またメガデッキが出るようなので初投稿です。
数日後。
噂の鬼神子とやらを何となく意識して
「響華さ、鬼神子の見た目とか知ってんの?」
「………あ」
「…まぁそうだよな」
姿を知らない。
他のゲームやら何やらもそうだが、巫女または神子の見た目をしたアバターなんて溢れるほどいる。
名前からして鬼の見た目なのか、赤いのか青いのか、男性型なのか女性型なのか。一日知り合い、友人と一緒に注意深く観察して見たが、ちょっと思考のおかしな人に絡まれただけで収穫が無かった。
〔BSフレンド〕
F.L.O{定時報告。収穫は?こっちは無し
ナッスィング
何?最近巫女アバター流行ってんの?
増えたような気がする}カルミェン
・
・
・
ゴメ送れた}ヤッサモッサ
遅れた}ヤッサモッサ
いつまでも絡んできやがってクソが}ヤッサイモッサイ
F.L.O{お疲れ。すまないけどいつもの場所でよろしく
リョリョリョ}カルミェン
あいよ}ヤッサモッサ
――――
とある部屋。
とある、と言ってもBSVRで借りてる相互フレンド専用ルームだ。フレンド間ならどんな備品を置いても許される。雑多なものがところ狭しと置かれていてるがほとんどはアタランタ…響華の貰い物。
んで、私は一足早くこのルームに帰って(ほぼ逃げ帰って)きた。
複数のエリア、ショップ、マッチルームを渡り歩いたがダメ。対戦を申し込まれる(たまに絡まれる)だけで収穫が無かった。
〔 カルミェン さんが入室しました〕
「おっ、オッツー。《乙機獣インドコテリウマー》」
「お疲れ。長くなってないか」
「まーいーじゃん。ああ、ヤモちゃんショップでカード交換してくるってさ」
先に入室してきたのは真っ赤なシャンパンドレスに同じく真っ赤なウェディングハットが印象的なカルミェン。
「了解。でどうだった?」
「噂は聞くけどそれだけ。パッと現れてパッといなくなるみたい」
まるで台風だな…。
しかし噂になるほど印象的なバトルをしたことにもなる。強い人がふらっとインして肌に合わないからそれっきりみたいな話は何度もある。
〔 ヤッサモッサ さんが入室しました〕
「……うぃーっす…」
「あっ帰ってきた。オッツー、乙の爆乳カバクーダ」
「おめぇ喧嘩なら買うぞ。……はぁ」
遅れて入室してきたのは露出の多いゴスロリ風女騎士っぽいやや背の低いアバター、やっさもっさ。周囲からは言いにくいから“ヤモ”と呼ばれている。ソファーに倒れ込むように座る。随分お疲れのようだ。
「お疲れ様。収穫は……聞かなくてもいいか」
「おぅよ。てか、ぁんで2回もターゲットされんだっつうの…」
「マジ?」
「アタシも1回されたー。聞き込みしてただけなのにー」
「二人ともか…」
二人がされた“ターゲット”。
通常バトルでは、勝っても負けてもカード交換用のポイントは貰える。
しかしこのターゲットは、指名した相手と賭けポイントバトルをし、指名した相手のランクが高ければ高いほど自分のランクの差分相手から獲得できるシステムだ。
ただし基本仕掛けた不利で、負けた場合賭けに出したポイントの三倍+αを相手に支払わなければならない。
フレ同士で八百長すればいいのでは? と思うだろうがそうはいかない。何処で判断しているのかは解らないが、それら不正や遅延プレイ等など発覚した場合ペナルティが凄まじい。それの精査精度も凄まじいらしい。
「あ゛ーっちくしょうめ!しかもよりにもよってアタック制限しまくるデッキに当たるたぁツイてねぇよ!」
「そりゃツイてないわ」
「もう大口もズラトロックもアイヴァンもアルティメット・シー・サーペンダーもしばらく見たくねぇー!」
コスト指定ロックか…。そりゃ運が悪かったとしか。ヤモさんのデッキじゃストレスで寿命がマッハだっただろう。
「しかも収穫ゼロだ!一人は情報あるとか言っときながら負けたらホントは知らないっつってトンズラだ! まぁBPはごっそりいただけたけどな!」
「あははー、ブラリかな?」
「ったりーめーだ! ついでに
ヤケクソ八つ当たりとばかりにソファーをバシンと叩くヤモさん。
「はぁぁ…。てかさ、情報が通り名だけじゃ捜しようがねぇよ」
その通りではある。今ここにいないアタランタも捜しているようだが……収穫無しの連絡。絡まれて疲れたから直帰するとのこと。
「アタランタから、『ゴメン直帰する』と」
「あいつもか…」
何かこう……アバター名でも判ればなぁ…。
流石に毎度長時間拘束するのは悪い。少し背伸びをして身体を解す。
「じゃあ二人には申し訳ないけど、このまま解散ってことで」
「うぃー」
「お疲れ。しばらくは聞いて回るのは止めといた方がいいかもな」
〔 カルミェン さんがログアウトしました〕
〔 ヤッサモッサ さんがログアウトしました〕
労いの言葉を交わして二人がログアウトするのを見届け、私もログアウトをする。今日はここまで。
・
・
・
次の日。
学校で響華と顔を合わせて情報交換。
やはり響華も偽情報を掴まされたようで、無駄にターゲットされ疲弊してしまったらしい。
「でさ、一個考えたんだけど」
「どんな?」
「たまにさ、すんげぇ目立つプレイヤーおるやん」
目立つ…? 派手に喧伝してヘイト集めるような奴か? まさかそんなのに頼む気か?
「あーそうじゃなくて、イエローエリアでパフォーマンスやってる人がいんのよ」
「はぁ」
「そういう人なら情報くらい転がりこんできそうじゃない?」
「一理、あるか」
案外物珍しさに釣られて寄ってくる可能性がある。捜してる人やその相手の性格によるが、ちらっとでも見ていれば良いんだけど…。
「駄目元で行ってみるか。……と、そのパフォーマーの名前知ってるのか?」
「モチ!調べてあるよーん♪」
「おいあんまり前見ないでフラフラすると」
「アバター名がねぇ、ルナ――」
「きゃう」
「うわったたた!?」
「ほれみろ!」
歌いだしそうな勢いでスマホを操作し周囲を見てないせいで、教室に入ってこようとした生徒にぶつかってしまった。
「大丈夫か?」
「ごめーん!大丈夫!?」
「は、はい。だいじょうぶです」
倒れたのは2つ下の中等部2年の子だった。
プリントまでばらまいて…。その子を響華に任せプリントを集める。
「ホント!ホントゴメン!怪我してない?」
「だ、大丈夫、だいじょうぶです…!」
俯き気味で、表情も前髪で目元が隠れてしまっていて判らないが、怪我はないようで安心した。
「ほれ持ってろ。立てる?」
「は、はい。すみません…」
「謝るのはこっちだ。本当にこの馬鹿がすまなかった」
「許してぇ!」
「それが誠意か?」
この後土下座までして許しを乞う響華にオロオロして収拾つかなくなってきたので響華の首根っこを掴み、プリントをクラスメイトに託し、下級生の手を取って場所を中庭に移す。邪魔だし。
「ジュースを奢ってやろう」
「何でお前が偉そうなんだ」
「あーちゃんの奢りだよ!」
「ザッケンナー!」
「アバァ!?」
「…えと」
・
・
〔Welcome to Topaz Area〕
・
・
足を踏み入れた黄色エリア。
元が黄属性らしく華々しい、喧しい、色彩大爆発と。まるで遊園地そのもの。6色エリア+1ヶ所の中で一番広いエリアでもあるため、バトスピの背景世界を考えれば当然というべきか。
「んで、そのルナルゥって人は何処にいんの?」
「あーしに抜かり無し!アポ取って時間もらってるのよ!」
「やるやん!」
「やるっしょ!」
待ち合わせの場所は《喜劇王ペンタン》の巨大バルーンの下。姿はあの元カードではなく新しくリメイクされた方。
そういやどうやってアポを取り付けたんだろうか。相手だって何かしら対価を要求してくる可能性だってあるだろうに。
「こんちわー!」
「あっ!来た来た!ヤハロー!」
「ん」
待つ事数分、いや5分も経ってないか。それくらいにその話の本人が駆け付けてきた。
「どうもどうもー! サーカス団『グッドフェロー』マジック担当の“ルナルゥ”でーす♪」
現れたのは……
「おー!それ《九尾フォックス》?」
「そですよー。どうです?似合います?」
「マジ可愛いっしょ!ねぇフィン?」
「確かに」
デフォルメされた《九尾フォックス》の着ぐるみパジャマのようなものを着た少女。両手の親指、中指、薬指を合わせ、人差し指、小指を立てて狐に見立てている。
「それで、情報についてなんですがー」
確かに可愛いが本題はそこだ。
「うちの団員でそれ“らしい”人を見掛けたって聞きましたよ」
「おお!やったフィン当たりだよー!」
「待てまだ“らしい”だから本当かどうかは分からんだろ」
情報は合ってはいたがその本人かは分からない。ただ、情報があっただけでも良いとしよう。
「ルナルゥさん。その人の特徴とかは?」
「ん~」
「?」
「これ以上は……」
知らない、ではなく『情報料を寄越せ』と言った様子。そんなふわふわ九尾をフリフリされていれば大体予想はつく。
「よしフィン、任せた!」
「は?」
「あの鬼神子さんと同じく有名なの知らないんですかー?」
そんな知らん事を言われても…。
詳しく聞いてみれば、アタランタが取り付けられた理由として、私がルナルゥとバトルするのをアップさせて欲しいという要望に私の意思関係無く了解したと。
「ザッケンナーお前ぇ!」
「痛い!いーじゃんバトルのひとつやふたつぅ!」
「マジでダイヤの指輪のネックレスをブレイヴしてぶん殴るぞ…」
「もうお尻叩いてんじゃん!」
「………」
ほら見ろポカンとされてんじゃねぇか!
