美少女2人とイチャコラして実はちょっと気分の良いハジメ君
修羅モードから切り替えて、まだ自己紹介してないことに気づいたリンネさん
ニート生活満喫して漫画に7,000円も出した作者
神は言っている「早く続き書けやゴラァ!」と……!
真夜中のゲブルト村に戻ってきたハジメ。
迎えに来たリンネと協力して荷車をマイハウス前まで運び終える頃にはすっかり雨があがり、夜空にはやっと地上に顔を出せた星と月が凛々と輝いていた。
「さて、時間に余裕があるとはいえ解毒するならさっさとやっちゃった方がいい。てな訳で君にも協力をお願いするつもりなんだけど、構わないかな?駆け出しハンター君」
「素材の”調合”ですよね?構いませんよ。―――あと俺の名前はハジメです」
「……ハジメ君……。うん、よろしくね―――それじゃ早速取り掛かろうか」
マイハウスの中で濡れた髪を拭き終えたハジメ。
防具から普段着に着替えて、アイテムボックスから道具を取り出す。
”調合”……それは天職や技能とは別の、ハンターが覚える技術の一つである。
薬品等を合成する際に用いられる言葉だが、ハンターの調合は回復薬などの自身が使うアイテムから大タル爆弾やボウガンの弾、シビレ罠や落とし罠といった道具なども含まれているのだ。
専用のすり鉢や回復薬等をストックする為の硝子瓶を机の上に並べる。
ハジメはふと気になったことがあって、アイテムボックスを漁りながらリンネに聞いた。
「……その解毒薬の調合方法ってのは調合書に載ってるものなんですか?」
「いいえ、普段ハンターが使うような解毒薬とは違うもの。
「竜人って何百年も前に滅んだ種族ですよね……?」
「そうよ。……公にはあまり知られていないけど、帝国は竜人とか他の種族に関する記録なんかを保管して研究する組織があるの。ハンターの武器とか防具の原点も竜人なのよ?」
「それは初耳ですね。……というか、そんな古い文献の調合法は調合書に―――」
「皇帝とギルドの認可が下りていないから載ってない。
しれっと物凄い発言をするリンネに驚き、ハジメは手を止めて振り返る。
彼女はマイハウスの玄関口から少し離れたところでプケプケの解体を行っていた。
ハジメから受け取った潤いに満ちた喉袋の中を井戸の水で濯いで汚れを取り除き、喉袋の底が穴になっているため紐で硬く結び、ズワロポスから採集した垂皮油を内側に塗り込んでいく。
「お喋りはこの辺にして。……指示を出していくから、その通りに動いて」
「了解です」
リンネに言われて、ハジメはケルビの角を粉末状に砕くことから始める。
その間に彼女は先ほどの垂皮油を塗った喉袋に喰血竜の体液を注いだ。
粉末状になったケルビの角を別の容器に移して、ハジメは虫かごから不死虫を取り出す。
モゾモゾ動く不死虫に心の中で合掌してすり鉢の擂粉木でブチっと潰した。
リンネは次に呑竜の血、アルビノエキスを喉袋に注ぎ込む。
喉袋の中で三つの液体が混ざり合い、血の赤色が薄いピンク色の液体に変わっていく。
不死虫の青っぽい粘液を潰れた死骸ごと瓶の中に詰めたハジメ。
汚れたすり鉢を水で軽く洗ってから、次の素材である不老蛾を同じように潰す。
喉袋の中で変色が収まったのを確認して、リンネは泡立つ滑液を数滴垂らす。
ボコボコを喉袋の中でピンク色の液体が泡立ち、喉袋の中から白煙が立ち昇る。
視界の端でそれを見ながらハジメは不老蛾も瓶の中へと移していく。
これですり鉢で潰す素材は全て準備が終わった。
残るはデカデカ柿とコナマキダケである。
普段マイハウスの食事で使うまな板の上にデカデカ柿を置いた。
アイアンハンマーⅢの鎚頭ほどの大きさのある果実の皮を剥くことから始める。
剥いた皮はリンネに言われて細かく刻み、彼女の指示で喉袋の中へと落とす。
