超次元ゲイムネプテューヌ~深紅の剣神~   作:初代凡人

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思った以上に長くなってしまいました…。

多分一話一話で大分文字数がバラつくと思います。あと、読みづらいかもしれません。

それでは、本編にGO。


第一話 此処は異世界、ゲイムギョウ界

刀哉side

 

ゴオオオオオオォォォォォォォォォ!

 

「うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

ヤバい! ヤバい! ヤバい! どうすりゃ良いんだ!?

 

さっきから絶賛パラシュート無しのスカイダイビングを体験している訳だが、このままでは地面にダイレクトアタックして、見るに堪えない生肉のミンチが出来上がってしまう。とは言ったものの、ただの人間にこんな状況で、できることがある訳が――いや、一つだけあった!

 

「父さん、母さん。それに皆。今までありがとう。それなりに楽しい人生だったよ…」

 

今まで世話になった皆への感謝の言葉を口ずさむ。えっ? 諦めるのかよ、って? 逆に考えろ。どれだけ足掻いたりわめいたりしたところで助からないのなら、潔く死のうと思うのは自然なことだ。

 

さて、名残り惜しいがそろそろお別れの時間だ。この高さだとあと十秒くらいで地面にぶつかるだろう。俺は目の前に地面が迫る恐怖は体験したくないので目を閉じる。これで頼りになるのは聴覚だけになった。目を閉じたせいで、風を切り裂く音が先程より大きく聞こえてしまうが、恐怖はあまり感じない。どうやら一周して冷静になっているようだ。そのまま、地面にぶつかる感触と痛みを待っていたが、

 

がしっ!

 

「えっ?」

 

突然右腕に感じたのは地面の硬く冷たい感触ではなく、むしろ柔らく温かいと感じる感触だった。どうやら人の腕のようだ。……ん?でもどうやって空で人に助けられるんだ? まあ良いか。ひとまず助かったことに安堵した俺は閉じていた目を開ける。すると、

 

 

 

 

 

「あなた、大丈夫?」

 

 

 

 

 

目の前に映ったのは、一人の女性だった。紫色の髪と青い目が特徴的なその女性の顔は自分が今まで見てきた誰よりも美しかった。

 

「……………」

 

この世のものとは思えないその美貌に俺はしばらく見惚れていた。

 

「…はは、たす………かっ……」

 

だが、先程までの死ぬかどうかの瀬戸際のせいか疲れがドッと襲いかかってきた。そして、俺はそのまま気を失った。

 

 

 

刀哉side out

 

 

 

少しだけ時は戻り…

 

 

 

ネプテューヌside

 

「って、こんなこと言って何か起きたら苦労はないよね…」

 

あ、でも主人公がこういう発言をしたら何かしら起こっちゃうかもしれないね! 少し自重するようにしないと。

 

「それに、あと三日で友好条約を結んだら、もっと楽しくなるだろうしね!」

 

今まで色々争ってたけど、これで皆仲間だね! ネプテューヌさんはすごく嬉しいよ!

 

「ネプテューヌさーーーーん!!」

 

「ねぷっ!?」

 

今の声はいーすん? すごく怒ってるみたいだけど、もしかして仕事サボってるのばれた!? しかも結構近い!?

 

「逃げなきゃ――ん?」

 

あれ? 今空から目を離す時に何か見えたような…。

 

視線を戻し、目を凝らしてもう一回空を見てみる。確か、あそこらへんに何か見えたんだよね。しばらく見つめていると上空から何か落ちてきてるのが見えた。あれは…何か腕や脚みたいなのがついてるし、もしかしなくてもあれって…!

 

「人!?」

 

何であんなところから人が落ちてきてるの!? パラシュート無しのスカイダイビングをやっているという訳でもなさそうだし…って、こんなこと考えてる場合じゃなかった! 助けないと!

 

パアァァァァァ

 

光が私の身体を包み込む。そして私は女神化しパープルハートの姿になった。

 

「見つけましたよ! ネプテューヌさん! サボらないでちゃんとしごt」

 

「ごめんなさい、いーすん! 後でやっておくから!」

 

「えっ、ネプテューヌさん!?」

 

私はいーすんの言葉を遮り、プロセッサユニットで空へ飛ぶ。あの人影もかなりのスピードで落ちてきてる。私も全速力で飛んでいるが、このスピードだとギリギリ間に合うかどうか…いいえ、絶対に助けるわ!