対価としてバトルするのは別に良い。しかし動画撮ってアップするのがだな?
「あ、あの!バトルしてくれなきゃ情報はここまでですよ?」
「あー待って待って!やるやる超やるます!ほらフィン!」
「ぐっ…………わかった」
本当は動画にされるのは嫌だが、そうすると他の皆の努力が無駄になるかも知れない。……腹括ってやるしかない。
「やたー!ではではステージにご案内しまーす♪」
(カルちゃん、ヤモちゃんにプラベ回線で……)
――――
―――
―
「よーこそー! 我が団の特製ステージへー!」
案内されたのはよくテレビとかで観るサーカステントステージのど真ん中。スポットライトが私とルナルゥさんにのみ当てられ、周囲は暗いまま。しかし客席にいるアタランタ以外にも複数の視線を感じる。VRでもこういうところがリアルだったりする。
「今回ワタクシ、ルナルゥとバトルしていただけるのは噂の白使い、F.L.Oさんでーす!」
周囲が一気に明るくなる。
すると一気に歓声が上がり少し驚く。多分ただの投影だろうけど観客までとは。
「細かい説明は無しとして……ターゲット!」
「っ!」
「さぁさぁワタクシとのバトル、派手に楽しくいきましょー!」
「いいだろう。ゲートオープン」
「界放ー!」
〔OPEN The GATE〕
〔ルナルゥ vs F.L.O〕
〔WHITE SIDE F.L.O〕
〔BLACK SIDE ルナルゥ〕
対面に現れたルナルゥ。
さて、どんなデッキタイプなのか。…メタ読みすると黄色の<漂精>か<道化>っぽいが、アレで【白紫】とか【緑爪鳥】、【青闘神】だったら流石に乾いた笑いしか出ないぞ。……頼む、黄色であってくれ。
「はーい!よろしくお願いしまーす!」
「よろしく。…確認だが」
「ええ。そちら様が勝てば、団員から情報を差し上げます。ただしこちらが勝った場合、一日我が団のバトラーとして雇わせていただきますね!」
「………は?」
一日入団…?
待て、その話は聞いて無い。思わずバトルフィールドの上空、球体の四分の一を切り取ったような観客席にいるアタランタに振り向く。
「頑張れ!」
「ザッケンナーゴラァッ!!」
何サムズアップしてんだぶっとばすぞ!! ……これは何が何でも勝たねば…勝たねば…!
「あーそうそう、ここにはいないけどカルちゃんとヤモちゃんも観てるからねー」
あいつ、後で絶対、殴る。
――――
「くははっ、朱音もツイてねぇなぁ」
――――
――――
「ん~♪ 朱音ちゃんの苦い顔で紅茶が旨い! あ、ユッキーも観てんだっけ」
――――
〔先攻.....F.L.O〕
<先攻F.L.O・第一ターン>
「先攻は私だ。スタートステップ」
(リザーブ4(S))
(手札4→5)
「メイン」
……手札が少々悪い。しかし何とかするしかない。負けたら情報どころか見世物にされてしまう。
「ネクサス、《生み出される尖兵》を配置」
(手札5→4)
(リザーブ4(S)→0)
(トラッシュ0→4(S))
[生み出される尖兵 コア0 レベル1]
何処からともなく白い雪のような結晶が帯のように私の周囲を取り巻く。
それに釣られるように宝石で出来たような虹の羽を持つ小さな蝶が集まってきた。
「ほほう、目当てはレベル2効果ですね?」
「さてな。バーストをセットしてターンエンド」
(手札4→3)
(F.L.Oバースト→なし→セット)
白 ネクサス
《生み出される尖兵》
コスト4 軽減白2
<0> Lv1
<2> Lv2
Lv1・Lv2『お互いのアタックステップ』
自分のコスト2の白のスピリットすべてに系統:<武装>を与える。
Lv2『お互いのアタックステップ』
系統<武装>を持つ自分のスピリットが疲労したとき、その疲労したスピリット1体につき、ボイドからコア1個を自分のリザーブに置く。
<後攻ルナルゥ・第二ターン>
「さぁやってまいりましたワタクシの、ターン!」
「おぉ」
ルナルゥのターンになり大袈裟なくらい両腕を広げアピール。そして、着ぐるみの裾を掴み一気に脱ぎ捨てる。そこには、狐の着ぐるみ娘ではなく、煌びやかな衣装を纏った狐っ娘がそこにいた。狐耳とキラキラモフモフの九尾が目を引く。
「改めてルナルゥをよろしくおねがいしまーす!」
「スゲエ!……」
「今お前が考えてること当ててやろうか」
「言わなくてよろし!」
――――
『もっしー。観てる?』
「観てるよ」
『あの狐っ娘可愛いんだけど!』
「……サーカスなのは分かるんだけどよ、何であんな露出が多いんだ? ほぼ水着だろアレ。恥ずかしくねぇのか」
『…え?』
「…え?」
――――
「メインステップ!」
(リザーブ4(S)→5(S))
(手札4→5)
「ではまずネクサス、《星空の冠<RV>》を配置!」
(手札5→4)
(リザーブ5(S)→1(S))
(トラッシュ0→4)
[星空の冠<RV> コア0 レベル1]
「冠か…」
「バーストを伏せましてまずはここまで、ターンエンドです!」
(手札4→3)
{ルナルゥバースト:なし→セット}
<F.L.O・第三ターン>
「スタートステップ」
(リザーブ0→1)
(手札3→4)
(トラッシュ4(S)→0)
(リザーブ1→5(S))
「メイン」
さて。下手に殴ると手札を増やすか場を増やすし、手札も良く無い。……こうするか。
「ネクサス、《無限なる軌道母艦》を配置」
(手札4→3)
(リザーブ5(S)→3(S))
(トラッシュ0→2)
[無限なる軌道母艦 コア0 レベル1]
「……生み出される尖兵をレベル2にしてターンエンド」
(リザーブ3(S)→1(S)]
[生み出される尖兵 コア0→2 レベル1→2]
「おや?動かれない?」
「そっちの動きを見てみたい、って言ったら?」
「それはそれは有り難いお言葉。ですが余裕も過ぎれば毒となりますよ?」
「それはどうかな」
実のところ見栄だ。
次のドローで動けなければ危うくなるかもしれない。
<ルナルゥ・第四ターン>
「楽しみですねぇ!スタートステップ!」
(手札3→4)
(リザーブ1(S)→2(S))
(トラッシュ4→0)
(リザーブ2(S)→6(S))
「メインステップ。ではお先にワタクシのメンバーに登場してもらいます!」
「ほう」
「小さな身体に侮るなかれ!内に秘めたる大きな輝き!
《子の十二神皇マウチュー》!
皆様拍手を持ってお迎えくださーい!」
(手札4→3)
(リザーブ6(S)→4(S))
(トラッシュ0→1)
[子の十二神皇マウチュー コア1 レベル1 BP3000]
突如周囲が暗くなったと思えば、私とルナルゥの間の何も無い場所にスポットライトが当たる。途端派手な花火と煙幕が上がった。
その煙幕の中に何か……金と黒の派手な衣装に大きなシルクハット、目を隠す仮面を着けたネズミがそこにいた。煙幕が晴れると指を弾き鳴らせばコミカルな音と同時に杖のような剣のようなものを出現させ一礼。首から下げるネックレスには『
「そして、マウチューの召喚時効果! リザーブにあるソウルコアをワタクシのライフに《封印》するマジックを披露!」
するとマウチューが何処からともなく取り出してきたソウルコア。……更にソウルコア、ソウルコア、ソウルコ……待て瞬間移動マジックはいいがそれを増やすマジックは止めろ。…今度はマウチューがこちらを指差してきている。ポケットを見ろ?
