モンスターハンター・トータス   作:綴れば名無し

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 ベターな甘い回です、最近そればっかだな……
この話を書く前に以前のプロットを話数に分けて次章までどれくらい必要なのか計算したところ、最低でも20~30話(幕間含め)になりそうでした。
なんとか年内で原作ヒロインズは揃えたいですね……
(というかあと何章続くんだと作者が自問自答状態)


少年と少女達のお泊り会

 

 一同の夕食はあっという間に終わった。

ミュウの事はその日の内にどうするべきか決めるつもりだったが、肝心の彼女が食事を食べ終えた頃には眠そうに目を擦っていた為、明日改めてハジメが話を聞くという事で決まった。

 

 兎に角、明日は物騒な一日になる。

ミュウの居場所がフリートホーフの連中に知られては危険と判断して、足取りがつかめないように医師のアランの家には置かず、ハジメ達の泊まる宿で身を隠すことになった。

 

「んぅ……すぅ……」

 

「あらら、ミュウちゃんはもう寝ちゃったみたいね」

 

「肯定です。数分前に背負って間もなく瞼を閉じ、意識が眠りに入ったのを確認しました」

 

「ノイントさん、宜しければ私が背負いましょうか?」

 

「問題ありません。彼女の体重を抱える程度であれば、身体に負担は掛からないので」

 

 夜道を歩く集団の先頭で、ミュウをおんぶしたノイントに話しかけるリンネとエタノ。

相変わらず淡々と機械のような喋り方をするノイントに慣れたのか、普通に会話をする2人。

アランに礼を告げて彼女達と合流したハジメは一歩引いたところでそれを見守っていた。

傍らを歩く優花が安らかに眠るミュウを見ながら、夕食会での話を思い出す。

 

「大変な事に巻き込まれちゃったね……」

 

「まぁな。……だけど、その大変な事に関わったから、ミュウを助けられた。後悔はしてないし、寧ろ色々と手を回してくれたトレイシーさんにもっとお礼を言うべきだったよ」

 

 建ち並ぶ建物の窓を流し見しながら、ハジメはそう言った。

ハジメが助けていなければ、ミュウはあそこで衰弱死していたかもしれない。

もっと運が悪ければフリートホーフの連中に見つかって、酷い目に遭わされたかもしれない。

偶然が重なって、彼女は普通の食事を口にして、人の温もりを感じながら眠っていられる。

優しい目をした彼を横目に見て、優花はぽつりと呟いた。

 

「……凄いね南雲は、そんな風に考えられるなんて……」

 

「別に凄くはないだろ?自分の行動に対して責任を負う……当たり前の事をしてるだけだ」

 

「それを当たり前って言い切れるのが凄いんだよ。……なんかもう大人みたい」

 

 高校に居た頃のハジメなら、ここまで考えて動けたか分からない。

もしかしたら善意で助けても厄介ごとには巻き込まれたくないと、ミュウを保安署の方に引き渡して後のことを全て任せきりにしたかもしれない。

本人もそう考えていた。考えたからこそ、自然と返す言葉は決まっている。

 

「……どうなんだろうな、大人と言い切れるほど、俺は頭が良くない」

 

「ううん、頭の良し悪しは関係ないよ」

 

「……そうか?」

 

「そうだよ……きっとそう……」

 

 ハジメの横を歩く優花の言葉がくすぐったくて、彼は指で頬をポリポリと掻いた。

ちょっと謙虚な人間ぶったら、クラスメイトの女子にここまで褒められるとは思わなかった。

以前の自分では想像できない現実に身を置いているんだなと、内心笑みを浮かべる。

そうこうしている内に、彼と彼女らは目的地である宿の前に到着した。

エタノは一人、部下達の待つ商業区の方へと足を向けて別れを告げる。

 

「では皆々様、お休みなさいませ」

 

「おやすみーエタノちゃん、明日は気を付けてね」

 

「おやすみエタノ、お互いに明日は気を付けようね」

 

「お休みなさいエタノ、良い夢を見られますよう」

 

「おやすみエタノ……今日は朝から色々と、ありがとうな」

 

 リンネ、優花、ノイント、ハジメの順に返事を聞いてエタノは暗い町中へと消えていく。

ハジメから感謝の言葉を口にされた時には、尻尾がパタパタと左右に揺れていた。

 

