超次元ゲイムネプテューヌ~深紅の剣神~   作:初代凡人

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どうも、皆さん。今回からやっとラステイションでの生活を書いていく訳ですが、思った以上にグダグダになってしまいました。

ヒロインにならない程度の絡みを書くのが難しい…。

それでは、本編へどうぞ。


第九話 ラステイションでの一日目

刀哉side

 

「なるほど、それで来るのが遅れたのね」

 

「そうなんですよ。来て早々、ロクな目に会いませんでした」

 

あの後、俺とユニはラステイションの教会にまっすぐ向かった。

 

だが、俺が少しユニを探すのに手間取ったのと、ユニがチャラ男たちに絡まれたのを助けたのと、取り囲まれた状態からがむしゃらに逃げ出したのが原因で結構な時間が経っていた。教会に着いた時にはノワールさんはカンカンに怒っていた。

 

そして遅れてしまった理由をノワールさんに説明して、今に至る。なんとか納得してくれたようだ。

 

「ユニ、あなたも大変だったわね。でも、なんで女神候補生だと言わなかったの?」

 

「それは――」

 

「違うんです、ノワールさん」

 

「刀哉さん?」

 

「違うって何が?」

 

「ユニは僕が助けに入る前に自分が女神候補生だということは言ったんですけど、そいつら全員バカだったので全く信じなかったんですよ。僕も言ったんですが、全然ダメでした」

 

「そうなの、ユニ?」

 

「えっ!? う、うん」

 

「そうだったの…。あなた、紅崎刀哉で良かったわよね?」

 

「えっ? はい、そうです」

 

ノワールさんは俺の名前を確認すると、突然頭を下げた。えっ!? 何、何!?

 

「ありがとう。ユニを助けてくれて。お礼を言うわ」

 

「い、いえっ! これからお世話になるんですから、これくらいは当然ですよ! ですから、頭を上げてください! お願いしますからっ!」

 

俺は頭を上げてくれるようにお願いする内に、いつの間にか土下座していて、ノワールさんよりも頭が低くなっていた。

 

それを見たのか(土下座してるため、床しか見えない)ノワールさんは笑った。

 

「ふふっ、わかったわ。わかったから立ちなさい」

 

「了解です!」

 

シャキッ!という効果音が聞こえそうな勢いで俺は立ち上がる。その行動にノワールさんどころかユニまで笑い出す。

 

「あはは! あなた変わってるわね」

 

「そうでしょ、お姉ちゃん。私も最初は真面目な人だと思ってたんだけど、実際に話すと変わった人でびっくりしたよ」

 

「あの、お二人とも。そろそろ限界なのでやめてくれませんか?」

 

ただでさえパニクってるのに、自分のことで二人に笑われて俺の羞恥心メーターは最大値まで上がってる。

 

「そうね、わかったわ。ただし、私に敬語を使うのをやめたらね」

 

「ノワールさんまで!?」

 

なんで皆そんなにタメ口にさせようとするの!? あれか!? 俺の使う敬語は違和感有りまくりだというのか!?

 

「だってあなた、いつの間にかユニにもタメ口使ってるじゃない。それならいっそのこと私も普通に呼んで」

 

「いや、ですが――」

 

「じゃあしょうがないわね。もう少しユニからさっきの件であなたがどんなことをしてたか聞きましょうか」

 

「わかった! わかったから勘弁して!」

 

ここ最近思ったことが有る。俺ってやたらと折れやすい気がする。

 

「それじゃあ、改めてよろしく。私もあなたのことは刀哉って呼ぶけど、良いかしら?」

 

「もちろん良いですよ。第一、拒否したくても出来ないでしょ?」

 

「当然!」

 

ノワールはとても綺麗な笑顔で笑ってくる。今覚えば、女神って全員美少女か美女だよな。そんな人たちと日々を過ごしているとは、俺って大分得してる?

 

「さて。お喋りはここまでにして、ユニ。刀哉が此処で使う部屋に案内してあげて」

 

「うん。わかった!」

 

「刀哉は部屋について荷物を置き終わったら、もう一回私のところに来て。此処での予定を話さないといけないから」

 

「わかった。それじゃまた後で」

 

「ええ」

 

俺は一旦ノワールと別れて、ユニの案内で俺が此処で三日使う部屋に向かった。

 

 

 

――――――――――

 

「此処が刀哉さんが使う部屋です」

 

ユニが部屋のドアを開ける。その部屋は余計なものはほとんどないせいか、一人で使うには少々広すぎると感じた。

 

「ありがとう、ユニ。そういえば、ユニはこの後どうするんだ?」

 

「私はお姉ちゃんの書類仕事の手伝いをやります。それより刀哉さん、ちゃんとお姉ちゃんとの話を聞いてくださいね?」

 

「わかってるさ。んじゃ、またな」

 

「はい!」

 

ユニはしばらく手を振りながら、さっき来た道とは違う方に行く。

 

さて、荷物を置き終えたら来てと言ってたが、特に出して置くような荷物もない。なので、俺は荷物の入ったバッグを置いて、ノワールの部屋に向かった。

 

……そういえば、ノワールの部屋って何処なんだ?

