超次元ゲイムネプテューヌ~深紅の剣神~   作:初代凡人

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ようやく書けました。

ところで皆さんはカラオケでは何点出せますか? 自分はどうしても九十点の壁が越えられません…。

あれです。周りの人が歌うのうまいと自分が歌う時歌いづらいですよね。

ちなみにタイトルに喉は死ぬと書いてはいますが、喉が死ぬ程歌ったことはありません(というか途中で疲れて止めると思う)

それでは、本編へ向けてダッシュ!


第三十七話  歌いまくる=喉は死ぬ

刀哉side

 

『ふぅ…。一曲目、なんとか歌い終わりましたが、どうでした?』

 

「いいぞー!」

 

「カッコよかったぞー!」

 

「刀哉さーん!」

 

「フォオォォォォォ!」

 

「結婚してぇぇぇぇ!」

 

思ったより高評価だな。そして何度も言うようだが最後の二人は落ち着け。

 

『じゃあ、ステージ裏の二人を呼び戻しましょうか。おーい、二人とも! そろそろ戻ってきてくれー!』

 

そう呼ぶが、十秒経っても出てこない。どうしたんだ?

 

『おーい? お留守ですかー?』

 

『――ちゃんといるぜ』

 

ようやく返事が返ってきたと思ったら、その声は二人の声ではなかった。いや、女性の声ですらない。

 

警戒して見ると、ステージ裏から人影が出てきた。そいつは雪合戦大会の時に戦った兄弟の弟の方だった。その太い腕には5pb.さんが囚われている。

 

『よお。久々だな』

 

『…なんでテメェが此処に』

 

『――そいつだけじゃないぞ』

 

新たに声が聞こえてきたので、逆側に目を向ける。そこには兄の方がいて、ヒナの首筋に短剣を当てていた。

 

『おーおー。雪合戦大会の時に俺にあんだけ手を尽くしておきながら倒せもしなかったヘッポコ兄弟じゃねぇか。懐かしいね~。……で? これはなんのマネだ?』

 

『見りゃわかんだろ? テメェへの復讐さ!』

 

『あの大会での無様な負けぶりと、毒ガスを使ったことがばれたせいで、あれ以来、俺たちは周りから白い目で見られ屈辱に耐える日々を過ごしている』

 

『今更どうにかできる訳じゃないが、テメェを叩き潰さねぇと気が済まないんだよ!』

 

ようするにただの逆恨みじゃねぇか…。にしても、二人を人質にとられてるのはマズいな。片方だけでも助けれたら楽なんだが――いや、待てよ?

 

『ふ、ふふふ…』

 

自分が思いついた作戦に思わず笑い出してしまう。いきなり思いついたにしては上出来だな。

 

『? なんだ? 頭がどうにかしたのか?』

 

『どうだろうな?』

 

そう言って兄に捕まっているヒナにアイコンタクトを送る。すると、気づかれない程度の動きで頷く。それを確認して弟の方に目を向ける。

 

『言っておくが、一歩でも動いたらこいつらの身の安全は保障しねぇぞ』

 

『――そんなのわかってるってー。ははは!』

 

『な!?』

 

「「「「「「「「(動いた!?)」」」」」」」」

 

俺はオーラで密かに脚力を強化して一瞬で弟の横に移動し、その肩を叩く。

 

『動かずには――』

 

『うごっ!?』

 

「うわっ!?」

 

俺に驚いてる内に弟の顎にアッパーを決める。そして拘束が緩まった隙に5pb.さんをこちらに引っぱる。

 

『いられない!!』

 

「ごはっ!?」

 

ボディに蹴りを叩き込んで吹き飛ばす。手放されたマイクはしっかりキャッチした。

 

『き、貴様! こっちには人質が――』

 

「お気遣いどうも!」

 

『ぐっ!?』

 

こっちに気をとられてる隙に、兄の腹にヒナがひじ打ちを決める。

 

「刀哉!」

 

そしてその場で跳び、回し蹴りを喰らわせる。そのまま兄は俺の方に飛んでくる。…そういうことかよ。

 

『はいはい…。――オラァ!』

 

「がはっ!?」

 

兄を後ろに流すような感じで蹴り飛ばす。

 

「野郎ぶっ殺してやら――ばぁ!?」

 

何処かで聞いたことのあるセリフを言いながら弟が立ち上がったが、兄に巻き込まれて再び倒れた。

 

『さてと。大丈夫か? 二人とも』

 

『私はなんとかね。5pb.は?』

 

『あ、うん。刀哉くんが助けてくれたから…』

 

良かった。二人とも怪我はしてないみたいだ。

 

『あのバカ二人はどうする?』

 

