振り切られなければという形でやるとシアは二回失敗したものの三回目は必死についてきて時間まで俺に振り切られずついてこられた。よって俺の最終試験は合格となり今日はユエの番なのだが...............................
シア「うりゃぁぁぁぁぁぁ!」
そう叫びながらシアはユエに向かって折れた木を投げつける。その木はもはや普通の木とは違い凶悪な破壊力を持った攻撃となりユエを襲う。だがそんな攻撃をユエは魔法で迎撃する
そう模擬戦闘である。合格条件はユエに傷をつけること。
ユエ「”緋槍”」
シアの投擲とユエの魔法の衝撃波はすさまじく、霧は払われ魔法の余波であたりは少し焦げたようになっていた
優也「(女ってこえぇ)」
ユエの魔法はこれまでよく見ていたので知っているが、木による投擲であそこまでのものとは本当に恐れ入る。
シア「まだです!」
先の衝撃で舞い上がっていた丸太が地面に突き刺さるとシアはそれを思いっきりける。するとどれほどの力が込められているのか、蹴られた木は爆発的にはじけまるで散弾のようにユエを襲う
ユエ「ッ!”城炎”」
炎の壁により一発残らず防がれる。しかし、
シア「もらいました!」
流石の隠密性でユエの背後をとる。その時シアは大槌を持っており体を弓なりにそらして振りかぶっていた
ユエ「”風壁”」
風の障壁で防ぎつつシアのあまりにも強烈な一撃による余波を利用しユエは大きく距離をとりそこからまた容赦なく魔法を行使する
ユエ「”凍柩”」
シア「え!ちょっ、まっ!」
制止などは意味もなく、一瞬で魔法は起動し足から凍り始め首から上を残し氷漬けになった。
シア「さ、ざむいですぅ~はや、はやく解いてくださいぃ、ユエざん~」
ユエ「......私の勝ち」
そう結果だけを見ればユエの勝ちである。だが、問答不要な自然破壊を行いながらのこの模擬戦闘は最終試験である。この最終試験のシアの合格条件はわずかにでもユエを傷つければ合格というわけだが果たしてどうなのだろうか...................
シア「うぅ~そんな~せっかく昨日は........って、ソレ!ユエさんの頬っぺ!傷ですよね?私の攻撃あたってますよね?あはは~やりましたぁ!私の勝ちですぅ!」
そう言ってユエを見ると確かに傷があった。恐らくは最後の攻撃の余波で飛んできた石か何かがかすったのだろう。だが、これは紛れもなくシアの攻撃によってできたものであるので合格であることに違いない。そしてそんなシアはというとうさ耳を必死に動かして大喜びだ。当然だろう、今回の合格にはユエとしたシアにとって大切な約束があるのだから。
だがその様子を見ていたユエは面白くない。なので、
ユエ「...........傷なんてない」
自動再生によって傷がすぐに消えたことをいいことにユエは拗ねたようにプイっとそっぽを向く。
まぁなんだかんだありながらもユエもここまで頑張ったシアを認めて約束を果たすことになった
そしてそもそも約束とは俺とユエの課した最終試験を突破したらハジメに旅の同行を許可してもらえるよう交渉してもらうということだ。
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そうして俺達はハジメと合流した
ハジメ「よう、3人ともどうだった?」
そうして俺達はハジメに事の顛末を話した。ハジメはぶっちゃけ俺とユエの課した試験は突破できないと踏んでいた。俺の敏捷の高さもそうだがユエが負けるということは何らかの制限があってもないだろうと思っていたので驚いていた。そしてハジメと俺達はシアの戦闘力について話していた。シアの魔法適正はハジメと同じで全くない、しかし身体強化に特化していて強化すれば俺たちの素の能力の六割くらいで鍛えればさらに行くだろうとのことを伝えた。これにはハジメも当然驚きだ。こりゃ化け物だなと苦笑いだ。
