今回でアニメの一話分は終わりです。
それでは、本編へどうぞ。
ノワールside
「消えなさいっ!」
私は目の前のモンスターを斬りつけて倒した。
更に後ろからモンスターが攻撃してきた。私はそれを弾き返して、そのまま切り捨てる。
しばらく進むと、洞窟はそこで終わっていた。
「行き止まりか…。打ち止めね。――っ!?」
引き返そうとしたけど、強烈な殺気を感じ、後ろに振り向く。
「グルルルル…」
「エンシェントドラゴン!?」
なんで危険種がこんなところに!?
「グオオォォォォォン!!」
ドラゴンはその巨大な腕を振り下ろしてくる。私はそれを避ける。
「なかなか強そうじゃない!」
私はドラゴンが腕を振り下ろしている隙に接近して切りかかる。
「もらった! ――っ!?」
しかし、急に小型モンスターが現れて、私に目がけて突進してくる。マズイ!避け切れない!
「ぐあ!?」
私はそのまま壁際まで吹き飛ばされる。くっ…! やってくれるじゃない!
すぐに起き上がろうとする。だけど、
シュウゥゥゥゥ…
「あっ…。えっ!?」
突然身体から力が抜けたと思ったら、女神化が解けた。嘘、なんで!?
そんな状態の私にドラゴンは近づいてくる。もう、ダメッ……!
「「――どっせえぇぇぇぇい!!」」
だけど、ドラゴンは横からの跳び蹴りを喰らって、その場に倒れる。跳び蹴りを喰らわせたのは、
「ネプテューヌ!? 刀哉!?」
さっきの村で休んでいるはずの二人だった。
ノワールside out
刀哉side
「ヤッホー!」
「大丈夫か、ノワール?」
危ねぇ…。危機一髪だったな。
「ふ、二人とも。どうして?」
「心配になったから来た。案の定ピンチだったみたいだな」
「あれ? なんで変身戻ってんの?」
「あ、そういえば」
「わかんないけど、突然――ネプテューヌ!」
「っ!」
ガギッギギギギッ!
ネプテューヌは刀でドラゴンの爪を受け止める。良く見たらあのドラゴン、あの時の紅いドラゴンの原種か。だが、強さは全然違うみたいだな。実際、ネプテューヌにはかなり余裕が有る。
「ノワール! 変身ってのはさ! こういう時に使うんだよっ!」
ネプテューヌはドラゴンの爪を弾き返す。
「――括目せよ!」
そして、ネプテューヌの身体を光が包み込む。
「女神の力、見せてあげるわ!」
光が止むとパープルハートの姿になったネプテューヌがいた。
ん? あれは…。
「……全く。格好つけるのは良いけどよっ!」
俺はネプテューヌの後ろに跳びながら大剣をコールする。そして、
ズバンッ!
「――もうちょっと周りに気を配れ」
ネプテューヌの背中に跳びかかろうとしていたモンスターを切る。
「ありがとう、刀哉。助かったわ」
「良いよ。その代わり、そっちのトカゲは任せたぞ」
「わかったわ!」
ネプテューヌはドラゴンに突っ込み、連続で斬撃を叩き込み、
「クロスコンビネーション!!」
最後に強力な一閃を振り下ろす!
すると、ドラゴンは強烈な光を放って消えた。
「にしても、危ないところだったな。ノワール」
「べ、別に助けてくれなくても、一人でどうにかなったわよ」
…やれやれ。こんな時にまで素直になれないのか。不憫だな…。
「でしょうね。でも、助け合うのが仲間では?」
「(ほら。だから俺この前言ったじゃねぇかよ)」
「うるさい!」
小声で言ったが癇に障ったようだ。
「どうしてこの辺りの依頼を選んだの?」
「それは! 早く帰ってほしくて――」
「私が活躍すれば、噂は国境越しにプラネテューヌに伝わる。そうなれば、私はシェアを回復出来る」
なるほど、それでわざわざネプテューヌたちがメインで依頼をやらせたのか。しょうがないな、このツンデレ――
ギロッ!
