超次元ゲイムネプテューヌ~深紅の剣神~   作:初代凡人

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本編に入る前に注意事項です。

今回は主人公がマジギレして、そのせいでアブネスが大分悪く見えてしまい、酷い目に遭います。アブネスが好きな人、そういう風に原作キャラが酷い目に遭うのが気に入らない人は見ない方が良いです。それでも良い方は、下の本編をお読みください。

それでは、本編へどうぞ。



第二十二話 逆鱗に触れてはいけない

刀哉side

 

「もう、ブランったら! 意地張ってる場合じゃないでしょ!」

 

俺たちは中庭に来たが、ノワールはまだ文句を言ってる。

 

「だから、一番傷ついてるのはブランなんだ。もう少し待て。それよりも、俺たちがするべきことをやるぞ」

 

「するべきこと? だって、捜索も断られたじゃん」

 

「んなことわかってる。俺たちが今やるべき――いや、考えるべきことは、どうやって二人を探して、助け出すかだ」

 

「でも、肝心のブランがあの調子じゃん」

 

「だから今はって言ってるだろ。時間が経って落ち着けば、俺たちにも協力を求めてくるはずだ。その時にすぐ行動に移れるように今から救出するための作戦を考えるぞって言ってるんだよ」

 

「おお、なるほど! 刀哉、意外と頭良いね!」

 

「…今の意外という発言についてはこの一件が終わったらとっちめてやるから覚悟しておけ」

 

「こういう時もダメなの!?」

 

当たり前だ。

 

「………」

 

「ん? どうしました、ベールさん?」

 

ベールさんが何か悩んでるように見えたので、俺は声をかける。

 

「……あの、皆さん。実は――」

 

「お姉ちゃん。あれ、なんだろう?」

 

ベールさんが話そうとしてくれてたのに、まさかのネプギアが妨害してきた。だが、ネプギアが指差した方向を見ると、そこはブランの部屋だった。

 

「……おい。誰かいるぞ」

 

「私たちでも部屋に入れてくれなかったのに?」

 

その部屋にはブラン以外にも、三人の人影が見えた。撮影機材とマイクも持ってるし、あれってまさか!?

 

俺はNギアを取り出し、ネットチャンネルに変える。すると、

 

『今回のことの発端はなんだったんですか?』

 

『…それは』

 

あるチャンネルに、部屋にいた一人とブランが映っていた。クソッ!やっぱりか!

 

「どうしたの、刀哉――」

 

「今すぐあいつらを止めろ!!」

 

「ねぷっ!?」

 

俺は持っているNギアを皆に見せる。

 

「ちょっと、これって!?」

 

「ああ! あそこの部屋で起こってることだ! しかも、二人が誘拐されたことがなぜか知られてる! とにかく止めろ! このままじゃ、シェアにも影響しかねない!」

 

「わ、わかったわ!」

 

皆がブランの部屋に向かうために走り出す。だが、俺はその場から動かない。

 

「刀哉! 何してるの!? 早く行こうよ!」

 

「万が一の時のために、此処にいる。構わず先に行け!」

 

「わかった!」

 

ネプテューヌたちはそのまま走って行った。俺はNギアで中継の続きを見る。

 

『つまり、妹が誘拐されたのはあなたの責任ということですね、ブランちゃん?』

 

確か、に二人に付いて行ってあげなかったブランにも責任がないとは言えないが、それ以上に一緒に付いていながら守れなかった俺たちの方が責任は大きいだろう。それを調べてもいないのに、ブランだけにこんなことをするとは――

 

『そ、それは…』

 

『見てください! 幼女女神はなんの釈明も出来ません! やっぱり、幼女に女神は無理です!』

 

ブチッ!!

 

 

 

 

 

………よっぽど死にたいようだな?

 

 

 

 

 

俺はNギアを仕舞い、ブランの部屋を見る。……弁償すれば、問題ないよな?

 

俺はブランの部屋に目がけて跳び、大剣をコールする。そして、そのまま――

 

 

 

 

 

バリィン!

 

 

 

 

 

窓を叩き割って、部屋に入る。丁度ネプテューヌたちも着いたみたいだ。まあ、そんなことはどうでも良いや。

 

「な、何よ、あんた!?」

 

このチビか…。さっきから調子乗ってたのは…。

 

黒子の格好をしたカメラマンがカメラを向けている。俺はそいつに一気に近づき、カメラをアイアンクローで破壊する。何が起きてるかわからずに呆けている黒子を殴り飛ばす。黒子はそのまま部屋の外まで吹き飛んでいった。

 

「あ、あんた! いきなり何してくれてるのよ!?」

 

ようやく今起こってることを理解したチビが俺に向かって怒鳴ってくる。俺はそれを無視し、照明器具を持った黒子に近づく。黒子は俺を怯ませようとしたのか、照明器具を俺に向けてくる。

 

「眩しいんだよ、ボケがぁ!」

 

だが、俺は怯まずに蹴りを入れる。先程の黒子と同じように吹き飛んで行く。

 

「な、なんなのよ!? こんなことして、ただで済むと思ってるの!?」

 