「? ……うわわっ!?」
「なんとポケットから大量のソウルコアがー!?」
「いらんいらん!お前らコア全部ソウルコアでやるきか! 封印するなら早くせぇや! 蝶達も持ってこなくていいから!」
「はーい。ヘイマウチュー!」
ここからが面白いのになーみたいな表情しながら仕方なく指を鳴らし不正に増えたソウルコアが消え去り、シルクハットの中から本物のソウルコアを取り出し、剣状ステッキで投げて寄越すようにルナルゥへ渡した。
「《封印》完了!」
(リザーブ4(S)→3)
(ルナルゥライフ5→6(S))
「続きましてアクロバットホワイトフェイスハムスター、《ロボロフ》のご登場!」
(手札3→2)
(リザーブ3→2)
[ロボロフ コア1 レベル1 BP4000]
次に現れたのはかなり小さくモフモフの丸っこいハムスター。マウチューと同じくサーカス衣装着ていて、背中に小さな羽根、額に触角のようなものの先に星が付いている。……ペンタンより小さいスピリットに殴られたことはないが、やはり痛いのだろうか。
「ロボロフの召喚時効果、ワタクシのライフにあるソウルコアをロボロフのコアと交換します!」
(ルナルゥライフ6(S)→6)
[ロボロフ コア1→1(S)]
今度はロボロフとマウチューにスポットライトが当たり、マウチューがシルクハットをステッキで軽く叩きここに入れみたいな指示を出す。ロボロフは躊躇わず頭から突っ込みシルクハットの中に消えた。
更にシルクハットが浮き、またシルクハットを軽く叩くと、ルナルゥに九州されたはずのソウルコアを掲げてロボロフが現れた。……ん? だからソウルコアを増やすな!どっから持ってきてんだ。
そっかーみたいな表情してもダメだ。クソルールにしたいのか。
「これによりワタクシは1枚ドローします!」
(手札2→3)
黄 スピリット
《ロボロフ》
コスト2 軽減黄2 <道化・漂精>
<1> Lv1 BP4000
<3> Lv2 BP7000
シンボル:黄
《封印時》Lv1・Lv2『このスピリットの召喚/アタック時』
自分のライフの[ソウルコア]と、このスピリットのコア1個を入れ替えることで自分はデッキから1枚ドローする。
「更にブレイヴ《ブリキタイガー》をマウチューへ直接合体させます! 言うまでもありませんが、マウチューはブレイヴの合体条件を無視して合体することができます!《麒麟星獣リーン》と同じですね」
(手札3→2)
(リザーブ2→1)
(トラッシュ1→2)
ブリキタイガー
↓ 直接合体
子の十二神皇マウチュー(合体)
[コスト:2+4=6]
[BP:3000+3000=6000]
[合体時:追加]
[シンボル:追加無し]
ルナルゥが指笛を吹くと、何も無い宙空から黄色のシンボル、トパーズが現れ弾け、おもちゃで出来たような虎が出現した。手の平のタイヤ、尻尾にはゼンマイと正にブリキのおもちゃだ。しかしデカい。ルナルゥが背中に乗ったらお金入れて動くあの乗り物に見えなくもない。
しかし乗るのはマウチュー。一吠えと共にマウチューの足元に滑り込みマウチューは背中に跳び乗る。
「最後にロボロフにコアを追加してアタックステップに入ります!」
(リザーブ1→0)
[ロボロフ コア1(S)→2(S)]
「マウチュー、合体アタック!」
ブリキタイガーが吠え、マウチューがこちらにステッキを向け突撃してくる。ブリキタイガーはシンボルを持たないからダメージは1で済むが……。
「フラッシュタイミング! ロボロフを対象に《煌臨》を宣言! 煌臨条件はコスト2以上!」
(手札2→1)
[ロボロフ コア2(S)→1]
(トラッシュ2→3(S))
マウチューがアタックしてる間暇していたのかソウルコアに抱き着いてうたた寝していたロボロフにスポットライトが当たる。驚いて目が覚め、慌ててソウルコアを掲げる。
「金色の聖なるおネズミ!
《カミチュー》煌臨!」
[ロボロフ 煌臨元へ]
[カミチュー コア1 レベル1 BP2000 煌臨元1]
ロボロフに代わり降り立ったのは煌びやかな黄金の装飾を纏ったネズミ。ロボロフよりは一回り大きいくらいだが何処となく神々しさを感じる。
「カミチューの煌臨時効果! カミチュー以外の<漂精>スピリット1体を回復させます! 対象は現在アタックしているマウチューです!」
[子の十二神皇マウチュー(合体) 疲労→回復]
黄 スピリット
《カミチュー》
コスト2 軽減黄2 <漂精>
<1> Lv1 BP2000
<2> Lv2 BP3000
<4> Lv3 BP5000
シンボル:黄
フラッシュ《煌臨:コスト2以上》『お互いのアタックステップ』
自分の[ソウルコア]をトラッシュに置くことで、対象の自分のスピリットに手札から重ねる。
Lv1・Lv2・Lv3『このスピリットの煌臨時』
このスピリット以外の系統:<漂精>を持つ自分のスピリット1体を回復させる。
【煌臨中】Lv1・Lv2・Lv3
このスピリットは系統:<十冠>を得る。
「何も無い。ライフで受ける」
(F.L.Oライフ5→4)
(リザーブ1(S)→2(S))
疾走し跳び込んで来たマウチューとブリキタイガー。そのままマウチューがステッキをライフに突き込みこちらのライフを砕いた。
「ブリキタイガーの合体アタック時効果発揮!【聖命!】 アタックによって相手ライフを減らしたならば、ボイドからコア1つをワタクシのライフに置きます!」
(ルナルゥライフ6→7)
黄 スピリット
《
コスト2 軽減黄1 <神皇・道化・漂精>
<1> Lv1 BP3000
<2> Lv2 BP4000
<3> Lv3 BP5000
シンボル:黄
Lv1・Lv2・Lv3《封印》『このスピリットの召喚時』
自分のリザーブの[ソウルコア]を自分のライフに置ける。
Lv1・Lv2・Lv3
このスピリットは合体条件を無視して合体できる。
《封印中》Lv2・Lv3『お互いのアタックステップ』
系統:<神皇>/<十冠>を持つ自分のスピリットが相手の効果で破壊されたとき、同じ状態でフィールドに残すことができる。
黄 ブレイヴ
《ブリキタイガー》
コスト4 軽減黄3 <戯狩>
<1> Lv1 BP3000
<0> 合体 +3000
シンボル:なし
Lv1
このブレイヴがスピリット状態の間、このスピリットに黄のシンボル1つを追加する。
【合体条件:コスト3以上】
【合体時】【聖命】『このスピリットのアタック時』
このスピリットのアタックによって相手のライフを減らしたとき、ボイドからコア1個を自分のライフに置く。
「っ…」
「マウチューでもう一度合体アタックです!」
「ライフだ!」
(F.L.Oライフ4→3)
(リザーブ2(S)→3(S))
「【聖命】発揮!」
(ルナルゥライフ7→8)
――――
「んむ、ライフ8か」
『これさ、下手したらキツネちゃんのライフ削り切れなくない?』
「可愛い顔してやることえげつねぇなぁ」
『それ<詩姫>使ってるアンタが言える?』
「記憶にござぁやせん」
――――
「なんだ、終わりか?」
「そちらがバーストを開きませんのでね。ここはターンエンドしましょう!」
用心深い、いや、見切っているのか。場をよく見ている。
<FLO・第五ターン>
「スタートステップ」
(リザーブ3(S)→4(S))
(手札3→4)
(トラッシュ2→0)
(リザーブ4(S)→6(S))
「メイン。赤盾の乙女、《丁戦機ヘルヴォル》をレベル2で召喚」
(手札4→3)
(リザーブ6(S)→2(S))
(トラッシュ0→2)
[丁戦機ヘルヴォル コア2 レベル2 BP5000]
「更に黒刃の戦機、雷帝の息子。《丁戦機スルード》をレベル2で召喚」
(手札3→2)
(リザーブ2(S)→0)
[生み出される尖兵 コア2→0 レベル2→1]
(トラッシュ2→4)
[丁戦機スルード コア2(S) レベル2 BP7000]
白のシンボル、ダイヤモンドが弾け……ずに私の両脇の地面に溶け込むように消え、魔法陣のようなものが現れ、そこから赤と白の盾を持つ機兵と黒と銀の大鎌を持つ機兵が出現した。
「おー!」
「ヘルヴォル、スルードそれぞれレベル2の効果。ヘルヴォルはスルードに【重装甲:紫/黄/青】を。スルードはヘルヴォルに【重装甲:赤/緑/白】を与えあう。更に二人は疲労ブロッカー、軌道母艦レベル1からの効果により<武装>を得た」
[丁戦機ヘルヴォル 系統:十冠機人+武装]
[丁戦機スルード 系統:十冠機人+武装]
白 スピリット
《丁戦機ヘルヴォル》
コスト4 軽減白2 <十冠・機人>
<1> Lv1 BP4000
<2> Lv2 BP5000
シンボル:白
Lv1・Lv2『相手のアタックステップ』
このスピリットと自分の[丁戦機スルード]すべては疲労状態でブロックできる。
Lv2
このスピリットと自分の[丁戦機スルード]すべてに
“【重装甲:紫/黄/青】このスピリットは、相手の紫/黄/青のスピリット/ブレイヴ/ネクサス/マジックの効果を受けない”を与える。
白 スピリット
《丁戦機スルード》
コスト5 軽減白3 <十冠・機人>
<1> Lv1 BP5000
<2> Lv2 BP7000
<5> Lv3 BP10000
Lv1・Lv2・Lv3『自分のアタックステップ』
このスピリットか、自分の[丁戦機ヘルヴォル]がアタックしたとき、相手の合体していないスピリット1体を手札に戻す。
Lv2・Lv3
このスピリットと自分の[丁戦機ヘルヴォル]すべてに
“【重装甲:赤/緑/白】このスピリットは、相手の赤/緑/白のスピリット/ブレイヴ/ネクサス/マジックの効果を受けない”を与える。
白 ネクサス
《無限なる軌道母艦》
コスト3 軽減白1
<0> Lv1
<2> Lv2
シンボル:白
Lv1・Lv2
系統:<機人>/<動器>を持つ自分のスピリットすべてに系統:<武装>を与える。
Lv2『自分のアタックステップ』
系統:<武装>を持つ自分のスピリットすべては、BPを比べ相手のスピリットに破壊されたとき手札に戻る。
「ターンエンド。うちの戦機達が相手を勤めさせてもらう」
左右にいる赤と黒の戦機が武器を合わせ交差させ、私を護るように立ちはだかった。
――――
『朱音ちゃん、攻めないねぇ』