 

飛び始めて二十秒程。大分近づいたので、ようやく落ちてきてる人の容姿が見えてきた。どうやら、落ちてきてるのは男性のようね。しばらく彼を見てると急におとなしくなり、何か言葉を呟いた。そして、

 

「っ!?」

 

彼は目を閉じた。しかも、安らかに、まるで死を迎え入れるように静かに閉じた。私はその行動を見て驚きと同時に怒りが込み上げてきた。

 

「何で諦めているの…っ!」

 

恐怖で怯えるのならわかる。だけど、彼はそうすることもなく、死のうとしている。抵抗することもせずに諦めている。

 

「命を簡単に諦めて良い訳ないでしょ!」

 

この瞬間、私は彼を絶対に救うと決めた。更にスピードを上げ、彼に手を伸ばす。間に合って…!

 

がしっ!

 

ふうっ、どうにか男性の右腕を掴むことに成功した。男性は状況を理解できていないのか、眉を寄せていた。しばらくすると、目を開けてこちらを見た。もう声をかけても大丈夫みたいね。

 

「あなた、大丈夫?」

 

とりあえず、どこかを怪我をしていないか確認しましょう。

 

「……………」

 

…どうしたのかしら?私の顔を見たまま男性は黙り込んでしまっている。私の顔に何かついてるのかしら?

 

「…はは、たす………かっ……」

 

「えっ! ちょっと!? しっかりして!」

 

ようやく口を開いたと思ったら、男性は気絶してしまった。

 

「…はあ、仕方ない。一旦協会に連れて行きましょう」

 

このままでは何も進展しないので、私は彼を教会に連れ帰った。

 

 

 

ネプテューヌside out

 

 

 

刀哉side

 

「……ん?」

 

あれ?なんで俺ベッドで寝てたんだ?というか、

 

「ここは?」

 

周りを見たが見覚えのない部屋だった。今俺が起きたベッドも俺の物ではなかった。

 

色々考えようとするが、起きたばかりで頭がちゃんと働かない。

 

「………ふんっ!」

 

ごんっ!

 

「っ~~~~!」

 

眉間に拳を叩き込む。いつもやっている俺の眠気覚まし方法だ。流石に痛いが、お陰で眠気はすっ飛んだ。眠る前までの記憶を掘り起こす。えっと、俺は確か――

 

「…そうだ。何故かわからねぇがいきなり空から落ちて……死んだんだっけ?」

 

いやいや、死んでない死んでない。見覚えが無いとは言え、こんな現実世界と大差無さそうな部屋があの世とか笑えねぇ。幻想的でもなんでもない。って、そんなことはどうでもいいだろ。

 

脱線し始めた思考を戻し、再び記憶を掘り起こす。え~と、空から落ちていたってのは当っている。でも死んじゃいない。ちゃんと生きている。でもあの高さから落ちて無事でいられる訳がねぇし…。

 

「あ、そういえば…」

 

あと少しで地面にぶつかるっていうところで女性に助けられたんだった。にしても、あの人すごく綺麗だったな~。女性に助けられるというのは男として複雑な気分だが、出来れば彼女にはもう一度会いたい。

 

いや、決して如何わしいことは無いぞ。せっかくだから名前を聞いておきたい、とか微塵も思ってないぞ。

 

ガチャ

 

「っ!?」

 

突然扉が開き、誰かが入って来る。いきなりということもあり、俺は必要以上に警戒してしまう。しかし、

 

「あっ、目が覚めたんですね」

 

入って来たのは一人の少女だった。ピンク色のロングヘアーでセーラー服に似た感じのワンピースを着たその少女は世間一般では確実に美少女の部類に入るだろう。あの時見た女性程ではないにせよ、魅力的なことに変わりはない。だから、すぐに警戒を解いた俺は悪くない。男ならだいたいそういう反応をしてしまうだろう。