 

 

 

――――――――――

 

「此処か…」

 

俺はあの後、しばらく迷っていたが、偉い人の部屋は大体他の人の部屋より高い場所にあることが多いことに気付き、エレベーターで最上階に向かった。

 

そして、エレベーターを降りると目の前には一つの大きな部屋があった。

 

珍しく自分の勘が当たって少し嬉しかったのは内緒だ。

 

「あっ。来たわね、刀哉」

 

部屋に似合う大きな机で書類の束と戦っていたノワールが声をかけてくる。にしても、凄い数だな…。

 

「おう、来たぜ。やっぱり広いな。んでもって、その書類多過ぎないか…?」

 

やはり一階ほとんどを使っているだけあって、俺が貸してもらった部屋が可愛く思える。

 

此処でキャッチボールしても問題なさそうな広さだな。

 

「当たり前よ。私は一国の女神なのよ? このくらい当然だわ」

 

部屋の大きさと書類の量に関する答えは同時に返ってきた。部屋は良いとしてもこの枚数の書類は流石に多過ぎるだろう…。

 

「とりあえず、立ち話もなんだし座って」

 

「ああ、悪いな」

 

ノワールが使っていた机にあるイスに座る。位置的にはノワールと向き合うような感じになっている。

 

「さて、それじゃ今後の予定を伝えるわね」

 

そう言うとノワールは一枚の紙を持った。あれに予定が書かれてるのか?

 

「まず今日のこの後の予定だけど、私の書類仕事を手伝ってもらうわ。それが終わり次第、私と一緒にクエストに行ってもらうわ。まあ、クエストというよりは依頼だけど」

 

「依頼? どんなのに行くんだ?」

 

「行方不明になっている飼い猫の捜索よ。簡単でしょ?」

 

「猫の捜索ねぇ…。簡単そうで簡単じゃないような気がするんだけど」

 

一つの街で猫を見かけるのも難しいのに、こんなに広い国から行方不明の猫一匹探すのはかなり難しい気がする。

 

「仕方ないでしょ。本当は討伐クエストに行って、あなたの実力を見てみたかったけど、わざわざ来てくれたのにそんなの嫌でしょ?」

 

「まあ、実際そうだな。せっかくこの間生き延びたのに、また危険な目にあうのはごめんだ」

 

「ということで、今日の予定はそんな感じね。あとは明日の予定だけど…この国を案内しようと思ってるわ」

 

「ラステイションの?」

 

「ええ。あなたは此処には初めて来たんだし、私はこの国のことも知ってもらいたいと思ってるの。だから明日は私自ら案内してあげるわ。感謝しなさいよ」

 

「へえ、街に二人で出かけて歩くなんて、まるでデートみたいだな」

 

「はあ!? な、何言ってるのよ!? なんで私があんたとデデ、デ、デートしなきゃいけないのよ!?」

 

…冗談で言ったつもりだったんだが、ノワールは顔を赤くしてムキになって否定していた。

 

「か、勘違いしないでよね! これはデートじゃなくてただの案内なんだから!」

 

「あー、わかった。わかったから落ち着いて」

 

もしかして、ノワールって典型的なツンデレなのか? 勘違いしないでよね!からの~なんだから!というセリフはわかりやす過ぎる。

 

「誰のせいで落ち着けないと思ってるのよ!?」

 

「悪かったよ。冗談のつもりだったんだけど、そんなに取り乱すとは思わなかったんだよ。すまなかった」

 

「言っていい冗談と悪い冗談があるでしょ! もう。今度やったら許さないわよ」

 

「わかった。今後は(あまり)しないようにするよ」

 

こんなに面白いからかいのネタがあるのに、やめるなんて無理だ。

 

「…なんか一瞬、悪寒が走ったんだけど…」

 

中々鋭いな。流石は女神か。

 

「気のせいだろ。それより、早く書類仕事をやろうぜ」

 

「それもそうね。それじゃあ、刀哉はこれをやって頂戴」

 

そう言うと、俺の目の前に机の上にあった書類の内三分の一くらいが置かれる。今置く時にドスッて音したんだけど…。

 

