衞宮士郎に憑依したけど平穏に暮らしたい   作:幸1511

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最近なぜかアイリさんがダイスケを踊る夢を見たので、月姫を後回しにして投稿しました。

今回は他の話よりは少し長いです。


第34話

親父が悲しき称号を受け入れて数分が経ち、全員が落ち着きを取り戻した頃。

 

「なあ、そろそろ買い物をしにいかないか?」

 

「そうだね。

そろそろ買い物に行こうか。」

 

俺はシートベルトを外し外に出ると、桜が俺の方から続いて降りてこようとした。

 

「間桐さん、大丈夫か?」

 

先程まで揺られていたので心配になり、声をかけ手を差し出す。

 

「は、はい……

あの、名前…」

 

「?」

 

「先程まで桜名前で呼んでいたので。」

 

「ああ、すまん、焦っていてつい。」

 

「い、いえ。

あの、呼びやすいのなら名前で読んでもらってもいいです。

それに名字だと兄さんもいますから…」

 

「そうか?

ならこれからは桜って呼ばせてもらうよ。」

 

「はい!!」

 

桜は俺の返答にパァと顔をほころばせた。

 

「「ニヤニヤ」」

 

「おい、そこのバカップル、言いたいことがあるなら言え。」

 

「え〜別に〜」

 

「いやいや、言いたいことなんてないよ。」

 

そう言いながらもニヤニヤとする二人。

 

「だー、もうさっさと買い物に行くぞ!!」

 

俺はそう言い残して先に向かうことにした。

 

先に向かう俺を追いかけるように皆もデパートに向かうのだった。

 

「さて、デパートについたけど先に何から買うかい?」

 

「食品関連は最後のほうがいいし、先に俺の服を買うか?」

 

「そうね!!先に服を見に行きましょう。

私も色々見ておきたいわ。」

 

「桜ちゃん、バゼットさんもそれでいいかい?」

 

「ええ、私は買いたいものなどありませんので、それでかまいません。」

 

「はい。」

 

二人に了承をもらったので、洋服店に向かうことにした。

 

「さて適当に着れるもん選んでさっさとすますか。」

 

俺は適当に服を選ぼうとした。

 

「え〜!!そんなのつまんな〜い。

もっとこう、買い物を楽しみましょうよ。」

 

「いや、男の服なんてある程度ダサく無ければ何でもよくないか?」

 

「いやよ〜

そうだ!!

皆一人一着ずつ士郎に似合いそうな服を選びましょう!!

そうと決まれば皆いくわよ!!」

 

そう言い残し母さんは一人駆け出した。

 

「待て、母さんって、クソ、どこいった?」

 

俺は母さんを追いかけようとするがすぐにみうしなった。

 

「はは、仕方がないね。

皆もゴメンだけどアイリに付き合ってあげて。」

 

「まあ、別に服を選ぶくらいかまいません。」

 

「私も問題ありません。」

 

「はは、ありがとう。

お詫びといっちゃなんだけど、後で好きなものを買ってあげるよ。」

 

「そこまでしてもらわなくてもいいのですが……」

 

「まぁまぁ、ほら僕達も服を見に行こうか」

 

そう言って親父も服を選びに行った。

 

「あー、俺達も行くか。」

 

そう言い残し俺達はバラバラになり服を選びにいった。

 

俺が適当に服を見ていると、マネキンの一つにカプサバの士郎の服一式があった。

 

「お、これでいいか。

一着だけだと足りないし、他にも見繕っとくか」

 

適当な服を見繕い終わりもとの場所に戻ると、切嗣以外が集まっていた。

 

「シロウおっそ〜い」

 

母さんが大量の服が入ったカートの隣でプンプンと怒っていた。

 

「すまん。

皆に見せる服とは別に、普通に着る服も選んでたら遅くなった。」

 

俺は誤った後、遅れた理由を話す。

 

「そう言えば元々衞宮士郎の普通に着る服がなくなってきたから買い物に来たのでしたね。」 

 

バゼット達は俺の言葉に納得してくれた。

 

「親父はまだなのか?」

 

「ええ、ホント、切嗣ったら何をしているのかしら?

