東方神隠録   作:赤羽ころろ

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幻想郷

霧雨魔理沙、普通の魔法使い。

 金髪ロングでウェーブヘアの少女。

 捻くれ者の上に性格は悪いが根はまっすぐで努力家。

 魔女っぽく黒い服に黒いトンガリ帽子。でも汚れが目立たないからなわけで別に魔女っぽくしようとしているわけではない。

 魔法の森で自宅兼魔法関係の何でも屋の霧雨魔法店を開いている。立地が悪いうえに魔理沙自身家を留守にすることの方が多く

 繁盛していない。ちなみに蒐集癖があり魔導書(グリモワール)やらマジックアイテムやらが大量にあるが本人が片づけられない正確かつ集めることに意義を感じているため、まったく使用されずに放置されている。そして森のキノコに誰よりも詳しい。

 そんな魔理沙は今、こんなことが珍しいわけではないが今日はかなり珍しい事態に遭遇している。

「うむ・・・・・・これはぁこの家の主に相談しなくちゃだな」

 とその主のもとに走っていった。

「おーい霊夢ーお前の境内が大変だぞー」

 と叫んだ。するとドアを荒く開け一人の少女が出てきた。

「アンタうるさいわよこんな朝っぱらから!」「おい霊夢、朝って言ったってもう昼だぜ?」

 うるさいともう一度言って霊夢は

「で、大変なことって何? これ以上変なことになって参拝者が減ったらどうすんのさ」

「こっちだよこっち」

 

 魔理沙が事態を把握したのは約三十秒前。いつも通り霊夢の家、すなわち博麗神社でお茶を飲んでいた時。

「ふぃぃ~いいお茶だぜ。さてと今日も霊夢宛の依頼を横取りするとしましょうか」

 自分の店、霧雨魔法店は滅多にというか全く来ないので魔理沙は霊夢の仕事を横取りして生計を立てている。

 霊夢本人も面倒くさがりで紅魔館事件などは魔理沙が調査したりもした。

 お茶を飲みほしたところでドドッと大きな音がした。境内の方からだった。

「なんだ? 戦いか?」

 幻想郷じゃ小競り合いなんて日常茶飯事なのだ。特に雪の妖精チルノとか。

 魔理沙が見に行ってみると魔理沙と同じくらいの年の男女が四人倒れていた。

 

(何だオレ生きてるのか?)

すると声がした。

「ほら見ろよ今日はこんなに」「ふぅーんこんなに一気に来るのは珍しいわね」

(女の声・・・・・・後の奴はさっきの)

ぼんやりとした意識の中でころろは薄く目を開けた。そこにはトンガリ帽子を被った黒服の少女と大きなリボンを頭に付けた巫女服の少女がいた。

「?目を覚ましたか?おーい聞こえるか?」

「ここ・・・・・・どこ・・・・・・だ?」

ころろは今出る精一杯の声で黒服の少女に聞いた。

「ここは幻想郷だ。 お前大丈夫か?」

「幻想郷・・・・・・?」何かを言おうとしたがころろはそこで意識を失った。

 

次にころろが目を覚ましたのはどこかの和室だった。

「うっ・・・・・・オレ・・・・・・」「お、起きたか? おーい霊夢ー」

上体を起こしてあたりを見渡す。

「ここ・・・・・・」

「? ああここは博麗神社だぜ?」

博麗神社・・・・・・ころろ達がついさっきまでいた場所。そして、

「! アルは? 他のみんなは無事か?」

「ああ、お前ら四人とあと一匹」

一匹?少し気になったがそれは後回しにしてまずは状況把握を優先した。

「あの君の名前は?」

と黒服の少女に聞くと待ってましたと立ち上がり、

「私は霧雨魔理沙! 普通の魔法使いだぜ!」

「魔法・・・・・・使い」

コスプレか何かの一種か?そこでころろはもう一つ聞いた。

「さっき言ってた幻想郷って?」

「ああ、ここはだなあちら側、つまりお前らがいた世界と陸続きな場所でだな。本当は結界で隔離、っつても物理的な結界じゃないが、・・・・・・うーん何と説明していいのやら」

魔理沙はあたまをぼりぼりと書いて言った。

「つまりここは結界で隔離された辺境の場所だ。異世界でもなんでもないから安心しろ」

「いや無理でしょ」

すかさずころろはツッコミを入れる。

「あのそれで俺らは帰れるのかな?」

「無理だと思うぜ? そう簡単にはいかない。それにお前らがこっちに来れたのだって奇跡中の奇跡なんだぜ? 簡単に言えば神隠しにあったんだお前らは。ほら神隠村って名前だったろ? あっちの博麗神社があるとこ」

本当に神隠しにあったのか俺たち・・・・・・でも、なんで?

「あー起きた? 他のみんなも起きてるわよ? 居間にでも集まってて。ったく紫のやつまた厄介ごと持ちこんで・・・・・・」

「?なあその紫ってやつ?」「ああ、アンタたちをこっちに連れてきちゃった奴よ」

 

「なっ・・・・・・何があったのトライ!?」

「いやなんか目が覚めたら体が縮んでて鏡見たらニワトリに・・・・・・」

あ、でもその前髪は一緒なのね。ころろは苦笑した。

「さてと、どうやらみんな集まったようね。じゃあ話しましょうかね。この世界のこと」

そこから三十分ほど霊夢の話を聞いていた。昔、幻想郷はただの人里離れた辺境の地と言われていた。妖怪などの人外と僅かな人間たちが住んでいたが普通の人間は近づかず妖怪退治を生業とする者たちが住んでいた。そして五百年ほど前に妖怪賢者・八雲紫が人間の勢力が増して幻想郷の社会のバランスが崩れるのを危惧し、「幻と実体の結界」を張った。そして百十数年前に外の世界との往来を断つために「博麗大結界」が張られた。それを管理しているのが博麗の巫女で結界の効果は常識であり、こちらと外の世界の常識を分ける。外の常識をこちらの非常識の側に置き、外の非常識をこちらの常識の側に置くというものである。

「つまり私たち帰れないってこと・・・・・・?」

「まあ帰れなくはないけど簡単には無理ってことよ」

はぁーっと全員がため息をつく中、なぜかラッキーだけは平然としていた。

「いや~よかった。よかった。プレイゲーマー持ってきておいてよかったぜ」

「良くない!!」

全員が立ち上がって叫びその後またはぁーと大きなため息をついた。

「まぁ帰れるようになるまでは面倒見てあげるからさ。まずは家探さないとね」

「え? ここに住んでいいんじゃないの?」

「はあ? 何言ってるの。アルはともかくアンタら三人と一匹は住まわせるわけないでしょ」

ころろは天井を見つめ、

「家か―・・・・・・」

そしてころろ達の家さがしが始まった! 

 

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