「え? この量を俺一人でやるのか?」

 

「何よ。文句あるの? 私はあなたの倍やるのよ。それとも私がやるのと交換したい?」

 

「喜んでやらせて頂きます」

 

この量でもやれるかどうかわからないのにこの倍の量なんて今日一日でも出来る気がしない。

 

そして、俺とノワールは書類仕事を始めた。

 

 

 

――――――――――

 

「ふぅ…」

 

あれからどれくらい経っただろうか。俺はどうにか積まれていた書類を全て終わらせることが出来た。

 

ネプテューヌの書類仕事を手伝っていたのがこんなところで役に立つとはな…。

 

ふと時間を見るともう昼を過ぎていた。終わらせようと必死で気がつかなかった。

 

ノワールに一旦昼食を食べることを提案するために目を向けると、

 

「…すぅ…すぅ」

 

いつの間にか静かな寝息を立てて寝ていた。その近くにはすでに終えたであろう書類が積み上がっていた。

 

多分結構前に終えて、俺が終わるのを待っていたらその内寝てしまったんだろう。

 

ノワールには悪いけど、そろそろ起こそう。俺はノワールを起こそうと、近づく。無防備な寝顔を見てるとなんとも言えない感情が湧きあがってくるが、なんとか堪えてノワールの肩を揺する。

 

「おい、ノワール。もう昼過ぎだぞ。起きろ」

 

「…んっ?」

 

眠りが浅いのかノワールはすぐに目を開けてくれる。良かった。ネプテューヌみたいに寝ぼけて何かしてくるとかなくて本当に良かった…!

 

「刀哉……? …あれ? 私寝てた…?」

 

「ああ。気持ち良さそうな顔して寝てたぞ」

 

「してたぞって…。――っ! ひ、人の寝顔を見てたの!?」

 

「良い目の保養になったよ。ごちそうさん」

 

「こ、この変態!」

 

「って、おい! ノワール! それ終わらせた書類の束――」

 

「うるさい! うるさーいっ!!」

 

「がふっ!?」

 

書類の束を上から叩き付けられた。やっぱり重かった。そして、叩いたせいで書類が散らばってしまい、回収するのが大変だったのは言うまでもない。

 

 

 

――――――――――

 

「それじゃあ、探しに行くわよ」

 

昼食を食べて日が暮れてから猫を探すために街の方に向かっていた。

 

辺りはすでに暗くなり、街灯と家から漏れている明かりだけが頼りだ。

 

「さて、必然的に夜に探すことになっちまったが…。見つかるかな…。」

 

「最初から諦めてたら、成功するものも失敗しちゃうわよ。前向きに考えなさい」

 

「まあ、その通りなんだが…」

 

俺は改めて夜の闇に包まれた街を見る。これだけ広い街の中から猫を一匹見つけるだけならまだしも、特定した猫を見つけるのは宝くじで一等を当てるくらい難しいと思う。

 

「考えてても始まらないわ。早く行きましょう」

 

「だな。しばらくは普通に歩いて、見かけなかったら路地裏を探そう」

 

「そうね。それじゃあ刀哉はそっちの道に行って。私はこっちの道を行くから」

 

「ちょっと待て」

 

俺は一人で歩いて行こうとするノワールの腕を掴んで止める。ノワールは突然止められたことが気に障ったのか、俺を睨む。

 

「何よ。ただでさえ夜遅いんだから早く終わらせるためには二手に別れた方が良いでしょ」

 

「あのな…。今自分で夜遅いって言ったよな?こんなに周りが暗いとどんな奴が出るかわからないだろ」

 

「何言ってるの?」

 

ああ、もう。この鈍感が!

 

「要するに、こんなに暗いところでお前みたいな美少女が一人で歩いてたら、女に飢えた野郎どもに襲われるかもしれないだろって言ってるんだよ」

 

「………はあっ!?」

 

しばらく黙り込んでいたノワールだが、俺の手を振りほどいて顔を赤くし怒り始めた。

 

「あ、あんたね! 何を言い出すかと思えば、そんな心配はいらないわ! 私はこの国の女神なのよ!? 女神だとわかったら手を出せなくなるに決まってるわ!」

 

「どうだかな。今朝もユニが女神候補生だと言っても信じなかった奴らがいたし、逆に女神だとわかっていて襲ってくる奴らもいるかもしれないぞ? 強い女を支配したいと思う奴もいるんだし」

 

「……男って、本当に何考えてるかわからないわ」

 

「そんなこと言ったって、しょうがないじゃないか。とにかく、一人で行かせる訳にはいかない」

 

「……わかったわ。一緒に行くわよ」

 

