翌朝早く起きた俺達はホテルで早々と朝食を済ませて札幌の市場に来ていた。
「ここで何を買うの?」
「うん、俺の親友でジャックって言うのがいるんだけどね、そいつが美味いもん欲しいって言ってたからね。北海道でお土産で美味いものって言ったら市場だからね。」
「確かにね。」
「まあ他にも買うけどね。」
「瑠璃は?」
「私は蟹とお魚かな。頼まれてる物あるからそれかな。」
「ジャックは大食いだからなぁ〜。」
「大食いかぁ〜。すると蟹はどれだけあっても足りないね。」
「そうなんだよなぁ。ご飯のお供数点で行くか。」
「ああ〜。それ良いかもね。お米たくさん食べれるし。」
「でしょ?おじさん、コレとコレとコレを5つずつ下さい。」
そう言うとイクラのセットと松前漬けと塩辛を包んでくれた。
「5つ?そんなにいるの?」
「ああ、ジャックは4人家族だからね。ジャックは1つじゃ足らないだろうから2つで残るお姉さんと叔父さんと叔母さんが1つずつで計5つ。」
店員さんに爺がお金を払う。そしてお土産を受け取る俺。
「なるほどね。このサイズで1個じゃあ寂しいもんね。私は向こうだから行ってくるね。」
そう言って隣の魚メインの所に行き買い物をする瑠璃。
「爺は良いのか?」
「はい、私はお2人が喋られてる間にこの通り。」
そう言って下げてる袋を見せてくれた。
「また随分多いな。」
「ええ、メイドや料理長など9人分ですから。後料理長に頼まれてた物は頼んで送って貰うことにしました。」
「じゃあ俺らのもそうするか。冷凍物や冷蔵物多いし。」
「はい、じゃあ私が行ってきます。」
そう言うと俺が買った物も受け取り宅配の手続きをしに行った。瑠璃も送るようだ。
しばらく待ってると、
「お待たせ〜。」
「お待たせしました。」
2人が宅配の手続きが終わったのか待っている俺の方に来た。
「ああ、じゃあとりあえず中心部に戻るか。」
そう言って俺達は電車に乗り中心部に戻った。
「さて、爺、飛行機の時間は何時だっけ?」
「3時ジャストです。なので空港でお昼食べて空港のお土産売り場をうろつく時間と空港までの時間を考えると残り1時間半って所でしょうか。」
「残り1時間半かぁ。瑠璃はどうしたい?」
瑠璃はしばらく考えた後、
「そうねぇ、今回北海道に出してくれた両親の為にお酒買うのはどう?」
「良いねぇ〜、うちは両方共飲むし、瑠璃の所は?」
「うちもよ。」
良し、そうなるとならではの地酒が良いな。
「買う時は爺、頼むな。」
「はい、かしこまりました。」
「良しそれじゃあまずは土産売り場に見に行ってダメなら酒屋に行こう。」
ネット情報とマップを頼りに店に向かう。
出来れば一升瓶があると良いが。
店に着くなり探すもあるにはあるがもう少し他を見てみたい。
「瑠璃、良いのあったか?」
「ないねぇ。」
「だなぁ。」
するとここで爺が
「坊っちゃま、ここから歩いてすぐの所に私が贔屓にしてた酒屋があります。どうでしょうか?」
「そこは大きいのか?」
「はい、色んな店に卸してるはずです。」
「良し、じゃあそこに行こう。」
時間が限られてる。もう爺にかけるしかない。
そして・・・
「良しこれとこれだ。」
納得のいく物がそれぞれ1本ずつ選べた。
「瑠璃はどうだ?」
満面の笑みを浮かべた瑠璃がこっちに来る。手には1本のお酒が握られている。
「私もあったよ。こっちに住んでた頃に外で1度だけ2人で飲んだってお酒。」
「良し、じゃあ爺、頼む。」
「はい、かしこまりました。」
そう言って爺は俺達から3本のお酒を受け取りお会計に向かった。
会計が終わり戻ってきた爺の手には5本のお酒があった。
「爺、なんか多くないか?」
「はい、あと2本は私と料理長です。」
「爺も結構お酒好きなんだな。」
「はい、焼酎に目がなくて。」
覚えておこう。そう思った。父さんや母さんが忙しいのに不満無く生活が出来ているのは爺のおかげだ。
いつか爺にプレゼントしてやろう。そう思った。
「良し、じゃあ空港に向かうか。」
そう言うと3人は駅に向かい電車に乗って空港に着いた。
空港に着くなり荷物を預けお昼ご飯を有名な牧場がやってるレストランで済ませ少しお土産売り場をうろついた後飛行機に乗った。
関東上空差し掛かった頃、
「ねぇ翔ちゃん、楽翔高校の野球部ってマネージャー枠ってまだあるかなぁ?」
「ああ、この間は見てないなぁ。明日にでも学さんに聞いておくよ。」
「お願いね。」
「うん。分かったら連絡入れるよ。」
「今回は本当にありがとうね。出来ないと思ってた札幌デートが出来て1番良いお土産まで買えた。」
「ううん、お礼は母さんに会った時にでも言ってあげて。」
「うん、年始の時に挨拶行くだろうからその時にでもお礼を言うよ。」
「わかった。」
そう言った時に間もなく着陸するという機内アナウンスが流れた。
空港に着いた俺達は迎えが来ていた車に乗り瑠璃を送り届けた後家に帰った。
「ただいま。」
リビングでくつろぐ両親を見つけた。
「おかえり。どうだった?」
2人して同じ事を言う。
「うん、楽しかったよ。瑠璃もお礼言ってた。はい、これ。」
そう言って2人に1本ずつお土産のお酒をあげた。
「おい、これ良く手に入ったな。」
「私のもよ、どっちも人気あってなかなか手に入りずらいのに。」
「ああ、爺が昔贔屓してた酒屋があってね。そこで見つけた。」
「ああ、あそこか。」
思い出したように言う父さん。
「あなた知ってるの?」
母さんはどうやら知らないらしい。
「ああ、1度だけ爺に連れられて行った事がある。」
「爺、ご苦労だったな。」
父さんが爺に言葉をかける。
「結構楽しませて頂きました。」
「まあ翔斗は荷物部屋に置いて風呂行ってこい。」
「うん、そうするよ。ああ〜、市場で買ったものが後日届くから。」
そう言って俺は部屋に荷物をおき風呂へ行った。
リビングでは・・・
「それで爺、2人はどうだったんだ?」
相当気になってたのか真っ先に口を開く
「はい、最初はつかず離れずの距離で楽しんでおられました。昨日夕方からもいわ山へ行き2人だけでロープウェイに乗ってもらいました。そこで何があったかはわかりませんが降りてきてから瑠璃様をお送りするまではずっと手を繋がれてましたよ。」
思い出すかのように微笑ましい顔で報告する爺。
「そうか、遂に2人は思いの交換をしたか。遂にあやふやだった関係が恋人同士になったわけだな?」
「はい、そうだと思います。」
「じゃあこれからパーティーやる時は高橋家の皆さんもご招待しなくっちゃね。」
「だな。」
「爺 、ご苦労様。」
そう言って労う紅音。
風呂から出てきた俺は食事しながら父さんや母さんに瑠璃の事を突っつかれながら土産話をして食べ終わった後早々に床に着いた。
区切りの為短いくてすいません。