シア「ハジメさん。そ、その。」
ハジメ「ん?なんだよ?トイレか?」
シア「ち、違いますよぅ!!そうじゃなくて私を旅に同行させてください!」
ハジメ「断る」
シア「そ、即答!」
ハジメ「お前だいたいカムたちはどうするんだ?嫌だぞ全員連れてけとか」
シア「いえ、ついていくのは私だけです。その……私自身が、付いて行きたいと本気で思っているなら構わないって……」
ハジメ「はぁ?何で付いて来たいんだ?今なら一族の迷惑にもならないだろ?それだけの実力があれば大抵の敵はどうとでもなるだろうし」
シア「で、ですからぁ、それは、そのぉ……」
ハジメ「……」
いい加減我慢ならんと思いドンナーを抜きかけると
シア「だ、だって、ハジメさんのそばにいたいからですぅ!そ、そのしゅきだからですぅ!」
ハジメ「.......はぁ?」
そんなかみかみの告白をしたシアはやってしまったとあわあわし、ハジメは何を言ったか理解するとなぜと問う。そもそもハジメからしてみればどこに惚れる要素があったかわからない。何せあんなにぞんざいな扱いをしていたから余計だ。そのことを踏まえなぜと問うと、本人もあれ?どこがいいんだろうといい始める始末でしかもその物言いもシアは天然なのだろうがわざわざあおっているようにしか聞こえずハジメもドンナーを構える。だが、
シア「それでも本当に好きなんです!だから連れて行ってください!」
ハジメ「お前の気持ちは分かったが、お前の心臓さてはアザンチウム製か?ユエがいるのによく言えたなお前?」
シア「誰が、世界最高硬度の心臓の持ち主ですか!うぅ~、やっぱりこうなりましたか……ええ、わかってましたよ。ハジメさんのことです。一筋縄ではいかないと思ってました」
そういうとシアは俺とユエに視線を向け
シア「ですので外堀はすでに埋めてきました!ユエ先生、優也先生お願いします」
ハジメ「は?ユエ、優也まさか!」
ユエは約束というのも理解しているし守ろうとも思っているがそれでもやはり面白くない。だから苦虫を百匹くらい噛みしめたように顔をゆがめながら
ユエ「...................................ハジメ連れて行こう」
優也「まぁそうゆうことだ。連れて行こうハジメ」
ハジメ「いやユエその間なに?めっちゃいやそうじゃん。てか優也のやユエの最終試験のってそうゆうこよだったのか。」
ユエ「........無念」
ハジメもここまでに至る経緯をさっき聞いたし、二人の課した試験は簡単に見えるようでそんじょそこらのやつにできることでもないとわかる。ここで断ることもハジメにはできるが....................
ハジメはシアに問う。危険であると、想いには答えられないと、もう二度と家族に会えないかもしれないと
それでもシアは構わないと言う。一切の迷いなく言い切る。そんな様子を見てればハジメはもう何も言えるわけもなく...................
ハジメ「はぁ~~~~わかった好きにしろ。物好きめ」
そういうと樹海にたいそう嬉しそうな歓声一つと、不満そうに鼻を鳴らす音が響く
ハジメ「(これから大変そうだ)」
優也「なぁハジメそういえばそっちはどうなった?途中から見に行ってないからさ。あと頼んどいた奴はできた?」
ハジメ「ん?あぁこっちは、まぁ何というか一応しっかり戦えるように放ったぞ?あと頼まれてたやつはできてる」
少し歯切れが悪く報告するハジメに疑問を持ちながら頼んでいたものを受け取る
優也「?まぁ、ありがとさん。じゃあ俺は少し外すわ」
そうして歩き出すと................
カム「ボス。お題の魔物、きっちり狩って来やしたぜ?」
なんかすんごいワイルドになったカムがそこにいた。
いやなにがあった?てかハジメなにしたんだよお前...................