「ライフ8相手に下手に殴りゃただコア献上するだけだしな』
『もっしー!観てるー?』
「来たな響華。ちゃんと観てるよ」
『あたしも観てるよ響華ー』
――――
<ルナルゥ・第六ターン>
「むー、守りが固くなりましたねぇ。スタートステップ」
(リザーブ0→1)
(手札1→2)
(トラッシュ3(S)→0)
(リザーブ1→4(S))
「メインステップ。んーそちらが身を固めるならワタクシもこうしましょう。マジック《ライフレボリューション》! ボイドからコア1つをライフに置きます! これでライフ9!」
(手札2→1)
(リザーブ4(S)→1(S))
(トラッシュ0→3)
(ルナルゥライフ8→9)
「ターンエンド。F.L.Oさん、モタモタしてますと何も得られませんよ?」
「急くなよ、そちらはまだ私の“1枚目の盾”に触れただけだ。これからだ」
<F.L.O・第七ターン>
「スタートステップ」
(リザーブ0→1)
(手札2→3)
(トラッシュ4→0)
(リザーブ1→5)
「メイン。生み出される尖兵をレベル2に」
(リザーブ5→3)
[生み出される尖兵 コア0→2 レベル1→2]
「削りがいのあるライフだ。
Iゲートの彼方より剛焔纏い来たれ、異魔神ブレイヴ《炎魔神》!」
(手札3→2)
(リザーブ3→0)
(トラッシュ0→3)
[炎魔神 コア0 BP5000]
「え、炎魔神!?」
赤のシンボル、ルビーが弾けると炎が吹き荒れた。
その炎が円を作り黄金の輪となる。輪の中心から現れ飛び出してきたのは銀の装甲に深紅の鎧を纏ったロボット。力強く降り立ち背中に黄金の輪を背負う。燃え広がる炎が黄金の輪に集い、炎を象る装飾になった。
――――
『うはー!炎魔神キター!』
「おー、手札腐ってるだろうによく呼びこめたなアイツ」
『あーちゃ…じゃなくて、フィンってば引き運強いからなー』
――――
「炎魔神。ヘルヴォルを右へ、スルードを左へ
炎魔神
左右 ↓ 合体
丁戦機ヘルヴォル(右合体)丁戦機スルード(左合体)
[コスト:4+5=9]
[BP:5000+5000=10000]
[合体時:追加]
[シンボル:白+赤=白赤]
[コスト:5+5=10]
[BP:7000+5000=12000]
[合体時:追加]
[シンボル:白+赤=白赤]
炎魔神の両手から光の帯が放たれ、二人の戦機に繋がり炎魔神がハッキリとした姿となる。接続が完了すると炎魔神の関節、筋のような部分に白のエネルギーが流れ込み、纏う炎も白くなっていった。
「アタックステップ」
さて、どっちからアタックさせる?
スルードでバウンスしつつバーストを破棄させるか。ヘルヴォルで破壊しつつバウンスするか。相手は黄色だから何があってもおかしくない。…ならばここは。
「スルード、合体アタック!」
「っ!」
「生み出される尖兵レベル2の効果。私の<武装>スピリットが疲労したとき、疲労したスピリット1体につきボイドからコア1つをリザーブに置く」
[丁戦機スルード(左合体) 回復→疲労]
(F.L.Oリザーブ0→1)
白 ネクサス
《生み出される
コスト4 軽減白2
<0> Lv1
<2> Lv2
シンボル:白
Lv1・Lv2『お互いのアタックステップ』
自分のコスト2の白のスピリットすべてに系統:<武装>を与える。
Lv2『お互いのアタックステップ』
系統:<武装>を持つ自分のスピリットが疲労したとき、その疲労したスピリット1体につきボイドからコア1個を自分のリザーブに置く。
「先に炎魔神、左の追撃。そちらのバーストを破棄し、このターン中こちらのスピリット全員のBPプラス5千! 続けて合体していないカミチューを手札に戻す!」
{ルナルゥバースト:セット→破棄}
[丁戦機スルード(左合体) BP12000+5000=17000]
[丁戦機ヘルヴォル(右合体) BP10000+5000=15000]
[カミチュー 手札へ]
(ルナルゥ手札1→2)
(リザーブ1(S)→2(S))
炎魔神の肩部に装備されていた赤く巨大な拳が炎魔神の左腕に被さるように装着される。腕を引くと拳部分が炎を噴出させながら回転し始め、凄まじい勢いで撃ち出された。所謂ロケットパンチ、人によってはブーストナックルである。
撃ち出された拳は炎の道を作りながら伏せられていたルナルゥのバーストを焼き尽くした。
更に駆け出していたスルードが炎を宿した大鎌を一閃。通り過ぎた炎魔神の拳に驚いていたカミチューに直撃し、手札へと戻されていく。
「アタックは……っ!?」
「むふん! このバーストは相手から破棄されても発動するのです!」
燃え尽きるはずだったバーストが光り、謎の魔法陣が展開された。
「その名は《イマジナリーゲート》! 手札の黄スピリットをノーコストで喚び出します! 幻想の扉から現れるのは《天星馬ペガシーダ<RV>》レベル2!」
{ルナルゥバースト:破棄→発動}
[手札2→1]
(リザーブ2(S)→0)
[天星馬ペガシーダ<RV> コア2 レベル2 BP6000]
魔法陣から飛び出して来たのは星座、ペガサス座が現れ、更にそこから翼の生えた白馬が出現した。
「ペガシーダでブロック!」
「ちぃっ…、スルード!」
突然の出現にスルードは驚いたようだが咄嗟に大鎌を盾にし踏み付けを防ぐ。そのままいなし、天馬を斬り裂いく。光の粒子になった天馬がルナルゥの元に戻ってゆき、3枚のカードへと変わった。。
「ペガシーダ、ゴメンね…。ペガシーダレベル2の破壊時効果! 3枚ドローします!」
[天星馬ペガシーダ<RV> 破壊]
(ルナルゥ手札1→4)
(リザーブ0→2(S))
「結果論だが封印を解いたのはしくじりだったんじゃないか?」
「まさかまさか。その時になってみないと分からない。それがバトスピですから!」
――――
『んーアタシなら右からアタックするかなー』
「バーストがアタック後か破壊後だったらどうすんだ? それが《封刃結界》とかでマウチューが起き上がってきたら返り討ちだ。ライフ減少なら冠の効果が発揮されて数が増えたうえバーストもバァン。んならまずバーストをどうにかするってもんだ。まぁ今回の場合やられちまった形だがな」
――――
「なら次はどうだ。ヘルヴォル、合体アタック! コアブーストの後、炎魔神、左の追撃。現在のヘルヴォルのBP、1万5千以下のマウチューを破壊! 続けてヘルヴォルのアタック時効果で、残ったブリキタイガーを手札に戻す!」
[丁戦機ヘルヴォル(左合体) 回復→疲労]
[F.L.Oリザーブ1→2]
スルードと入れ替わり駆け出すヘルヴォル。その背後で炎魔神の左拳が今にも飛ぼうとしていた。ヘルヴォルが両腕に装備していた盾を合わせ1つの大盾とし、の先端から大盾と同じくらいの剣が現れる。
――――
『おーカッケー!』
『白って効果とかめちゃムカつくけどカードがカックイイんだよねー』
「ゴッドライジンソードじゃん!!あれゴッドライジンシールドだったのか!!」
――――
撃ち出された炎拳が狙い違わずブリキタイガーに乗っているマウチューのみを殴り抜けていく。更に炎の道に続いて盾剣を振り抜き剣圧でブリキタイガーを吹き飛ばした。
「マウチューはレベル2じゃない、よって効果破壊されても場に残らない」
[子の十二神皇マウチュー 破壊]
[ブリキタイガー 残留→手札へ]
(手札4→5)
(ルナルゥリザーブ2(S)→3(S))
「ではライフで受けます!」
(ルナルゥライフ8→6)
(リザーブ3(S)→5(S))
斬り抜けたヘルヴォルがその勢いを殺さず大上段に振り上げ、一気にライフを断ち斬った…かと思えば殴り抜けたはずの炎魔神の拳が大回りで帰ってきてルナルゥの展開したライフを殴り砕いた。
「うわっ…! っと、ライフが減ったことにより星空の冠レベル1からの効果発揮! 1枚ドローしたのち、手札のコスト2以下のスピリット1体をノーコストで召喚します!」
(手札5→6)
黄 ネクサス
《星空の冠<RV>》
コスト4 軽減黄2
<0> Lv1
<1> Lv2
シンボル:黄
Lv1・Lv2
相手によって自分のライフが減ったとき、自分はデッキから1枚ドローできる。
その後、自分の手札にあるコスト2以下のスピリットカード1枚を、コストを支払わずに召喚できる。
Lv2『相手のターン』
効果で回復した赤/緑/白/青のスピリットすべてを破壊する。
「冠に喚ばれたのは…《子の十二神皇マウチュー》!2体目!」
「握っていたか…!」
(手札6→5)
(リザーブ5(S)→2(S))
[子の十二神皇マウチュー(2) コア3 レベル3 BP5000]
「マウチューの召喚時効果、リザーブのソウルコアわライフに《封印》!」
(リザーブ2(S)→1)
(ルナルゥライフ6→7(S))
「また…」
「封印完了により手札から更なるメンバーがご登場します!」
「っ!」
「ワタクシが封印したことにより《丙の道化トラペイズマウス》をノーコスト召喚!」
(手札5→4)
(リザーブ1→0)
[丙の道化トラペイズマウス コア1 レベル1 BP1000]
ルナルゥが上を指し示す、と、何処からぶら下がっているのかわからない空中ブランコに足だけ掛けたネズミ…ハムスターが現れ、空中で回転しながら華麗に着地して現れた。
「…ターンエンド」
――――
『増えたー!』
『魚ー!』
「世紀末ワニムじゃねぇっての。結局ライフ1つしか削れなかったか」
――――
<ルナルゥ・第八ターン>
「脱出…じゃないな、瞬間移動、とも言えないけど、とにかくスーパーイリュージョンでした! スタートステップ!」
(リザーブ0→1)
(手札4→5)
(トラッシュ3→0)
(リザーブ1→4)
「メインステップ! さてさて困りましたねー」
「……」
「F.L.Oさんの前には護衛の騎士が二名。更に疲労ブロッカー、重装甲全色ときました。ナイトの下段ガードが固い、固すぐる! ああ!ワタクシ、とても難しい難題を課せられてしまいました!」
およよと大袈裟におどけたよう言ってはいるが、まったくそうは見えない。嫌な予感がひしひしと伝わってくる。
「ならば、騎士様方にも“月の難題”を受けていただきましょう!」
「月…難題……まさか!?」
「我が団きっての知恵者! 麗しき望月の姫!
