邪龍ノ終着   作:超ローマ人

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告白

「あの爆発を見ただけで良く分かったな?」

「あぁ、昨夜闘ったサーヴァントがいるだろ?アレがどうも統制が取れた動きしかしないんだ。まるで、将棋やチェスの駒のようにな。そして、あることに気付いた」

藤丸は会議に使うホワイトボードに絵を描いた。それは人形の絵だ

「この人形<マリオネット>をサーヴァントと捉えてくれ。そして、俺には対峙したサーヴァントがこうなっているように見えたわけだ。」

藤丸はその人形の上に釣糸を付け足した。さらにその上に雲を付け足す。

「天上から吊るされながら動いているように見えたんだ!」

「なるほど」

「そして、目に魔力をこめて空を見上げると」

「城があった!」

途中途中でサーヴァントと息を合わせながら藤丸は説明を終えた。

 

 

「……で、また中庭から三つの反応か。」

「昨日の闘いを思い出すと、二体はどんな見た目か分かるが。」

藤丸は首にぶら下げた魔導書の問い掛けに耳を傾けながら中庭に走った。

「たどり着けば分かる。ただ、アタランテの話によるとライダークラスの英霊らしい」

「ライダークラスか、たくさん宝具持ってるってヤツだろ?」

魔導書=アークミネルバの言う通り、ライダークラスの大抵は複数の宝具で戦場を駆け巡るサーヴァントが多い。

「着いたぞ」

藤丸たちが目にしたのは、銀色の騎士と赤い女剣士と中性的な見た目をしている騎士だ。

「ヤッホー!ねぇねぇ、君がマスター?」

「おい、コイツまさか」

「……新たに仲間になるサーヴァントだよ」

「……俺の苦手なタイプかよ!!」

アークミネルバの絶叫が城中に鳴り響いた

 

 

「失礼だなぁ!もうっ!!」

「ハッハッハッ!早速嫌われてやんの!」

「ライダー、その魔導書と仲良くすることは諦めろ」

藤丸は慌ててライダーのサーヴァントに謝る。

「申し訳ない、こちらのアークさんが」

「カルデアのマスターは良いとして、魔導書のほうの君ぃ!謝ってよぉ!」

「確かに英霊は偉大な存在だ。それに恥をかかせるのは良くないことだ。だが、断る」

その言葉を聞いたライダーのサーヴァントは子どものように駄々をこねながらまた怒った。

それを見て銀色の騎士はため息をつき、赤い剣士は大声で笑う。

 

 

他の皆も集まり、賑やかになってきた。

「カルデアも多いが、この世界の聖杯戦争の参戦サーヴァントも多いな?」

「あぁ、なんせ7対7だったからな」

「どういうこと?」

アキレウスの言っていることに藤丸は首を傾げる

「なんだ、聞いてなかったのか。まぁ、アンタも最初ここに来た頃は色々重かったからなぁ」

「アレは本当にすまない」と藤丸は謝りながらアキレウスの話を聞いた。

「飽くまで俺のは記録だが、このルーマニアでは赤陣営7騎と黒陣営7騎の方式で行われた聖杯戦争───いや、正式には聖杯大戦ってのが行われたわけだ。」

「今回のサーヴァントがそれに参加していることはさっき言っていたな?そうなると、あと何人足りない?」

藤丸の質問にアキレウスは答える。

「黒陣営1人に赤陣営2人だ。他にも一騎サーヴァントがいたらしいが……」

アキレウスの言葉はそこで途切れ、視線はジークのほうへ注がれた

「後はアイツに聞け」

「…分かった」

リツカはジークが一人になったところで彼を呼び掛けた

「ちょっといいか?」

「どうした?」

「ここで繰り広げられた聖杯戦争…いや聖杯大戦についてだ」

 

 

ジークは自らの出自を話した。

彼はユグドミレニア家の動力源として道具扱いされていたホムンクルスのうちの一体であった。

しかし、彼は「人間として生きたい」という渇望を活力に変えて一度脱走し自由の身となった。

「そして、知り合って間もないホムンクルスのために聖杯大戦に参加したってわけか?」

「あぁ。」

「ったく、誰かのためなんて面倒だ」

「と言って俺を手伝ってるのは何故だ?」

「さぁ、何のことだか」

リツカは苦笑しながら煙草を吸った。

「なんだ?吸いたいか?」

「……戴こう」

二人の『人間』が互いの夢と経歴について話し合った。

「リツカ、その力はいつから授かった?」

「……大切なサーヴァントを一度失くした時だ。」

 

リツカは思い出しながら話した。

アメリカを横断し、ローマで惹かれあった皇帝を狂王に殺され憤怒した時の自分を。

修行を重ねた結果として見事死の刺を操る王とそれを生んだ聖杯をもった女王を力のかぎり打ち破ったことを。

 

 

「……リツカ……」

「そのサーヴァントは戻ってきたが、ずっと空虚が俺を支配していた。月に赴いたことで彼女とオレの本当の記憶が戻るまでは。ジーク……お前はどうなんだ?」

藤丸が疑問を投げ掛けるとジークはそれに答えた。

「聖杯大戦には俺が会った14騎以外に二騎のサーヴァントがいた。」

「二騎も…?」

「二騎のサーヴァントはどちらもルーラーのサーヴァントだ。片方は聖杯大戦の首謀者でもう一人は───」

藤丸はジークの話を聴いて彼に共感した。

「そうか……お前も。そして、この大聖杯は──」

「あぁ、彼女から託された物だ。」

「───分かった。じゃあ、こうしよう。俺たちで今回の黒幕を倒すぞ!そして、叶えろよ。その聖女との約束とやらをな。」

藤丸は拳を軽く突き出した。それにジークはそれに自身の拳を合わせた。

「あぁ、ありがとう。」

 

彼らは城に戻り、夜になった。

「あの空に浮かぶ城に攻め込みましょう。皆さん、良いですね?」

「分かってる」

藤丸は赤い竜戦士となりながらジャックを背中に抱える。

「汝か、子どもに甘いマスターというのは」

「甘い?俺が?」

黒い獣人の姿となったアタランテが藤丸の態度に反応する。

「その子どもは……。いや、私が貴様のことを言う筋合い無いな。」

「何のことか知らないが、この子は大丈夫だ。殺気を感じるどころか。」

藤丸の肩から顔を覗かせたジャックが宣言する

「私たちがお母さん守るから大丈夫」

「……そうか、なら良いだろう。」

「皆を待たせるわけにはいかない…行くぞ。」

黒い邪竜が劇場作家と竜の騎士を乗せて羽ばたくとそれに続くようにサーヴァントたちが続く。

 

一方で地上に残った者たちもいた。

「ったく、ここで待機なんざ御免だ!って言いたいが」

「圧政の臭いがするぅ!」

「ウゥゥッ!」

地上と空を骨の軍隊が覆い尽くす。

「行くぞ!」

「あぁ、分かっている。」

赤と黒の両陣営と二人の人間は共通の敵を屠るため、手を取り合いそれぞれの目前の敵を屠る行動に取りかかった。

 

 

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