バカなフラッグ好きとお嬢様   作:LALU

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申し訳ないが今回はかなり短いです

モチベが出てこないのとリアルが忙しすぎて全然筆が進まない。


第12話

 戦いの終わった後俺たちはセシリアたちを医務室へ運んだ。

 

 幸いにも二人の容態は命に別状のあるものではなかったらしく、治療が施されて現在は二人共ベッドで眠っている。

 

 それを確認して俺も一夏も保険室の椅子に座って一息つく、箒とシャルルは今回の件の顛末を話すために山田先生の元へと行ってしまったので、今いるのは寝ている二人と俺達だけだ。

 

 窓から夕日が差し込んでいるのをボーっと眺めていると、不意に一夏が口を開いた。

 

 「それにしても、良かったのかな、これで」

 

 「何がだ?」

 

 「ラウラの事だよ、あいつ、千冬姉に連れて行かれる時すっげえ怯えた目をしてたんだ」

 

 「…そうだっけ?」

 

 「ああ、もしかしてあいつあいつで、何か理由があったんじゃないかって、俺にいつも突っかかってきたのももしかしたら、何か深い事情が」

 

 「ああもう、面倒くさい面倒くさい」

 

 一夏がそう言って頭を抱えて悩みだした辺りで俺は一夏の頭を叩く、すると一夏は不満そうな顔で俺の睨んでくる。

 

 「いったいな、何すんだよ」

 

 「そんな事悩んだって意味なんてないだろ」

 

 「そんな事って!俺は真剣に!」

 

 「お前があいつの何を知っている」

 

 「っ!それは…!」

 

 「お前はボーデヴィッヒじゃない、お前は織斑一夏だ、どれだけ考えたところで、ボーデヴィッヒの全てを知れるわけなんてないだろ」

 

 そう言うと一夏は少し悩んだ後、それもそうだなと笑う。

 

 誰かの為にここまで真剣に悩めるこいつだから、色々な奴に好かれるんだろうなとふと思った。

 

 「まあ、今は目の前の二人の事を心配してやれ、俺だって、そんな事言われたら少しは気になるが、それでも今はセシリアや鈴の事を気にしてやるべきだ」

 

 「そうだな、そうだよな、ありがとう光希」

 

 「お安い御用…?なあ一夏、何か聞こえないか?」

 

 「え?」

 

 俺がそう聞くと一夏は間の抜けた顔をして疑問符を顔に浮かべる。

 

 何かが聞こえる、ドタドタとまるで大量の人が走ってくる様な…?

 

 嫌これは!?

 

 「誰かが大量に来てる!?」

 

 その瞬間ドンッ!という音とともに扉が蹴破られ女子生徒がなだれ込んでくる、え?蹴破ったの!?

 

 俺と一夏は突如として入ってきた女子生徒達に取り囲まれてしまった、そして入ってきた女子生徒達は皆が皆俺たちに一枚の紙を押し付けてくる。

 

 「織斑君私と組も!」

 

 「か、神峰君私と!」

 

 「な、何なんだ?」

 

 「怖いから説明してください」

 

 「「「「これ!!」」」」

 

 俺と一夏が戸惑っていると、一枚、というか複数の紙が渡される。

 

 紙に書いている事は以下の通り、今度のトーナメント戦でタッグ戦するから二人組作ってね、余ったら先生が決めるよ!

 

 つまり奇数のうちのクラスだと一人余って先生と組むんですね理解しました。

 

 「すまん、俺と一夏は二人で組むから他を当たってくれ」

 

 「え!?」

 

 「それもそうだよね、じゃあデュノア君の所に行こ!」

 

 俺がそう言って一夏を指さすと、女子生徒達はまたしてもドタドタと部屋から出ていった、まるで嵐がやってきて直ぐに立ち去ったかのように部屋は一瞬にして静かになった。

 

 暫く呆然としていると不意に一夏が口を開いた。

 

 「な、何だったんだ…?」

 

 「さあ…?それにしても悪いな急にタッグを組んだなんて」

 

