モンスターハンター・トータス   作:綴れば名無し

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 家名だけ適当にオリキャラっぽくつけた原作死にキャラ更に登場!

 今回の話は第二章樹海編①の話のある時期にあった出来事です。
時系列まで話しちゃうと本編進行に関わるので、後々に説明します。
分かり難くて申し訳ない……。




幕間の物語 樹海の魔人族

 ハルツィナ樹海の中を、一頭のモンスターが徘徊していた。

黄色い鱗を背中の(たてがみ)が覆う、イグアナのような中型のモンスター。

賊竜”ドスジャグラス”は腹を空かせて森の中を動き回る。

 

 牙竜種の小型モンスター”ジャグラス”のリーダー格として知られるドスジャグラスの特徴として挙げられるのが()()()()()()()()()()()()()()である。

普段はハルツィナ樹海のような場所でしか活動せず、人の生活圏に危害を及ぼす事は滅多にない。

駆け出しのハンター達にとっては()()の名を冠する他のモンスター同様、最初の壁となる。

 

――――グルルゥゥゥ……

 

 ドスジャグラスは腹を凹ませて、空腹である事を周囲に分からせるように、口元から大量の唾液を地面へとボタボタ零しながら、獲物となるアプトノス等の草食動物を探していた。

 

 しかし彼の行く先、視界を深い霧が覆い隠してしまう。

霧の中では視覚だけでなく嗅覚も働かず、最終的には聴覚に頼るしかなかった。

空腹で苛立ち、せかせかと四つの足で前へ進むドスジャグラス。

次第に凶暴性が行動となって表れる。

 

 足元の踏まなくてもいい枯れた樹を、バキャッ!と音を立てて踏み砕いて進む。

ブンブン振り回した尻尾で、体を自由に動かせまいと聳え立つ大木の幹をバシッと叩く。

ハァハァと荒い息遣いを繰り返し、ドスジャグラスが更に獲物を探そうとした――――その時。

 

 

「今ですよ。殺りなさい」

 

―――グルォゥ!?

 

 モンスターではない、()()()()()()()が聞こえた事に驚いて、ドスジャグラスは足を止める。

それが彼の命運が尽きた瞬間だった。

直後――――けたたましい鳴き声が、辺り一帯に響き渡る。

 

―――ギエェエエエェェッ!!!

 

 人の悲鳴のようだが、鳥竜種特有の―――甲高い叫び声が聞こえた時には、もう遅かった。

ドスジャグラスの脇腹を、霧の中から突如現れた紫色の棘が生えた塊が抉るように打ち上げる。

 

―――ゴゲエェッ!?

 

 うめき声をあげて、ドスジャグラスは吐血と共に胃酸を吐き出した。

辺りに生臭い胃酸が飛び散り、ドスジャグラスの巨体は地面へと横倒しになる。

懸命に抵抗しようと足をバタつかせるも、今度は空中から無数の火の玉が彼に降り注いだ。

 

 大タル爆弾にも匹敵する威力の玉が()()()

それをまともに受けたドスジャグラスの意識は闇の中へと沈んでいく。

最期に彼が見たのは―――赤い瞳と紫色の外殻に包まれた、翼あるモンスターの姿。

そして―――モンスターの背に立って、優雅に本を読むヒトのような何かの姿だった……。

 

 

「ふむ……やはり雑魚では性能実験としては使えませんか……」

 

―――ギエェェ、グチャ、ギャアァァ!