バカな!? 考えを読まれて睨まれただと!?
「ありがとう、ノワール」
そう言うとネプテューヌは変身を解く。
「――でも! やられちゃいそうになっていた女神のこともちゃんと報告しなきゃね!」
…うん。わかってた。このまま終わるはずないとわかってたさ。
「え!? それは黙ってて!」
「おーい、皆ー! ノワールが…」
ノワールの静止の声を聞くはずもなく、ネプテューヌは大声を出しながら外に向かった。
「ネプテューヌ!? 仲間なんでしょ!?」
「ちょっと待った」
「何よ、刀哉!? 今はネプテューヌを止めないと!」
後を追おうとするノワールの腕を掴んで止める。
「大丈夫だ。もう手は打ってある。それよりも、ほら」
俺はポケットから箱を取り出し、ノワールに差し出す。ノワールは疑問に思いつつも、受け取った。
「何よこれ?」
「この前約束しただろ? 良いものをやるって」
「あれって本気だったの!?」
「なんだ? 冗談だと思ったのか? 酷いな」
「あ、いや、そうじゃないけど。……開けても良い?」
「遠慮なくどうぞ」
ノワールは箱を開けて、中のものを取り出す。
「これって、ブレスレット?」
中に入ってたのは、黒と赤で出来たブレスレットだ。
「ああ、そうだ。すまん。気に入らなかったか?」
「………」
しかし、ノワールは答えてくれない。やっぱり、気に入らなかったのか?
「気に入らないならご返却――」
「ううん、凄く嬉しいわ! ありがとう!」
「……そうか、良かった」
眩しい程の笑顔で言われ、俺は思わず視線を逸らす。
「…あまり遅いと皆が心配するから、早く行こう――」
「ま、待って!」
「な、なんだ?」
「えっと、その…。プレゼントのお礼というか、なんというか…」
「お礼? 別に見返りなんて求めてないから、良いぞ。そんなこと気にしなくて」
「私の気が済まないのよ!」
「そ、そうか。…それで? お礼って何をくれるんだ? それとも、何かしてくれるのか?」
ノワールはしばらく言うのを躊躇していたが、ようやく口を開く。
「わ、私の友達になることを許してあげるわ!」
「………は?」
ノワールは若干顔を赤くしながら、訳のわからないことを言ってきた。
「お礼って、お前の方が友達になりたいんじゃないか?」
「ち、違うわよ! なんで私が――」
「あっ、そう。じゃあ行くぞ」
「ま、待って! 嘘! 嘘だから!」
涙目になりながら言ってきたので、俺はため息をつきながら言う。
「あのな。俺の考えとしては友達ってのはいつの間にかなってるものなんだよ。それでも頼みたいのなら、友達になってください、って言えばそれで良いんだよ」
「………」
ノワールは顔を真っ赤にしている。そんなに緊張するのか…。……いや、俺も人のこと言えんか。
「と、友達になってください!」
「わかった。よろしくな、ノワール」
こんな美少女と友達になれるのに、断る訳がない。
「……うっ…ううっ!」
「お、おい!? 何泣き出してるんだよ!?」
「ご、めん…。嬉しくて…」
泣く程嬉しいのか…。とりあえず、これ以上遅れるとマジで皆が心配するから、早く出よう。外に出るまで泣き止めば良いんだが…。
――――――――――
俺たちが村に戻ると、
「ブラックハート様とパープルハート様が!」
「ハイパー合体魔法で、モンスターを倒してくださったわ!」
「「ばんざーい!」」
「「「「「「「「ばんざーい!」」」」」」」」
見事に話が出来あがっていた。あらかじめ、アイエフに話を作っておくように頼んでおいて良かったぜ。…ただ一つを除いて。
「なるほど。手を打ったというのはこれのこと――って、何いじけてるのよ?」
「……なあ、アイエフさんや。一緒にいたはずの俺の活躍は?」
「……あ」
「ちくしょおおぉぉぉぉぉ!!」
確かに俺ってどっちかというと影薄いけどさ! これはあんまりじゃないか!?
