日本神話「遺憾の意」三大勢力「へ?」   作:凧の糸

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ボロボロ(悪魔が)


それではどうぞ。





冥界進撃

 

 

 

ーー冥界、ルシファード

 

 

 

「リーアたんが……日本神話に囚われてるだって!?」

 

 

「サーゼクスちゃん、落ち着いて。外交担当の私が行くから!」

 あまりの怒りに部屋の装飾が後5秒くらいの寿命になったところでセラフォルー・レヴィアタンが何とか抑え込んだ。

 

 

「あ、ああすまない。私も冷静さを失っていたよ……」

 サーゼクスの顔は見た事ないくらいに焦燥の表情で、椅子に座れないほどソワソワとしていた。滅びの魔力がふとした調子でぬるりと出てきたりするなど、とても話せる状態では無い。

 

 

 

 

 

 こんな時こそ、私の出番ね。とセラフォルーは対応のため、早速日本神話の指定した場所、駒王町へ向かったのだった。

 

 

 

 

 駒王は妙に静かで、違和感よりも不気味さを感じた。

 

 

 

 

 

「ソーナちゃん……無事でいて……」

 彼女もサーゼクスと同じような心配をしているが、彼のそれよりはかなり落ち着いていた。それでも溢れる魔力は周囲にとって脅威である事に変わりはない。

 

 

 

 

 

『姉さん、私や眷属達にリアスの眷属も無事ですが、リアスだけが連れ去られています。完全に理解した訳では有りませんが、どうやらコカビエルの侵入が今回の件のきっかけのようです』

 このような連絡が入ったからだ。この音声が彼女の精神を辛うじてつなぎとめているものの、不安定な事は言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

「ここね」

 指定されたのは無傷で残っていた駒王学園応接室。

 

「よお、お前も来たか」

 

「こんにちは、セラフォルー」

 

「あ、貴方達は!」

 そこには堕天使総督のアザゼルと熾天使の一人、ガブリエルがそこにいた。

 

 

 

「俺はウチのが迷惑をかけたから当然だしな、ガブリエルは……半ばとばっちり見たいなもんだろ」

 

 

「全く、困りますよ。仕事はとんでも無く多いのに……」

 これから増えるどころでない事を教えると、発狂するのではないかと思うくらいに目がマジだった。

 

 

 

「こうして三大勢力が一堂に会するのも珍しいものね」

 ふと気がついた事を口に出してみる。

 

 

 

「同感だ」

 

「そうですね」

 お茶請けなんかを食べて待つと、一人の男が来た。

 

 

 

 

 

「こんにちは、三大勢力の皆さん」

 人間がお辞儀を一つして入ってきた。

 

 

 

「今回、お集まりいただいたのは『コカビエルの明確な日本への敵対行為』『リアス・グレモリーの怠慢』『教会勢力の非合法な活動』の三点の処罰です」

 

 

 

「待ってください、リアスちゃんや駒王学園の悪魔の安否はどうなっているのですか?」

 先にセラフォルーが口を出す。自分の目的のためにもそれが一番知りたい事であった。

 

 

「安心してください。こちらの方で軟禁という形ですが、ホテル内で管理していますので」

 

 

「ご配慮ありがとうございます……」

 セラフォルーが下がるのを見ると、話を再び続ける。

 

 

 

 

「それではまず、コカビエルの件から、アザゼル様こちらに」

 

 

「申し訳ない、俺の管理が甘かった。自分のとこのだ、ケジメをつけさせてくれ」

 深く謝っている。珍しい光景で思わずガブリエルとセラフォルーは目を見合わせてしまった。

 

 

 

「不可能です。既にコカビエルは根の国において厳重な管理下に置かれています。罰は既に下されていますが、堕天使勢力にも罰を与える事が決定しました」

 

 

「どうか、コカビエルだけでも駄目だろうか?」

 食い下がるアザゼル。しかし、男は変わらず冷たいままだ。

 

 

「決定事項です。諦めてください。彼が根の国に送られた以上、我々にもどうにも出来ませんし、貴方がたも不可能です」

 

 

「仕方なし……か」

 何か悟ったように、アザゼルは目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

「次は、リアス・グレモリーの怠慢についてです。セラフォルー様」

 

