バカなフラッグ好きとお嬢様   作:LALU

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主人公はほぼ出ません


第27話

 戦闘は始まっていた、初撃、ラウラの操るシュヴァルツェア・レーゲンからの連続砲撃から始まる。

 

 「確かにスピードは早いが、予想できない範囲ではない!」

 

 初弾、次弾共に命中、福音は大きく旋回しながらラウラへと向かっていく。

 

 「させるか!」

 

 それを箒が紅椿の速度を生かした高速機動で切りかかる事で阻止する、しかし福音超反応に近い速度でサーベルを展開し箒との鍔迫り合いが起こる。

 

 「誘導します、シャルはスタンバイを!」

 

 「OK!」

 

 箒と福音による鍔迫り合いを横からセシリアがスターライトを使用して妨害、福音はたまらずランダム回避行動をとる、それをラウラとセシリアはレールカノンとスターライトの攻撃で回避ルートを制限、上空へと誘導する。

 

 福音がそのまま高度を上げ、雲を抜けた先には、シャルが待機していた。

 

 「かかったね!」

 

 シャルは右腕に搭載した新たな武装シールドクローを展開させながら福音へと近づく、先端部がクローのように開閉しそのまま福音を挟み込みそのままロックする。

 

 「これでも、食らえええ!」

 

 クローの中心部分にあった六九口径パイルバンカーがそのまま福音へと直撃する、クローにより固定されていたため、福音は防御する事すら敵わない。

 

 「まだまだ!」

 

 「…!」

 

 シャルはそのまま連続でパイルバンカーを起動、ダメージを蓄積させようとするが、二回目の着弾するその瞬間に、福音から聞き覚えのある音がし始める。

 

 「まさか!?うわっ!」

 

 福音はシールドクローに挟まれたまま強引に動き始める、本来であればIS2機分の重量を動かせる推力は福音には搭載されていない、だが、事純正GNドライブ搭載型の福音には関係が無かった。

 

 シャルは福音に離されないように、シールドクローに力を入れるが、ISの姿勢制御を福音が無理矢理動き回る事によって無茶苦茶にされているため、引き剥がされないようにするだけでも精一杯であった。

 

 「このっ!だったら!」

 

 シャルは振り回されている状態からシールドクローをもう一度起動しパイルバンカーを発動させる、だがその反動でクローは外れ、シャル自身も空中へ投げ出される、それを見て福音もスラスター部から大量のビームの嵐をシャルへ放つ。

 

 だがそれを見えない弾丸が破壊し、残った攻撃は2機の小型シールドによって防がれる。

 

 「もう、無茶苦茶しますわね!」

 

 「セシリアが受け止めてくれるって信じてたから」

 

 「ちょっと!あたしが殆ど落としたんだけど?」

 

 「鈴もありがとう、助かったよ」

 

 鈴が拡散型龍砲で大部分を破壊し、セシリアがシールドティアーズで残りを受け止める事により危機を逃れる事に成功する。

 

 だが装甲を展開した福音がそこに居る、背中からは特徴的な丸型のドライブがあり緑色の粒子が絶えず放出され、胸部の部分には緑色のコアが眩く光り始めていた、それを見てセシリアが全員に通信を送る。

 

 「これで要約第一段階クリアですわ、次からは手筈通りに」

 

 「「「「了解!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 少し時間は遡り出撃前、セシリアは全員に対して戦った時のデータを見せていた時だった、戦闘の最中突如として福音の装甲が展開され緑色の粒子を放つドライブとコアが出てくるシーンを全員が見ていた。

 

 その様子をみて、鈴が唖然としたように呟く。

 

 「何よこれ、光希の奴のパクリ?」

 

 「違う、これがオリジナル…本物のGNドライブだ」

 

 その発言をシャルが横から否定する、疑似ではないGNドライブ、その証拠にそれは常に緑色の粒子をを放っている。

 

 オリジナルと言われ、セシリア以外の全員が首を傾ける、それを見てシャルが説明する。

 

