超次元ゲイムネプテューヌ~深紅の剣神~   作:初代凡人

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なんということでしょう。(ビフォーアフター風)

この前久々に自分の作品のお気に入り登録件数を見たら、20人を超えていました!

お気に入りに登録してくれた皆さん、ありがとうございます!

今回からは刀哉に他の国を見てきてもらいます。この話で他の女神と女神候補生たちとも仲良くなってもらいます。

…恋愛感情を抱かない程度にですよ?(今のところは)

それでは本編に向かって、全速前進だ!←やっぱりテンション上がってる


第八話 体験入国と一騒動

刀哉side

 

「体験入国ですか?」

 

あの遺跡から無事に(?)生還してから一週間。いつも通り朝食を食べ終わり、書類仕事を始めようとしたがイストワールさんから呼び出され、他の国への体験入学ならぬ体験入国の話を持ち出された。

 

「はい。そうです。刀哉さんはこの二週間でプラネテューヌには大分馴染んでくれましたが、刀哉さんはこの世界でまだ知らないことがたくさんあります。ですから、せめて他の国のことだけでも知ってもらおうと思い、この話をお伝えしたんです」

 

「まあ、言われてみればその通りですね」

 

プラネテューヌには何日も住んでいたお陰で大分慣れた。だが、あくまでそれはプラネテューヌの中だけで、この国の外には出たことがない。だが、いざ出るとなると不安になってくる。例えるなら、自分の生まれた都道府県から出たことがないのに、いきなり外国に行くことになった時だな。

 

まあ、その体験はしたことがあるのでそこまででもないが。

 

「僕は別に良いんですが…。他の国の女神、ノワールさんとブランさんとベールさんに許可はもらったんですか?」

 

「はい。来て良いという返事をもらっています。皆さん自分の国について少しでも知ってもらいたいと言っていました」

 

なるほどね。そういうことなら行ってみようか。

 

「あっ、そういえば聞いてませんでしたが、一つの国ごとに何日いることになるんですか?」

 

「予定では二泊三日になっています。三日目の朝の内に次の国へ行ってもらうことになります」

 

「えっ? 自分で移動ですか?」

 

「いいえ。皆さんがそれぞれ次の国に送ってくださるそうです」

 

なんとも至れり尽くせりな状態だな。少し悪いと思ってしまう。

 

「皆さん自分から率先してやっているんです。刀哉さんが気にする必要はないんですよ?」

 

俺の考えていることを読んだのか、気遣うようにそう言ってくるイストワールさん。

 

……本当この人には敵わないな。いつもこのようにこっちの考えを読まれて、フォローを入れられる。

 

「ありがとうございます。それでは、お言葉に甘えまして、紅崎刀哉! 体験入国に行ってまいります!」

 

俺は敬礼をしながら言う。イストワールさんはそれを見て笑い出す。

 

「ふふっ。なんですか? そんなにかしこまって」

 

「いえ、なんとなく」

 

お互いに笑い合う。あ、大事なことを聞き忘れてた。

 

「今更ですが、いつから出発なんですか?」

 

「あ、そうでした。では、早速準備を始めてください」

 

「…はい?」

 

「準備が出来しだいネプテューヌさんに送ってもらってください」

 

「え? 今日から出発?」

 

「はい。そうです」

 

oh……。

 

 

 

――――――――――

 

「なあ、ネプテューヌ。送ってくれるのはありがたいんだが、もうそろそろ持ち方を変える気はないか?」

 

「ないわ。刀哉の場合、これが一番持ちやすいもの」

 

俺たちは現在、ラステイションに向かって飛んでいる。言い忘れていたが、体験入国する順番はラステイション、ルウィー、リーンボックスの順だ。

 

相変わらずネプテューヌが俺にする持ち方はお姫様抱っこだ。そのせいで、男としての威厳がなくなってきているような気がする。

 

ネプテューヌ以外の女神にもこの持ち方をされた日には、俺はその場でパラシュート無しのスカイダイビングを実行することになるだろう。

 

「なんだよ。自分でするのは平気で俺にされるのはダメなくせに」

 

「き、急に何を言っているのよ。そ、そんな訳」

 

「なら下ろしてくれた時に俺がお前をお姫様抱っこしてやろうか?」

 

少しにやけながらそう言う。

 

「…今すぐ下ろされたいのかしら?」

 

「すいませんでした!」

 

割とマジなトーンの声を出され、身の危険を感じた俺は即座に謝る。

 

「もう。どうせ謝るのなら最初からからかわないでよ。それに私が刀哉にお姫様抱っこされるのがダメなのは…」

 

「えっ、何? 他に理由有ったのか?」

 

俺が本気で疑問に思ってることを口にすると、ネプテューヌは少し顔を赤くしながら口を開いた。

 

「その……。あの遺跡であなたに言われたことを思い出してしまって…」

 

「………」

 

そう言われて、俺もその時自分で言ったことを思い出してしまい、顔が赤くなってしまう。ミスった! この話題を出さなければ良かった!

