第2話 猿面冠者の下克上
【ファルームスタジアム】
とうとう、エキシビジョンマッチが始まった。
今回の対戦相手はセンゴクシティのジムリーダー
猿のあだ名を持つヒデヨシという青髪の女性である。
センゴクシティは和風チックな町で戦(という名のポケモンバトル)を好む。
根っからの戦闘民族だ。
:ハマユウ
やれやれ……表舞台は好きじゃないんですけどね……。
きっと退屈な試合になると思いますよ。
未来はもうすでに決まっているんですからね。
:ヒデヨシ
前回の戦では不覚をとった。
じゃが、儂はその程度では沈まんよ。
この世は下克上。真に強いものが上をとるのじゃ。
儂は悪タイプ、お主はエスパータイプ。わかるかね?
タイプ相性ではどう考えても不利って話だろう。
だからこそ前回は、勝てた。
だってこちらの手持ちはほとんどが悪タイプを等倍にできる。
そして弱点を突くことが出来たのだから。
:ハマユウ
そうですか、ではかわいそうな貴方に教えてあげますね?
未来は予定調和であるという事を。
私がただのエスパー使いではないことをね。
:ヒデヨシ
……いざ参る!
バトルスタンバイ
私はアマリリス(サーナイト)
相手はオーロンゲを繰り出した。
どうせ、壁貼りか電磁波だろう。
だったらスカーフトリックで縛り上げてやればいい。
こっちの後続はリコリス(エルレイド)にビート(ブリムオン)
悪タイプの技なんて大して痛くもない。
案の定光の壁を打つ相手を見て私はニヤついた
私が指を鳴らすと、アマリリスはトリックを仕掛けた
はずだった。
:ハマユウ
……外した?
:ヒデヨシ
ところで、お主。そのサーナイトの特性はなんじゃったかな?
:ハマユウ
トレース……。 っ!?
:ヒデヨシ
お主のサーナイトはトレースで、儂のオーロンゲの悪戯心をトレースした。
ここで一つ、悪タイプには、悪戯心の変化技は無効になるのじゃよ……。
カッカッカ! さぁ落ちよ! ソウルクラッシュ!!!!
Cの降下、こだわりスカーフの効果でトリックしか使えない状況
完全に不利な状態へと持ち込まれたのだ。
私はアマリリスを切ることにして、倒れた後にリコリスを繰り出す。
無抵抗のまま落とされるアマリリスを見て、私は動揺した。
が……巻き返しはできるはずだ。
それにこっちは物理型、Cが下がろうとさほど問題はないはず。
……そこから、オーロンゲとバンギラスを〆ていくも
度重なるダメージと砂嵐により、こちらも倒れていった。
よって、1VS1の状況となる。
一時はどうなるかと思ったが、私はエリートである以上敗北はあり得ない。
何より私の手持ちはほとんどが悪に弱点を付けるのだから。
私の相棒であるブリムオンにかかっている。
:ヒデヨシ
カッカッカ、ここまで食らいつくとは思わなかったが……
儂もな? ハマユウ殿の対策はばっちりなのじゃわ!
サーナイトにエルレイド……悪タイプメタが激しいが、それはこちらとて同じよ!
ゆけいドラピオン!!!!
:ハマユウ
……ま、まさか
このために用意してきたとでもいうの?
ドラピオン
毒悪複合で地面のみ弱点を有するポケモンだ。
エスパーはもちろん、格闘やフェアリーにも強く出れる。
:ヒデヨシ
どうやらお主は、慢心しておったのじゃろう?
今回もムーンフォースを脳死で打てば勝てると……。
勝負から学ぶのは儂とてそうじゃわ……かまけておっては、足元をすくわれるぞ?
……急所を狙え! クロスポイズンじゃ!!!
急所に当たった!!
効果は抜群だ!!!
その光景を見たとき思わず私は膝から崩れ落ちた。
そんな……未来が覆された?
:ヒデヨシ
儂の勝ちじゃな。
:ハマユウ
…………。
唖然茫然、失意の絶頂
この私が負ける? 街の発展まで完璧にこなしたエリートが?
:ヒデヨシ
カッカッカ、お主はまだ若い。これから幾度ない壁が待ってるじゃろうて。
……ジムチャレンジでの活躍、楽しみにしておるぞ
まぁ儂が全員倒してしまうから、お主は暇じゃろうけどな……!
本当、これで最強だの、鬼門だの……
甘いったらないな……。
地下生活が長かったから、世界の広さを知らなかったわけだ。
これから先、いろんな人間と戦って広さを知っていく。
私はそれについてこられるか?
:ハマユウ
……くだらないですよ。
ジムチャレンジなんて。