「ご、ごめん、刀哉! すっかり忘れていて!」
「……良いさ。どうせ俺は影薄いんだから…」
「ま、まあ。良いこと有るわよ。だから落ち着いて」
「……ありがとう、ノワール。あ、早速付けてくれたのか?」
ノワールはさっき渡したブレスレットをもう付けてくれていた。
「え? ああ、これね。似合ってるかしら?」
「ああ。似合ってるぜ、ノワール。ボッチ卒業祝いとしての記念品になったな」
「う、うるさいわね! でも、これでもうネプテューヌにボッチとは言わせないわ…!」
「……否定しないってことは、本当に友達いなかったのか…」
「あっ!? ち、違うの! そうじゃなくて…!」
「…随分仲が良いね、二人とも」
突然、ネプテューヌが話に入ってきた。なんか、いつもより不機嫌な気がする…。
「何よ、ネプテューヌ。私が刀哉と仲良くしてたら悪いの?」
「べっつに~?」
「おい、ネプテューヌ。本当にどうした? いつもより機嫌が悪いぞ」
「なんでもないよ! もう、依頼も終わったんだから帰ろう!」
そう言うと、ネプテューヌは歩き出す。方角はプラネテューヌだ。本当にどうしたんだ?
「あ!? 待ってよ、お姉ちゃん!」
「ちょっと、ネプ子! 勝手に出発してるんじゃないわよ!」
「ま、待ってください! ねぷねぷー!」
ネプギアとアイエフとコンパもそれに気づいて、慌てて後を追いかける。
「刀哉! あんたも早く来なさい!」
アイエフが俺に声をかけてくる。だが、
「後で追いつくから、先に行ってくれー!」
俺はその場で声を出して、先に行くように言った。ちゃんと聞こえたみたいで、アイエフは頷いてくれた。
「あんたも行くんじゃないの?」
「ああ、行くよ。ただ、一つ言いたいことがあってな」
俺は真剣な顔でノワールを見る。
「な、何よ…」
「前にも言ったが、もっと仲間を頼れ。今回は俺とネプテューヌが助けに行ったから助かったけど、本当なら、死んでいたかもしれないんだぞ? プライドが高いのは悪いこととは言わないが、それにこだわり過ぎて死ぬようなことだけは絶対にするな。俺に無茶しないように言ってるんだから、そっちもその約束を守ってくれ。良いな?」
「……わかったわ。ごめんなさい」
「わかってくれたなら良いさ。それじゃあ、もう行くから」
「あ、うん。わか――」
「あ、それと」
「……何よ」
「友達になったんだから、何か悩みが有れば言ってくれよ。話くらいは聞いてやるから」
「わかったわ。ありがとう」
「どういたしまして。じゃあな! ユニもまた会おうな!」
「はい、刀哉さん! お元気で!」
俺は先に行った四人に追いつくために、全速力で走り出す。
――――――――――
プラネテューヌに帰ってくるころには、ネプテューヌもいつも通りの調子になった。なんだったんだ?
帰ってきた俺とネプテューヌはシェアがちゃんと回復しているか確認するために、シェアクリスタルの様子をイストワールさんに見てもらっていた。
「凄い…!」
イストワールさんがこの前かけてたメガネでシェアクリスタルを見て、驚いていた。あのメガネはシェアの量を見れる道具だったようだ。
「そんなに増えてますか?」
「ええ! 戻るどころか以前よりもシェアが上がっています!」
あれだけで? そんな簡単に上がるものなのか?