 

 

「どういう事かしら?」

 

「彼女は統治代理者であるにも関わらず、はぐれ悪魔を狩らず、重要な事を上層部にも報告をしないとあります。我々としても対応を考えざるを得ません。貴方達はあくまで借りている立場なのです。駒王内の行方不明者の多さなども理由になります」

 

 

「待って、でも日本神話の悪魔拘束はやり過ぎよ。即時の解放を求めます」

 

「いいでしょう、しかしリアス・グレモリーには罰が下りますのでそこをご留意しておいてください」

 

 

「待って、それはないわ!」

 思わず口に出してしまう。そんな事をすればサーゼクスが面倒くさくなるのは確実だった。彼らはそれを理解していない訳ではない筈だったが……?

 

 

 

「それはない?責任は彼女にあります。それとも妹さんを代わりにしますか?」

 

 

「……ッ!!卑怯よ!」

 

 

「卑怯ではありません。正当な理由に基づくものです」

 

 

「……条件は呑む。でもリアスちゃんの安全は確保すると確約出来なければこちらもそれ相応の対応をさせていただくわ」

 

 

「承りました」

 ぺこりと頭を下げ、ガブリエルの方を向く。

 

 

「最後にガブリエル様」

 

 

「なんでしょう」

 

 

「教会勢力の戦力管理をしてください。貴方がたのエクソシストや研究者が日本内で害を及ぼしています。早急な改善をお願いします」

 単なる注意勧告。

 

 

「は、はい」

 天使勢力にも重い罰が加わると思っていたが、そうでも無く呆気にとられてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆さんに伝えておくべき事があります。」

 しばらく待つように言われて待っていると、再び入ってきた。違う点といえば、ずっと黙り込んでいる事だ。

 

 

 

 

 

 

 

「どうして何も言わないんだ?」

 

 

「……貴方がた、三大勢力に現時点を持って報復攻撃をさせていただきます。理由は勿論お分かりですね?」

 

 

「「「!?」」」

 

 

 

 

「どういう事だ!」

 

「ふざけないで!!」

 

「抗議させていただきます」

 三者三様の抗議。あまり彼は気にしていないように思えた。

 

 

「早くお戻りになられるのが、よろしいかと」

 

 

「貴方、ソーナちゃん達の無事は、」

 

 

「我々は約束を違えません。貴方がたの領地に既に送り届けましたよ」

 

 

 

それぞれが焦って帰還していく。その姿は滑稽そのものであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー真羅邸

 

 

 

「ようやく終わりか……」

 安楽椅子に腰掛けながら、真羅家当主は煙草をふかした。ライターは使い込まれた色をしている。

 

 

 

「ゴホッ、ゴボッ……最後の一本、か」

 赤黒い血がべったりと床に落ちる。夕焼けは彼の右半身を朱く照らしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー少し前

 

 

 

 

「椿姫、ようやく会えたね」

 

「どうして……何も言わなかったの」

 

「仕方ない、任務だったんだ。でも、君の事はずっと見てたよ。ともだちだから。」

 

「分からないわ……言葉が出てこない……」

 

 

 

 

「もうじき、三大勢力は終わるよ」

 

「!? あり得ないわ」

 

 

「いいや、無理だろう。神様が本気で災厄を撒き散らすつもりらしい」

 

 

「まさか……でも……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________________________________________

 

 

 

冥界、首都にて

 

 

 

 

「クソっ、連絡が途絶えた!」

 

 

「ダメです、こっちもやられてます!」

 

 

「ちくしょう、駒王町と連絡とれんぞ!?」

 

 

 突然の宣戦布告に大混乱に陥っていた。通信機能はしっかりと切られていて、手慣れた者の犯行なのは誰がどうみても明らかだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ぞろ、ぞろ。

 

 

悪魔たちから見れば、無数の理外の生物の群れが歩いている。

 

 

だが、もっともそれは百鬼夜行。断じて群れなどではない。妖怪たちが練り歩き、この場合は悪魔たちを踏み潰すためだというのが相応しかった。

 

 

 

