日本神話「遺憾の意」三大勢力「へ?」   作:凧の糸

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それではどうぞ


罪のあかし

 

 

 

 駒王町潜入には夜間パトロールという任務も含まれる。

 

 

 

 駒王町一帯に住んでいる人間は、我々の機関が詳しく調査した結果、行方不明者が通常の1.5〜2倍程。

 

 日本有数の行方不明者の多さだが、悪魔の手により公式にはむしろ少なく記載されている。追跡できなかった事例を含めるともっと多くの人間が消えている事は確かであり、見過ごす事の出来ない事であった。

 

一応、この町では現在管理者のリアス・グレモリーとその眷属もパトロールを行なっているが、彼女たちの出没パターンが良く分からない上に見つかると面倒になることから高火力の兵装の使用が認められ、迅速な対応が求められる。

 

 教会の戦士から鹵獲した光力を込めて発射可能な銃の原理を応用する事で、俺はソードオフの呪いをチャージ出来るショットガンの使用を許可された。

 

俺の他にも数人が駒王町に学生や一般人に紛れて潜入しているが、作戦上、よく知らされていないし、パトロールの範囲をカバーするために単独で狩りをする必要のある危険度の高さがある。毒やガス、薬品を防げ、防御力もある装束を纏い、外へと進む。

 

 

 

 

夜の駒王町はいたって普通の住宅街。違う点といえば、そういう暗示がかかっている事だが、「出かけるのやめようかな」くらいの軽い気持ち程度である為、あって無いような物なのだ。

 

 

 

「よし、完了」

 自分の担当エリアの巡回を果たした。運良くグレモリー眷属と出会わなくて助かるし、敵がいない事はなによりの平和でもある。

 

 

 

 

俺は家へと帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー翌日

 

 

規則正しく、同じ時間に登校する。今日から授業というものを受けられるので少し、ほんの少しだけ心が浮ついていた。

 

 

扉を開けて先生が入ってくる。

「では、始めます」

 俺は井上君が来ていない事、椿姫を含めて誰も井上君の事を居ないかのように振る舞っている事に奇妙さを感じるが、まだ確証が取れたわけではない。

 

 

朝の会が終わり、次の準備や友達と話す声でワイワイとしているが俺はこっそりと出席簿を覗く。

 

五十音順であるから、直ぐにでも見つかって欲しかった。

 

 

1浅田潮

2天尾優子

3池田俊

4石原浩二

5井田はやて

6伊原玲

  

 

何度見ても井上という名字は出てこない。入学初日で転校や退学したとしたら先生が言うであろうし、つまりはそういう事だった。

 

 

 

浮かれていた心が一気に冷却されていく。

 

 

 

 

 

 

まさかここまでとは思いもしなかった。

 

 

「……」

 

 

学校も終わり、すぐさま帰宅する。

 

 

 

 

その夜に出会ったはぐれ悪魔は出会って直ぐに消滅させられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後ーー

 

 

うっかり(わざと)提出を忘れていた書類を職員室に出しに行く。

 

 

誰かバラバラと書類を落としているみたいだ。放っておくわけにも行かず、ついでと言っては何だが手伝うことにした。

 

 

「あら、貴方は……」

 しまった……限りなく誤魔化されているが、悪魔の臭い。

 

 

「どうかしたのですか?」

 明らかにこちらに対して不審感を抱いている。

 

「ああ、書類落としてたから手伝おうと」

 

「……ありがとうございます」

 二人であるので直ぐに終わる。

 

「支取蒼那です。よろしく、真壁くん?」

 

「……どうして俺の名前を?」

 

「全校生徒の名前は昨日覚えました」

 

「嘘だろ……」

 

「本当です、それより持っているそれを出さなくて良いのですか?」

 

「あ、忘れてた。それじゃあね、支取さん」

 

「また今度」

 危なかった。あそこら辺は臭いが分かりづらいのもあるが、何故悪魔の臭いが薄かったんだ?

 

 

 

 

ーーソーナ・シトリー

 

 

職員室から教室へ、持っていく書類を本当にうっかり落としてしまった。結構な散らかりようだが、ここの通路はあまり人が来ないために手助けは望めない。

 

そんな時に彼は来たのだ。

 

 

真壁士郎。昨日目を通して全校生徒の情報では成績も良好、中学でも品行方正で通っていたらしい。しかし……心のどこかに引っかかって仕方が無い。シトリーの血とでもいうべきものか、解らないけど、言葉にはしづらい何かがあった。

 

 

まさかここで会うと思わなかった。書類を抱えているので職員室に行く途中だろう。手伝ってくれるのはありがたいが、背の高さと険しい目つきはいくら私と言えど恐怖心が生まれるというもの。

 

 

 彼にこっそりとシトリーの力を使うと、驚愕、危機感を見ることが出来た。

 

初対面の男性にそう感じられると落ち込むが、今は紙を拾う事が先決だった。

 

 

拾い終わり、彼は自分の目的をすっかり忘れているようだったので指摘してあげるとそそくさと去って行った。

 

 

 椿姫がやけに気にしていた彼。まさか……?