「へへーん!」
偉そうに胸を張るんじゃねぇよ、ネプテューヌ。
「――流石はノワールさんです!」
「ぶっ…!」
「ねぷっ!?」
見事なまでに信じられてない。俺は思わず吹き出してしまった。
「そこは流石私でしょー!?」
「ネプテューヌさんの功績かどうかは、私まだ疑ってるんですよ?」
「もう! 弁護人の刀哉からもなんか言ってよ!」
「誰が弁護人だ。お前も頑張ってたけど、良くて功績は半分じゃないか?」
「刀哉!? 私を裏切るの!?」
「味方をした覚えはない」
「もー!」
「キャアァァァァァ!?」
今の悲鳴はネプギアのか? リビングから聞こえたぞ!
「ネプギア! どうしたの!?」
「何かあったのか!?」
俺たちがリビングに来ると、ネプギアとアイエフとコンパはパソコンを見ていた。
「お姉ちゃん! 私の変な写真がネットに!」
「変なってどんな――ぶっ!?」
そこにあった写真はスライヌとの戦いでやられているネプギアのエロい写真だった。
「と、刀哉さんは見ないでください!」
「す、すまん!」
俺は慌てて視線を逸らす。にしても、なんでこんな写真が…。まさか…。
「これって、私のメアド宛てに送った写真! ネプギア、可愛く写ってるよ!」
「恥ずかしいよー!」
「ネプ子。あんた送り先間違えたんじゃないの?」
「まさか、そんなこと――あっ。国民向けのメルマガアドレスに送っちゃってた…」
「やっぱ、お前が原因かい!」
がしっ! ミシミシッ…!
俺はネプテューヌにアイアンクローを決める。何やっとんじゃ、このバカは!
「いたたたた!? ご、ごめん! ワザとじゃないから許してー!」
「でも、コメントは好評ですよ?」
「はあ!?」
俺は驚いてネプテューヌを解放し、コメントを見てみる(写真が見えないように注意しながら)
「何?<ビジュアルショック!><脳天直撃!><まだまだいけるぜ! プラネテューヌ!>――って、欲望に忠実な野郎ばっかじゃねぇか!」
「だけど、支持されてるわね」
ん? 待てよ。支持されてるってことは…。
「もしかして、シェアが急に伸びたのって…」
「この写真が原因?」
「んなこったろうと思ったわ!」
というか、これ支持した奴ら全員出てこい! 一人残らずぶん殴ってやる!
「凄いじゃん、ネプギア!」
「そ、そうかな?」
「てことは、こんな写真を更に公開すれば――」
「あの幼き日々のメモワール!」
「あー!?」
アホなことを思いついたネプテューヌのNギアを蹴り飛ばす。小さなころ遊んでいたサッカーボールを蹴る感じで。
「何するのさ、刀哉! うまくいけば更にシェアを上げることが出来るかもしれないじゃん!」
「うっさい! ネプギアの淫らな写真をばら撒いて手に入れたシェアなんざ、俺は認めん! ちゃんとした方法で回復させないのなら、脳天かち割れるまで拳骨喰らわすぞコラァ!」
「ええっ!? それは勘弁!」
「だったら依頼を受けるなりして、とっととシェアを上げる努力をしろ!」
「に、逃げるんだよォ!」
「待てや、この駄女神!」
しばらく、この鬼ごっこは続いた。
今更ですが、刀哉が最初に戦った初めてのモンスターって、紅いドラゴンでしたね。普通は前回のスライヌとかの雑魚モンスターを倒すのに、いきなりボスクラスの相手を倒せる程の力は、ある意味チートの類なのでしょうか? 自分はセーフだと思うのですが…。
あと、前に感想で、四つの大陸じゃなくて、プラネテューヌとラステイションとルウィーは同じ大陸にあって、リーンボックスだけが別の大陸、という指摘をもらいましたので訂正しておきました。突然の変更、まことに申し訳ありませんでした。このように、これからも急な変更が有るかもしれませんが、温かい目で見守ってください。
次回は、アニメでの第二話に入ります。ただ、何話で終われるかはわかりません。ほとんど勢いで書いてますので…。
それでは、さようなら。