《アルティメット・カグヤ》様、レベル4にて拝謁!」
(手札5→4)
(リザーブ4→0)
(トラッシュ0→3)
[子の十二神皇マウチュー コア3→2 レベル3→2]
[アルティメット・カグヤ コア2 レベル4 BP12000]
突然上空に現れた金色の満月。
そこから一筋の光と共に究極シンボルが現れ、霞み掛かるとそれを払い顕現したかぐや姫。スピリットのときと違い更なる気品と厳かさを身に纏っている。
――――
「っ!」
『でぇ!?ヤバい?!』
『これピンチじゃん!』
――――
「アルティメット…! バースト召喚せず普通に召喚してきたか!」
「バーストセット! さぁ、アタックステップです!」
(手札4→3)
{ルナルゥバースト:なし→セット}
「カグヤ様、アタック! カグヤ様レベル4からのアタック時効果! アルティメットトリガー・ロックオン!」
ルナルゥが右手で銃を形作り、指先から光弾が放たれこちらのデッキトップを弾きだす。
「さあ、弾かれたカードのコストをコールしてください!」
「…マジック《エクスティンクションウォール》、コスト5」
「ヒット!」
弾かれたカードが撃ち抜かれ粒子になりトラッシュに置かれる。
「ヒット時効果、そちらのレベル2のスピリット全てを手札にお帰りいただきます!」
「くっ…!」
アルティメット・カグヤが翼に持つ扇を優雅に払うと金色の嵐がこちらに吹き荒れる。ヘルヴォルとスルードも耐えていたが、キラキラと光る雲に包まれその場から消えてゆき手札へと戻ってきてしまった。
[丁戦機ヘルヴォル 手札へ]
[丁戦機スルード 手札へ]
(F.L.O手札2→4)
(リザーブ2→6(S))
「この効果によりバウンスが成功したとき、F.L.Oさんのライフ1つをリザーブに置きます! 難題の答えは、重装甲外のアルティメットで越える、です!」
「くうっ…!」
(F.L.Oライフ3→2)
(リザーブ6(S)→7(S))
黄 アルティメット
《アルティメット・カグヤ》
コスト6 軽減黄3 <新生・想獣>
<1> Lv3 BP8000
<2> Lv4 BP12000
<5> Lv5 BP20000
シンボル:極
【召喚条件:自分の黄スピリット1体、または黄アルティメット1体以上】
【バースト:自分のライフ減少後】
ボイドからコア1個を自分のライフに置く。このターンの間、相手のスピリットすべてはアタックできない。
この効果発揮後、このアルティメットカードをコストを支払わずに召喚する。
【Uトリガー】Lv4・Lv5『このアルティメットのアタック時』
Uトリガーがヒットしたとき、Lv2の相手のスピリットすべてを手札に戻す。
この効果でスピリットを手札に戻したら、相手のライフのコア1個を相手のリザーブに置く。
(Uトリガー:相手のデッキの1枚目をトラッシュに置く。そのカードのコストが、このアルティメットより低ければヒットとする)
「アルティメット、しかもバウンスしても厄介なのを入れているな」
「黄色ですから、白への対策はしてありますよ」
「なるほど」
余裕ぶってなるほど、なんて言ったが内心冷や冷やもんだ。黄色だしと思ったらまさか真正面から退かしてきたからライフがヤバい。
「ライフ減少によりバースト発動! 勝利へ導く紅の戦乙女、《紅炎の戦機ブリュンヒルデ》!」
{F.L.Oバースト:セット→発動}
「バースト効果により合体していない相手スピリット、アルティメット全ては手札にお帰りいただく!」
「意趣返しってやつですかー!?」
[子の十二神皇マウチュー 手札へ]
[丙の道化トラペイズマウス 手札へ]
[アルティメット・カグヤ 手札へ]
(ルナルゥ手札3→6)
(リザーブ0→5)
バーストが開かれると突如風が吹き荒れ、炎も月も暗い雲に覆われ辺り一面吹雪に見回れる。
その凄まじい吹雪にかぐや姫も扇で顔を隠し、マウチューもシルクハットを目深に被り踏ん張り、トラペイズマウスも掴まり吹き飛ばされまいと耐えていたが、堪らず全員が手札へと押し戻されていった。
「そしてバースト召喚、レベル3!」
{F.L.Oバースト:発動→召喚}
(リザーブ7(S)→2)
[紅炎の戦機ブリュンヒルデ コア5(S) レベル3 BP12000]
その吹雪の中、蹄が大地を穿つ音が響く。
暗闇から静かに姿を現したのは緑のラインが身体に走る機械の馬。それに跨がるのは真紅の装甲を纏う戦乙女の名を戴く機人だった。
白 スピリット
《紅炎の戦機ブリュンヒルデ》
コスト8 軽減白4 <機人・機獣>
<1> Lv1 BP8000
<3> Lv2 BP10000
<4> Lv3 BP12000
シンボル:白
【Sバースト:自分のライフ減少後】
合体していない相手のスピリット/アルティメットすべてを手札に戻す。
この効果発揮後、このカードをコストを支払わずに召喚する。
Lv2・Lv3『このスピリットのアタック/ブロック時』
ターンに1回、このスピリットは回復する。
「っと。ワタクシ、それを待ってました!」
「何っ」
「アタックした後のフラッシュタイミングは続いています! 手札の《不思議王国ホワイトナイトジャック》のアクセル発揮!」
(ルナルゥ手札6→5)
(リザーブ5→0)
(トラッシュ3→8)
[不思議王国ホワイトナイトジャック 手元へ]
向かい風の吹雪に颯爽と白馬に乗った白馬の騎兵が馬上槍を構え突撃してきた。
「BP1万5千以下のスピリット、戦乙女様はデッキボトムへ退場してもらいます!」
突撃してきた騎兵の槍がブリュンヒルデを貫こうという瞬間、難無く槍を持たない手の方で自身の身体と機馬の間滑り込ませるように掴み受け止めてみせた。お返しとばかりに真紅の槍を突き立てようとするが、瞬間ホワイトナイトジャックの槍から紙吹雪が舞い上がりブリュンヒルデを包囲。紙吹雪の正体はトランプだ。そのまま自身諸ともトランプの吹雪に巻き込まれブリュンヒルデと共にその場から消滅した。
「ブリュンヒルデ…!?」
[紅炎の戦機ブリュンヒルデ デッキボトムへ]
(F.L.Oリザーブ2→7(S))
黄 スピリット
《
コスト6 軽減黄3 <四道>
<1> Lv1 BP5000
<2> Lv2 BP7000
<3> Lv3 BP9000
シンボル:黄
フラッシュ《煌臨:コスト3以上》『お互いのアタックステップ』
自分の[ソウルコア]をトラッシュに置くことで、対象の自分のスピリットに手札から重ねる。
このスピリットカードは、手元からでも《煌臨》で重ねられる。
フラッシュ【アクセル】コスト6(黄3)(この効果は手札から使用できる)
BP15000以下の相手のスピリット1体をデッキの下に戻す。
この効果発揮後、このカードはオープンして手元に置く。
Lv1・Lv2・Lv3『このスピリットの煌臨時』
このターンの間、このスピリットはブロックされない。
「普段白が相手にやっている事をやり返される気分はどぅ〜ですかぁ〜?」
「ナゾオトナみたいな煽り方しやがってからに…!だが許す!可愛いからな!」
「許していただけるんですか!やっぱり謙虚なナイトは懐が広いなー憧れちゃうなー」
「それほどでもない」
――――
『余裕ぶっこいてるけど朱音ピンチだよね?』
「ネクサスでシンボル確保してるたぁいえ全滅だ。こっからどうすっかだろ」
『あーしには優しくないのにああいう娘には優しいんだからー』
――――
「ターンエンド! さあライフ残り2つ。どうしますか~?」
<F.L.O・第九ターン>
「スタートステップ」
(リザーブ7(S)→8(S))
(手札4→5)
(トラッシュ3→0)
(リザーブ8(S)→11(S))
「メイン。……やってみるか。《己械獣士ソリッド・ファルコ》のアクセル発揮!」
(手札5→4)
(リザーブ11(S)→9(S))
(トラッシュ0→2)
[己械獣士ソリッド・ファルコ 手元へ]
「デッキトップを2枚オープン!」
●オープンされたカード
・《秩序の銃皇姫ジークリンデ》(スピリット 機人・武装)
・《六煌士 秩序軍曹WGー7》(スピリット 機人・武装)
「よし。その中の<機人>スピリット、ワグナーをノーコストで召喚。ジークリンデはデッキボトムへ」
(リザーブ9(S)→8)
[生み出される尖兵 コア2→0 レベル1→2]
