バカなフラッグ好きとお嬢様   作:LALU

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誤字が、みなさん本当にありがとうございます。


そしてごめんなさい。


第5話

 「あーどうしよ」

 

 パーティやら何やらが終わり、普段の日常が戻ってきた、まぁ、もうすぐクラス対抗戦が行われるとかでクラスはその話題が多いが、俺はそれよりもこれが問題だ。

 

 「何を悩んでいますの?」

 

 「ん?あぁ、これだよ」

 

 隣の席のオルコットが声をかけてくる、返事を返す形で、一枚の紙を渡す。

 

 「これって、部活希望調査じゃありませんか」

 

 「そ、何部にしようかなって」

 

 「何部って、これの締め切りって今週ですわよ、時間はありませんわ」

 

 「そうなんだよなぁ、どうしよう本当に」

 

 別に部活自体は強制ではない、一夏は帰宅部と言っていたし、俺も最初は帰宅部にでもしようかと思ったが。

 

 (二度目とはいえ、高校生活帰宅部はちょっとあれだよなぁ)

 

 やっぱり誰かしらとの縁であったり、部活動を通して何か達成したいとは思う。

 

 「オルコットはどこに入るか決めたのか?」

 

 「私ですか?テニス部に入ろうかと」

 

 テニス、テニスか、うーん

 

 「オルコット、体験入部ってできるか?」

 

 「出来ると思いますけど、いいんですの?」

 

 「いいぞ、お願いできるなら頼んでみてくれ」

 

 この時俺は肝心なことを忘れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして時間は流れて放課後。

 

 「君が体験入部の子?まさか男子だったとはね、まぁゆっくり見ていってよ」

 

 「アッハイ、よろしくお願いします。」

 

 そういうと、俺はコートの端にあるベンチに腰掛けて頭を抱える。

 

 体験入部に来たテニス部の部長はとてもいい人そうだった、気さくで話しやすそうなサバサバした感じの女性だ。

 

 そう女性、考えたらこの学園俺と一夏以外男子がいない。

 

 (なんでこんな単純な事を忘れてた俺!)

 

 周りを見ても女子、女子、女子、正直目のやり場に困るし、周りからの視線も凄い、動物園の動物とかってこんな感じなのか?すげぇよあいつら。

 

 「大丈夫ですの?」

 

 変な方向に考えがシフトしそうになっていた時、オルコットが声をかけてきた。

 

 普段の制服姿のとは違う、ミニスカートになっていて、動きやすい服装になっている。そして

 

 (普段露出が少ない分、肌色の面積が多く感じる)

 

 「お、おう大丈夫だぞ、気にせず部活動に励め」

 

 「でも、先ほど何かに悩んでいらしたようですし、今も顔が赤いようですわよ」

 

 「いや、何もないんだ、気にしないでくれ、というか気にするな」

 

 「と言われましても…、そうですわ、私と一緒にテニスをしませんか?」

 

 「え?でも俺したことないし」

 

 教えてさしあげますわ、と言って腕を引かれて色々と教えられた。

 

 ラケットの持ち方から始まり、打ち方だったり、サーブの仕方だったり。

 

 その後オルコットと試合をしたり、ダブルスでオルコットと組んでやったりもした。

 

 後半はただオルコットにいじめられてただけだけど。

 

 「この程度のサーブが返せなくて全国にいけると思っていますの!」

 

 「打てるか!?こちとら初心者だぞ!加減しろ!」

 

 「男子たるもの!この程度出来なくては、駄目ですわ!」

 

 「あっぶねぇ!今バウンドした球が顔掠めたぞ!?狙ってんだろ!」

 

 それでもテニスに誘ってもらってからは、あっさりと時間が過ぎていって、気づいたら学校の部活動時間も終わり、その日の体験入部は終わった。

 

 

 

 

 そして時間は飛んで金曜日、これまでに気になった部活動を体験した、箒がいた剣道部や、お試しなので料理部とかにも行った。

 

 「どうしようか」

 

 俺はまた悩んでいた。

 

 「何ですの?私が教えたテニスが気に入りませんでしたの?」

 