 

「あの、気分は悪くないですか? どこか痛むところとかありませんか?」

 

「あ、いや、特には。気分も普通ですし、特に怪我もしてないですし」

 

「そうですか。良かった~」

 

安堵したように息を吐く少女。初対面にも関わらず、こんなに心配してくれるとは…。

 

美少女に心配されるというかなり美味しい状況を味わいつつ、俺は気になっていることを聞いてみる。

 

「あの、すいません。ちょっと質問しても良いですか?」

 

「あ、はい。どうぞ。あっ、その前に自己紹介しましょうか。私はネプギアといいます」

 

「ああ、そうですね。僕は紅崎刀哉といいます」

 

「刀哉さんですね。よろしくお願いします」

 

「あっ、よ、よろしく、ネプギアさん」

 

まさかいきなり下の名前で呼ばれるとは思っていなかったので、動揺してしまった。しかも眩しいほどの笑顔付きで。顔が赤くならなかったのは動揺し過ぎていたからだろうか。

 

「それで、刀哉さん。何の質問ですか?」

 

「ああ、すいません。じゃあ、此処は何処なんですか?」

 

「此処はプラネテューヌにある教会です。気絶した刀哉さんがここに連れてこられた時、此処は空き部屋だったので余っていたベッドを持ってきて刀哉さんを寝かせたんです」

 

見ず知らずの男を一時的にとはいえ寝かせてくれるとは、良い人だ。今の説明で自分の状況はだいたいわかったが、今の回答の中に聞き覚えの無い単語が出てきた。

 

「あの…プラネテューヌというのは?」

 

「えっ?」

 

素直な疑問をぶつけただけだが、ネプギアさんは何を言っているんだろうという感じで目を点にする。まるで今俺が聞いたプラネテューヌという単語が誰でも知っている当たり前のことのように。

 

「えっと…刀哉さんの出身国は何処ですか?」

 

「え? 生まれは日本ですけど」

 

「にっぽん? 何処かの国の地方ですか?」

 

「え? 日本は国の名前ですよ」

 

お互いに会話が噛み合っていない。お互い頭の上にはてなマークを浮かべている。この状況をどうしようかと思っていた時、

 

バンッ!

 

「おーい、ネプギアー! あの人の様子どう?」

 

「ネプテューヌさん。もう少し静かに入れないんですか?」

 

けっこうな勢いで扉が開いた。

 

「あ、お姉ちゃん!」

 

入って来たのは二人。ネプギアがお姉ちゃんと呼んだ子はピンクのショートカットでジャージとワンピースが一体化したような服を着ている。こちらも文句なしで美少女の部類に入るだろう。ただ、背丈を見るとネプギアさんのほうが姉に見えてしまうが…。

 

そしてもう一人は――

 

「……妖精?」

 

思わず心の声が漏れてしまっていた。だが、それほど目の前にいる存在は俺にとっては不思議な存在だった。何故か宙に浮いている本の上に座っている少女は妖精と呼んでも差し違えない程小さかった。

 

「残念ながら、私は妖精ではありません。私はイストワールと申します。プラネテューヌの教祖をしています」

 

俺の言葉が聞こえたのか、少女――イストワールさんは苦笑いしながら自己紹介をした。

 

「そして私が! プラネテューヌの女神! ネプテューヌだよ!」

 

もう一人の少女――ネプテューヌさんも負けじとヒーローがやるようなポーズを取りながら自己紹介をした。入って来た時も思ったが元気な子だな…。しかし、女神ってどういうことだ?まあ、とりあえず先程の気まずい空気は消えたので良しとしよう。

 

「どうも。僕の名前は紅崎刀哉です」

 

「刀哉だね。よろしく! いやー、それにしても君が空から落ちてくるのを見たときはびっくりしたよ」

 

「え? 見てたんですか?」

 

「見てたというか、助けたの私だしね」

 

「………え?」

 

ネプテューヌさんが俺を助けた?いや、俺を助けたのは紫の髪の背も高めでナイスバディな女性だった。言っちゃ悪いがネプテューヌにはどれも当てはまっていない。

 