[六煌士 秩序軍曹WGー7 コア3(S) レベル2 BP6000]
白 スピリット
《
コスト4 軽減白2 <十冠・機人>
<1> Lv1 BP4000
<3> Lv2 BP6000
シンボル:白
メイン【アクセル】コスト4(白2)(この効果は手札から使用できる)
自分のデッキを上から2枚オープンする。
その中の系統:<機人>を持つスピリットカード/アルティメットカード1枚をコストを支払わずに召喚する。
残ったカードは好きな順番でデッキの下に戻す。
この効果発揮後、このカードはオープンして手元に置く。
Lv2
このスピリットは相手のマジックの効果を受けない。
0と1の渦から転送されてきたのはライズとは違い白銀の装甲とは違い漆黒の装甲を纏う機人。ライズとは同列型らしい。
「更にマジック《アドベントドロー》!」
「っ!」
(手札4→3)
(リザーブ8→5)
(トラッシュ2→5)
「まず2枚ドローし、デッキトップを3枚オープン!」
(手札3→5)
●オープンされたカード
・《己械合神マンモ・イージス》(スピリット)
・《防衛の神皇グロリアス・シープType-F》(スピリット 煌臨)
・《秩序軍オール・リフレクシオン》(スピリット 煌臨)
「その中の煌臨を持つスピリット、グロリアス・シープType-Fを手札に加え、残りは破棄する!」
[防衛の神皇グロリアス・シープType-F 手札へ]
(手札5→6)
「そして、マジック《ビームゲート》!」
「まだめくりますか!?」
(手札6→5)
(リザーブ5→3)
(トラッシュ5→7)
「デッキトップを2枚オープン!」
●オープンされたカード
・《白晶防壁》(マジック)
・《運命姫神ヴェルザンディ》(スピリット 武装)
「っし! その中の<武装>スピリットを合計コスト8までノーコストで召喚できる! 今回はコスト5のヴェルザンディのみ。残りは破棄!」
(リザーブ3→0)
[運命姫神ヴェルザンディ コア3 レベル3 BP6000]
私の上空に雷雲が立ち込め、一筋の稲妻が近くに落ちた。するとそこに魔法陣のようなものが現れ浮かび上がり、桜色と白の装甲、桜色に煌めく髪を靡き一人の機人が転送されてきた。運命の三女神、その次女の名を戴く女性型機人。
白 マジック
《ビームゲート》
コスト5 軽減白3
メイン:
自分のデッキを上から2枚オープンする。
その中の系統:<武装>を持つスピリットカードをコスト合計8までコストを支払わずに好きなだけ召喚する。
残ったカードは好きな順番でデッキの下に戻す。
フラッシュ:
このターンの間、スピリット1体をBP+5000する。
――――
「マジかアイツめくりまくって持ち直したぞ」
『ああっ、助けて女神様!』
『朱音ってばいつ事務所に電話したのよー』
「ビームゲートって名のお助けコールだな」
――――
「炎魔神! ワグナーを左に、ヴェルザンディを右に接続!」
炎魔神
左右 ↓ 合体
[六煌士 秩序軍曹WGー7(左合体)]
[コスト:4+5=9]
[BP:6000+5000=11000]
[合体時:追加]
[シンボル:白+赤=白赤]
[運命姫神ヴェルザンディ(右合体)]
[コスト:5+5=10]
[BP:6000+5000=11000]
[合体時:追加]
[シンボル:白+赤=白赤]
炎魔神が両手に接続するための光を溜めこむ。ワグナーは自ら手を向け掴み取るように接続を完了し、ヴェルザンディは炎魔神が女神の手を恭しく触れ合い接続を完了した。……スピリットによってこういう仕草が違うのが開発のこだわりらしい。
「バーストセット。アタックステップに移行する」
(手札5→4)
{F.L.Oバースト:なし→セット}
「アタックステップ開始時、ワグナーレベル1からの【輝跡:白】発揮! ワグナーを対象に煌臨させる。更にレベル2からの効果で、ワグナーを煌臨の対象にするときコストを6にできる」!
[六煌士 秩序軍曹WGー7 コスト4→6]
「白羊に鋼の翼を得たるが如し!
煌臨!《防衛の神皇グロリアス・シープType-F》!」
(手札4→3)
[六煌士 秩序軍曹WGー7 コア3(S)→2 レベル2→1 煌臨元へ]
[炎魔神 引き継ぎ]
[防衛の神皇グロリアス・シープType-F(左合体) コア2 レベル2 BP12000+5000+17000]
(トラッシュ7→8(S))
ワグナーが預けていたソウルコアを、自分の銃に装填し上空へ撃ち放った。そこから降り注ぐ光の柱に飲み込まれ、降り立ったのはあの秩序軍神より更に一回り大きな機械の羊。流石の巨大さにヴェルザンディも見上げる程。
白 スピリット
《六煌士
コスト4 軽減白2 <機人・武装>
<1> Lv1 BP4000
<3> Lv2 BP6000
<4> Lv3 BP7000
シンボル:白
Lv1・Lv2・Lv3【輝跡:白】『自分のアタックステップ開始時』
このスピリットに[ソウルコア]が置かれているとき、自分の手札にある白のカード1枚を、このスピリットに《煌臨》で重ねられる。
Lv2・Lv3【重装甲:紫/白/黄】
このスピリットは、相手の紫/白/黄のスピリット/ブレイヴ/ネクサス/マジックの効果を受けない。
Lv2・Lv3『自分のアタックステップ』
自分が《煌臨》でカードを重ねるとき、このスピリットをコスト6にできる。
「うわっ、負けフラグ羊だ!」
「あれとは違う! グロリアス・シープの煌臨時効果、デッキトップ3枚を破棄!」
●破棄されたカード
・《秩序軍神グレイス・オーダー》(スピリット 武装)
・《スクランブルブースター》(マジック)
・《白の探索者RZー7》(スピリット 機人・武装)
「破棄した中の<武装>スピリットをグロリアス・シープの煌臨元として任意の数追加できる。残ったスクランブルブースターは破棄して、グレイス・オーダーとライズを煌臨元に追加!」
[秩序軍神グレイス・オーダー 煌臨元へ]
[白の探索者RZー7 煌臨元へ]
[防衛の神皇グロリアス・シープType-F 煌臨元1→3]
「アタックはせず、ターンエンド」
「またアタックしませんか。いいんですか? またカグヤ様のトリガーがヒットしたら羊さんは手札に戻ってライフが削れてしまいますよ?」
「それはどうかな」
「ほほぅ」
「ライフ残り2つ、上等だ。撃ち抜けるものなら撃ち抜いてみせろ狐の道化師!」
――――
「やけっぱちかアイツ」
『あ、あーちゃんがこんなとこでヤケになる訳ないじゃん!』
『でもどうすんの?ヴェルザンディでコア回収できても手札バレてるし…』
「そりゃお互いだ。朱音は言わずもがな、狐っ娘はUカグヤ、丙の道化、マウチュー(2)、ブリキタイガーと5枚中4枚がバレてる」
――――
<ルナルゥ・第十ターン>
「…虚栄か真実か、見極めさせていただきます!スタートステップ!」
(リザーブ0→1)
(手札5→6)
「リフレッシュステップ――」
「ヴェルザンディ、レベル3の効果発揮! そちらのリフレッシュステップに便乗し、こちらもリフレッシュを行う!」
(トラッシュ8→0)
(リザーブ1→9)
(F.L.Oトラッシュ8(S)→0)
(リザーブ0→8)
白 スピリット
《運命姫神ヴェルザンディ》
コスト5 軽減白2極2 <武装>
<1> Lv1 BP4000
<2> Lv2 BP5000
<3> Lv3 BP6000
シンボル:白
Lv1・Lv2・Lv3【超装甲:赤/紫】
このスピリットは、相手の赤/紫のスピリット/アルティメット/ネクサス/マジックの効果を受けない。
Lv2・Lv3『相手のアタックステップ』
系統:<武装>を持つ自分のスピリットカード/アルティメットカードが相手のUトリガーでトラッシュに置かれたとき、そのカードのコストを+1する。
Lv3『相手のリフレッシュステップ』
自分もリフレッシュステップを行う。
「メインステップ。………むむむ」
――――
『ルナルゥちゃん悩んでる』
「F羊はレベル2んとき煌臨元を破棄すりゃライフを護れる。Uカグヤのトリガーのヒット条件がコスト5以下じゃねぇといけねぇし召喚したくても場にスピリットがいねぇし、飛び越えたくてもあの顔じゃ引いたのが悪かったんだろうよ」
――――
「んー! ここはキミに賭けよう!