もう先に始めちゃいましょう。」

 

母さんはそう言いながら俺の手を掴み、カートを押して試着室に向かう。

 

「え!?

もしかして、それ全部俺に着せる気か!?」

 

俺が驚くのも無理はない。

母さんが押しているカートには明らかに女性物の服しか入っていないのだから。

 

「ええ、あたり前じゃない。

似合っているかはやっぱり着てみないとわからないもの。」

 

母さんの発言に俺は顔を青くする。

 

「いや、待って、お願い、デザート母さんだけ多くするから。」

 

「だ〜め♪」

 

「いや俺に女性物の服は似合わないって、な!」

 

そう言いながら助けを求めるように、他二人に話をふる。

 

「衞宮さんなら何でも似合うと思いますよ。」

 

「いやいや、まって!!

え、なんでさ!?正気か!?

と言うか何?その目

さっきまで親父みたいな目だったのに、

なんでそんな生き生きした目なの?」

 

「衞宮士郎、先程、衞宮切嗣も言ってましたでしょう。

諦めがかんじんです。」

 

「お前、他人事だと思って、

母さん、俺よりもバゼットのほうが似合うと思うから、俺に着せるんじゃなくてバゼットに着せよう、な?」

 

そう言って矛先を俺からバゼットに変えようとする。

 

「シロウ安心して。

皆のぶんも選んでおいたから。」

 

母さんはそう言いながら棚で死角になっているところから、カートをもう2つ出してきた。

 

「「「え?」」」

 

母さんいがい全員が呆気にとられる。

 

「さあ、いくわよ。」

 

俺達が呆気にとられてるうちに母さんは俺を試着室に押し込んだ。

 

「ふふ。

これで逃げられないわよ。」

 

手を怪しく動かしながら母さんが迫ってくる。

 

「待って、お願い。

アーーーーー!!」

 

メイド服を着せられて皆の前に立たされる俺。

 

鏡を見るとそこには藤丸立香♀にのメイドの姿が映し出される。

 

「やっぱり、私の想像通りね。」

 

「わぁ、衞宮さん似合ってます!!」

 

「まさか衞宮士郎にこんな才能があるとは思いもしませんでした。」

 

「ふふ、もうお嫁に行けない。」

 

「なによもう、これぐらいで。

ほら、まだまだいっぱいあるんだから、

ほら、着替えて。」

 

「クソ、もうどうにでもなれ。」

 

諦めの境地に達し、俺は様々な服を着せられていくのだった。

 

「ふーいい仕事したわ。」

 

母さんの服を全て着終わり出る俺。

 

「さあ、次は他のみんなが選んだ服の番ね。」

 

「ああ、そうだな。

他の服は今よりはマシだろう。」

 

そう言う俺の今の格好は魔術礼装カルデアだ。【もちろん女性者】

 

「じゃあ、次は私が選んだ服を着てください。」

 

そう言って、もじもじと恥ずかしそうに桜は服を手渡してきた。

 

俺は服を受け取り試着室に入る。

 

試着室で桜から受け取った服を広げると、そこには白馬に乗った王子とかが着てそうな服があった。

 

(え?何これ?もしかして貴方は私の王子様♥てきなやつ?

もし、そうだとしたら桜、チョロすぎない?

これはどう反応するのが正解なんだ?)

 

「とりあえず着るか。

着ずに出たら強制的に着せられるだけだろうし。」

 

俺は覚悟を決め、服を着て外に出る。

 

「あら〜シロウ、似合ってるじゃない。」

 

「衞宮さんカッコイイです。」

 

「ククッ、衞宮士郎、似合ってますよ。」

 

3人が褒める。

 

「おい、バゼット、言いたい事があるならハッキリ言えよ。」

 

「いえ、言いたい事なんてありませんよフフッ。」

 

バゼットはそう言いながらも、肩を震わせながら笑いをこらえる。

 

「だー、もういい。

さっさと次、行くぞ。

バゼット服をよこせ!!」

 

「え、もう着替えちゃいんですか?」

 

桜は残念そうにする。

 

「さっさと着替えないとこの後もまだあるからな。」

 

「残念ですね。

では衞宮士郎、どうぞ。」

 

そう言ってバゼットが俺に手渡してきた。

 

赤黒くてダメージが入っている物を一つ渡される。

 

「?バゼット、これだけか?