 宿屋の中に入ると戸締りをしていた従業員の一人とバッタリ出くわした。

リンネが軽い事情を説明して、部屋を増やせるかと交渉するが………

 

「申し訳ありませんお客様、半日ほど前にお客様が入られまして……二人部屋は空いてません」

 

 旅人だという2人の男が部屋を取って、宿屋は珍しく部屋が全て埋まってしまったという。

そこでリンネは自分達が使う二人部屋に追加で2人泊めてもよいかと交渉する。

勿論、タダという訳にはいかず、彼女は懐からルタ銀貨をチラつかせた。

すると従業員は目をきらりと光らせてオーナーの所へ交渉に向かう。

 

「お客様、オーナーから二泊で銀貨一枚であればとの承諾を得られました」

 

「オーケー。これ口利きの駄賃(チップ)、とっといて」

 

「――――――ありがとう御座います。それでは、存分にお寛ぎ下さい」

 

 銅貨を数枚、従業員の手に握らせたリンネが親指を立ててハジメ達にサインを送る。

ハジメは頷いて自分の1人部屋に向かおうとして足を止め、優花に小声で伝えた。

 

「ミュウとノイントの事を、頼むな」

 

「任せて。……って、私も子どもの相手とかそんなに得意じゃないんだけどね」

 

「……意外だな、女子って子ども好きのイメージがあるんだが……」

 

「それは偏見よ。流行とかに乗って可愛いものが好きって女子は多いけれど、子どもの面倒を見たりとかが得意なのは、身内に弟とか妹がいる子くらいじゃない?」

 

「そういうもんか」

 

「そういうもんよ……って―――――」

 

 会話をしていた優花の視線がハジメの肩に向けられる。

いつの間にか移動していたノイントの背中でミュウが目を覚ましていた。

小さな手でハジメの服の肩の部分を掴み、眠そうな目で不安そうに声を出す。

 

「お兄ちゃん……一緒……寝るの……」

 

「……俺は一人の部屋があるから、ミュウはこのお姉ちゃん達と一緒に―――――」

 

「……やぁっ」

 

 眠そうに瞬きをしながらも、手だけはしっかりとハジメの服を掴んで離さないミュウ。

子どもとあまり接した事のないハジメは直感で悟る。これは無理やり引き剥がしたら泣かれると。

どうすれば正解なのか優花に目線で助けを乞うが、彼女も首を横に振った。

すると今まで3人の様子を見守っていたノイントが静かに提案を口にする。

 

「ハジメが優花達と同じ部屋で寝るのはダメなのですか?」

 

「え゛っ!?」

 

「……それは不味いだろノイント、色々と……」

 

「何が不味いんでしょうか?」

 

 全く悪意のない、純粋な目で疑問符を浮かべるノイント。

直球の質問に対して、初心な反応をするハジメと優花。

頬を赤らめてしどろもどろに彼が同意を求めながら答える。

 

「……そりゃほら……同性ならまだしも、異性だとプライバシーとか……なぁ?」

 

「そ、そうよノイント。普通は男と女が同じ部屋で寝たりしないのよ、だから――――――」

 

「えぇ~?別にアタシは困らないけどなぁ~」

 

 会話に割り込んできたリンネの一言で、場の空気が凍った。

ミュウとノイント、リンネが賛成で、ハジメと優花が反対……数の差で負けている。

しかし優花は恥じらいが捨てきれずに食って掛かろうとする……のだが……

 

「別に素っ裸で同じ寝床で抱き合う訳じゃないんだし、何をそんな興奮してんのよ」

 

「す、っ!?ハッ、ぇッ―――――――――!!?」

 

「リンネさん何を言うてはるんですか貴女は!!」

 

「お2人とも大声は控えた方が宜しいかと、ミュウが起きてしまいます」

 

 結局リンネに色々な理由で押し切られたハジメは二人部屋で寝る事になった。

優花は彼女の言葉からあらぬ方向に想像力が働いてしまい、思考がショートしている。

ノイントはどうして2人が慌てているのか、終始理解出来ずに首を傾げていた。

 

 

「そんじゃ蝋燭の火消すよ~?みんな大丈夫?」

 