 

「え、えーと、ネプテューヌ! ラステイションにはまだ着かないのか?」

 

「え、ええ。多分もうそろそろだと思うけど…。あっ、見えてきたわ」

 

ネプテューヌが目を前方に向けると、街が見えてきた。その街はプラネテューヌと比べると大分現実的というか、俺のいた世界と結構似たような作りの建物と工場が見えた。

 

「あれがラステイションか?」

 

「ええ。それじゃあ、下りるわよ」

 

そう言って、ネプテューヌはラステイションに向かって降下する。

 

大地に降り立ち、俺はラステイションへの第一歩を踏みしめ、改めてラステイションに目を向ける。

 

「やっぱり、俺の世界と似てるな」

 

「え? 刀哉の世界ってラステイションと似てるの?」

 

「いや。流石に俺の世界じゃここまでの規模の工業の国はないよ。建物や工場が少し似ているだけだ」

 

そう言いながらラステイションの地図を取り出す。その一部分に赤色で囲っている場所がある。此処が今回の待ち合わせ場所だ。話ではユニさんが迎えに来てくれるらしい。

 

「この赤で囲っているところが待ち合わせ場所?」

 

「ああ、そうらしい」

 

「それならこの先をしばらくまっすぐ行って、突き当りを右に曲がってまっすぐ行ったら着くわ」

 

「わかった。送ってくれてありがとな。それじゃ」

 

「あ、待って!」

 

「ん? なんだ?」

 

行こうとしたらネプテューヌに呼び止められたので、振り返る。

 

「えっと、その。………行ってらっしゃい」

 

最初は言い淀んでいたが、しばらくすると少しだけ顔を赤くながらも微笑んでそう言ってきた。

 

「あ、ああ。行ってくるぜ」

 

「ええ。それじゃ、一週間後にまた会いましょう」

 

「ああ! 気を付けて帰れよ!」

 

ネプテューヌが見えなくなるまで手を振り、再び前を向いて歩き出す。

にしても、

 

「……あの笑顔と言葉は反則だろ」

 

先程のネプテューヌの顔と言葉を思い出し、赤くなった顔を元に戻そうとしながらラステイションの街に入っていく。

 

 

 

――――――――――

 

「えっと、地図が正しければ此処のはずだけど…」

 

あれからしばらく歩いて、待ち合わせ場所である広場に着いた。此処であってるはずだ。…ネプテューヌの説明と俺が道を間違っていなければ。

 

ユニさんは大分真面目そうだから、もういると思うんだけどな…。

 

「だから、人と待ち合わせているんですってば!」

 

「ん?」

 

なんか今、向こうの方から怒鳴り声が聞こえてきたような。目を向けると、なぜかそこだけ少し周りの人たちと距離があいていた。

 

俺はそこに近づく。するとそこにいたのは探していたユニさんだった。ただ、その周りにはいかにもチャラそうだが、190メートルはあるガタイのいい男が三人いた。

 

「いい加減にしてください! 私は女神候補生ですよ! こんなことしたら、ただじゃすみませんよ!」

 

「ははは! 聞いたか、女神候補生だってよ?」

 

「まあ確かに女神になれそうなくらい可愛いよな!」

 

「そんな見え透いた嘘なんて、脅しにもなんねぇけどな!」

 

「「「ギャハハハハ!」」」

 

下卑た笑い声を上げ、ユニさんを取り囲んでいる三人組。

 

周りの人たちが距離をあけて歩いていたのは関わりたくないからだろう。それは別に恥ずかしいことではない。むしろ、この状況で助けに入れるような人の方が少ないだろう。俺も前までならそうしていただろう。

 

だけど、これからお世話になる人を見捨てる訳にはいかない。

 

「すいません、ユニさん。待たせてしまったみたいですね」

 