 「オリジナルのGNドライブは半永久的にエネルギーが作れる、エネルギー切れは無いと考えた方がいいね」

 

 「何だと!?」

 

 その説明を聞いてラウラが強く反応する、もとより質で上回った性能を持つ相手に対しては、数による攻めと長期戦によるエネルギー残量の差で勝利するのが普通だ、だがGNドライブのせいで相手のエネルギー切れは出来なくなったという事だ。

 

 更にシャルは深刻そうな顔をして口を開く。

 

 「それに、問題はそれだけじゃない、この緑色の胸の光もしこれが本物だったら…」

 

 「何なんだ?これは」

 

 箒はそのシャルの言葉を拾い、質問をする。

 

 シャルはそれに対して、なるべく平静を装い、答える。

 

 「…多分だけど、【Zoning and Emotional Range Omitted System】、Z.E.R.O.Systemと呼ばれる代物だと思う」

 

 「思うって、それってどんなシステムなのよ」

 

 「…超高度な情報分析と状況予測を行い、毎秒毎瞬無数に計測される予測結果をの搭乗者の脳に直接伝達するインターフェース、その精度は未来すら見通すと言われているシステムだよ」

 

 「未来を…!?」

 

 「仮にその話が本当だとしたら、我々に勝ち目はないぞ、無尽蔵のエネルギーに未来を読まれているのであれば何をしても無駄だ」

 

 「そんな事はありませんわ、これをご覧になってください」

 

 絶望する箒とラウラだったが、セシリアが横から新たな映像を見せる、それはセシリアが天使にマシンキャノンによる攻撃をされているシーンであった、その途中福音による攻撃が行われ、セシリアが被弾、福音が止めを刺そうと詰め寄ったところを、光希が間一髪で防いだ。

 

 そこまでしてセシリアが口を開いた。

 

 「ここまで見て、何かわかりませんか?」

 

 「あの福音のコアが光った瞬間攻撃した事?」

 

 鈴がそう答えるが、セシリアは首を横に振る、それを見てシャルが口を開く。

 

 「もしかして、福音のゼロシステムは」

 

 「ええ、恐らくシャルの考えであっていますわ」

 

 シャルとセシリアだけは両者理解をしたが、他の3人は頭の上に?を浮かべる、それを見てシャルが口を開く。

 

 「えっとね、多分福音は()()()()()()()()()()()()()()()()んだ、その証拠にこの映像のこの部分、もしこのまま福音が攻撃しなければ光希の攻撃でセシリアはやられてたはず、その間に自分は回復すればいいのに()()()()()()()()()でしょ?()()()()()()()()()()()だから」

 

 「確かにそう言われれば確かにそうね、でも光希がこういう行動を取るって分かってたのなら、元から攻撃しなかった可能性だって…」

 

 「それはないんじゃないか?」

 

 以外にもそれを否定したのはラウラだった。

 

 「見ていて気付いたが、恐らくこいつのそのゼロシステムとやらは、()()()()()()()()()使()()()()()()()のだろう、その証拠に移動する前には光っていたコアだが移動している最中は光っていない、そこから考えられるのは」

 

 「見ている未来はその行動に対しての反応、()()()()()()()()()()()()()という事だな」

 

 「なら対処は」

 

 「ええ、皆さんのかんがえる通りですわ」

 

 そう言って、セシリアが自身の考えたゼロシステムの対処法を話す。

 

 「未来を見ていても避けれない状況を作ればいいのです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「まずは私からだ!避けてみろ!」

 

 そう言って、ラウラはレールカノンを連射する、狙いは福音、全て当てるつもりで放つ。

 

 それに対して福音は胸のコアを輝かせながら飛び回る、その回避軌道に無駄は無く、最低限の回避で全てを避け反撃体制に入る、だが

 

 「ほら、こっちからもよ!」

 

