モンスターハンター・トータス   作:綴れば名無し

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 ………あっるぇ……感想があまり来ない
何処かでストーリーの方向性をミスったか……
それともユエ、ティオが来ないことに流石に飽きが……?
作者的にはどんな感想でも活力剤としてウェルカムですので……何卒……!
(等と云いつつ―――――)
増えるオリキャラヒロイン枠、いよいよ最後ら辺に登場で御座います


自然の罠と狩人の鎚と…

 

 雨降る樹海の中で一頭のモンスターが荒々しく木々の間を通り抜けた。

プケプケ亜種は怒ると体色の赤が濃くなり、頭頂部からほんのり湯気が立つ。

興奮状態で頻りに首を左右に振っては獲物を探している。

 

 探しているのは勿論、自分に臭いモンスターのフンの塊を投げた小柄な人型の生き物だ。

最早威嚇の必要もなし。見つけ次第にこの怒り収まるまで襲い掛かり牙を剥くと決めた。

 

 しかし皮肉な事だ。

プケプケ亜種が探している相手は、つい数分前から近くで様子を窺っているのだから。

怒りで視野が狭まり、雨のせいで聴覚も嗅覚も頼りに出来ないことが仇となった。

 

「―――本当にお前を信じていいんだな?」

「私は言葉に嘘偽りを被せるつもりは御座いません。ハジメ様に無理言って同行しているのですから、仮に襲われてしまえば命尽きるのは私の方が先……今は信じてもらう他ありませんわね」

 

 背の高い木の枝を足場に、プケプケ亜種の背中を見下ろすハジメ。

傍らに立つアルテナは恐怖で震える足を隠すためにしゃがんで片方の手を幹に伸ばして自分の体を安定させる。ハジメは敢えて指摘する必要もないので黙って言葉を続けた。

 

()()()()()()を切れば、奴をほぼ無抵抗の状態に出来ると」

「ええ。日夜我々も予測できない速さで成長する樹海の自然が生んだ天然の罠”ツタ罠”をもってすれば如何に凶暴な魔物といえど暫くは動けなくなりますわ」

 

 2人が目を向ける方角、プケプケ亜種が徐々に近づいている何の変哲もない1本の木。

木そのものに仕掛けはなく、木に絡まっている夥しい量のツタこそがこの罠を成立させる。

 

 事の始まりはアルテナがハジメの狩りに同行したいと言い出したことから始まった。

最初はハジメも足手まといになる、ハンターとして許可を出す権利は自分にないと断った。

しかし彼女はそれで引かず「モンスターを倒す手助けができる」と言い出したのだ。

 

 半信半疑でまずは花畑のエリアから移動したモンスターのどちらかを見つけるのが先だと言うハジメに対して、彼女は兎人族同様の特長である森人の優れた聴覚で周囲を動く大型生物の音を拾って案内までしたのだ。

 

 彼女に促されて先回りした結果、プケプケ亜種が現れたことでハジメは承諾した。

前提条件として採集の手伝いをすること。土地勘を持つ彼女の協力があれば不死中や不老蛾の採集も容易に行えるだろうという利点があったからだ。

更に言えばハジメがどれだけ断っても、アルテナは無理やりにでも付いて来るだろう。

そうなってしまえばまた狩りに巻き込まれる彼女を助けなければならない場面が訪れる。

ならいっそのこと目の届くところで安全確保に徹しながら協力を仰ぐのが妥当な考えだ。

 

「奴が木の下に入った瞬間、お前が此処から石ころを投げて奴の動きを止める」

「その隙に貴方は木の上に飛び乗ってツタを地面に落とす。以降の私は他のモンスターが割り込んでこないか周囲を警戒。貴方はツタに絡まった魔物(あれ)を仕留める……ですわね」

 

「……いいか?ヤバくなったら一目散に隠れて逃げろ」

「分かっていますわ。それとも―――――――――やはり森人(わたし)は信用するに値しないと?」

 

 言葉に棘があるように聞こえるが、アルテナは不安なのだろう。

自分でも不思議だと思っている。今まで追い払ってきた人間の、それもハンターと協力して魔物を追い詰める等と……母アイリスが知ったら卒倒するか激怒するだろう。

ハジメの顔色を窺って、石ころを握る手に自然と力を込めてしまうアルテナ。

しかし彼は嫌そうに顔を歪めてハッキリと答えた。

 

