原作で肩書あったけど、中身がアレだったのでオリキャラブチ込んでみました。
ファンタジーな世界なら定番の魔王的存在が暫く出てこないと思うので
代わりに魔王っぽい人出してみました。
ちなみに前回の話、幕間の物語の魔王様の使った言葉を考えたら、彼の正体が何なのかは物凄く分かり易いと思います。
魔国ガーランドには今、信仰される神というものが存在する。
神”アルヴ”。彼らの知る限り、ヒトを贔屓するのがエヒトなら、アルヴは魔人贔屓だ。
ある日、アルヴの神託を受けた魔人達が人族との戦争を始めた。
元々は均衡していた魔人と人の戦いを変えたのは、魔物を操る力の存在が大きい。
現在のガーランド軍を率いる将軍が、大迷宮から持ち帰った魔法から生まれたもの。
魔石を魔物に埋め込むことで、魔物は魔石の創造主である魔人に従うようになる。
魔物の強さは魔人族が得意とする魔法を無力化する力にある。
不思議なことに、魔法で生じた炎などを恐れる魔物はいても、魔法で火球などをその魔物に当ててもダメージにはならないのだ。
だが理由なんてどうでもいい。
この世界で最強の魔法を凌駕する魔物を意のままに操れるという事実だけで十分だ。
魔人族は攻勢を強め、数百年の内に人の生活圏をトータスの北まで狭めた。
滅ぼす事も容易だと思われた魔物による侵攻が、数百年かかったのには理由がある。
1つは人族の国、帝国から生まれたハンターというイレギュラーの出現。
彼らは人の身でありながら、魔物を武器1つで倒してしまう強さを見せつけた。
魔人族の従えた魔物の大半が、一度は彼らによって退けられた。
もう1つは魔物の中でも特に異質と言われている
圧倒的な攻撃力に加え、周囲の環境も変えてしまう出鱈目な能力を備えた古の魔物は、どういった訳か魔人族が従えた魔物を襲い始め、気づけばその数は半分以下になっていた。
これらの事象が重なり、魔人族は数百年に及ぶ戦争で勝利まで行けずに停滞していた。
そして近年、神アルヴの神託により人族が異世界から勇者を召喚したという話が広まった。
勇者の脅威がどの程度のものかはわからないが、ハンター以上の厄介な存在であれば戦局が人族の優勢に変わってしまう可能性も考えられる。
「ならば勇者をこちら側に引き込めばよいではないか」
そう言い放ったのは神アルヴ…ではなく、魔国ガーランドの支配者である魔王だった。
現在はアルヴ信仰の勢力に負けて、魔王を信奉する者はあまりいない。
だが
将軍ですら魔王の意見を否定する力を持っておらず、従う他なかった。
*
「魔王”アダム”……アンタみたいな大物が、王国内にまで出向いて来るなんてね」
「ククッ、お前の言う通り俺様ァ魔王だぜ?好きな時に好きな事をする。それが偶々人族の領地内で、偶々俺の部下が進める作戦の邪魔になった人の子を殺そうとしただけだ」
短剣を地面から引き抜いて逆手に持ったリンネ。
アダムは背に剣らしいものを持っていながらも、それを使おうとする素振りは見せない。
見えない殺気の塊がぶつかり合い、清水は正直チビりそうだった。
「………さぁて、お前から逃げる方法を今、一から百まで考えてみたんだが」
「答えは出たかしら?――――まぁ、逃がす気なんて更々無いけど…!!」
「お前ならそう言うと思ったよ――――――だから
「―――ッ!」
リンネが動き出すよりも先に、アダムは天高く腕を掲げた。
次の瞬間、詠唱無しで技能”毒霧”が発動し、辺り一面に紫色の煙が満ちる。
更に技能”風爪”を連続で発動したアダムは、清水を抱えて空高く飛翔した。
技能”魔物化”の派生[+翼]である。
(――――――しまった、園部ちゃん!?)