『警備員に任せよう。どちらにせよ、あの二人は牢獄行きは確定だろうしね』

 

まあ、これだけのことをしたんだ。当然だろう。

 

『そうだな。――さて! 思わぬハプニングがありましたが、皆さんのスター5pb.さんとハインは無事です!』

 

「「「「「「「「うおおぉぉぉぉぉ!!」」」」」」」」

 

「よくやった!」

 

「……惚れた!」

 

「一生ついて行きます!」

 

「流石だ! 俺たちにできないことを平然とやってのける!」

 

「そこにシビれる! あこがれるぅ!!」

 

マズい。さっきより病気の奴らが増えた。

 

『と、とりあえず、俺は一旦ステージ裏に引っ込むので、二人の歌をお楽しみください!』

 

『ああ、待ってくれ刀哉』

 

さっさとステージ裏に行こうとしたが、ヒナに呼び止められる。

 

『なんだ?』

 

『次は私が一人で歌うから、5pb.も一緒に連れて行ってくれ』

 

『ぼ、僕も歌うよ!』

 

5pb.さんが抗議していたが、ヒナはそれを無視してこっちにアイコンタクトを送ってきた。

 

(さっきので5pb.は少し怯えてる。僕が歌っている間に元気を出させてくれ)

 

(はあ? それなら俺よりお前の方が適任だろ? 付き合いも短いって訳じゃないんだろ?)

 

(う~ん。そうなんだけどね…。僕は5pb.のことを助け出せなかったからね。言う資格はないよ…)

 

少し落ち込んだ様子で言うヒナ。改めて5pb.さんの手を見ると少し震えていた。

 

……はあ。なんで俺にそんな重大な任務を任せるんだよ…。

 

『…了解だ。それじゃあ、俺と5pb.さんは裏に行ってるからな。行きましょう』

 

『え、あ!?』

 

5pb.さんの手を取り、ステージ裏に行く。観客たちから凄い嫉妬の視線を向けられてるが気にしない。

 

その途中でヒナにアイコンタクトを送る。

 

(ヒナ。別に助けれなかったお前が悪い訳じゃないんだ。他人だけを気づかっておいて、自分が一番気にしてるなんてのは無しだからな)

 

一応受け取ってくれたとは思うが、返事を見ることもせずにステージ裏に向かう。

 

『……ありがとう、刀哉』

 

その言葉が俺の送ったアイコンタクトに対するものか、5pb.さんのことを引き受けてくれたことに対するものなのかはわからなかった。

 

『それじゃあ、この盛り上がったテンションのままついてきてね皆!』

 

「「「「「「「「おおおおぉぉぉぉぉぉ!!」」」」」」」」

 

『曲は<Realization>!!』

 

そして俺たちがステージ裏に移動してすぐに歌い始めた。

 

「…さて、5pb.さん。少し話したいことが…」

 

そう言って後ろにいる5bp.さんに目を向ける。

 

「………! ………!」

 

先程までなんともなかったはずなのに、5bp.さんはリンゴのように顔を真っ赤にして口をパクパクしていた。え? いきなりどうした?

 

そこまで考えて、俺は5bp.さんの手を握りっぱなしだったことに気づく。ああ、いきなり握られてビックリしたのか。

 

そう思って手を放す。

 

「ひゃうぅぅぅぅ!!」

 

すると5bp.さんは妙な声を出し、凄まじいいきおいで俺から離れる。

 

「え~と……5pb.さん?」

 

俺はうまく状況を飲み込めないでいた。ただこれだけはハッキリ言える。……傷ついた。

 

「ごごごごごめんなさい! 僕、昔から人見知りが激しくて! しかも男の人と話したこともあまりなかったから…」

 

「処理能力が限界になったと?」

 

俺がそう言うとコクンと頷く。なるほど。それなら仕方ないか。というか、本当にこれヒナが元気づけた方が良かったんじゃないか? まともに話ができるかどうか心配になってきたぞ…。

 

「…とりあえず、少し話がしたいんですが……。これ以上近づいたらダメですか?」

 

三メートルくらい離れてるので話しづらい。

 

「……ちょっとだけなら」

 

良し、あと少しだけなら近づいても大丈夫そうだな。そして一歩踏み出す。

 

「ああ!? そこでストップ!」

 

「マジでちょっとかよ!?」

 

「ひっ!?」

 

思わず素で叫んでしまう。それに驚いてしまったのか、更に距離をとられる。いかんいかん。怖がらせないようにしないと。

 

「す、すいません! ……じゃあ、この距離でもいいので話しを聞いてくれますか?」

 

「う、うん…」

 