「問題ありません。ミュウは既に眠っています」

 

「「――――――ハイ」」

 

 二人部屋のベッドはくっ付いて横並びになっている。

元は離れていたそれを人力で動かしたのは、ミュウの為だ。

扉側からハジメ、ノイント、ミュウ、優花、リンネと並んで寝る事になった。

 

 淡々と眠る準備に入ったリンネ、ノイントに対してハジメと優花は固まっている。

目は見開き、返事はロボットのように片言になって、心臓が激しく脈打っていた。

そんな第三者から見れば面白可笑しい状況の中で、ミュウはスヤスヤ眠っているのだ。

 

「そんじゃお休み~」

 

「お休みなさい」

 

「「オヤスミナサイ」」

 

 リンネがフッと蝋燭の火に息を吹きかけて、部屋は一瞬で暗くなる。

暗闇の中で優花はなんとか目を閉じて眠りにつく方法を考えるのだが……

そんな風に思考を回せば眠れなくなるという簡単な間違いにも気づかない。

 

 同じようにハジメは、部屋の外に警戒を張り巡らせたまま眠れない。

もし自分が眠ってしまった直後に何かあったらと考えてしまうのと、近くで同級生の女子や超絶美少女であるノイント、年は離れているが見た目だけなら美人のリンネが近くで寝息を立てている。

そんな状況でも性的欲求に悩まされてしまうのが思春期男子の悲しい性というもの。

 

 それから一時間程、2人はようやく微睡の中で目を閉じていくのだが……

 

「………」

 

 目を閉じて睡眠に入ろうとしていたノイントが不意に目を開いた。

彼女はさっきまで理解出来なかった2人の言葉が、今ならなんとなく理解出来る。

彼女の心臓が……不調はない筈なのに、ドキドキと高鳴っているのだ。

 

(原因を究明……即時解決を図らなければ……)

 

 ベッドに下ろしてからも、自分の服を掴んで離さないまま眠るミュウや、視線の先で静かに寝息を立てている優花、リンネを見ても特に答えは出てこない。

そうして後ろで眠っているハジメの方へとゆっくり顔を向けたノイント。

 

「……ッ……」

 

 先ほどまで固い表情だった彼が、今はあどけない子どものような寝顔をしている。

それを見た瞬間に自身の心臓の高鳴りが激しさを増すことにノイントは気づいた。

どうにかして彼に触れたい欲求が生まれるが……手を動かせばきっと彼は起きてしまう。

彼を起こすことなく、どうにか自分の欲求を満たしたい彼女が取った行動は――――――

 

「……んっ」

 

 彼の無防備にさらけ出した襟元に顔を当てて、スゥと鼻から息を吸い込んだ。

鼻の先にコツンと当たる鎖骨の感触と、自分よりも少し熱い男の体温。

鼻の粘膜に纏わりつくような、()()()()()の匂い。

 

(っ……………これ以上は……いけない……)

 

 ノイントが胸の高鳴りと同時に下腹部から熱を感じたと同時に、ハジメが動いた。

擽られたような感触に小さな吐息を漏らして、無意識で首元を搔いている。

ノイントは彼女達の方へと向き直り、自身の興奮を抑えながら納得した。

 

(人間の男女が同衾すると、このような現象が起こるのですね……)

 

 正解に近い不正解を頭の中に記憶しながら、ノイントはようやく眠りにつく。

眠った先の夢の中で、彼女や優花がどんな夢を見ていたのかは……彼女達自身にしか分からない。

ただ、2人が後日起きてから度々欠伸を噛み殺していた事から、想像に難くないだろう。

 

 




 ノイントに匂いフェチの属性を付与してしまいました……
勢いでやった事だ……反省はしている。だが後悔はry
サブタイトルが少女達となっていますが、約一名熟j(作者のケツに飛竜刀)

感想、質問、ご指摘等お待ちしております。

初期で構成していたプロットより大幅に話数が増えてしまったので、本作を第一部として続編(2nd的な)を作り本作を完結させようか迷ってます。(それで投稿ペースが遅れる等はありません)

  • 続編にして
  • このまま話数増やしてもいいんじゃね?
  • 打ち切りはヤメロォ!
  • もっと周りの話補完して♡
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