力を貸して、ワタクシの天使!
《六煌士 不思議天使メリエル》の登場ー!」
(手札6→5)
(リザーブ9→5)
(トラッシュ0→3)
[六煌士 不思議天使メリエル コア1 レベル1 BP4000]
トパーズが弾け、欠片と共に白い羽根が辺りに広がる。現れたのはメイド服のような衣装を着た天使。
ルナルゥが差し出した手を取り、ゆっくりと降り立った。
「よろしくメリエル!」
ルナルゥの呼びかけに力強く頷くメリエル。
どうやら私とライズみたいな間柄らしいな。
「メリエルの召喚時効果! 手札のスピリット、トラペイズマウスを手元にオープンして、1枚ドローします!」
(手札5→4)
[丙の道化トラペイズマウス 手元へ]
「メリエル、分かってる。こういうときは先輩に聞いたおまじないだね!」
おまじない…?
「最強カードバトラーのドローはいつも必然!」
「おいやめろ!」
「えっ」
「普通に引け普通に!」
「はーい。ドロー!」
(手札4→5)
「……これ、いけるかな? …大丈夫? よしいこう! お待たせしました!」
「来い」
「聖なる光と混濁たる闇のイリュージョニスト、異魔神ブレイヴ《聖魔神》のお目見えです!」
(手札5→4)
(リザーブ5→2)
(トラッシュ3→6)
[聖魔神 コア0 レベル1 BP5000]
トパーズが弾け、光の球体から黄金の翼と黄金の悪魔の翼が出現しそれぞれの根本に触れるように円を作り異魔神が背負う特有の輪となった。
その中心から左右非対称の鋼の人型が現れる。右半分が白く丸みをおびているのに対し、左半分が黒く鋭利な流線型をおびている。
「メリエル、聖魔神の右と接続です!」
聖魔神
↓ 右合体
六煌士 不思議天使メリエル(右合体)
[コスト:4+5=9]
[BP:4000+5000=9000]
[合体時:追加]
[シンボル:黄+紫=黄紫]
聖魔神の白い右側の手から黄色の帯が放たれ、メリエルを包み込むように接続を完了させた。
「メリエルをレベル2にしてアタックステップ! メリエル、合体アタック!」
(リザーブ2→0)
[六煌士 不思議天使メリエル コア1→3 レベル1→2 BP4000→6000]
「っ!」
「聖魔神、右の追撃!トラッシュにあるワタクシのライフの数以下のスピリット1体を復活させます! 復活させるのは、《天星馬ペガシーダ<RV>》!」
[六煌士 不思議天使メリエル(右合体) コア3→2]
[天星馬ペガシーダ<RV> コア1 レベル1]
メリエルが聖魔神の力を借り指先で星を紡いでゆき、ひとつの星座、ペガサス座に成った瞬間スルードに斬られたはずのペガシーダが再び羽ばたき現れた。
紫 ブレイヴ
《聖魔神》
コスト5 軽減紫2黄2 <異魔神・夜族>
<0> Lv1 BP5000
<0> 合体 +5000
シンボル:紫
このブレイヴは、疲労せず、スピリット状態のとき、アタックとブロックができない。
【右合体条件:コスト4以上】
【右合体時】『このスピリットのアタック時』
自分のトラッシュにある、自分のライフのコアの数以下のコストのスピリットカード1枚をコストを支払わずに召喚できる。
【左合体条件:コスト4以上】
【左合体時】『このスピリットのアタック時』
自分のライフが5以下のとき、このスピリットのコア1個を自分のライフに置く。
「そのアタック後、バースト発動!《天火烈刀斬》! バースト効果で1枚ドロー! 追加コストを支払いネクサス1つ、星空の冠を破壊!」
{F.L.Oバースト:セット→発動}
(手札3→4)
(リザーブ8(S)→6(S))
(トラッシュ0→2)
[星空の冠 破壊]
赤 マジック
《天火烈刀斬》
コスト3 軽減赤2
【Sバースト:相手のスピリット/アルティメットのアタック後】
自分はデッキから1枚ドローする。
さらに【起導】でこのバーストが発動していたら、このターンの間、自分のスピリットすべてに赤のシンボル1つを追加する。
その後コストを支払うことで、このカードのフラッシュ効果を発揮する。
フラッシュ:
相手のネクサス1つを破壊する。
さらに、コストの支払いに[ソウルコア]を使用していたら、シンボル2つ以上の相手のスピリット/アルティメット1体を破壊する。
「くぅっ…!ですが、ここからワタクシのとっておきのとっておき!」
「っ!」
「煌臨、行きます!!」
煌臨する気か…!
瞬間、ルナルゥの胸元から強い輝きが漏れだしてきた。
「メリエル! ワタクシの…私のソウルコアでスゴイの喚ぶよ!!」
煌臨はトラッシュ、または場所が指定されていなければライフからでも使うことができる。ただライフを増やすだけじゃない、しかもライフ減少バーストまで開けると。ルナルゥ、そこまで考えてたか…!
「連なる紋章纏うは、虚ろなる極光の帝!
煌臨!!《煌光帝リュミエール》!!」
(手札4→3)
(ルナルゥライフ7(S)→6)
(トラッシュ6→7(S))
[六煌士 不思議天使メリエル 煌臨元へ]
[聖魔神 引き継ぎ]
[煌光帝リュミエール(右合体) コア2 レベル2 BP11000+5000=16000]
メリエルがルナルゥから出たソウルコアを受け取り掲げると、ソウルコアから嫌な光が走り、今までとは違う、鈍く禍々しい光がメリエルに降り注ぐ。
妖しく光る粒子を散らせながら煌臨してきたのは、こちらのグロリアス・シープより更に更に巨大な、トランプのマークを象った鈍色の鎧を纏う龍。
バトスピの背景世界で、6つの世界のひとつ、黄の世界の同行者の命を奪い、崩壊させた原因だ。
「龍帝…だと…!?」
メリエルが祈るように手を組み、金色の粒子に変わり煌光帝に取り込まれていった。
接続していた聖魔神は、煌光帝から流れ込んでくる力を制御できないのか関節のあらゆる箇所から鈍い金色の粒子が激しく漏れだしている。
「リュミエールの煌臨時効果! このターンの間、そちらのスピリット全てをレベル1として扱い、レベル1のスピリット全てはブロックできません!!」
「っ!?」
[防衛の神皇グロリアス・シープType-F レベル2→1 BP12000→9000+5000=14000]
[運命姫神ヴェルザンディ レベル3→1 BP6000→4000+5000=9000]
煌光帝の六枚の翼から漏れ出る妖光がこちらにまで届いたとき、触れたヴェルザンディとグロリアス・シープに黒い稲妻が走り思わず膝を着き、グロリアス・シープも浮いてられず崩れ落ち不時着した。
黄 スピリット
《煌光帝リュミエール》
コスト9 軽減黄4 <龍帝・四道>
<1> Lv1 BP8000
<2> Lv2 BP11000
<3> Lv3 BP14000
シンボル:黄黄
フラッシュ《煌臨:黄&コスト6以上》『お互いのアタックステップ』
自分の[ソウルコア]をトラッシュに置くことで、対象の自分のスピリットに手札から重ねる。
このスピリットカードは、自分の[ソウルコア]をトラッシュに置かずに系統:<誕晶神>を持つ自分のスピリットに《煌臨》で重ねられる。
Lv1・Lv2・Lv3『このスピリットの煌臨時』
このターンの間、相手のスピリットすべてをLv1として扱い、Lv1の相手のスピリットすべてはブロックできない。
――――
「っ!?」
『ヤバ…ヤバいって!!』
『あーちゃん…!』
――――
「更にライフ減少によりバースト発動!《妖華吸血爪》! バースト効果で2枚ドローのみとします!」
{ルナルゥバースト:セット→発動}
(ルナルゥ手札3→5)
「煌光帝リュミエールはトリプルシンボル!!」
「っ…」
「これで、終幕ですッ!!」
「これで終わりだと思うなッ!!!」
(手札4→3)
(リザーブ6(S)→4(S))
「っ!?」
手札の内、ヘルヴォルでもなく、スルードでもない3枚目を掴み、迫り来る龍帝に向け投げこむ。
投げこんだカードが弾け淡く白く光る六芒星の魔法陣が展開され、龍帝の進撃を阻んだ。
煌光帝の口が開き、確実にこちらを塵一つ残さない程の極光が放たれ、魔法陣が阻みむが凄まじい音と衝撃に襲われる。
「ぐっ……!」
腕を交差させ、脚を踏ん張るが流石にこれは……! 動けないヴェルザンディがこちらに手を伸ばしているのが見えた気がしたが、すぐに光に飲み込まれ、視界がホワイトアウトする―――。
――――
「………」
『ち、ちょっと!?真っ白で何も見えないじゃん!!』
――――
(F.L.Oライフ2→1)
(リザーブ4(S)→5(S))
「まさか、あのドローで引き当てたんですか…」
光の激流が収まる。
身体のあちこちから焦げて煙が上っていて、被ってたフードまで脱げていた。
