モンスターハンター・トータス   作:綴れば名無し

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 まずは週一での投稿が遅れたこと、申し訳ありません。
少し前にニンテンドースイッチがようやく届きまして、当然ライズをやってました。
それだけならモチベーション維持にもなって更新に滞りはなかったのですが、作者はファイアーエムブレムシリーズに初めて挑戦しまして、風花雪月を延々とプレイしてました。
案の定ド嵌りして進めていたら、気づけば月曜日になっていたという……。

……黒鷲の学級(アドラークラッセ)楽しい……。


不穏な荒野の大猪

 

―――ブギィィィィッ!!!

 

 ゲブルト村近くの荒野、以前にリオレウスとランポスの群れが襲ってきた際に使われた避難場所に一番近い水辺で、一頭のモンスターとアゥータが戦っていた。

 

「かははっ!そりゃあ、あんだけ子分共殺せば、親は黙ってねえよなぁ!?」

 

ズドン!

 

―――ギィィィッ!

 

 蹄を地面へと打ち鳴らし、鼻息荒くしながら突進するモンスター。

貫通弾Lv1を撃って、アゥータは巨体の脇へと転がるようにして突進を躱す。

土煙を巻き上げながらアゥータの背後にあった木を一本薙ぎ倒して、モンスターは止まる。

 

 貫通弾は巨体の胴体を掠めたが、剛毛に阻まれて肉を削ぐまでには至らなかった。

モンスターは()()()()をぶんっと振り回しながら反転して、再びアゥータへ突進を仕掛ける。

 

 猪のような巨大なモンスター、牙獣種中型モンスター大猪”ドスファンゴ

群れを成すブルファンゴの雄個体として生まれ育ち、最も力をつけた個体がドスファンゴへと進化を遂げる。広範囲に生息しており、凶暴性は言わずもがな。

 

――――ブルゥッ、ブルゥッ!

 

(……こいつ、最初から()()てやがる……?)

 

 中型や大型のモンスターにはある共通点がある”通常時”と”怒り状態”の差だ。

他のモンスターと縄張り争いを起こす時、ハンターと戦う最初の時、モンスターは威嚇・様子見といった隙を見せる。

 

 しかし戦いが長引くにつれて、ダメージを負いストレスを溜めたモンスターは怒り狂う。

怒り状態に移行したモンスターは突進や強力な攻撃を多用してくるため、通常時ほどの隙がなく、攻撃を食らった際にハンターが受けるダメージも通常時より大きい。

 

 何故ドスファンゴが怒り状態のままに、遭遇したアゥータを襲ってきたのか。

軽く弱らせて、無理やりにでも引っ越しをして貰うつもりだったアゥータは考えを変えて、目の前の個体を狩ることに決めた。

 

(それじゃあ一発目、ぐっすり寝て貰うとするかね!)

 

 ……ガチッ!

 

 弾倉の中に残っていた貫通弾を排出し、アゥータは睡眠弾Lv1を込める。

と同時に、突進の準備を終えたドスファンゴが、砲弾のようにアゥータへと突っ込む。

 

ズドン!

 

 一発目は真正面から突っ込んできたドスファンゴの額に見事突き刺さった。

しかし怒り状態のモンスターに一発撃ち込んだ程度では睡眠弾の効果は表れない。

突進を紙一重で横に転がって避けたアゥータは横切ったドスファンゴの先へと狙いを定める。

 

ズドン!

 

 二発目の狙いは先、走り回るドスファンゴの巨体が必ず通るであろう地点へと飛んでいった。

そして二発目も見事にドスファンゴの横腹へと突き刺さり、睡眠弾の成分が周囲に染み渡る。

前足で急ブレーキを踏んだドスファンゴが止まろうとした。

それを見逃さず、アゥータは三発目をドスファンゴの尻へと撃ち込む。

 

ズドン!

