剣と本の保育士   作:クレナイハルハ

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前に活動報告と、助けてバーサーカーの方で告知した作品です

お楽しみ頂けたら嬉しいです


一冊目、平穏な日々

???side

 

 

 

 

 

朝日が登る、僕はそれを横目で流し何時ものランニングコースを走る

 

朝の静かな中、冷たい空気が肺に入り今日1日への気合いが入る

 

冬木市、それが僕が新たに生まれ育った場所だ

 

僕は皆が言う転生者って奴だと思う

 

神様に会った訳じゃないし、凄い転生得点が有るわけでもない

 

ただ、何の偶然か前世の記憶を持って生まれ育っただけの人間

 

剣 翔太(つるぎ しょうた)、それが僕だ

 

こうしてランニングを終えた僕は大きな広場と部屋のある家兼職場に戻り

 

掃除用具の箒を取り、家の入り口に戻り土埃を掃く

 

すると様々な子供達が挨拶しては学校へ向かっていくのを見守り、土ぼこりを掃く

 

この職場は他の所よりも少し後に営業を始め、他の所より少し遅く終わる

 

だから、こうして朝はゆっくりと出来るのだ

 

「今日も良い天気ですねぇ」

 

そう呟きながら空を眺める

 

僕が生まれる前、つまりは前世からとなるが二つの夢があった

 

「しょーた先生ー!おはよーございまーす!!」

 

元気な声が聞こえてきた方を向くと、輝くような銀髪の少女が走ってきた

 

少し前に僕の所に預けられたイリヤスフィールちゃん

 

そして、その後ろから自転車を押して来る日本では少し珍しい赤い髪の少年

 

以前の職場体験でうちに来た衛宮君たちが此方へと向かってきていた

 

「おはようございますイリヤスフィールちゃんに衛宮君、良い朝ですね」

 

「おはようございますしょうた先生!」

 

「おはようございます翔太さん」

 

「これから学校ですね?頑張ってください」

 

「はーい!」

 

「こらイリヤ、返事ははいだろ……行ってきます翔太さん」

 

「うん、気つけて行ってらっしゃい二人とも」

 

そう言って手を振り二人を笑顔で送り出す

 

相変わらず仲の良い兄妹ですね彼らは

 

()()()()、園内の掃除は完了だ。いつでも子供達を受け入れられるぞ」

 

「ありがとう()()()()()。それじゃ、始めよっか」

 

「了解だ」

 

こうして僕は自分の経営している『翼保育園』を開く

 

僕の夢の一つ、沢山の子供達を笑顔にする保育士として

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後になり、お昼寝を始めた子供達をアーチャー達に任せて僕は出版者に来ていた

 

僕のもう一つの夢、沢山の人々に感動と笑顔を届ける物語を描く小説家

 

それがもう一つの夢だ。

 

その夢のため僕はまた出版社に来ていた

 

「どうも翔太先生!お待ちしておりました!アリスちゃんもこんにちわ」

 

「どうも」

 

「こんにちわ、おじさま」

 

そう言って担当の編集者さんに挨拶して、テーブルの横に座る

 

「翔太先生、『英雄戦争』の下の方は?」

 

「はい、書き上げてあります。」

 

そう言って持っていたリュックから原稿用紙の束を取り度して編集者さんに渡す

 

「はい、拝見させて貰いますね」

 

そう言って編集者さんが原稿用紙の束を読む

 

英雄戦争とは、僕が世に送り出した小説の一つだ

 

ふと横を見ると、銀髪に黒と紫のゴシックロリータを着た少女

 

アリスちゃんが静なにテーブルの上に置かれたお菓子を食べている

 

口にお菓子の欠片が着いていたりしていて少し微笑ましい

 

すると読み終わったのか、編集者さんが顔をあげて原稿用紙の束をテーブルに置く

 

「はい、確認してしましたが特に修正点はありません。後は任せてください」

 

「ありがとうございます」

 

そう言って頭を下げ礼をする

 

「ねぇねぇおじさま」

 

「なんだいアリスちゃん?」

 

「先生のアニメってどうなったの?」

 

そう言えば、編集者さんが前に英雄戦争をアニメにするって言ってたな

 

「それが、アニメは余り人気がないんです。先生の描く『英雄戦争』は上と中がアニメ化してるのですが、人が出てきては次々と死んでしまうので根っからのファンでない限り見る人は少ないんです。一応、私達としても乗りかかった船なので下もちゃんとアニメ化します」

 

まぁ、仕方ないですね

 

子供達は英雄戦争よりマジカルブシドー☆ムサシの方が人気なんですよね

 

「ありがとうございます、そこまでしていただいて」

 

「いえ、アニメはともかく小説の方は既に10万部もの売り上げを得ているので私達も打ち切らずに完結させてあげたいんですよ」

 

どうかアニメの下で挽回できるといいんだけど

 

そんなことを考えつつ、編集者さんに感謝を伝えて出版社を後にする

 

「やっぱりアニメは人気ないかぁ」

 

「仕方ないわ先生、また別の作品を書けば良いじゃない。それにきっと次の章のアニメで人気がでるわ」

 

「そうかな?」

 

「えぇ、先生のお話はハッピーエンドで終わるのだし、何より面白いもの」

 

「そっか……ありがとう。頑張れそうだよ、アリスちゃん」

 

そう言って僕らは保育園に戻り、仕事を再開した

 

 

 

 

 







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