「違う。()()()()()()()()()に怪我の一つでもされたら俺の罪悪感がマッハなんだよ察しろ」

「なっ――――――――!?」

 

 真面目に緊迫した状況の筈なのに、アルテナはボッと顔を赤くして目を見開く。

美少女という単語を無意識に使ったハジメは彼女に見向きもせずプケプケ亜種を観察している。

罪悪感もそうだが、ハンターでないものに怪我を負わせてしまう等ハンターの名折れも同然。

守るべきものを守り、獲物を探し、必要なら守りながらでも獲物と相対する。

 

「あ、貴方という方は…!」

「お喋りはそろそろ終わりだ。……仕掛けるぞ!」

 

 

 

 プケプケ亜種が背の低い木の上を通り過ぎようとした時―――

突如背中に硬い石が当たって、足元の地面にころりと転がった。

ギョロと目を見開いて足を止めたプケプケ亜種が振り返る。

しかし目の前の茂みや木々の根元には何もいない。ならば必然的に残るは木の上と首を向けようとした瞬間――――――

 

「っしゃあぁぁぁっ!」

 

 木の枝から跳躍してハンマーを腰の位置で構えるハジメが吠えた。

プケプケ亜種はそれが自分の怒りを買った人間であると分かった。

分かるや否や大きく息を吸い込んで咆哮しようとするプケプケ亜種だったが……

 

「遅ぇぇぇっ」

 

 ハンマーを勢いよく空中からの落下速度も加えた力溜めの振り下ろす。

狙いはプケプケ亜種ではなくその真上に鎮座する木を覆うツタの塊。

ズシン!と大きく地面を揺らすほどの衝撃が木に伝わり、木に絡まっていたツタが一斉に落ちる。その先には咆哮寸前のプケプケ亜種がいて―――

 

 ハジメが地面にドスン!と着地を決めると、ツタ罠はうまく作動していた。

プケプケ亜種の翼と爪に絡まり、暴れる度に今度は尻尾、足と無造作に巻き付く。

咆哮ではなく驚愕のうめき声を上げるプケプケ亜種。

ハジメははち切れんばかりの凶悪な笑みを浮かべてハンマーを構え直す。

 

「悪ィな。お急ぎ便なんで……手段を選ぶ余裕なんかねェンだわ」

 

 暴れるプケプケ亜種の顔面目掛けて、力溜めに三段階の溜めを加えた最大の攻撃。

助走をつけて接近したハジメは溜めていた力を指先だけ残して思い切りブン回す。

 

「オオオォォォラアァァァァァアアアアァァァァ――――!」

 

 一回転、二回転、三回転と振り回す度にプケプケ亜種の顔を横殴りにする。

振り回すハジメの視界も同時に回って緑の中に赤が混じるなんて光景が見えた。

三半規管が狂い、足元がフラつき、視界がボヤけるのもお構いなし。

四回転目の一撃を当てた瞬間、ハジメは覚えていた通りの動作を行った。

 

「ホォゥムラァァァンッッッ!」

 

 右足を軸にして踏み止まり、ハンマーを持つ手だけは渾身の大振り。

斜め右したから左上へと打ちあげる渾身のアッパー。

ゴキャッ!と嫌な音がしてプケプケ亜種の顎骨と目玉が砕ける。

血が辺り一面に花のように咲き乱れ、ハジメの顔にも当然かかった。

 

 思わず掛け声に起用してしまったが、この世界にまだ野球の概念はない……多分。

顔半分を潰されてもなお、プケプケ亜種の怒りは途絶えず暴れている。

ハジメは溜め無しで二度の上段から叩きつけを放つ。

 

「これでっ、落ちやがれぇっ!」

 

 ようやく瀕死になったのか、眩暈を起こしてプケプケ亜種の暴走が収まる。

ハジメは最後の仕上げだと言わんばかりに溜めを始めた。

一段階、二段階、三段階目の鼓動を感じた彼はゆっくりとプケプケ亜種に近付く。

眩暈でまともに頭が回らなくとも、敵が近づくことは分かるのだろう。最後の足掻きとツタに絡まったままの翼と足をぐいぐいと動かそうとする。

 

