ゆうたと愉快な仲間たち   作:嫁はリオリイア

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渓流に出現したセルレギオスの狩猟。ゆうた達はクエストをクリアできるのだろうか?


第二十話 渓流のセルレギオス

ゆうた達は渓流のBCへとやってきていた。

テキトーに食べたネコ飯の効果で支給品が既に届いているようだ。原理こそは不明だが何故か必ずすぐに支給品が届くのだ。

ゆうた達はそんな事は気にせず支給品を総取りし、取り分を巡って喧嘩している。

「かいふくとったヒトだれ?」

「しよくりようかえせ」

「ふざきんな!!1111」

「さんさいじいさんにこやし玉もらった」

 

 

同刻、渓流の狩猟区域外ではいつもの装備では無くハンターシリーズを見につけた白猫が密猟者の男を処分しようとしていた。どうやらタマミツネを密猟していたようだ。幸いにもまだ息はあるがもう戦う力は残っていない。

「あら、何をしているのかしら?」とどめを刺そうとしていた密猟者に白猫が話しかける。

「な、何って。見りゃわかるだろ。」

「タマミツネの狩猟?ですかね。」

「そうだ、タマミツネの狩猟だ!」

「そうよ、部外者は立ち去りなさい。」仲間らしき女が言う。

「部外者ねぇ、ここは狩猟区域外なんですけどねぇ?」

「モンスターがたまたま逃げただけだ、何か問題があるのか?」

「狩猟対象のモンスターが区域外に出た?そうですかギルドに確認してみますね。」

「話が分かる奴で助かるよ。帰ってくれ。」

そのまま白猫を無視してタマミツネを殺そうとする。

「死んだ方が良さそうね?」白猫は腰に刺していたレイピアで防具の隙間を突くが女によって防がれる。

「何してんのよ!ブス。」

「あんまりカタギの奴らに手は出したくないんだけどなぁ。」

密猟者達は哀れにも対人用ではなくモンスターようの大剣とライトボウガンで白猫に立ち向かう。

「キャハハ!ブスにやられる気持ちはどうですか?」オーラが戦闘中のそれに変貌した白猫は。装填中の女の顔に一突き、二突き、全て致命傷には至っていないが顔は血に塗れ、そのまま白猫に押し倒され顔を数回蹴られる。その様子を唖然と見ていた大剣使いに白猫は言う。

「この女と私どっちが『ブス』かしら?」

「ひ、ひいいその女です。い、命だけわぁぁぁぁ!」そのまま白猫は男の股間を数回突いた。

「げ、外道!」なんとか立ち上がった女がライトボウガンを構え弾を撃つが大剣使いの男を盾にして難なく攻撃を防ぐ。

「ぐはぁっ、お、お前。」そのまま男は力尽きた。

「くそッ、やはりあの雑魚男は連れて来るべきでは無かったわね。」

女はボウガンを投げ捨て、剥ぎ取り用ナイフを取り出す。

「キャハッ!『ブス』の癖に生命力と頭だけは良いのね♡」

「うるさいドブス!ぶち殺してやるわ。」女は闇雲にナイフを振り回すが白猫は全て回避し蹴り飛ばす。白猫は追撃する事なく捨てられたボウガンをこっそり回収する。

「死ねぇぇ!」女がナイフでさらに雑になった動きで突撃してくるが

銃声と共に女は倒れ二度と起き上がらなかった。

「まったく、ボウガンを捨てるなら弾くらい抜いときなさいよ。」

「白猫さん、いや白獅子。お前ほんと相手から奪った武器で殺すの好きだよな。」

「奪って無いわよ!落ちてたの。早くミツネを助けなさい。あと好きで殺してる訳じゃないわ。」

「そう言う割には楽しそうに死体を踏みつけてるがな。」

「コイツらは生き物を冒涜したクソ野郎共よ?生き物に敬意を払うならどんな奴でも邪険に扱う気は無いわ。」

「アンタのそう言う所嫌いじゃないぜ。」

「うるさいわね、あとそのボウガン、例の組織の物よ。」白猫はボウガンを男に渡しタマミツネの応急処置を行う。

その声の主は白猫の同僚梟であった。

ちなみに今回の件はギルドナイト間での交流の規制が禁忌の件で解除されて以来初の複数人での対人任務である。

 

密猟者が秘密裏に処分された頃ゆうた達もセルレギオスと死闘を繰り広げていた。

「うわぁ!」ゆうたは飛んできた鱗をなんとか片手剣で弾くがそのまま蹴りをくらう。

「ばか!」リバイが太刀でセルレギオスの顔を斬りつける。

「グァァァァァ」満身創痍のゆうた達と同じ満身創痍のセルレギオス。

「たたかいはじめからきずだらけなのに!ぶざきんな!」

ちなみに残りの2人はとっくに力尽きBC待機をしている。

「しっぽきってやくめでしょ」

「粉塵早くして!!」と言い残しネコタクで運ばれていく様は実に滑稽であった。

 

そんなゆうた達の様子を茂みからこっそり覗いていた黒ずくめの2人は手慣れた様子で笛を吹いた。

「やっぱこれ慣れないっスね。」

「音が聞こえないことか?」

「そうっす。」

「声がデカいぞ、モンスターにしか聞こえない音で合図した意味がないだろ。」

「すいません。」

そんなやりとりをしている間にセルレギオスは何かを察知したかのように遠くへと飛び去っていった。

 

ゆうた達は突如セルレギオスが逃走した事に素直に喜んでいた。

「いぇい」

「おれらにびびってにげたな」

「BCでまってるやつらにおしえないと!」

そんな様子でゆうた達が喜びに浸っている所へ白猫が慌てた様子でやってくる。HUNTERとSEFIROSUも一緒だ。

「仕事…じゃなくて散歩してたらやばい奴らを見つけたんだけど、だ、大丈夫かしら?」

「せるれぎおすにげた」

「やっぱり。反王政勢力の奴らの仕業よ。今度はタマミツネを操ろうとしてたみたいで私…の知り合いがやっつけたけど。」

「で?」

「ギルドから帰還するようにって。」

ヤツらが出た場合安全のために帰還命令が出されるのだ。

ゆうた達はクエスト成功条件を達成していないため報酬は無しだが、事情を一部聞いた依頼主の厚意により契約金は帰ってきた。

そしてゆうた達はしばらく休んだ後またマスターに呼び出されたのであった。




タマちゃんは無事保護されました。
筆頭ルーキーとは関係ありません
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