 

―――ピギッ!?……グ、ギィ……

 

「ほぉら良い子だ、ねんねしな~」

 

―――プギギギ……ぐぅ……

 

 怒りで睨みを利かせていたドスファンゴの顔から皺が消えていく。

代わりに目はとろりと微睡み、巨体が力なく横へと倒れる。

アゥータが四発目を構えようとする頃には、ドスファンゴは眠りの世界へと旅立っていた。

 

「よーしよしよし良い子だ……」

 

 武器の構えを解き、アゥータは周囲を警戒しながらドスファンゴへと歩み寄る。

鼻の先をヒクつかせながら、ドスファンゴは彼が近寄っても起きる気配がない。

爽やかな笑顔を浮かべてアゥータは、えげつない一言を呟いた。

 

「そんじゃ悪いが―――――()()()()()()()()のお時間だ」

 

 彼が質量保存の法則を無視するアイテムポーチから取り出したのは、人よりも大きな樽。

ハンターが狩猟に用いる設置兵器”大タル爆弾”の上位互換”大タル爆弾G”を2つ。

それをドスファンゴの眼前へと設置して、アゥータはそっと離れる。

 

――――ぐぅ……ぐぅ……

 

「ハハハッ。―――――目が覚めたら子分共と感動の再会だぜ」

 

 ブラックジョークを口にして、新たに”拡散弾Lv2”を装填するアゥータ。

この拡散弾という弾、ヘビィボウガンでの運用が主となっているが、ライトボウガンでも使用する事は可能となっている。違うのは発射方法だけだ。

 

「―――よっと……」

 

 拡散弾Lv2が装填されたことを確かめて、ドスファンゴと大タル爆弾Gの位置を確かめた。

斜め上に構えたベニカガチノシシⅡ、その姿は現代の迫撃砲のようだ。

ヘビィボウガンで使用される際の拡散弾は、上空へと緩やかに射出されて、弧を描きながら目標地点の上空で分裂、一個一個が強力な爆弾となってばら撒かれる。

 

 ズドン!

 

――――ぐぅ……

 

 

ドゴオオォォォォッ!!!!

 

 

 

 拡散弾の分裂した弾が地面に触れた瞬間、耳を劈く大爆発が巻き起こる。

爆風から顔を守るためにアゥータが手を前へと翳した。

爆発の中でドスファンゴの悲鳴は聞こえない。悲鳴をあげる余力すら残されない。

 

 黒煙が晴れた先で、爆発の衝撃と熱で半焼けにされたドスファンゴが息絶えていた。

アゥータはベニカガチノシシⅡを折り畳み背負い、ドスファンゴの死体へと近づく。

 

「さてさて……腹の中身を御開帳~」

 

 

 ザシュッ、グチャ――――グパァ……。

焦げ臭い血と、爆風でも掻き消されない強烈な獣臭を鼻で呼吸しながら、アゥータはドスファンゴの腹を縦に切り裂いて、中から巨大な胃袋を手掴みで引きずり出す。

 

 ”大猪の皮”や”大猪の牙”といった素材、これらをアゥータは使わない。

既に()()()()()()()も上位素材込みで予備をストックしてあるからだ。

必要としない素材は売るつもりでいたが、ふとハジメの事を思い出して笑みを浮かべる。

 

「可愛い後輩へのささやかな贈り物にしてやるか」

 

 彼はさっさと確認を済ませようと、ナイフで胃袋を切り裂いた。

そして――――胃袋の中にあったものを見て、無言で笑みを引っ込める。

 

「………チッ……()()()()()()()……」

 

 ナイフについた血を布で拭き取り、さっと腰の鞘へと戻したアゥータ。

その表情は苦々しく、目にしたものに対する嫌悪感を剥き出しにしている。

 

(嫌な展開になってきやがった。………俺らは巻き込まれたくないっつーのによ……)

 

 胃袋の中から出したもの、それを嫌々ながらもアイテムポーチの中に収納する。

それはかつて湖の街の用心棒、リンネが見たものと全く同じ。

魔力が込められた石、モンスターを操るという魔人族が使う魔石だった。

 

 





 みんな大嫌いドス生肉、あっさりぶちのめされる。
下位個体にも容赦なく睡眠爆破+拡散とかいう鬼畜のアゥータ兄貴。

 そういえば感想の中に、幕間の物語で「~の話の続きです」と掲載した方が分かりやすいかもという指摘を頂きましたので、早速そうしようと思います。
ご指摘ありがとう御座います。これからもどんどん宜しくお願いします!

感想、質問、ご指摘等待ってまーす!

初期で構成していたプロットより大幅に話数が増えてしまったので、本作を第一部として続編(2nd的な)を作り本作を完結させようか迷ってます。(それで投稿ペースが遅れる等はありません)

  • 続編にして
  • このまま話数増やしてもいいんじゃね?
  • 打ち切りはヤメロォ!
  • もっと周りの話補完して♡
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