俺達は帰宅し居間に入った。
そこにはシエルと切嗣が寛いでいた。
「ただ今戻りました。」
「ただいま。」
「おかえり。」
切嗣が寛ぎながら返事をした。
俺はバゼットから荷物を受け取りキッチンへ向かった。
キッチンで調理をしようとすると、シエルが声をかけてきた。
「士郎君、今日は何を作るのかな?」
「そうですね、スパイスが残っているので鳥のカレー炒めですかね。」
そう言いながら鳥を取り出し、包丁を投影して料理を始めようとした。
「あのー?士郎君……なんで料理に投影魔術なんか使ってるのかな?」
シエルはなんともいえない表情で聞いてきた。
「いやー、これ便利なんでハハハ」
「ちょっと!?切嗣さんどういう教育してるんですか!?
こんなことに魔術を使うなんて!!」
シエルは切嗣に詰め寄って問いただした。
「いやー、美味しいし、いいんじゃない?」
「いやいやいや、たかが料理になんであんな無駄に高度な投影魔術を……
はー、あれ程の投影魔術、他の魔術師が見たらなんて言うか……」
俺はシエルと切嗣のやり取りを見ながらも、
手は休めずに料理を作った。
料理がある程度出来上がったころ、俺はシエルに質問した。
「すみません、シエルさん、間桐さんはどうしたのですか?」
「桜ちゃんなら大丈夫ですよ。
今は治療が終わってお風呂に入ってる所だから。」
俺が料理を作り終わったころ、バゼットがこちらに来た。
「衞宮士郎、これを食卓に運んどけばいいのですね。」
「ああ、すみませんお願いしてもいいですか?」
バゼットに手伝ってもらい、食卓に全ての食事が並んだ頃、桜が居間に戻ってきた。
「さて、みんな集まったみたいだし、
いただきます。」
「「「「いただきます。」」」」
食事の途中で炊飯器から、お米の炊けた音がなる。
俺は前回のシエルの食いっぷりから、予め追加の米を追加で炊いていた。
これでいくらおかわりされようが、お米は足りるだろうと思い、ニヤリと笑った。
「フッ、シエルさん今日は予め追加で炊いときました。
さあ、シエルさん、お腹の空きは十分ですか?」
「良いでしょう、この勝負受けてたちます」
それからしばらくして、2つ目のお櫃の半分がなくなり、山のように作った料理も残りわずかになった頃
「クッ、これ以上は流石に……」
シエルは悔しそうに箸を置いた。
「フハハハ、勝った!!」
シエルがダウンしたのを見て調子にのっていると、恥ずかしそうに茶碗が差し伸べられた。
「なん……だと」
俺は驚きながら、差し伸べられた茶碗の方を見ると、桜が申し訳なさそうに言った。
「すみません、おかわりを貰ってもいいですか?」
「あ、ああ……どれくらいよそえばいいですか?」
「すみません、大盛りでお願いします。」
落ち着け俺、まだお櫃は半分もあるし、カレー炒めはシエルに全て食べられたが、他のオカズだって残っている。
まだ、慌てるときじゃない。
そう自分に言い聞かせ、桜の茶碗にご飯をよそった。
「ありがとうございます。」
そう言いながら桜は一切ペースを落とさずに食べ始めた。
それからも桜はペースを落とさずにお櫃の中のご飯を食べきった。
「ばかな!?
あれほど用意したのに、全て食べ切られただと!?」
クッ予想外だ。
こんなところにこんな伏兵がいたとは。
俺は膝を付き絶望した。
「クッ、これで勝ったと思わないでください次こそは全員に参ったと言わせて見せます」
そう言い残し、俺はキッチンに洗い物をしにった。
「いや、これはなんの勝負なんだい?
残さず食べたのだから、
そこは喜ぶべきじゃないの?」
切嗣が呆れながら言った言葉は誰の耳にも入らず虚空へと消え去るのだった。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
fateで大食いと言ったらセイバーのイメージがありますが、桜のほうがセイバーよりも食べるらしいですね。