「あっ! 刀哉さん!」

 

俺は意を決して前に出て、声をかける。

 

「「「あ?」」」

 

突然入って来た邪魔者に男たちはガンを飛ばしてきた。以前ならこの時点で俺は怖気づいて引き下がっていただろう。だが、あの紅いドラゴンの出していた威圧感に比べれば屁でもない。

 

「なんだてめぇ? 怪我したくねぇなら消えな!」

 

「すいません。この子は僕と待ち合わせしていたんです。自分はこの国に来たのは初めてですので、案内してもらうことになってるんです」

 

「案内だぁ? そんなつまんねぇことやるんなら俺たちと遊んだ方が楽しいだろ?」

 

「それより、あなたたちはその人が女神候補生だとわかってやっているんですか?」

 

「はぁ? お前までそんな見え透いた嘘つくのか? 女神候補生がこんなところで男と待ち合わせする訳ねぇだろ!」

 

「………」

 

それに関しては否定出来ない。しばらく黙ってる俺を見て、もう何も言えないと思ったのか、調子に乗って罵倒してくる。

 

「第一、てめぇみたいなブサイクにこんな可愛い子は勿体ねぇよ!」

 

イラッ

 

「そうだ! ぶっ殺されたくなかったらとっとと消えろ! この根性なし!」

 

イライラッ

 

「おら、どうした!? なんか言い返してみろよ! この腰抜け!」

 

…………ブチッ!

 

俺の中で何かが切れた。

 

「…うん。耐えた。よく耐えたよ俺」

 

「ああ?」

 

「でもやっぱり、人には我慢の限界ってものがあるよな」

 

「何一人でブツブツ言ってやがんだ! ぶっ殺すぞ!」

 

「やれるもんならやってみろ。数で勝ってないと殴ることさえ出来ないチキンども」

 

「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」

 

俺の今の発言に周りの人たちが息を飲むのが伝わってくる。まあ、こんなこと言ったら、普通ボコボコにされるからな。

 

「上等だゴラッ!」

 

早速一人が殴りかかってくる。避けれなくはないが、俺はあえて拳を受ける。

 

バキッ!

 

俺の顔に拳が直撃する。いくら身体能力が高いとはいえ、痛いものは痛い。だが、これでいい。

 

「…俺もさ、完璧な人間じゃないんだよ。だからさ…」

 

そう言いながら、俺の顔に引っ付いている拳を掴み、引き剥がす。

 

「な、なんだ!? こいつの力!?」

 

男は驚いているが、関係ない。俺は右の拳を握りしめ――

 

「――罵倒された上に殴られて黙ってられるほど、温厚じゃねぇんだよ!」

 

男のボディーにそのまま叩き込む! 尋常じゃない音が鳴り、男が吹き飛んで行く。しばらくして、ようやく止まったが、男は完全に伸びている。

 

「て、てめぇ! やりやがったな!」

 

そう言ってもう一人殴りかかってくる。

 

「おいおい。先に手を出したのはそっちだろ?」

 

その男の拳も避けずに、そのまま腹に膝蹴りを入れる。

 

「ぐえっ…!」

 

「これは正当防衛だぜ」

 

男は腹を押さえてその場に倒れ込む。

 

これで残ったのは一人だけだ。俺はその残った男に目を向ける。すると、男は怖気づいたのか後ろに一歩下がる。俺は男との距離を開けないために歩き出す。

 

「ま、待ってくれ! 俺たちが悪かった! もうその子にも手を出さないから、見逃してくれ!」

 

俺はその言葉を聞き、歩みを止める。確かに、この男はまだ俺に手を出してはいない。此処で叩きのめすのは簡単だが、そうしたところで俺に得はない。

 

「…わかった。今回は見逃す。だけど、次はないぞ」

 

「は、はい!」

 

俺はそう言って、ユニさんの方に行く。

 

「さて、それじゃあ行きましょうか。ユニさん」

 

「あ、はい。わかりまし――刀哉さん!」

 

突然ユニさんが俺を見て、いや、俺の後ろを見て叫ぶ。

 

まあ、なんで叫んでるのかはもうわかってるがな!

 

俺は振り向きざまに裏拳を男の手に当てる。そして、男が持っていたナイフが地面に落ちる。もう予想出来ていたので、すぐに対応出来た。

 

「………」

 

「ひ、ひぃ!?」

 

俺は男を睨みつける。男は恐怖で腰を抜かし、尻餅をつく。本当に人をムカつかせるのが得意な野郎だな…!