 「いや、それはいいよ、俺だってあの場でそう言わなきゃ追われてたかもしれないしな」

 

 そう言って一夏は軽く笑う、がその後直ぐにハッとし苦い顔になる。

 

 「どうした?何か気になる事でもあるのか?」

 

 「いや、シャルルの奴、大丈夫かなって…」

 

 「…あ」

 

 それを聞いて俺は心の中でシャルルに対して合掌をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの後、一夏は二人が目を覚ましたら帰ると言っていたので、あまり保険室に長居してもあれだと思い俺は部屋を出た、色々あったのもあり時間は既に夕食の時間を示している、直接行ってもいいのだが、学校の授業用荷物を持った状態でアリーナに向かったのもあり、一度部屋に置いておきたいというのが本音だった。

 

 「一度部屋に戻るか…」

 

 そう言って寮の方へと足を向け歩き出す、学園を出て寮へと続く小さな橋を渡りボーっとしながら今日の夕食は何を食べようなんて考えていた。

 

 そんな事を考えていると、妙に騒がしい音が後ろから聞こえてきた。

 

 気になって、後ろを見ると俺の良く見知った金髪美少年が涙目になって走ってきているのだ。

 

 「あれ?シャルル何して…」

 

 「光希!?いいから!こっちに来て!」

 

 「ちょ!?おい!」

 

 俺がシャルルに声をかけようと止まると、シャルルは強引に俺の腕を引っ張り道を外れて近くの草むらの中に突っこんで、体を隠す。

 

 「おいシャルル、一体何が」

 

 「静かに!いいからじっとしてて」

 

 そう言われたので、渋々じっとしていると先ほどまで歩いていた所に見覚えのある女子生徒達がいた。

 

 それは今日保険室に入ってきたあの女子生徒達だ、見覚えのある紙も持っているし、恐らくシャルルをペアに誘うために追い回してたのだろう、程なくして女子生徒達は寮とは逆方向へと走っていき、その声も聞こえなくなったところでシャルルは口を開いた。

 

 「ふぅ~、何とか巻けた…」

 

 「お疲れさん、散々だったな」

 

 「本当だよ、山田先生に事情を話して職員室を出たらあの子達に捕まって、そのままこうして逃げてきたんだよ…」

 

 そう言うとシャルル隠れていた草むらから立ち上がり少し警戒しながら道へと戻る、しかし程なくしてため息を吐きながらこちらを睨んでくる。

 

 「元はと言えば光希のせいでもあるんだよ?」

 

 「え?俺のせい?」

 

 「そうだよ、だって僕、もう光希と組んでるんだって言ったら、神峰君は織斑君と組むって…」

 

 「ああ、そう言えばそう言ったな」

 

 俺がその事に納得しているとシャルルはグイっと顔を近づけて睨んでくる。

 

 「何で僕じゃなくて一夏何だよ!同じルームメイトじゃないか!」

 

 「いや、俺も一夏も保険室で絡まれたから仕方なくな…悪気があってシャルルを選ばなかったわけじゃないんだ、そこは信じてほしい」

 

 「へ~?なら光希は仕方なく一夏を選んで、仕方なく僕だけを仲間外れにしたと、山田先生に報告に行って、セシリア達や他生徒の避難活動だったりをしてあげたこの僕を?へ~?」

 

 何を言ってもシャルルは中々機嫌を直さず、そっぽを向くように寮の方へと歩いて行く、それを見て俺も慌ててシャルルの後ろを追いかける。

 

 「悪かったって、今度昼飯でも奢るからさ」

 

 「別に、そんな事しなくていいよ、あ、でも今日の晩御飯は貰ってきてよ、今食堂に行ったりしたらまた絡まれるかもしれないし」

 

 「わ、わかった、すまんなシャルル」

 

 そう言って光希は食堂の方へと走っていく、そして光希が完全に見えなくなるとシャルルは一つの端末を取り出した。

 

 「もしもし、私です、はい、神峰光希と織斑一夏のデータに関してです」

 

 その声は、どこか闇の中へと消えていった。

 

 

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