 「あれを教えたと言えるお前の度胸がすげぇよ、どう頑張っても後半ただの新人いじめだったぞ」

 

 「まぁ、あの程度の事でそこまで言うなんて、一夏さんと比べて器が小さいですわね」

 

 「いや、器が小さいとかのレベルじゃないって、何でテニス経験者の全力サーブを初心者が打ち返せると思ってんだお前、むしろ後半ちょっと楽しくなって狙って打ってたろ」

 

 「そ、そんな事はありませんわよ」

 

 この野郎、確実に俺の反応見て楽しんでやがったな、まあ楽しかったのは否定しないけども。

 

 「それにしてもどうしようか、これまでの体験入部で思ったのは、どこに行っても結局俺以外は皆女子って事、何かしたくても結局そこが問題になる」

 

 「そうですわね、一夏さんと貴方以外男子がいないので当然といえば当然ですが」

 

 困ったな、部活動には入ろうと思ってたんだが、流石に全員女子で俺一人男子というのはキツイ物がある、精神的にも、俺の名誉的にも。

 

 「いっその事部活動を作るというのはどうですの?」

 

 「部活動を作る?そうか、なければ作ればいいんだ、ありがとうオルコット、ちょっと行ってくる」

 

 「え?ちょっと!どちらに!?」

 

 「職員室!」

 

 「もうすぐ休み時間が終わりますわよー!」

 

 この後、織斑先生に連れ戻された。

 

 

 

 

 放課後、オルコットとは別れ職員室に来ていた。目的としては織斑先生に部活動を作る事が可能か聞くためだ。

 

 「ていう事で、できますかね?織斑先生」

 

 「出来なくはないが、最低でも3人は部員がいる、それに顧問としてついてくれる教師が一人必要だ。因みに、どんな部を作るのかは決めているのか」

 

 「ガンダム部を作ろうかと」

 

 「却下」

 

 「どうして!?」

 

 なぜだ!?ガンダム部なんて素敵な部活があれば全生徒が入部してくる可能性すらあるというのに、なぜ却下なのだ!

 

 「一応聞いておいてやるが、何をする部活のなのだ」

 

 「一日ガンダムのアニメを見たり、エクバやったりガンプラを作る部です」

 

 「却下」

 

 「二度も却下した!?親父にもされた事ないのに!」

 

 「いいから早く帰れ、せめて部活内容くらいまともな物にしてこい」

 

 そういうと職員室から追い出された、なぜだ、なぜ理解されないのか。

 

 「糞、こうなったらもうどうしようもないか」

 

 実際部活を作るとなったとしても、3人必要だと言われたら無理だ、一夏が入ってくれればあと一人だが、ガンダム部を作ったとして、今日中にあと一人を見つけるのは難しい、殆どの人が部活を決めているからだ。

 

 「諦めるしかないか」

 

 「何を諦めますの?」

 

 俺が諦めて寮に帰ろうとしたら、オルコットが目の前に立っていた、服装的にテニス部の活動中だろうか

 

 「あれ?まだ部活じゃないのかオルコット」

 

 「先生に用がありまして、こちらに来ましたの、それより貴方、何を諦めますの?」

 

 「部活、放課後に友達と喋りながら皆で好きな事をするとか、結構憧れてたんだけどな、ここだと俺のやりたい事は叶いそうになくてな」

 

 実際無理だろう、この学校が特殊過ぎるのもあるが、俺自身のしたい事が、皆とずれているのが致命的な欠陥だ

 

 「貴方のしたい事って何でしたの?」

 

 「何って?」

 

 ふと、オルコットが不思議なことにを聞いてきた

 

 「部活、申請したのでしょう?その際に何部を作るといったのです?」

 

 「ガンダム部」

 

 「…何をする部活ですの?」

 

 なぜ皆聞くんだ。

 

 「放課後に、皆でガンダムのアニメを見たり、ゲームしたり、ガンプラ作ったり、ガンダムの事をする部活だよ」

 

 「よくそんなアホみたいな部活申請が通ると思いましたわね」

 

 「アホとはなんじゃ!アホとは!」

 

 「まぁ、貴方がバカなのは知っていましたから、今更驚くことではありませんわ」

 