 

「せっかく見逃してやったってのに、こんなもの使ってくるとはな。…覚悟は出来てるんだろうな」

 

「ま、まっ――」

 

「うるさい」

 

「ぐえっ!」

 

まだ命乞いを続ける男の胸を踏みつけ、仰向けにする。そして、右腕にありったけの力を込め、男に目がけて振り下ろす!

 

振り下ろした拳は男の顔の横すれすれの地面を砕き、拳の跡が残っている。

 

「……っ! ………っ!」

 

男はみっともなく顔を歪め、目には涙を溜めている。恐怖のあまり声がちゃんと出ていない。俺はそんな男の様子など気にもせず、顔を近づけ囁く。

 

「次は当てるぜ? ……さっさと消えろ」

 

「うわあああぁぁぁぁぁっ!?」

 

男は泣き叫びながら、二人の仲間を回収して走り去っていく。ガタイが良いだけあって、軽々と持ち上げていた。

 

ったく、無駄な時間だったな。

 

「「「「「「「「わあぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」」」」

 

「うおっ!?」

 

突然の大声に驚く。周りを見るといつの間にか人だかりが出来ていて歓声を上げていた。

 

よく考えるとこんなに大勢の前であんなことしたのか。…やべぇ、恥ずかしくなってきた。

 

なんか俺を褒め称える声が聞こえるが、それが余計に羞恥心を刺激した。

 

「ユ、ユニさん! 早く行こう!」

 

「えっ、と、刀哉さん!?」

 

俺はユニさんの手を掴み、この場から逃げ出すために走り出した。

 

 

 

――――――――――

 

「ふう…。此処まで来れば良いか」

 

あれからしばらく走り、立ち止まる。流石に追ってこないよな。

 

「あの、刀哉さん。もうそろそろ離してくれませんか?」

 

「ん? ああっ、すいません!」

 

俺はさっきから握りっぱなしだったユニさんの手を離す。…嫌われたかな?

 

「いえ、大丈夫です。それよりも、さっきは助けてくれてありがとうございました」

 

「さっきの? あのチャラ男たちのことか?」

 

「はい。私、あんなに強気でいましたけど、本当は凄く怖かったんです。あのままだったら私…」

 

良く見るとユニさんは少し震えていた。

 

「ユニさん。怖がるのは仕方のないことですよ。実際僕も結構怖かったんですよ?」

 

「え?」

 

ユニさんは信じられないというような顔でこっちを見る。

 

「でも、怖がってたんならあんなに大きな人たちに喧嘩を売るようなことは出来ませんよ!」

 

「まあ、そうですよね。でも、これから短い期間とはいえ、お世話になる人が困ってるなら助けますよ。それがお世話になる上での最低限の礼儀です。まあ、それ以上にあいつらが人のことを根性なしだの腰抜けだの言ってきたのにムカついたんですよ。だから、気にしないでください」

 

俺は自分の素直な意見をユニさんに伝える。しばらく呆気にとられていたユニさんだが、突然笑い出した。

 

「あはははは! 普通の人だと思ってたんですけど、刀哉さんって結構変わってるんですね」

 

「む…」

 

なんか心外なことを言われた気がする。

 

「あの、刀哉さん。敬語じゃなくて良いですよ。さっき助けてくれた時みたいな感じで喋ってください」

 

「えっ? いえ、ですが…」

 

「私の方が見た感じは年下ですし、ネプギアにもタメ口だったじゃないですか。それなら私にもそんな感じで話してください」

 

「…わかった。それじゃ、改めてよろしくな。ユニ」

 

「はい! よろしくお願いします! 刀哉さん!」

 

色々予定外のことは起こったが、結果的にユニと仲良くなれたから良しとするか。




いかがでしたでしょうか? ナンパから救い出すベタな展開でした。

ですが、カリスマ性溢れる他の主人公とは違い、これだけでは家の刀哉くんはフラグを立てることは出来ません。

皆さん忘れてるかもしれませんが、あくまで刀哉は一般人なのです。身体能力が強化されているだけで、性格も何も変わってません。

さて、ラステイションに入ったのにノワールが出てないじゃないか!と思う人が多いでしょう。

次回はちゃんと出てもらうので待っててください!

それではこの辺で、ドロンッ!
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