アークナイツ.Sidestorys 鵬程万里   作:Thousand.Rex

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12/14 修正


『派手にやるのが一番だ』

 

『各自、持ち場には着いたか?』

 

『はい、位置に付きました』

 

『ええ、大丈夫よ』

 

『問題ない』

 

『いつでもいけます』

 

無線からドクターの声が聞こえる

それに続いてフェン、オーキッド、ヤトウ、メランサが返事をする

 

『リスカム、そちらは』

 

「はい、大丈夫です」

 

返事をする

一行はそこそこ長い道のりを経てレユニオンの潜伏場所にたどり着いていた

後ろを見る、フランカ達が離れたところで待機している

 

『さて皆、もう一度確認しておく』

 

ドクターが話し出す

 

『今回、レユニオンの数は五百を超える、それを少ない人数で捌く、かなり厳しい作戦だ』

 

『それで、ストレイドさんが策を弄してくれたとの事です』

 

アーミヤの声も聞こえてくる

 

『ストレイドさん、準備の方は』

 

「ああ、問題ない、面白いものが見れるぞ」

 

すぐ隣で、声が聞こえる

連絡をとれるようにとレイヴンにも無線が渡されている

 

『……ふん、まともにやれるとは思えんがな』

 

『まあまあ、落ち着いてくれ、チェン』

 

チェンも一緒に参加してくれている、龍門の方はいいのだろうか

 

「……レイヴン」

 

「お? なんだ?」

 

「それ、やっぱり持ってるんですね」

 

「ああ、こいつか」

 

レイヴンの腰のホルスターを指摘する

それには、銃が一丁、納められている

 

「相変わらずのスタイルなんですね」

 

「そうだな、こいつを抜かせたくなければお前が気張れ」

 

彼が普段使っている銃のホルスターは上着の内側

腰のものは二丁目、性能は一丁目とは変わらない

 

「……あまり、ロドスの方々に死体を見せないように」

 

「それが出来るかは状況次第だ。安心しろ、よほどのことが無けりゃあ殺しはしない」

 

「それは、ドクターに言われたからですか?」

 

「そうだ」

 

『あー、お話し中悪いがいいかな?』

 

「いえ、失礼しました」

 

『いや、こちらも割って入ってすまない』

 

説明が再開される

 

『作戦中、部隊は三つに分かれて動いてもらいます。予備隊A4とA6の合同班、A1とA4の合同班、そしてBSWの皆さんでお願いします』

 

『あの、アーミヤさん』

 

『なんでしょう?』

 

フェンが質問する

 

『BSWの皆さんの負担が大きくないですか? 人数も少ないですし』

 

そう指摘する、確かにリスカム達の方は他に比べて人が少ない

 

『そうですね、人数差は大きいです、こちらも人を割こうとしたんですが――』

 

「下手に増えると邪魔だ」

 

『と、言われてしまい』

 

『ええ……』

 

『こちらも心配で言ってるんだがな』

 

「全部がこっちに来る訳じゃなし、敵一人仕留めるのに大した労力はない、どうにでもなるさ」

 

「それはあなただけなんですが」

 

『そうよ、一緒にしないで』

 

『あの、こっちはホントにこの人数なんですか?』

 

『えっと、その、あと何人か来てもらった方が……』

 

後ろの面子からも不満の声が上がる

 

『むー、すとれいど、とおい』

 

「お前はそこで三人と一緒にいろ」

 

リンクスはあちらにいる、彼と離れていることの方が不満らしい

 

『ストレイド、ホントにいいのか?』

 

「ああ、問題ない、話の続きを」

 

『……随分とスムーズに話を進めるな』

 

「敵は目と鼻の先だ、下手にふざけている暇はないだろ」

 

『まあ、真面目にやってくれるのはいいことだ』

 

昨日と打って変わって軽口がない、仕事は真面目にやるつもりなのだろう

 

『さて、それでさっきの続きだが、合同班には各々臨時で指揮官についてもらう』

 

『メランサさんの方は私が担当します』

 

『A1とA4は私が付く』

 

「で、BSWは俺だな」

 

『ああ、よろしく頼む』

 

アーミヤ、チェン、レイヴンが名乗りを上げる

 

「鉄仮面はどこにいるんだ?」

 

『少し離れたところで通信車両に乗っている、ここで君らの動きを見ているよ』

 

「へえ、戦場に出てるのか」

 

『まあな、ロドスの中で胡坐をかいて待っているわけにはいかないだろ』

 

「ふむ、殊勝な心掛けだ」

 

『ありがとう、作戦が始まり次第、偵察ドローンを出す、何かあればこちらで指示を出す』

 

『了解です』

 

『わかった』

 

「じゃ、手を煩わせないようにしますかね」

 

『では、おさらいを』

 

作戦の内容を確認する

 

『各自、指定した地点で待機、ストレイドの罠で出てきた敵を順次撃破、そんな流れだ』

 

『そして出来るなら、敵のリーダーの確保、そうすれば相手も止まるかもしれないとの事』

 

「簡潔だな、わかりやすい」

 

『それとストレイド、もう一度言っておく』

 

「何をだ?」

 

『殺しは極力無しだ、いいな』

 

「わかったよ、ある程度は善処する」

 

『ご理解感謝する、では、作動を』

 