 こいつ、ナチュラルに俺の事を何度もディスって来る。

 

 何なの?人の事をバカにしないと生きていけないのこの女は。

 

 「バカで悪かったな、じゃあ、俺は寮に戻るから、部活頑張れよ」

 

 「お待ちなさい」

 

 俺がそう言って、オルコットを通り過ぎて自身の寮に戻ろうとすると、オルコットが声をかけてきた。

 

 「もしよろしければ、私がお相手をして差し上げますわよ?」

 

 「は?お前何言ってんの?テニス部は俺入らないって言っただろ?」

 

 「そうではなくって、私がそのガンダム部とやらに入って差し上げると言っていますの」

 

 は?

 

 「は?」

 

 「あら?私が入るのがそんなに不満でして?」

 

 「いやそうじゃなくて、お前テニス部あるだろ、どうすんの」

 

 「部長なら、まだ仮入部期間ですので自由にして頂いて構わないと言う許可を貰いましたわ、という事で兼部いたしますわ」

 

 「何を言っているんだお前、そもそもガンダム部は部活内容自体が認められないって言われたから、部員数集めてもガンダム部は作れねーよ」

 

 俺はこの内容を変える気はない、俺がしたい事はこれだし、やっぱり同じ趣味を持った友達と一緒にいたいのが人間だ。

 

 「なら、放課後に貴方の部屋でやればいい事ですわ」

 

 「え?」

 

 「貴方の部屋で、がんだむを見たり、ゲームをしたりすれば、それはもう立派ながんだむ部の活動になりえますわ」

 

 「お前でもガンダム興味ないだろ」

 

 「興味がないと入ってはいけませんの?」

 

 「そうじゃないけど」

 

 「なら決定ですわね、後日行ける日を改めて連絡致しますわ。それでは私はこの辺で」

 

 そういうと、オルコットは職員室に入っていった。

 

 あいつはあいつなりに、俺の事を気遣ってくれたのだろうか、そういや、体験入部の時も殆どの部活じゃ興味本位に俺の事を見てるだけで、声をかけてくる人殆どいなかったけど、あいつだけは声かけて、部員との懸け橋になってくれたっけ。

 

 「オルコットでも見れる作品探しとくか、最初はSEEDとかか?」

 

 そんな事を考えながら俺は寮に戻る。来た時よりもずっと軽い足取りで。

 

 

 

 

 

 

 

 「さて、部長にお話しておかなければ」

 

 成り行きとは言え、神峰さんの作るがんだむ部に入る事が確定してしまいましたわ、まぁこれも彼を監視するため、更に言えば共にがんだむを学べば、彼の戦闘スタイルもわかるかもしれませんわ。

 

 そんな事を考えながらテニスコートに戻ると、部長がこちらに気づいて駆け寄ってきました。

 

 「あ、ごめんねセシリアちゃん、雑用頼んじゃって」

 

 「いえ、これも新入部員の仕事の一つですわ、それよりも部長、少しお願いがありまして」

 

 そう言い、私はがんだむ部に入るため兼部をしたいという胸を部長に話す。

 

 「え、いいよ」

 

 「軽いですわね!?」

 

 「ぜーんぜん、セシリアちゃんいい子だし、部活サボったりするような子じゃない事くらい、今までの事見てればわかるからね」

 

 「あ、ありがとうございます」

 

 「まぁ、具体的な日程は後日話そっか、それにしてもセシリアちゃん、彼氏君の為にそこまでするとはね」

 

 「彼氏?いえ、彼は放っておいたら危なっかしいから監視のためですわ」

 

 「ふーん?」

 

 何やら余計な勘繰りが見えますが、今言ったことは事実ですし、神峰さんを彼氏にするくらいなら、まだ一夏さんの方がいいですわ、やはり殿方たるもの常に女性をリードしてくれるような方ではないと、オルコット家の跡取りに相応しくありませんもの。

 

 「それじゃ、今日の練習始めよっか」

 

 「はい、よろしくお願いしますわ!」

 

 

 明日から、彼とはどうなるのでしょうかね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




セシリアの「がんだむ」呼びは誤字じゃなくて意図的ですので悪しからず。

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