「……そうだな。確かにこうなった以上、お前らはただじゃ済まないぜ」

 

「ひっ!?」

 

チビは悲鳴を上げる。こっちに来てから何回もキレていたが、実はまだ軽い方だった。

 

最後に本気でキレたのは、小学校だったかな。当時のガキ大将と喧嘩していて、そいつが親友まで殴ったことにブチギレて、顔の形が変形するまでぶん殴ってやった。親友はそれ以降、俺を怖がって近づかなくなったんだよな…。

 

「お前……さっきなんて言ってた? ブランに女神は無理と言ったよな?」

 

「そ、そうよ! 妹すら守れないのに女神が務まる訳がないでしょ!」

 

「……ロムとラムが誘拐されたのには、俺にも原因が有る。ブランを責めるなら、まずは俺を責めろよ」

 

しかし、チビは怯んで全く責めてこない。俺はチビに一歩ずつ近づく。チビも逃げるように一歩ずつ下がる。

 

「おい、どうした? まさか、女神であるブランを責めれて、一般人の俺を責めれないのか? とんだヘタレだなぁ、おい」

 

チビはとうとう壁際に追い詰められる。

 

「わ、私が誰かわかってるの!? 大人気ネット番組、アブネスチャンネルの――ひっ!?」

 

俺はチビの首元ギリギリに大剣を叩き付ける。その刀身の半分は壁を切り砕く。

 

「お前が誰だろうと知ったことじゃない。ただ、俺の仲間を傷つけるのなら容赦はしないぞ」

 

ボゴォン!

 

俺はそう言って、大剣を戻して顔をチビに近づける。

 

「今回だけは見逃してやるよ。だが、もしまた俺の仲間を傷つけるようなことをしたら………生物としての原型も残さないように殺すぞ」

 

そして、チビの首根っこを掴み俺の顔の位置まで持ち上げる。

 

「という訳だ。………さっさと失せろや、クソチビッ!!」

 

「っ…!?」

 

俺は怒りを爆発させて、チビを放した。チビは恐怖で足元をふらつかせながらも、ドアの方に向かって行く。

 

「きょ、今日のところはこのくらいにしといてあげるわ! 次に会ったら覚悟しなさ――」

 

「ああぁ!?」

 

「ひぃ!?」

 

言ってる最中に俺が脅すとチビはそのまま出て行った。……あー、ダメだ。全然怒りが収まらない…!

 

俺はあいつらが置いていったカメラの残骸の前に立ち、

 

「らあぁ!!」

 

ドガッ! バキャッ!グシャッ!

 

足を振り下ろして踏み砕く。だが、まだ怒りが収まらないので、踏み砕いたカメラの破片を更に踏み砕く。その行為をカメラが踏みつけれなくなる程小さくなるまでやった。

 

「はー、はー…!」

 

「と、刀哉…?」

 

「っ!!」

 

「ひっ!?」

 

俺は反射的に声をかけてきたネプテューヌを睨めつけてしまう。ネプテューヌは俺の反応を見て、怯えていた。俺はそれを見て、急激に頭が冷静になっていく。

 

「………すまん、ネプテューヌ。皆もごめん。変なもの見せちまって…。もう大丈夫だから…」

 

「ほ、本当?」

 

「ああ。怖がらせて悪かったな…。って――ブラン!?」

 

突然ブランがふらついて倒れそうになったので、俺は急いでブランに近づき身体を支える。…気を失ってるな。

 

「急にどうしたんだ?」

 

「もしかして、さっきの中継をルウィーの国民が見て、シェアが下がっちゃった、とか?」

 

「あ、シェアが少なくなると女神は力が出なくなっちゃうもんね」

 

「いえ、シェアのせいじゃないと思うわ。いくらなんでも影響が早過ぎるもの」

 

「それじゃあ、シェアが下がった以外の理由で気絶したってこと?」

 

「でも、他に理由なんて…」

 

「「「「………」」」」

 

ネプテューヌとネプギアとノワールとユニは俺を見つめてくる。え? もしかして、さっきブチギレた俺のせいなの?

 

「と、とにかく! ブランが気絶してしまった以上は俺たちでロムちゃんとラムちゃんを助けないと」

 

「逃げたね…」

 

「逃げたわね…」

 

「うるせぇ、ほっとけ!」

 

「……皆さん。方法が有りますの」

 

突然ベールさんがそんなことを言い出す。

 

「「「「え?」」」」

 

「方法って、まさか…」

 

「ええ。ロムちゃんとラムちゃんの居場所を突き止める方法ですわ」

 

 

 

――――――――――

 

「実は、ブランとはある計画を進めていましたの」

 

ブランを一旦部屋に寝かせて、俺たちはベールさんから二人の居場所を突き止める方法を聞いていた。

 

「ルウィーで、人工衛星を使ったサービスが行われていたことはご存知ですわよね?」

 

「ああ、俺も前に聞いたこと有りますね」

 

「確か、お寺ビュー、だっけ?」

 

「でも、十年くらい前に終わったやつよね?」

 

「ええ。実はあの人工衛星はまだ稼働していて、地上写真のデータを送ることが出来るのですわ。ただし、低解像度のですが」

 