 

 

 

 

 その疑念は乙女チックなものであるとここでは言っておこう。

 

 

 

 

 

 

_________________________________

 

ここからは、2年ほど時を進めよう。

 

軽く説明を入れておくと、士郎は日中は学生として、夜間は堕天使や悪魔を狩る生活を両立していた。

 

グレモリー眷属との邂逅や、シトリー眷属の存在を知るなど沢山の出来事は起きたが対応しきれないほどでは無い。

 

はぐれ悪魔を狩るグレモリー眷属のパターンは2年の間に手に入れた情報で完全把握した。やや怠慢な事に加え、悪魔の活動をしているのには角が立つが、まだギリギリのラインであったために手を出さなかった。

 

 

駒王学園には変態三人衆とか言う、犯罪者すれすれ、いやアウトな連中が入ってきた。いくら業務と関係無いからと言って軽く嗜めたりもしたが焼け石に水といった調子であり、女生徒も異常に興奮して対応が過激になってきている事実はなんらかの作為的な事が働いている事は丸わかり。

 

 

バレる事はなく、三年生に進級することも出来た。

 

 

 

 

春の日。校門の辺りで例の三人衆が騒いでいた。

 

 

「イッセーにぃ!!!」

 

「彼女だとおおおお!!!」

 これは驚いた。多少の人となりを一年で知れたので彼らが彼女を欲しているのは理解していた、それに行動が伴っていない事も。だとしても驚いたし、素直に喜ぶべき事ではある。

 

 

 

イッセーの彼女とやらを見てみた。

 

……残念ながら恋は破れたみたいだ。一匹の堕天使がいる。

 

 

 助けるのは、今は無理だろう。と言う事で尾行する事にした。

 

 

 

 

 イッセーも初めての彼女に対してはかなり誠実にデートしていて、それを普段から出せば人気が出るのでは無いか、と暇つぶしに考えた。

 

 

 

夕方になり、堕天使は結界を張って人払いした公園にイッセーを誘い込んだ。周りには堕天使一匹である上に、どうにかして彼らと同時に侵入する事で結界を強引に誤魔化した。

 

 

「イッセーくん……死んでくれないかな?」

 天野夕麻と名乗る堕天使は羽を広げ、光る槍を持つ。

 

 その様子をレコーダーにバッチリと記録した。

 

 

肝心のイッセーは「は……?どう……なってんだ?」と混乱しているが、ちょうどいい。

 

 

 堕天使の背中側から石ころを投げた。

 

 

「!?」

 殺せると確信したその時こそ、思わぬ穴に最大限の注意を払う必要のある瞬間だ。

 

 我が祖父の言葉である。

 

 

誰でも確信した瞬間は、どんな達人でさえ緩みが生まれる。堕天使は誰もいないはずの背後から石ころが飛んできたのだから、一瞬の隙と振り返る時間が生まれる。

 

 

そこに対し、俺は近距離に接近して、呪いが篭った銃弾で顔面を頭ごと吹き飛ばす。

 

「な……何で……先輩が……」

 

 

 高い威力と呪いで堕天使の豊かだった胴体はすぐさま塵になる。

 

 

 

「頭が残ったか……頑丈だな」

 もはや判別のつかない肉の塊は辛うじて生きていた。羽織っている制服をイッセーに被せる。

 

「い"っ……せーくん……た……す」

 目障りなのでぷちりと踏みつけた。

 

 

一陣の冷たい風が吹く。

 

 

「う、う、うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 ひとしきり騒いで、発狂した。

 

 

どーしよ、これ。と思っているとグレモリーの魔法陣だ。

 

 

「チッ……イッセーが呼び出したんだ。任せるしか……ないか」

 彼が呼び出したのだから、彼を抱えては帰れない。必然的に俺の事までバレてしまうから。

 

 

「甘かったな……」

 自分のずさんさを悔やむ暇は無い。制服を持ち、急いで場から離れた。

 

 

士郎が出るのと入れ替わるようにして、リアス・グレモリーは気絶した兵藤一誠を発見した。

 

「面白そうな子ね……」

 物語の歯車が動き出す。

 

 

 

 

_________________________________

 

 

翌日は兵藤一誠とリアス・グレモリーが一緒に登校したことが一大ニュースとなっていた。

 

 

彼を守ることが出来なかったのは残念だ。感情をコントロールするすべを身につけているために、小波だけが揺れる。

 

 

 

 

救えたはずの人間を、悪魔にしてしまった。

 

 

 

 

兵藤一誠の幸せそうな顔は俺への罰にさえ思えた。

 

 

 

 

___________________________________

 

 

「マズイっすね……まさか兵藤一誠、あいつ赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の所有者だなんて」

 

 

「その程度、我々の計画に大きな支障は出まい、悪魔はなったのは仕方ない事だった」

 

「それより、駒王の最近の増加率は異常すぎる」

 お互いに話していると、十という札を持つ男が発言した。

 

 

「議長、堕天使、いやコカビエルの動きが怪しい。人員でなくても、士郎に第二段階の使用を許可して欲しい」

 

一瞬の静寂が訪れる。

 

 

 

「おい、待て待て、そんなにか?……うわ、これ駄目だわ」

 九と書かれた札を持つものに、ある情報を見せると頭を抱えた。

 

「では、情報を配布します」

 それぞれの議員が目にした瞬間に同じように頭を抱え出した。

 

 

「皆が理解してくれたと思う。十の提案により、真羅士郎の第二段階使用を許可する」

 議長の一言で全員は納得し、採決に至った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





軽い説明

・レコーダーの記録
 堕天使側などから本当か分からない、横暴との声があったためにレコーダーの携帯が必須となった。高性能でとても便利。

・ソードオフのショットガン
 有効射程が短くなる代わりに威力が増している。当たれば痛いで済まない。

・装束
 闇に紛れる色。様々な耐性がある。士郎は同じものを5、6着所持している。


・委員会
 最後に出てきたあれ。全部で一から十三までで構成されていて、プラス議長の十四人。守護のための委員会であるが、かなり謎が多い。

・第二段階
 士郎の呪いの段階。通常時は第一段階で固定され、第二段階より上を使う事は禁止されている。大百足を出せるのは第二段階から。確認されているのは現在第三段階までである。




三大勢力をどれくらいボコるか

  • ほどほど
  • 遠慮なく
  • ひかえめ
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