ズボンとかは無いのか?」

 

「ええ、それだけです。

それを見た瞬間これしかないと思える一品でした。」

 

バゼットは自信満々に言う。

 

「そうか、そこまで自信満々に言うなら期待しとくよ。」

 

俺は試着室に入り、期待しながらそれを広げてみると、それはアンリマユが纏ってる赤黒いボロボロの布切れだった。

 

「とうとう服ですらない!?」

 

脳筋ゴリラに期待した俺が馬鹿だったと諦めて腰に巻き外に出た。

 

「フッ、私の目に狂いはありませんでしたね。」

 

「何が狂いはないだ!!

目どころか頭まで狂ってるだろ。

服を選んでこいって言われて、布切れを持ってくるやつがどこにいんだよ!!」

 

「ごめん、待たせたね。

おや、士郎、面白い格好をしているね。」

 

「はぁ、親父、聞いてくれよ。」

 

そう言いながら振り返ろうとした時、親父の方からガシャンと音がなった。

 

「ガシャン?」

 

振り返り終わり、俺が目にしたのはアサシンエミヤが着ている鎧の子供用バージョンだった。

 

「親父、アンタもそっち側かよ。」

 

「どうしたんだい?

士郎、そんな裏切られたみたいな顔をして。」

 

「どうしたもこうしたもあるか!!

なんなんだよ。

なんで服を選んで来いって話で服以外を持ってくるやつがいるんだよ。」

 

「士郎、何が不満なんだい?

こんなにカッコいいのに。」

 

「親父だけはまともだと思った俺の気持ちを返せ。」

 

俺と親父が言い合っていると母さんが間に入って来た。

 

「まーまー、とりあえずシロウ、さっさと着なさい。」

 

「母さん、すでに飽きてきてない?」

 

「ソンナコトナイワヨー」

 

「明らかに棒読みなんだが!?

おい、俺の目を見て話せ。

はぁー、わかったよ。

親父、俺、鎧なんて着方がわからんから手伝ってくれ。」

 

「うん、構わないよ。」

 

数分経ちやっと着終わったので、俺と親父は試着室から出た。

 

「「「………」」」

 

「せめて何かしら反応してくれよ。

もういい、最後に俺が選んだ服着るからな。

親父、これ脱ぐの手伝ってくれ。」

 

「構わないよ。」

 

俺は着替えて試着室から出る。

 

「それが士郎が選んだやつか。

うん、普通だね。」

 

「シロウ、つまんなーい。

何かもっと面白そうな服は無かったの?」

 

「面白みもない普通の服で悪かったな。」

 

「あの、衞宮さん。

似合ってますよ。」

 

「衞宮士郎、悪くはないと思いますよ。」

 

「二人共ありがとう。

次は二人の番か?」

 

俺が母さんに質問すると、時計を見て親父が答えた。

 

「あー、悪いけどこの後もあるし、二人の着替えはまた今度にしてくれるかな?」

 

親父の発言に全員が時計を見ると昼を過ぎていた。

 

「あら、もうこんな時間なのね。

店員さーん。」

 

母さんは時計を確認し店員を呼ぶと、すぐに店員がこちらにやってくる。

 

「これ全部買います♪」

 

そう言って店員に虹色のカードを見せる。

 

「そ、それは!!

限度無制限のレインボーカード!!

はい!!只今準備します。」

 

店員はそう言い残しカートを全て持っていった。

 

「……母さん、色々言いたい事があるが、これだけは言わせてくれ。」

 

「な〜に?シロウ?」

 

「俺は二度と女装なんてしないからな〜!!」

 

デパートに俺の叫びがこだまするのだった。

 

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