モニターには人工衛星とそれで撮った街の写真が映し出される。確かに写真は拡大するとお世辞にも綺麗とは言えない。

 

「それを解析して高解像度にするソフトウェアをリーンボックスの研究所が開発しましたの」

 

「おお! 流石ベールのところは進んでるね!」

 

「そこで、ブランに持ちかけたのですわ。ルウィーが写真のデータを提供してくれれば、我が国はこのソフトを提供すると」

 

「え? それってあなたたちだけが世界中の情報を手に入れられるってことじゃない!?」

 

「ええ!? 私たち見られ過ぎて困るじゃん!?」

 

「友好条約を結んだのに、それはちょっとずるいんじゃないですか?」

 

「いいえ。私たち、そのデータを皆で共有しようと思っていたのですわ」

 

「「「「「え?」」」」」

 

「ブランが言い出したのですわよ。友好条約を結んだのだから、四つの国で等しく利用すべきだ、と」

 

「そうなの?」

 

「だから、公開するタイミングをうかがっていたのですわ。サプライズプレゼントみたいで洒落てるでしょ?」

 

「それで言うのを渋っていたんですね…」

 

サプライズの予定のものをこんな形でお披露目なんて、不本意だったんだろう。

 

ピーン、ピーン

 

「解析が終わりましたわ。これで誘拐犯の逃げた場所が――あら?」

 

「ん? どうしたんですか?」

 

ベールさんが結果を見て驚いたので、俺も見てみる。

 

「え? この場所って…」

 

 

 

――――――――――

 

あの後、俺たちは早速誘拐犯が逃げたであろう場所に来ていた。

 

「まさか、建設中のアトラクションに隠れていたとはね…」

 

「ああ。灯台下暗しとは良く言ったもんだぜ」

 

そう。あろうことか誘拐犯は、あの時俺たちがいたスーパーニテールランドの中にまだいたのだ。

 

「よーし! 今すぐ殴り込みだよ!」

 

「お待ちになって。こういう時は人質の救出が最優先ですわ」

 

「ベールさんの言う通りだ。正面から行っても、ロムちゃんとラムちゃんを盾にされて、やられるのがオチだ」

 

「それじゃあ、どうするんですか?」

 

ネプギアが質問してくる。

 

「とりあえず、二人を救出するグループと誘拐犯を捜してぶっ殺――捕まえるグループにわかれるぞ」

 

「今ぶっ殺すって――」

 

「気のせいだ」

 

「……あ、そう」

 

「人質を解放するためには、誰かが身代わりになるが一番手っ取り早いですわ。ですから、私が代わりに人質になります。その隙に二人を助けるという作戦はどうでしょう?」

 

確かにそれが一番確実だが、相手がちゃんと二人を解放するかは微妙だ。リスクはデカい。

 

「だったら、俺もベールさんに付いて行きます。解放されたら、密かに二人を逃がします。…ベールさん。一人でも大丈夫ですか?」

 

「問題有りませんわ」

 

良し。救出グループは決定した。

 

「それじゃあ、私たちは中を回って誘拐犯の仲間がいないか確認するわ。姉妹同士で二つグループを作るのはどう?」

 

「それだと丁度良いね! 良し、決定!」

 

誘拐犯捜索グループも決まったな。

 

「良し。それじゃあ、行く――」

 

「ちょっと待ってくれないかい?」

 

「っ!?」

 

突然後ろから声をかけられ、俺たちは臨戦態勢をとる。

 

「って、ヒナ?」

 

「やあ、刀哉。久しぶりだね」

 

なんでこんな所にヒナが? というか、なんで此処を知ってる?

 

「お前、まさか盗聴してたのか?」

 

「違うよ。さっきやっていた中継を偶然見てね。ブランたちが心配になって教会に向かったんだけど、教会から出てくる刀哉たちを見かけて、後をつけたら此処に着いたという訳さ」

 

なるほど。それなら納得がいく。

 

「ねえ、刀哉。この人誰?」

 

「ん? ああ、そういえば俺以外の皆は初対面だったな。こいつは――」

 

「初めまして。僕の名前はヒナと言います。女神様たちにお会い出来て光栄です」

 

礼儀正しく挨拶をするヒナ。意外としっかりしてるんだな――って、

 

「こんなことしてる場合じゃねぇ! 早く行くぞ!」

 

「待ってくれ、刀哉。話は全部聞いていた。僕も救出グループの方に入れてくれないか? 一人でも多い方が、より確実に助け出せるだろう?」

 

「……わかった。サンキュー、ヒナ!」

 

「お安い御用さ。それじゃ、行こうか!」

 

俺たちはアトラクションの中に入って行った。




まずは一言、すいませんでした! 今回でアニメでの二話の部分は終わらせる予定だったのですが、予想以上に長くなってしまったので、次回もこの話は続きます。申し訳ありません…。

後書きで言うのもなんですが、通算UA7000を突破しました! ありがとうございます! こういうの見てると書く意欲が湧いてきますね!

次回の話はもう半分くらい書けてるので、結構早めに投稿出来ると思います。

それでは、さようなら!
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