「先陣を切ります!」
「頼んだぜ!ケイローン!」
空を飛ぶ石の巨人に乗りながら弓を引き絞る賢者・ケイローンは高速の矢を
放った。
すると、剣を持った骨の兵隊とそれを乗せた魔鳥を矢が貫いた。
それに続いて様々な骨の兵たちが地に落ちる。
「続くぜ!先生!!」
ギリシャの大英雄・アキレウスが号令の口笛を吹くと、戦車を引く馬が光を纏いながら敵軍に突進した。
「クサントス! バリオス! ペーダソス! 行くぞ! 命懸けで突っ走れ! 我が命は流星の如く!『疾風怒濤の不死戦車(トロイアス・トラゴーイディア)』!! 」
高速で動く戦車に轢かれた骨の兵隊は無惨に塵となって消えた。
「圧政ッ!!」
灰色の巨体が矢や槍を受けながら突進していく。彼にとって痛みとは自らを強くする良薬そのものだ。赤陣営のバーサーカー・スパルタクスはその巨体と剣を武器にしながら骨の敵を文字通りに砕いた。
「てめぇばっかりにカッコつけさせるかよっ!」
鎧を着た赤のセイバー・モードレッドはその剣やケンカに使うような手荒い体術で相手の骨を断ち、兵を砕いた。
一方で森から二騎のサーヴァントに奇襲わ掛けようとした集団は雷の樹の下敷きとなった。
「マスターに管理者よ、汝らは動けるな?」
「一匹の獣と二匹の竜のコンビネーションか。悪くない。」
「よし、行くぞ!」
「私たちは隙を作るね!」
藤丸の背中に張っていた小さな殺人鬼が霧となってその姿を消した。
複数の弓兵は銀の矢を取りながら藤丸に狙いを定めた。
「なるほど、幻獣に銀を使うのは常識的だな……だが。」
弓兵の前に霧が立ち込め、放たれた矢は空のみを射った
さらに、霧は弓兵の腕を噛み砕き攻撃の手段を奪った。
黒い狼と赤い竜がさらにその命を頂く。
「一気に畳み掛ける!!」
藤丸が赤い炎をジークが邪竜の姿で青い炎をそしてアタランテが黒い炎を敵軍の上空に集めていく。
高速で作られた炎の塊は骨の兵隊を塵へと変えた。
「ほう……」
「こういう光景も良いですなっ!」
「皆、今のうちにあの城に突っ込むぞ!地上班!アレを出せっ!!!」
天空からの号令を元に赤のセイバーと黒のバーサーカー・フランケンシュタインが拳を合わせる。
二人の雷の魔力が溜まり混んでいるのが誰の目からも明らかだ。
骨の兵隊は魔力を纏った槍や剣を持って突撃しようとするが
突如空から銀色の騎士が降りてくる。
「黒のセイバーかっ!」
「集中しろ、赤のセイバーっ!!」
さらに巨体も敵を蹴散らしていく。
「フハハハっ!!圧政は滅ぼされるべしっ!!」
その筋肉は膨れ上がり、体は小さな山のように聳えていた。
「ウゥゥゥゥッッ!!!」
「貯まったぜ!!」
「よし!!」
黒のセイバー・ジークフリートが剣に魔力を貯める。
「邪竜は失墜し世界は落陽に至らんっ!バルムンクっ!!」
「愛は爆発するっ!!」
「クラレントっ!!!」
「ツリーッッ!!!」
雷の柱と炎の柱が敵を包み込んで消し炭にした。
「良くやった!!」
四騎のサーヴァントは気付くと天に聳える城塞の中にいた。
カルデアのマスターの拳が赤く光っていた。
「カルデアのマスター!」
「なぁに、6画の令呪のうち1つだけ使ったんだ。これぐらい軽い。」
「よっしゃ!マスター!はいタッチしよーぜ!」
「あぁ。」
バチーンっと良い音が城塞に鳴り響いた。
「さぁ、行こうリツカ」
「あぁ。この聖杯騒動の黒幕を……殺りたいところだが」
「そう上手くはいかない……か」
金色の鎧を着こんだ男と黒服の女帝そして槍を持ち髭を生やした男が何処からともなく現れた。
「赤と黒のランサー!それに……っ!」
「赤のアサシン……いや、カメムシ女ぁっ!!」
二体のセイバーが立ち向かうも、三体の敵はパワーが上がっていたため攻めあぐねた。
「マスターたちは先行したほうが身のためだと」
「シェイクスピア……」
「少年よ、大志を抱け!」
文豪に背中を押されたマスターと黒い邪竜の因子を持つ者は城塞の入り口に入ろうとしたが二体のサーヴァントが邪魔してきた。
「アキレウスとケイローンのコピー!?」
「くっ!」
二人が顔をしかめていると、二つの影が敵を食い止めた。
「こいつらはっ!」
「私たちに任せなさいっ!!」
夢を追いかけるように、二人の人間は走った。英雄たちに後を託されながら。
完
宝具祭りやな()