 鈴が反対側から龍砲を拡散モードで大量に放つ、面での射撃、ダメージこそ少ないがそれは福音を掠める。

 

 慌てて福音は鈴の攻撃に対して回避行動をとる、先ほどまでの最低限な回避ではなく、面射撃を避けるため大きく動く。

 

 「今度は」

 

 「僕たちだ!」

 

 そこにセシリアとシャルがお互い武器を構えて待機していた、セシリアはスターライトで狙いながら弾道型ブルーティアーズを含めた6機をフル稼働、シャルもアサルトライフル、サブマシンガン、弾がなくなれば高速切替を使用してリロードの隙を無くして常に弾幕を張る。

 

 福音も流石に苦しくなったのか、徐々に被弾が増えていく、レールカノン、龍砲、スターライトにBT兵器、高速切替による多種多様な銃兵装、その苛烈な攻撃により、ゼロシステムが出した未来は、ダメージを食らわない最善択、上空への離脱であった。

 

 だがそこには赤いISが待機しているのまではゼロは教えくれなかった。

 

 「箒さん!」

 

 「ここで落ちろおおおお!」

 

 「!?」

 

 雲を突き抜け、福音が飛び出した先には、雨月と空裂を構えた箒がいた、ある程度出る地点を予測していたため、福音が突き抜けたその瞬間にその斬撃を叩き込む。

 

 その攻撃は見事に福音の翼を叩き切り、福音はそのまま海へと落下していった。

 

 それを見て全員が一度集まる、GNドライブの影響下であるため、短距離通信しか使えない為だ、全員が集まったのを確認するとセシリアは状態を確認する。

 

 「皆さん大丈夫ですか?」

 

 「ラウラ、問題ない」

 

 「こっちも問題なしよ」

 

 「僕も、エネルギーはまだある」

 

 「私も問題はない」

 

 「了解ですわ、目標はまだ健在している可能性があります、油断しないで」

 

 そこまで言うと、少し和やかだったムードは無くなり、全員がまた緊張した面持ちへと変わる、そして結果は最悪の形で当たることになる。

 

 突如として巨大な水柱が発生、その中から巨大なエネルギー反応が確認できたのだ。

 

 「まずい!第二形態移行(セカンドシフト)だ!」

 

 「っ!総員退避!」

 

 ラウラのその反応に、セシリアはいち早く反応して全員に指示を飛ばす。

 

 それを聞き、各々が距離をとる、そして徐々に水が引き、第二形態移行した福音が姿を現す。

 

 その姿を見て、全員が驚愕し、セシリアは酷く動揺する。

 

 何故ならその姿は誰もが一度は見たことのある程有名な機体、そしてセシリアにとっては、それは彼の機体であったから。

 

 「何故、何故貴方がその機体を使いますの!」

 

 セシリアは激しく怒る。

 

 その姿は、かつて天使と呼ばれたISとその姿は瓜二つであった、違いがあるとすれば、天使は機体のカラーが青を基調としていたが、こちらは全身が白と薄紫色を基調としており、その特徴的な羽も先端部分は薄紫色の鈍い光を放っている、また翼も4枚羽ではなく、腰部に小さな二枚の羽が追加された6枚羽となっている。

 

 そして決定的な違いが二つあった、一つは背中からは緑色の粒子が絶えず漏れている事、もう一つは両腕にある二本の大型のライフルに加えて、もう一本、七色の弾倉がセットされた大型ライフルが搭載されている事だ。

 

 「これでも食らいなさい!」

 

 セシリアは自身のスターライトを福音へ向けて放つ、だがその攻撃は軽々と避けられ上空を取られてしまう。

 

 そして福音は二本のライフルをしまい、もう一つの大型ライフルに青色の弾丸をセットし構える。

 

 狙いはセシリアであった。

 

 『…七つの矮星・【青】(ジーベンツバーク・【ブラウ】)ロックオン』

 

 「っ!」

 

 放たれる青いビーム、それをセシリアはストライクシルエットの最大加速で回避する、回避されたビームはそのまま海へと着弾する。

 