「―――――終わりだ」

 

 振り上げる際の小ダメージを稼ぐ斜めからのアッパーと、渾身の叩きつけ。

頭蓋骨を陥没させる勢いで放たれたそれはプケプケ亜種の最期を決めた。

力なく地面へと崩れ落ちる翼と足、胴体は僅かに死後痙攣を繰り返した後動かなくなる。

 

 ハジメは長く鼻で息を吸い込み……やがてゆっくりと吐き出した。

漂ってくるのは咽かえるほどの血液の、鉄錆の臭い。

彼の口から吐きだされた熱を持った息に混じるのは安堵と達成感。

 

 ハンマーを背にしまって、早々にハジメは剥ぎ取りへと取り掛かる。

アルテナからまだ声はかからないが、恐らく剥ぎ取りを見て顔を青褪めているのだろう。

 

「……ぉえ……」

 

 ハジメも剥ぎ取りの最中に少しだけえづく。

既に慣れ親しんた血生臭さを忌避してのものではない。

高さ三十メートルはある木の枝からの自由落下の衝撃に加えて、ハンマーの溜めを解放しての回転攻撃からの打ち上げと叩きつけ連打。

呼吸をするのも忘れて興奮状態にあった彼の体が、ようやく反動を受けているのだ。

 

(次からは……回転攻撃じゃなく叩きつけ中心で戦おう……)

 

ハジメの獲得した素材一覧

・水妖鳥の鱗3枚

・水妖鳥の甲殻2個

・潤いに満ちた喉袋1個

・水袋1個

 

(さて……次はいよいよ天狗獣か……)

 

 天狗という呼び名は日本人であるハジメに馴染み深いものだった。

魔物以外で妖怪等の概念はトータスになかったが、この世界にもそういった種族がひっそり生きている可能性があると知って、ハジメは改めてハンターとして各地を探索するついでに元の世界への帰る方法を探しながら多くの種族と交流したいと暢気に思うのであった。

 

 

 ハジメとアルテナがプケプケ亜種と戦っている最中のこと。

ズワロポスの死骸が横たわる川に不思議な恰好をした集団がいた。

集団は揃って()()()()()()()()()()()()()()()()で頭から足まで隠している。

しかし、共通して頭の部分にはピンと張る三角形の耳のようなもの。外套の分け目から先端が白い小麦色の尻尾のようなものが見え隠れしていた。

 

「ク、コココッ!どうやら長老様(我が師)の勘が当たったようですネェ」

 

 流暢に独特な笑いと喋り方をする集団のリーダーらしきもの。

集団の中でひと際小柄で、声質的には幼い少女らしさが窺える。

リーダーの独り言に対して、後ろの集団は微動だにしない。

彼らは揃ってモンスターの鳴き声がする樹海のある方角に首を向けていた。

 

「森の恵みと降り注ぐ雨は、ワタシ達の匂いも消してくれる。まさに天恵!」

 

 バサッと懐から扇のようなものを取り出して口元に添える。

笑みを浮かべたリーダーはやがて集団と同じ方へと視線を変えた。

特徴的な()()()()で樹海の中にいるであろう者を想う。

 

「さぁさぁ……いざ、仕事の時間と参りましょうや……狩人様!!」

 

 リーダーの号令と共に、集団はバッと駆け出して樹海に消えていく。

最後にリーダーを連れて……川辺に横たわっていたズワロポスの死骸と共に。

 

 




 大体の方はもうお察しかもしれませんね、ハイあの種族の方達です
というか特徴で答え丸出しという隠す気のない作者があなや迂闊、草草の草ァ!
彼女達が身に纏っていたものが何なのかはワールド経験者ならすぐお分かりかと

感想、質問、ご指摘など沢山待ってまーす!!

初期で構成していたプロットより大幅に話数が増えてしまったので、本作を第一部として続編(2nd的な)を作り本作を完結させようか迷ってます。(それで投稿ペースが遅れる等はありません)

  • 続編にして
  • このまま話数増やしてもいいんじゃね?
  • 打ち切りはヤメロォ!
  • もっと周りの話補完して♡
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