ちくしょう、VRなのにビリビリすんじゃん。
「……マジック、《フェーズチェンジ》。スピリットの効果によるダメージと、コスト4以上のスピリットによるアタックのダメージでは、私のライフは0にならない」
「…お顔、ハッキリ見えましたね」
「そう?」
防御の体勢を解き、コートの煤を掃う。よくみたら大分吹き飛ばされたらしく、踏ん張った後がハッキリ残っていた。
白 マジック
《フェーズチェンジ》
コスト4 軽減白2紫1
フラッシュ:
このターンの間、自分のライフは、相手のスピリットの効果と、コスト4以上の相手のスピリットのアタックでは0にならない。
【連鎖:条件《紫シンボル》】
(自分の紫シンボルがあるとき、下の効果を続けて発揮する)
[紫]:自分のトラッシュにあるコスト8以上のスピリットカード1枚を召喚できる。
――――
『危ねぇぇーー!!』
『っっぶねぇぇー!!』
「だあ゛ぁ゛!!るっせぇよテメェらぁッ!!」
――――
「幕を下ろすには早い」
「……ターンエンドです」
<F.L.O・第十一ターン>
「スタートステップ」
(リザーブ5(S)→6(S))
(手札3→4)
(トラッシュ4→0)
(リザーブ6(S)→10(S))
「メイン」
妖光が消え、自由になったヴェルザンディとグロリアス・シープが近くに駆け寄ってきた。心配かけたようだ。
「ああ、そう心配しなくても大丈夫だ。ちょっと焦げたけど。……ルナルゥ」
「っ、はい」
「やっぱこういうバトルは良いよな」
「……そうですね」
「一瞬で吹き消されそうな、この緊張感が堪らない」
「………」
「マジック《リボルドロー》。デッキの上、または下から2枚ドローする。上から2枚ドローを選択」
(手札4→3)
(リザーブ10(S)→8(S))
(トラッシュ0→2)
(手札3→5)
「グロリアス・シープをレベル3へ」
(リザーブ8(S)→1(S))
[防衛の神皇グロリアス・シープType-F コア2→9 レベル2→3 BP13000→15000+5000=20000]
「アタックステップ!」
「っ!」
「グロリアス・シープ、合体アタック! 炎魔神、左の追撃……だがバーストがないため不発。グロリアス・シープのアタック時効果発揮。デッキトップを3枚破棄!」
●破棄されたカード
・《銃皇機ジークムント》
・《鎧神機ヴァルハランス<RV>》
・《鉄騎皇イグドラシル<RV>》
「3枚とも<武装>スピリットのため、グロリアス・シープの煌臨元に追加される!」
[防衛の神皇グロリアス・シープType-F 煌臨元3→6]
「フラッシュは!」
「あ、ありません…!」
「そちらが魅せてくれたんだ! フラッシュタイミング、煌臨を宣言!」
(リザーブ1(S)→0)
(トラッシュ2→3(S))
手札の1枚とソウルコアを黒い稲妻が走る光に包み、無理矢理に合わせ込んでグロリアス・シープの上空へ撃ち出す。
「今度は、私が消失マジックを魅せてやろう…!!
グロリアス・シープへ煌臨!」
グロリアス・シープが一瞬にして消え、光ではなく白い闇が辺り一面を照らす。
光が細くなってゆくと、その白の柱から姿を現したのは、真白の龍。
「虚空より煌臨、崩滅の白龍!
《煌空帝ル・シエル》!!」
(手札5→4)
[防衛の神皇グロリアス・シープType-F 煌臨元へ]
[煌空帝ル・シエル コア9 レベル3 BP15000+5000=20000 シンボル白白+赤=白白赤 煌臨元8]
「し、白の龍帝…!」
「煌臨時効果! 煌臨元2枚をデッキボトムへ戻す。戻すのは《六煌士 秩序軍曹WGー7》と《鎧神機ヴァルハランス》」
[煌空帝ル・シエル 煌臨元8→6]
[六煌士 秩序軍曹WGー7 デッキの一番下へ]
[鎧神機ヴァルハランス デッキの一番下へ]
「これにより、戻した枚数1枚につき相手スピリット2体デッキボトムへ消えてもらう! 対象は、天馬ペガシーダと煌光帝リュミエール!!」
金の激流に対しこちらは白の爆流を煌光帝へ放たれる。だが狙いが定まっていないのか薙ぎ払うよう地面を消し飛ばしてゆく。しかもルナルゥのスレスレを通っていった。
「うぅ………、っ!?」
直撃を受けた煌光帝を見れば、頭部から下、腕から後ろ、脚から上が“何も無くなっていた”。ペガシーダの姿も見えない。始めからそこには何もなかったかのように。残った部分も砂ようにさらさらと音を起てに消え去って失くなった。
「ひっ……」
(ルナルゥリザーブ0→3)
白 スピリット
《煌空帝ル・シエル》
コスト9 軽減白4 <龍帝・甲竜>
<1> Lv1 BP9000
<2> Lv2 BP13000
<5> Lv3 BP15000
シンボル:白白
フラッシュ《煌臨:白&コスト6以上》『お互いのアタックステップ』
自分の[ソウルコア]をトラッシュに置くことで、対象の自分のスピリットに手札から重ねる。
このスピリットカードは、自分の[ソウルコア]をトラッシュに置かずに系統:<誕晶神>を持つ自分のスピリットに《煌臨》で重ねられる。
Lv1・Lv2・Lv3『このスピリットの煌臨時』
このスピリットの煌臨元カード2枚までをデッキの下に戻すことで、戻したカード1枚につき相手のスピリット1体を好きな順番でデッキの下に戻す。
「フラッシュタイミング!」
「っ!?」
「マジック《マンティスエッジ》!」
(手札3→2)
[煌空帝ル・シエル(左合体) コア9→6]
(トラッシュ3(S)→6(S))
「相手スピリット1体を疲労させるがこれは空撃ち!本命の【連鎖:赤赤】発揮! 炎魔神と接続しているヴェルザンディとル・シエルで条件は満たしている! よってこのターン、煌臨中のル・シエルに緑シンボル1つ追加する!」
[煌空帝ル・シエル(左合体) シンボル白白赤+緑=白白赤緑]
緑 マジック
《マンティスエッジ》
コスト4 軽減緑1赤1
フラッシュ:
相手のスピリット/アルティメット1体を疲労させる。
【連鎖:条件《赤シンボル》】
(自分の赤シンボルがあるとき、下の効果を続けて発揮する)
[赤][赤]:このターンの間、【煌臨中】の自分のスピリット1体に緑のシンボル1つを追加する。
「どうする、道化師!!」
「ら、ライフで受けます…!」
「ル・シエルはクアドラプルシンボルだ!!」
次にルナルゥに狙いを定めた煌空帝。その口から煌光帝を塵にしたブレスを容赦無く撃ち放つ。
「うぅわあああっ…!?」
(ルナルゥライフ6→2)
(リザーブ2→6)
一気に展開されたライフを4つ消しさり、衝撃波でルナルゥが吹き飛ばされ地面を盛大に転がっていく。…やり過ぎたか。
「む…ぅぐ……っ!」
俯せに倒れたルナルゥが何とか起き上がると、その目の前に赤い粒子の剣、非実体剣が突き付けられていた。ヴェルザンディの周囲に浮遊していた小機から伸びている。
「……ここまで、ですね」
「ル・シエルがやり過ぎた。すまなかった」
「いえいえ。ちょっと、怖かったですけど…」
「そうか。楽しいバトルだったよ。…パフォーマンスも面白かったし、プレイングも凄かった」
「えへへ…。お褒めいただき恐縮です」
「ふっ。…覚悟はいいな!」
「ええ!」
ルナルゥが伏した状態から跳び起き、ライフが展開される。
「ヴェルザンディ、合体アタック!!」
「ライフで、受けますッ!!」
(ルナルゥライフ2→0)
〔FINISH〕
〔GAME SET Winner F.L.O〕
―――――
―――
―
「あたた…」
「大丈夫か?」
「はい。バトル、ありがとうございました」
「こちらこそ。またやろう」
「もちろん!次は負けませんから!」
バトルが終わり、さっきのテントへと戻ってきた。アタランタもいるが、端っこで他の二人と何か話し合っていた。
尻餅を付いていたルナルゥの手を取り引き上げ、握手を交わす。久々にピリピリ出来た良いバトルだった。
「あ、それで情報なんですが」
「なんかどうでもよくなってきた」
「ええ!?」
そういやそれでバトルしてたんだったか。まぁそれは後でいい。
「そんなことよりルナルゥ、フレンドコード登録しよう」
「え?ああ、はい、どうぞ」
「よし。おいアタランタ!何してる! お前のコードも寄越せ!カルミェンとヤモのもだ!」
「ふふっ。……こちらでも仲が良いんですね、先輩」
「……先輩?」
† † †
―――次の日 とある一室。
「……へぇ、こいつが噂のね」
「? 義姉さんどうかしました?」
「いや、別に」
アンブロ縛り(謎の禁止行動)
・ルナルゥ
???のアバター。中の娘は次回。
ミス等ありましたらお気軽にご指摘ください。