「そういうこった!!お前が五体満足に生きて帰れても、そこで寝ている嬢ちゃんはどうだぁ!」
「こ、んのクソ野郎がああぁぁぁぁっ!!――――ガハッゲホッ、ゴブゥッ!?」
リンネは風爪を躱しながら短剣を放り出して、地面に倒れ込む優花を抱えて毒霧から脱出する。
しかし遅すぎた。リンネ自身も毒霧を軽く吸い込んでしまい、その場で激しく吐血した。
優花もだ。意識が朦朧としていた彼女の顔色は次第に悪くなっていく。
「俺は冷酷非道なあの馬鹿将軍ほどじゃないんで教えてやる!お前なら自力で解毒出来るその毒は、
耳障りな高笑いを空高く響かせて、翼を生やしたアダムは清水と共に消えていった。
後に残されたリンネは地面を強く殴りつけて、血が滲むほど唇を強く噛んだ。
*
「あ……あの、魔王様…?」
「む?なんだ小僧。様などと畏まらず、俺の事はアダムと呼べ」
空を飛んでいる中で、清水は前を向いたままのアダムに話しかける。
アダムは軽く目線だけ向けて、羽ばたく翼の力を弱めて聞きやすいようにした。
「(意外とフレンドリーだな、魔王!?…ってそうじゃなくて)去り際に……何であのリンネって人に解毒の方法を教えたりしたんですか?あれじゃまるで―――」
「
「………何か、他に考えがあったとは…俺には考えれなくて」
「………ククッ、クハハッ!」
「ッ!?」
「ハァーッハッハッハッ!!!その通りだとも小僧!俺は奴らに死んで欲しくないから解毒方法を教えた。殺すのは俺にとって容易い事。―――だが、それでは
それからまた、アダムは一段と高笑いをして翼を羽ばたかせた。
清水にはよく分からないが……魔王の矜持というか、趣味みたいなものなのだろう。
敵対関係でありながら人間大好き。
だから殺さず、苦しめながら生かす……歪んだ愛情表現というものか。
「さて、此処から山脈を超えた辺りで降りるぞ。…人間共の監視所さえ超えてしまえば、後はその辺の魔物が戯れに襲ってくる程度だからな」
(戯れで襲われたらこっちは死ぬんですけどー!?)
「ククッ、案ずるな小僧。お前という荷物を背負っていようと、この俺が魔物程度に後れを取ることなど――――いや、古の魔物なら或いは……クククッ、滾らせてくれる!」
(そこは後れを取らぬわ!って言いきって欲しかったなぁ!?というか古の魔物が出てきたら俺はヤバいんじゃないのそれ!?勘弁してよぉぉぉ……)
悲痛な心の叫び声を聞いて、アダムはまた声高に笑った。
彼の笑い声を、山脈の監視所にいた帝国の兵士が聞きつけて空を見上げると――――
空が禍々しい黒い雲を伴って不気味に渦巻いていた。
*
神アルヴヘイトは困惑していた。
こんな筈じゃなかった。こんな展開はアルヴヘイトが仕える者の
自分は人族が信仰する神エヒトの対となる存在、魔人族の神アルヴとして……
魔王となって彼らを煽動するつもりだった。
何時からそこにいたのか、神アルヴヘイトですらその存在を認識出来なかった。
奴はいつの間にか魔人族をアルヴとは別に纏め上げ、一国の主として君臨していた。
人族と戦争をするという目的は合致しているが、アルヴとは協力しない。
自分勝手に暴れ回り、アルヴが強固にしていた神への信仰力を衰えさせたイレギュラー。
創造主が遣わした使徒の魅了すら、奴は逆手に取って使徒を己が肉の従者へと変えた。
「お前は……何者なんだ………魔王アダム……!!!」
自らの権能だけでは奴を消し去れない。
しかし創造主とはどういう訳か、
兎に角自分は魔人族にとって都合の良い神として振舞うだけ。
隙を見つけて……いずれはアダムを始末しなければと考えながら。
現在アルヴヘイトが調べて判明している魔王アダムのステータス
筋力:120000
体力:140000
耐性:120000
敏捷:140000
魔力:150000
魔耐:150000
ステータスの参考値:原作ハジメの数値の約10倍。
……うーん、このステータスぶっ飛んだおかしい奴……扱いが楽そうだ!(白目)
お株を奪われてハンカチぐぎぎぎのアルヴ君。
感想、質問、ご指摘などお待ちしております!
初期で構成していたプロットより大幅に話数が増えてしまったので、本作を第一部として続編(2nd的な)を作り本作を完結させようか迷ってます。(それで投稿ペースが遅れる等はありません)
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続編にして
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このまま話数増やしてもいいんじゃね?
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打ち切りはヤメロォ!
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もっと周りの話補完して♡