 

 大木の根本に腰を下ろした、緑色の長髪が特徴的な眼鏡の男は1人でそう呟いた。

背後でドスジャグラスを襲ったモンスターが、食事に勤しんでいる。

 

 嘴を懸命に焼け焦げたドスジャグラスの肉へと突っ込んで、腸を引きずり出して噛み切った。

しかし……肉を咀嚼し、呑み込むたびに……モンスターは苦しそうにしている。

 

「ここら一帯の雑魚じゃ話になりません。あの伝説、歩く災害とまで人間共に恐れられているものでも相手にすれば……仮にお前が負けても良いデータが取れるでしょうに……。残念です」

 

 彼の名はダヴァロス。ガーランド軍第四旅団の団長”ダヴァロス・レヴァナント

青白い肌に赤い瞳の魔人族、ダヴァロスは手にした本に記録を書いていた。

 

 それは数か月前から、このハルツィナ樹海に派遣されたダヴァロスがやっている事。

魔石によって支配したモンスターの行動記録や生態、戦闘力を記録した物だった。

現在ダヴァロスが従えているモンスターは大型2体、中型3頭、小型20匹。

今後ろにいるのはその内の大型1体で、彼がお気に入りのモンスターである。

 

「はぁ……それにしても臭い……。この樹海の臭さは何とかなりませんかね」

 

 栞を挟んで本を閉じたダヴァロスは、胸ポケットからハンカチを取り出して鼻を覆う。

彼が先ほどから不快に感じているのは後ろで血生臭い食事をしているモンスター達ではない。

赴任してから数か月経っても慣れない、樹海の草花の匂いだった。

 

「面倒ですし、火山の飛竜でも一体けしかけて樹海を焼き払えばいいのに……。将軍も面倒な事を私に押し付けたものです。()()()()()()()()()()()などと……滅ぼす方が早いでしょうに」

 

 足元を這う”にが虫”を一瞥して、ダヴァロスは指をパチンと鳴らした。

直後、彼が持つ技能の”火球”が発動し、足元がにが虫もろとも一瞬で焼け焦げる。

丹念に焼け焦げた後の灰を踏み潰して、ダヴァロスは()()()()()()()()に声をかけた。

 

「―――そうは思いませんか?()()()()

「えぇ~?俺は住み心地良いと思いますけどね、隊長」

 

 ダヴァロスの副官”セレッカ・エルンスト”が陽気に笑いながら姿を現した。

食事を終えて、その場で仮眠を取り始めたモンスターを横目に、ドスジャグラスの死体を踏みつけながら、セレッカはより一層笑みを深めて言葉を続ける。

 

「此処には幾らでも遊んでいい()()がある。有象無象の人間共を弄り回すのも、1()0()0()()以上続けてたら、流石に俺でも飽きますよ。こんな良い機会をくれた将軍様に感謝しないと♪」

「はぁ……。貴方の()()は趣味でしょう?私のこれはあくまで仕事の一環です」

 

 すっと立ち上がったダヴァロスの足音に、仮眠を取り始めたばかりのモンスターは機敏に反応する。上に伸ばしていた首を、地面スレスレまで垂らして、ダヴァロスが背中に乗りやすいように足を屈めて、服従の姿勢を取った。

 

 背中の棘が生えた甲殻を丁度良い足場にして、ダヴァロスは周囲を見渡す。

下からセレッカが「いいな~。俺もそこ乗りたいな~」と呟くのを無視して。

 

(さて――――セレッカの趣味は置いておくとして。確かにここは支配したモンスターの性能実験を行う相手には困らない……。そろそろ標的をモンスターから、人型に変えてみますか)

 

 眼鏡の奥で瞳が輝きを増して、周囲を埋める霧と木々の中を遠方まで見通した。

技能”遠見”―――ダヴァロスはそれを使って……丁度良い相手を見つける。

 

「おやおや……なんとタイミングの良い事で」

 

 頬を歪めて笑う彼が遠見で見た先には……。

傷だらけで森の中を何かから逃げ回る、兎耳の生えた亜人族の姿があった。

 

 





今回 ドスジャグラス、にが虫
次回 ウ サ ギ さ ん ♪

感想、質問、ご指摘など待ってまーす!

初期で構成していたプロットより大幅に話数が増えてしまったので、本作を第一部として続編(2nd的な)を作り本作を完結させようか迷ってます。(それで投稿ペースが遅れる等はありません)

  • 続編にして
  • このまま話数増やしてもいいんじゃね?
  • 打ち切りはヤメロォ!
  • もっと周りの話補完して♡
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