とりあえずこのまま話すことにする。時間も無限って訳じゃないからな。ヒナが歌い終わるまでに話しを済ませないといけない。

 

「さっきの男たちのことですけど。……すいませんでした。俺のせいであんなことに巻き込んでしまって…」

 

頭を下げて謝る。すると5pb.さんは慌て出した。

 

「こ、紅崎くんが謝ることないよ! 僕も平気だったし!」

 

「無理しないでください。手、震えてますよ?」

 

俺の言葉で慌てて手を押さえる5pb.さん。それでも手の震えは止まりそうにない。

 

「……ごめん。でもあの時、自分がいつ殺されるかわからない状況だったって思うと…っ!」

 

「………」

 

これは話してるだけじゃ無理かもしれないな…。

 

……しょうがない。5pb.さんには止められたが…。

 

「ちょっと失礼します」

 

「っ!?」

 

俺は5pb.さんに近づいて、その震える手を包み込むように自分の手を重ねる。少しビクッっとなっていたが一応大丈夫そうだ。

 

「小さいでしょう?」

 

「えっ?」

 

「僕の手ですよ」

 

と言っても、5pb.さんの手に比べると少し大きいんだが…。

 

「あの男の手に比べたら小さいし細い。でも、こんな手でもあいつより力が強いんですよ?」

 

「え!? そうなの!?」

 

本気で驚いた顔をする5pb.さん。自分で言っておいてなんだがその反応は傷つく…。

 

「そ、そうなんです。ですが、怖くは思わないでしょう?」

 

「う、うん…」

 

「あんな目に遭えば誰だって怖がります。それを誰も責めることはできません。大事なのは、その恐怖を乗り越えることです」

 

俺は手から少しオーラを出す。それを使って5pb.さんの手を包む。

 

このオーラには俺の感情を相手に伝える効果がある。これで俺の落ち着いてという感情が伝わって少しは落ち着けるはずだ。

 

「あ……(温かい…)」

 

「この会場にはあなたの歌を心から待ち望んでいた人たちがたくさんいます。もしあなたがその恐怖を乗り越えれずに歌えなかったら、その人たちの期待を裏切ることになります。……あなたもそれは望まないはずですよね?」

 

「もちろんだよ!」

 

熱意の籠る眼差しで、返事をする5pb.さん。

 

「…もう大丈夫ですね」

 

俺は握っていた手を放す。そしてそのまま立つ。

 

「それじゃあ、行きましょうか。あなたのファンが待っています」

 

「うん!」

 

にこやかにほほ笑んで立ち上がる5pb.さん。その笑顔はスターの名に恥じない、眩し過ぎる笑顔だった。

 

 

 

――――――――――

 

『あっ。二人とも戻ってきたね』

 

ステージに戻ると、丁度歌い終わったタイミングのようだった。

 

『ごめんねハインちゃん。心配かけて…』

 

『別に、大丈夫だよ。君が無事でなによりだ』

 

『次からは俺に頼まないで自分でやってくれよ?』

 

『成功してなかったらそうするつもりだったんだけどね~』

 

要するに今後も俺に任せるってことじゃねぇかよ…。

 

『それよりも、次は三人で歌わないかい?』

 

『三人で? 全員歌えるのなんてないだろ?』

 

『大丈夫だよ紅崎くん。ちょっとNギア貸してくれる?』

 

『ええ。良いですけど…』

 

5pb.さんにNギアを渡す。しばらく操作すると、ある曲を選らんで俺に返してきた。

 

『これですか…。確かにこの曲なら三人でも歌えますね。でも、二人は大丈夫なんですか?』

 

『当然だよ!』

 

『これくらいできて当たり前だよ』

 

流石はゲイムギョウ界のスターと言ったところか。全然余裕そうだ。

 

『オッケー。信用してるぜ。それじゃあせっかくだし、三人で言うか!』

 

『『うん(ああ)!』』

 

『皆ももっと盛り上がっていくぞー!』

 

「「「「「「「「おおおぉぉぉぉぉ!!」」」」」」」」

 

『じゃあいくぜ!曲は――』

 

そこで一呼吸置き、三人で同時に曲名を言う。

 

『『『<流星lovers>!!』』』

 

 

 

――――――――――

 

「……喉…! 死ぬって…これ……!」

 

なんとかライブは終わったが、あの後一時間ほど歌い続けた。休みなしで歌ってたので喉が痛い…!

 

「大丈夫かい刀哉?」

 

「はい、水だよ」

 

「ど、どうも…!」

 

5pb.さんが渡してくれた水を一気に飲む。――ぷはぁ! 生き返る!