「あー、その顔! さては信用してないね」

 

「えっ!? えっと、その………はい」

 

「じゃあ、良いよ。ついでに私が女神だということも証明できるし、見せてあげるよ!」

 

パアァァァァァ

 

「うおっ!?」

 

急にネプテューヌさんが光に包まれる。俺は思わず目を塞いだ。少しすると光が止んだので目を開ける。すると、

 

「これで信じてもらえるかしら?」

 

先程までネプテューヌさんがいたところには、俺を助けてくれたあの女性がいた。まさか……。

 

「ネプテューヌさんですか…?」

 

「ええ、そうよ」

 

マジか!? 人が変わったというか、まるっきり別人じゃねぇか! とか考えていると、再びネプテューヌさんの身体が光に包まれ、そこにはさっきの姿に戻ったネプテューヌさんがいた。

 

「どう?これで私が君の命の恩人で、ここの女神だということがわかった?」

 

「ええ…。まあわからざるを得ないというか…」

 

信じがたいが、目の前で起きたことは紛れもない現実だ。それを否定することは出来ない。変身前と変身後のギャップが凄過ぎて笑えないが。

 

「それで、刀哉さん。先程のにっぽんって何処のことなんですか?」

 

ネプギアさん!? 何でこのタイミングでその話をまた持ってくるの!? もしかして話が終わるまでずっと待ってたの!?

 

「にっぽん? 何それ? 私、初めて聞いたけど」

 

「私も初めて聞きますね」

 

ヤバい! 二人とも疑問に思い始めちゃったよ!

 

「え~とですね…」

 

どうやって説明しようか…というか俺の質問に結局答えてくれてないよな?

 

「あの、そちらの質問にもできる限り答えるので、とりあえずこっちの質問に答えてくれませんか?」

 

「あっ、そういえば先に質問していたの刀哉さんでしたよね。すいません」

 

「ああ、いや、別に大丈夫ですから。頭を下げないでください」

 

ネプギアさんは頭を下げて謝ってきた。律儀な性格だな。

 

「それで? 刀哉の質問って何?」

 

「あ、はい。まずここはプラネテューヌという名前の国なんですよね?」

 

「うん、そうだよ。さっきも言ったように私はここの女神だよ!」

 

「あの、大変申し訳ないんですが…僕はそのプラネテューヌという名前は聞き覚えが無いんです」

 

「「「?」」」

 

三人とも俺の言葉に驚く。この時点で、考えていたことの内で一番可能性が低く、一番最悪なパターンが有力になってきてしまった。

 

「プラネテューヌに聞き覚えが無い? この世界の人なら余程のことがない限りそんなことは無いと思いますが…」

 

「あっ! もしかして、異世界から来たとかいうお約束展開!?」

 

「もう、お姉ちゃん。刀哉さんは真面目に質問してるんだから…」

 

「いえ…、多分ネプテューヌさんの言ってることは合ってると思います」

 

「「「えっ?」」」

 

再び驚く三人。ネプテューヌさんも驚いているが、多分和ませるための冗談のつもりだったんだろう。

 

「さっき言った日本ていうのは僕のいた世界…、地球にある国の一つなんです。それなりに有名なんです。お互いに有名な国の名前を知らないということは、多分ここは僕のいた世界とは違う世界なんでしょう」

 

「「「………」」」

 

やっぱりこういう空気になったか…。一応、最終確認をしておこう。

 

「一応聞いておきますね。この世界の名前って何ですか?」

 

「え!? えっと…」

 

「………」

 

ネプテューヌさんとネプギアさんは黙り込んでしまった。そんな様子を見てられなかったのか、イストワールさんが口を開いた。

 

「…この世界の名前はゲイムギョウ界です」

 

この瞬間、俺は異世界に来たことが確定した。




書いていると、改めて投稿してる人たちの凄さがわかりました。ほぼ毎日投稿している人とか凄いですよね、本当に。

今回は早めに投稿出来ましたが、次回もこんなに早く書けるかどうかわかりません。気長にお待ちください。まあ、読んでくれてる人がいるかどうかも微妙ですが…。

それでは、この辺で。
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