まだまだハウリア族による波乱の物語は続きそうだ
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ある日の夜
香織は優也とハジメが奈落に落ちてからも表のオルクス大迷宮の攻略を必死に頑張っていた。必ず優也がまた生きて戻ってくることを信じ、そしてその時また会えた時胸を張って再会できるようにと日々を大切にし生活していた。
そして今日も魔法の練習に勉強に励んで疲れた体を休めようとベッドに入ろうとすると
コンコンコン
香織「?なんだろう」
扉をたたいたわけでもない、どこからだろうと思いあたりを見渡す
するとまた
コンコンコン
そして気づいた、部屋の窓からしていることに
香織「(なんだろ?)」
カーテンを開けるとそこには真紅の炎をほうふつとさせるきれいな鷹が風呂敷のようなものを巻きそこにいたのである
香織「(こっちをじっと見てる?何か用なのかな?)」
そう思い香織は窓を開けると鷹は自分の体に巻いてある風呂敷のようなものをくちばしでさしそしてまた香織の方を見るというのを繰り返した
香織「?もしかしてそれを私に?」
「........」コクコク
頷いているのでその風呂敷をほどき中身を確認するとそこにはグランツ鉱石でできたネックレスが入ってた
香織「わぁ!すごくきれい!でも誰から?」
そう思いネックレスに触れると淡く光る
優也『えっと、久しぶりだな香織』
香織「えっ!」
優也の声である。その声を聴き涙が流れ落ちる。あの時矢に声を残したのと同じようにこのネックレスに付与したのだろう
優也『まずは最初にこれを届けてもらった彼の紹介から。彼はコウっていう俺の契約獣なんだ。コウに頼んでこのネックレスを香織に届けるように頼んだんだ香織のいうことも聞くように頼んであるから怖がる必要はないから安心してくれ。』
優也『香織も気づいているとも思うけどこれを届けることができた、つまりは奈落を脱出できたのか。ちゃんと今は奈落から出ることができたよ。ハジメも一緒だ。まぁアイツは少し性格の変化が大きいけどな。』
それを聞いた香織は安心から膝から崩れその場に座り込んでしまう
優也『それと謝らないとな。ごめんな香織、沢山心配かけたよな?怖い思いしたよな?本当にごめん香織。』
香織は泣きながら首を振って
香織「うんうん。そんなことないよ。私信じてるもん。優也君は必ず生きてるって」
優也『それともう一つ雫にもすまなかったと伝えてくれ。あといつ香織に会えるかは悪いけどもう少し時間がかかってしまうことになりそうだ。このことについても本当にごめん。でも約束する、必ずまた香織の前に来ること。俺もはやく香織に会いたいから早く会えるよう頑張るからもう少しだけ待っていてくれないか?』
香織「うん。私待つよ、いつまでも待ってる。信じてるよ優也君」
優也『まだもう少し時間ありそうだしこれまであったこと話すね...................
そう言って優也は旅の事を香織に話していく。辛かったこと、逆に面白いと思ったこといろんなことを話していく。そんな優也の話を香織は涙をぬぐいながら聞いていた。録音された声だけど香織はまるでそこに優也がいるかのように会話を楽しんだ。優也もこの声を付与しているとき同じだったんだろうかと心の片隅に想いながら、時間は過ぎていく.........................
優也『..............でな、ってもう時間か........これからもコウの負担にならない程度で手紙とか送るから。今回はここまでかな。またな香織。』
香織「うん。またね優也君。こっちからも手紙送るから」
そう言ったのち淡い光は静まった。香織はさっきまで話していた優也がまた遠くに行ってしまったように寂しく感じる。しかしその手の中のネックレスから聞こえるはずのない優也の声で『大丈夫。また会えるから』と聞こえた気がした。そんな風に優也に励まされ温かい気持ちになったのを確かめるようにそのネックレスを胸に抱き目を閉じる。それだけで香織はたまらなく幸せな気持ちで満たされる
香織「おやすみ。優也君」
そう言ってネックレスにそっとキスをして、そのことに照れながらもベッドに入るとすぐに睡魔が香織を襲いすぐに寝てしまった。寝ている香織の顔は今まで以上に安心しきった顔を浮かべており、手にはネックレスを握りしめ眠りにつくのであった。
そんな様子を見ながらコウは香織の部屋の窓辺で寝ることにした
今回はここまで次回でとりあえずハウリア族のお話が終えられそうです。契約獣のコウ君は香織とオリ主のイチャイチャの潤滑油的な役割を果たしてもらいます。こうしないと本作メインヒロインの登場機会が少なくなってしまうので。そしてこんな作品を呼んでくださり本当にありがとうございます