 

ちなみに此処は二人の控え室だ。あのまま観客席に戻ればどうなるかは明らかだったので、二人が特別に入れてくれた。元々三人まで使えるような設計らしいが、七人くらい使っても問題ないような広さをしている。

 

「どうだった刀哉? 皆の評価は悪くなかったけど」

 

「二度とごめんだ! げほっ!?」

 

「即答だね…」

 

「気に入ってくれると思ったんだけどね…」

 

冗談じゃない。なんとか平静を保てていたが、常時緊張していていつ噛んだりするかハラハラしていたんだよ! それに喉も死にかけたし!

 

「でも楽しかったよね?」

 

「……まあ、それなりにですけどね」

 

「そういえば刀哉。いつまで5pb.に敬語で話してるんだい?」

 

「ん? いや、まだ会ってそんなに時間経ってないし…」

 

「そんなの気にしないよ? それに一緒のステージで立って歌ったんだから僕も刀哉って呼びたいんだけど………ダメかな?」

 

そんな上目遣いで言われたら断れる訳がないでしょう…。

 

「…わかったよ。それじゃあ俺も普通に呼ばせてもらうぞ」

 

「うん! よろしくね刀哉くん!」

 

「こちらこそ。よろしくな」

 

まあ仲良くなれたし良いか。

 

「そういえば、ブランたちのところには戻らなくても良いのかい?」

 

げっ!? そうだ! あの後一度も合流できてない! 下手したら皆凄い怒ってるかもしれない!

 

「それじゃあ俺は皆のところに戻るから! また会おうぜ!」

 

「あ、うん! またね!」

 

「ちゃんと天に召されるように祈ってるよ」

 

「縁起でもねぇこと言うな!」

 

ヒナが言ったセリフにツッコミを入れながら全力でダッシュ。結局皆には、戻って来るのが遅いと怒られた。

 

 

 

刀哉side out

 

 

 

ヒナside

 

「ふふっ。面白い人だったね」

 

「言った通りだったろう?」

 

刀哉が出て行ったあとで5pb.と話す。しかし流石だね。5pb.は人見知りが激しいのにもうタメ口で話せるようにさせるなんて。

 

「でもヒナちゃん。どうして急に彼を呼ぼうと思ったの?」

 

「ん? ああ。この間偶然クエストに行った時に会ってね。その時に刀哉が好きな曲を歌ったのを聞いて確信したんだよ。刀哉には歌手の才能があるってね。それで今回久々にライブがあったから、皆にも刀哉の歌声を聞いてもらおうと思ってね」

 

「それだけで呼んだの?」

 

「半分以上は驚いて慌てる姿が見たかったから」

 

「あはは…」

 

僕の発言に5pb.は苦笑いした。まあ、次からはちゃんと連絡を入れるようにしよう。……来ないと思うけど。

 

「そういえば、ヒナちゃんは刀哉くんのことをどう思ってるの?」

 

「え? 好きだよ」

 

「……え?」

 

僕の発言で5pb.は固まってしまった。ああ、誤解させちゃったね。

 

「あくまで友だちとしてね」

 

「あっ!? そ、そうだったんだ! ビックリした~」

 

「ちなみに、なんだと思ったんだい?」

 

「あう…」

 

顔を赤くして俯いてしまう。やれやれ…。恥ずかしがるならその手の質問をしなければ良かったのに。

 

「まあでも、今までに会った異性の中では、刀哉は一番親しいよ。一緒にいて楽しいしね。そういう5pb.はどうなんだい?」

 

「え!? ぼ、僕は好きとか嫌いとかそういうのはよくわからないよ…。でも――」

 

「でも?」

 

「刀哉くんが僕を励ましてくれた時に、何か温かいものが僕の中に流れ込んできて、凄く落ち着けた。刀哉くんには本当に感謝してるよ」

 

僕は内心驚いた。普通に話せるだけでも大したものなのに、ここまで言わせるなんて。……刀哉って意外と女たらしなのかな?

 

 

 

ヒナside out

 

 

 

no side

 

「――へっくし!!」

 

同時刻、刀哉が盛大なくしゃみをした。




念のために言っておきますが、刀哉くんは決して女たらしではありません。彼女たちが異性と接する機会が少ないせいで刀哉と親しくなりやすいのです。

……普通でモテてたら苦労はないんだよ…! ――おっと失礼。お見苦しいところを見せてしまいました。

此処でお知らせです。実は今新しい小説を書いています。まだ投稿はしてませんが、書けたら投稿するつもりです。

ただ、時間がある時とない時が極端ですので、不定期更新は相変わらずです。期待せずにいてください。もしよろしければそちらも見てください。

それでは、この辺で。剃!!

ヒュッ、グキッ!!(走り出した瞬間に足首を挫いた音)

足首を挫きま(ry
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