良し。納得はしていないようだが、理解はしてくれたようだ。俺はノワールの横に並び、歩き始める。

 

 

 

――――――――――

 

「……いないわね」

 

「まあ、予想はしてたがな」

 

あれから一時間以上は歩いたが件の猫どころか普通の猫すら一匹も見かけてない。

 

俺とノワールは歩みを一旦止めて、路地裏に目をやる。

 

「やっぱり路地裏に入るしかないか…」

 

「そうね。あまり入りたくはないけど、そうも言ってられないわね」

 

「ああ。それじゃあ、行きますか」

 

「ええ」

 

俺とノワールは路地裏へと入る。道が狭く、互いに凄く密着しない限りは二人で横に並んで進めないだろう。……言っておくがやらないからな?

 

「やっぱり暗いな。ほとんど見えない」

 

「頼むわよ。私の視界にはほとんどあんたの背中しか見えてないんだから」

 

「了解。ノワールは何か物音が聞こえたり、気配を感じたら後ろを見てくれ」

 

「わかっ――」

 

ピチャ

 

「ひゃああぁぁぁぁぁ!?」

 

「な、なんだ!? いきなり敵襲か!?」

 

突然ノワールが悲鳴を上げたので俺は驚きながらも振り返る。すると、

 

ギュッ!

 

「ちょ、ノワール!?」

 

ノワールが抱きついてきた。何!? どうしたんだ!? どうでも良いが、そこそこの大きさの山が二つ俺に当たっていて理性が削られる!

 

「お、落ち着け! どうしたんだよ!?」

 

「い、今、首に何か落ちてきた…」

 

涙目になりながら、こちらを見る。身長差の問題で自然と上目遣いになっている。うああ…! だから理性を削るような行動をとらないでくれ!

 

「首に?」

 

俺は先程までノワールがいた位置を見る。確かに上から何かが落ちてきてる。暗過ぎてわからないので少し近づく。すると、

 

「……水じゃねぇかよ」

 

上から落ちてきていたのは、普通の水だった。何日か前に降った雨でも垂れているんだろう。

 

「み、水?」

 

「ああ。これで安心したか? それならもうそろそろ離れてくれないか?」

 

「え? ……っ!」

 

ノワールはようやく自分のしてることに気がついて、俺から慌てて離れる。

 

「ま、まあ、わかってたわよ! これはあなたに勇気が有るかどうかの確認をするためにやった芝居なのよ! 我ながら惚れ惚れする演技力だったわ!」

 

「………」

 

ノワールの苦し過ぎる言い訳を聞いて、俺はなんて言えば良いのかわからなくなった。

 

「ちょ、ちょっとなんか言って…」

 

その空気に耐えられなかったのか、ノワールが口を開くがこっちを見て喋るのを止めた。どうしたんだ?

 

「と、刀哉! 後ろ! 後ろのその猫!」

 

「はい?」

 

俺は確認するために後ろを見る。すると、そこには一匹の猫がいた。俺の記憶が正しければ、探していた猫と模様が同じだ。マジか!?宝くじで一等当てれるぞ俺!

 

「探してたのはその猫よ! 早く捕まえて!」

 

「わかってるよ。そんなに大声出すな」

 

驚いて逃げたらどうするんだよ。俺は怖がらせないように慎重に近づいて猫を捕まようとする。だが、猫は俺の手を避けて身体を飛び越える。

 

「ちっ! ノワール! 捕まえ…て?」

 

俺は振り返ってノワールに捕まえるように頼むが、猫は自分からノワールの胸に飛び込んでいて、すでにノワールの腕に収まっていた。

 

「え、えっと。これは捕まえれたってことで良いのよね?」

 

「まあ…、良いんじゃねぇの?」

 

何気にノワールにはあっさり捕まっていることに少し傷ついた。

 

ノワールの腕にいる猫に目を向ける。良く見ると猫はノワールの胸に顔を埋めていた。心なしか喜んでるように見える。

 

…前言撤回。このエロ猫が!!

 

結局この後、依頼主に猫を届け、帰ってすぐに晩飯を食べた。その後は、ノワールとユニと雑談をして眠りについた。




今回オチがパッとしませんでした…。

やはり、オリジナルは書くのが難しいですね。

あと、ノワールとの絡みですが、まだ大丈夫ですよね? 主人公あくまで普通だから、この程度で惚れられませんよね?

どうでも良いんですが、最近刀哉のラッキースケベが結構な頻度になっている気がします。ベツニネタンダリシテマセンヨ?

さて、次回はノワールとのデー、ではなく街歩きです。何も起きなければ良いですね。
それでは、また次回。
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