 「何て威力ですの!あんなのが当たってしまえば…!?」

 

 セシリアはまずその威力に驚いた、彼が撃っていたドライツバークバスターと変わらない威力であった事、そしてもう一つの驚愕それは着弾した海だった。

 

 凍っていたのだ、直径にしておよそ10km、その範囲に氷の大陸が出来ていたのだ。

 

 それを見て、セシリアだけでなく他メンバーも驚愕の声を上げる。

 

 「な、なんなのあれ!?」

 

 「海が、凍ってる…!?」

 

 「奴の攻撃は、気候すら操るのか!?」

 

 「何というでたらめな!」

 

 全員が驚き固まってしまう、だが敵は待ってくれない、福音は胸のコアを輝かせ、今度は両腕に大型のライフルを構えて発射、その場で回転し始めた。

 

 「全員回避!回避ですわ!」

 

 セシリアは慌てて回避の指示を飛ばす、大型のライフルの出力に物を言わせた薙ぎ払い、だが対複数のこの場において最も効率的であり、最善であった。

 

 また回転速度が上がるたびに、徐々に薙ぎ払う角度がランダムに変更されていく、その為回避がどんどんと困難になっているのだ。

 

 そして最初に捕まったのは、箒だった。

 

 「しまった!うわああ!」

 

 「箒さん!」

 

 他と比べて速度がなまじ速いせいで回避軌道を行った際に進み過ぎたのが原因であった、そのままもう一方のビームの前に止まってしまい飲まれてしまい、そのまま衝撃で吹き飛ばされ落下していく。

 

 「箒!」

 

 「鈴!危ない!」

 

 助けに行こうとした鈴だが、全員が回避集中して何とか躱せる速度であった物だ、意識を逸らした鈴は目の前にきていたビームに対して回避が間に合わなくなる、そこをシャルが何とか専用防御パッケージである【ガーデン・カーテン】、実体シールドとエネルギーシールドを4枚展開出来る防御形態で耐える。

 

 「ぐううう!」

 

 「シャルロット!」

 

 だが、展開したそのシールドは瞬く間に削られていく、ビームが通り過ぎた頃には、ビームシールドは完全に解除されているほどだ。

 

 「ごめん!シャルロット!」

 

 「いいから!回避に集中して!」

 

 そう言いながらも、誰もが思っていたこの状況をどう打破すればいいのかと、攻撃に転じようとすれば、即死級のビームが飛んでくる、エネルギー切れを狙いたくても相手にはオリジナルのGNドライブが存在するためそれも望み薄だろう。

 

 「何か、何か手は…!」

 

 回避に集中しながらセシリアは諦めずに頭を回す、だが現状打破する手段は見つからない。

 

 ただいたずらに時間だけが過ぎていくのみだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「どこ、ここ?」

 

 何か目が覚めたら宇宙空間?だったんだけど、周りには銀河とか星が無数に輝いていて、凄く明るかった。

 

 また死んだのか俺?でも肉体はある、下を見れば見覚えのある体だった、それは神峰光希である俺の肉体だった。

 

 「何でこんな所に、確かウイングガンダムゼロに乗って福音にバスターライフルを当てて、それから…?」

 

 「ほう、こんな所に迷い人とは」

 

 一人でブツブツ言って考え事をしていると後ろから声をかけられた、その声に反応して振り返ると。

 

 俺の憧れの人がいた。

 

 「な、何で…!?」

 

 「む?少年は私の事を知っているのか?」

 

 見間違えるはずがなかった、俺はその人の生き方に惚れ、考えに惚れ、あなたをリスペクトして生きてきたのだから。

 

 「だが、敢えて名乗らせてもらおう、私はグラハム・エーカー、ソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ」

 

 そこには顔が半分メタルになったグラハムエーカーが立っていたのだ。

 

 

 

 




ラスボス機体、わかる人いるんすかね…?
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