「ケケケ、フウウゥゥ〜〜〜!」

 猛毒が混じった息を吐く牛鬼。頭が牛で胴体が鬼の怪物は素早い動きで翻弄し、相手を残酷に食いちぎる。食いちぎられるのを回避したとしても、毒があっという間に回って動けなくなる。

 

 

「ぐああああ!!いてえよ、いて……ぐょ」

 牛鬼に食いちぎられて、毒が身体中に回った悪魔は、苦しみ抜いて肉体が崩壊していった。

 

 

 

三上山の大百足の子孫も出張ってきている。弱点が人間の唾というめちゃくちゃなこの生き物は悪魔殺しにとても心強かった。

 

 

 

 

 悪魔に殺された者で、力の弱い者は沢山集まってガシャドクロに変身した。大きな一振りで、嬲られるだけだった悪魔はペチャンコになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほお……この高い丘なら酒が旨く飲めそうだ」

 一匹の鬼が瓢箪を引っ提げてどっこいしょと座った。

 

 

 

「あちち、はよ冷めねえか」

 攻撃余波の熱で止まらないが、それほどに高火力だった。久々すぎて完全に攻撃もできない。

 

 

 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

 

「く……そ……なんて……つ、よさ……」

 

 

「よく生きてたな、俺も久しく闘いをしていなかったからか?」

 赤ら顔の鬼は少しだけ傷付いていたものの、一方のサーゼクスは完敗していた。周囲は瓦礫まみれ、まともな建物はほぼないに等しい。

 

「まあ、ここまで出来たら及第点だと俺は思う。運が悪かったと思ってくれや。」

 

 

 

「お前、さあぜくす……だっけ?クソ雑魚だな、あの時のキチガイ武士どもの方がまだマシだったぞ」

 

 

 

 

「ちくしょう、みんな……」

 滅びの魔力が何故か発動せず、異常で重たい攻撃が自分の力をガンガン奪っていく。

 

 

 もう少しだけ多少の注意があれば、5分くらい……いや、撃退出来たのかもしれない。彼は彼自身の傲慢により負けたのだ。

 

 

 

・ 滅びの魔力がある自分は確実に勝てる。

 

・ 魔王である私が、一島国の妖怪風情に負ける筈がない。

 

 

 

 

 彼は相手があの酒呑童子だということを知らなかった。かつての京を荒らし周り、当時の最強(源頼光)を持ってして、酔わせた上での不意打ちという手段を取らざるを得なかった真性の怪物。

 ただ、滅ぼすことしかできない若造に負けるほど酒呑童子という名は安くないのである。

 

 

 

 

 

「悪魔を漬けたら……美味いかなあ……」

 そこら辺の悪魔で取り敢えず漬けたものの、扱いに悩んでいると他の鬼がやって来た。

 

 

 

「酒呑様、そろそろ……」

 

 

「おお、お前。ちょうどいい。これ、美味いか?」

 その瓢箪を差し出して飲むように促す。ぐびぐびと喉の奥に流し込んでいく。不味くはなさそうだった。

 

 

「ん"!酸っぱい……というよりは痛いですね。舌を突き刺す痛みが好きな方もおられるかもしれませんが、少々私には刺激的……ぐふ」

 目を回して倒れてしまった。

 

 

「やべ、こいつ酒に弱いんだったな」

 彼らは引き上げていく。

 

 

 

  

 

 

 

 

 後ろには炎と瓦礫。荒涼とした光景が広がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「どこ、みんな……どこ?」

 ミリキャス・グレモリーは真っ先に遠くへと連れ出された。移動系魔法が一切使えない異常事態の中でも遠くまで逃れたが、次々にお付きの者は消滅していく。

 

もうお腹も空いているし、眠たいし、動きたくも無い。母さんやみんなに会いたいと思っても、賢いミリキャスには全てわかっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お休み、ぼうや」

 背後から声がすると、だんだん眠たくなっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー残り二つ。カウントはリーチをかけた。

 

 

 

 

 

 

 






次回は堕天使、天使となります。


よろしくお願いします。

三大勢力をどれくらいボコるか

  • ほどほど
  • 遠慮なく
  • ひかえめ
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