邪龍ノ終着   作:超ローマ人

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賢者の導き

藤丸の視点は光に入った途端に、辺りが暗闇に包まれた。

下には無数の鱗が散らばっていた。

「リツカ、この世界にはサーヴァントの再現体がいる。俺の体の上から偵察出来るか?」

「………アークさん。頼むぜ」

藤丸は胸にぶら下げた魔導書に話しかけると、その身を銀色の鎧と赤い外套で包み込んだ。

「その姿は?」

「この姿なら、偵察および射撃援護が可能でな。……!」

藤丸は怪しげな騎士との目が合った。

「左へ避けろ!ジーク!!竜殺しだ!!!」

「いきなりだと!?」

藤丸は黒い背中を踏みしめながら、竜殺しに矢を向けようとしたが魔力の反応がもう1つ現れたことに気付いた。

「最悪だ!挟み撃ちにされた!!今度は太陽の槍だ!!!」

黒い竜に向けて青い光と赤い熱線が放たれた。

「大聖杯とリンクしてるせいか、宝具スパンが短い!」

「竜殺しの攻撃は俺が抑える!!」

藤丸は紫色の盾を召喚し、青い光に向けて放った。

「織天覆う七つの天環『ロー・アイアス』!!」

赤い熱線が片翼を焼き焦がし、黒い巨体は森の中へ落ちた。

 

 

「予想よりも包囲が強固だったな……。」

「立香!逃げろ!サーヴァントだ!」

「いえ、逃げることはありません。」

暗闇から緑色の眼光が現れ、丁寧な言葉ではなす。

眼光の持ち主は上半身は人、下半身は馬という容姿をしていた。

「さぁ、二人とも背中に乗って頂けると助かります。」

「おい!ジーク!ホムンクルスとしての姿に!」

黒い竜が光となって消えると、スーツ姿の青年が現れ藤丸とともに人馬に乗った。

光と光が散りながら森を駆け抜けると、一つの城へ入ることに成功した。

「助かった……。」

「ありがとう、黒のアーチャー。」

「……またはケイローンとお呼びください。真名は本来伏せるべきなのですが、今は例外と言うことで。」

 

 

城へ通ずる扉を閉めたことを確認した一行が話していると、一つの風が小さく舞った。

「先生!どうにか撃退したぜ!」

「どうも、ライダー。」

「そうか、アキレウスもここで闘っていたのか。」

藤丸が状況を分析している様子にアキレウスは目を配った。

「アンタがカルデアのマスターか……?ふーん……なるほどな。」

「なんだ?私の顔に何かついてるか?」

「あぁ。鉄の臭いがするぜ?」

アキレウスは遠慮などせずにそう言った。

「あぁ、再現体にも血があるんだろ?」

ジークらは藤丸の返し言葉と表情に氷のような物を感じた。

 

 

ケイローンがその場をどうにか和ませ、就寝を促した。

「何か俺、マズイこと言ったか?」

「あぁ、冷酷になりかけな魔術師って顔だったぜ?」

アークミネルバにそう言われた藤丸は取れにくい汚れを落とすように念入りに自身の身体を洗った。

そして、外へ出て一本の煙草を吸った。

「俺がサーヴァントを…?まさか??」

「……ここにいたか。」

隣にスーツ姿の青年が座る。

「さっきは悪かったな。少し虫の居どころが悪くてな。」

「……貴方に何があった?俺が大聖杯を通じて聞いたカルデアのマスターと……『貴方』は違い過ぎる。」

「なら、一つだけ言おう………俺はサーヴァントだけじゃない。そのマスターも殺した男だ。」

「!?」

黒いものを背負った男は語る──

 

 

 

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