「ああ、各員、戦闘態勢に入っておけ」

 

そういって、何かを取り出そうとすると

 

「すとれいど」

 

「あ?」

 

「おや、リンクス、どうしました?」

 

すぐ近くにリンクスがきていた

 

「こらリンクス、あなたはこっち」

 

フランカがやってくる

 

「どうした、お前はあっちだぞ」

 

「むー、こっちがいい」

 

「ダダをこねるな」

 

「やだー」

 

「ごめんなさいストレイド」

 

『どうした、何があった?』

 

「いえ、リンクスがこちらに来てしまって」

 

『ああそうか、やっぱり近くに居た方がいいんじゃないか?』

 

「近いだろ、視界に入ってる」

 

「彼女にとっては遠いんですよ」

 

「ほら、こっちにきちゃ迷惑よ」

 

「むー」

 

一向にレイヴンの傍から離れようとしない

不安なのだろうか

 

「レイヴン、保護者責任です、可愛そうですが言い聞かせてください」

 

「そうだな、仕方ない」

 

そういって、リンクスの前に屈む

 

「さて、リンクス」

 

「なに?」

 

「俺たちはこれからお仕事なんだ」

 

「うん」

 

「それで、お前もそれを手伝うことになる、わかるな?」

 

「わかる」

 

「で、お前には持ち場がある」

 

「うん」

 

「それは、どこだ?」

 

「……あっち」

 

言いながら、バニラ達の方を指さす

理解はしているらしい

 

「わかってるなら、金ヴルちゃん達の方に戻れ」

 

「……でも、そばにいたい」

 

「なんだ、心配してるのか?」

 

「……………………」

 

何も言わない、だが顔に出ている

 

「なんです? そんな心配されるようなことでもしたんですか?」

 

「いや、した覚えはないな」

 

そういって、リンクスを撫でる、それに安心したのか少し表情が柔らかくなる

 

「いいか、リンクス」

 

「なあに?」

 

「あっちには、誰がいる?」

 

「……ばにらとじぇしか」

 

「そうだな、お前にとってあの二人はなんだ?」

 

「……ともだち」

 

「フランカはどうだ?」

 

「……ふらんかも、ともだち」

 

「そうだな、で、お前がこうしてるせいでそのお友達は迷惑してる。見ろ、見事なしかめっ面だ」

 

「違うわよ、これはあなたの似合わない優しい言動に困惑してるのよ」

 

「フランカ、気持ちはわかりますが今だけは静かに」

 

「友達にそんな顔、させたくないだろ?」

 

「……うん」

 

「なら、どうする?」

 

「……いうこときく」

 

「よし、なら行け」

 

「わかった」

 

返事をし、バニラたちの方に戻っていく

 

「ありがとう、ごめんなさいね」

 

「いや、こっちも躾けてないのが悪かった」

 

フランカも戻っていく、が

 

「フランカ」

 

レイヴンが呼び止める

 

「なによ?」

 

どこか、神妙な顔で

 

「リンクスを頼む」

 

そう言う

 

「? 言われなくても護るわよ」

 

「ああ、ありがとう、バニラとジェシカにも伝えといてくれ」

 

「……気持ち悪いほど素直ね」

 

今度こそ戻っていく

 

「……さて」

 

『終わったか』

 

「ああ、悪いな、龍のお嬢ちゃん」

 

『……別に、構わん』

 

「なら結構」

 

レイヴンが視線を市街地にむける

捨てられた廃ビル群、所々風化し、人が住んでいるようには見えない

 

「……ホントに居るんですか?」

 

人気を感じない、こちらは姿を見せているにもかかわらず何もしない

五百の兵力が本当にいるのか

 

「ああ、いるさ、証明してやる」

 

『ストレイド、そろそろ』

 

「わかったわかった、そう急かすな」

 

ドクターが急かしてくる

それを軽く流す

 

「ところで、どれぐらいの規模か聞かされていないのですが」

 

「いまにわかる」

 

言いながら上着のポケットから何かを取り出す

ハンドルのような形をしたもの、リモート爆弾のスイッチだったような気がする

 

「……それが、スイッチですか?」

 

「ああ、リスカム、カウント頼んだ」

 

「え、私ですか?」

 

「そうだ、ほら、無線をつけろ」

 

渋々言われたとおりにする

 

『それで、カウントは?』

 

「待ってください、えー、五本、ファイブカウントですね、始めます」

 

レイヴンがこちらにむけて手をワキワキさせる、不敵な笑みを浮かべながら

そして広げる、五つ、数えるつもりらしい

 

一本、閉じる

 

「5」

 

二本、閉じる

 

「4」

 

三本、閉じる

 

「3」

 

四本、閉じる

 

「2」

 

五本、閉じる

 

「1」

 

「ボンッ」

 

次の瞬間、市街地は轟音に包まれた

 




銃の数え方、一丁、一挺、どちらか正しいか
どちらも正しいです、ただ、丁、の方は代用で使われるとの事
正確には挺が正しいのでしょう
なぜ丁を採用したのか、文字変換で最初に出てきたからです
いっちょう、と打ち込んで変換するのと、ちょうをわざわざ分けて変換するなら
私の中では前者の方が早かったのでこっちを使ってます
私はキーボードに馴れていないのです
以上、私事でした
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