白煙に甘い香りとツンとする鉄錆の臭いが混じり、ハジメはゲホゲホと咽た。
デカデカ柿の果肉を1/10くらいのサイズに切って種を取り除く。
コナマキダケは傘の部分を4等分に切って、茎は1ミリほどの輪切りに。
調合というよりは調理をしているような気分で、ハジメは全ての準備を終える。
その間にリンネは不死虫と不老蛾を喉袋へと死骸ごと入れた。
「素材の調合、終わりました……えっと……」
「……そういえばまだハジメ君に名乗っていなかったね、ごめんごめん。改めて、アタシの名前は”リンネ・ユキト”王国の最南端にある湖の町ウルで水妖精の宿ってとこの従業員やってるの」
「宜しくお願いしますリンネさん。それと、素材の準備は終わりました」
「うん、ありがとう。それじゃあ後はそれを喉袋にぶち込んでと……」
泡立ちが収まり、煙も薄くなった喉袋の中へ切ったデカデカ柿とコナマキダケを放り込む。
リンネの指示で喉袋が倒れないようマイハウスの柱へと括り付けて調合は終わった。
一息ついた彼女は家主であるハジメに勧められて椅子へと座った。
ハジメはベッドの上で苦しそうに呻いている優花の額に浮かぶ汗をそっと濡れタオルで拭う。
「喉袋の中で虫に寄生していた微生物が宿主と柿、茸をそれぞれ分解して栄養分を体内に溜める。あの袋の中じゃ酸素も碌に供給されないだろうから1時間くらいで微生物も死滅する。中の固形物が完全に溶けきったら特効薬の完成ってわけ」
「成程――――――リンネさん、聞いてもいいですか?」
「何かしら?」
「この娘は毒にやられたって言ってましたが、やったのはモンスターですか?」
今更な気もするが優花とは他人であるような口ぶりのハジメ。
彼の知る限り、公にもなっていない特効薬でなければ治せない毒を有するモンスターというのは聞いたことがない。彼の問いかけにリンネは窓の外の暗闇を見て答えた。
「……魔人族よ、それも超がつくクソ野郎のね」
「……魔人族……」
彼の脳裏に過ぎる、樹海の中で出会った2人の魔人族の姿。
ダヴァロスとセレッカはあれからすぐに樹海を出て行ったという。
アルテナ達フェアベルゲンの亜人がその後を知る筈もなく、エタノも狐人族との協力は一時的なものでその後は別行動を取ったとしか答えなかった(知っていても教えないよう彼らから念押しされている可能性も考えられる)
それがまさか遠く離れた王国でも悪事を働いているとは予想外だった。
そもそも王国領内に侵入されているということ自体、かなり危険な状況なのでは……
リンネは机の上にハジメが置きっぱなしにしていたナイフを手に取って話した。
「あいつ等はモンスターを支配種として戦争に使うだけじゃない。モンスター達が持っていた属性攻撃なんかを自分達の魔法に置換したり、状態異常の毒や麻痺なんかの効果を技能に上乗せするなんてこともやってるのよ」
「……可能なんですか、そんな事が……」
「詳しいことはアタシも知らないわ。ただ、ここ数年のあいだ魔人族個々の強さが増してきたせいで最前線の帝国軍がかなり苦戦させられてるって話を聞いたのよ」
「この娘以外にも誰か襲われたりとかは?」
「………不幸中の幸い……なんて言い方したら彼女に失礼かもしれないけど、その場に居合わせたアタシが少し食らっただけで町の人達や彼女のお友達には被害がなかったわ」
「そう……ですか」
優花の友達と聞いて、ハジメはすぐに彼女が親しくしていた数名の男女を思い出す……
……がそれ以上を連想すると思い出したくないクラスメイト達まで思い出して嫌な気分になってしまうので、彼は考えを振り払って早々に話題を変える。
「アゥータさんとは面識があるような口ぶりでしたが……」
「ん?あぁ、アタシ…こんなでも元ハンターなのよね。あいつは現役だった頃のアタシの後輩―――あの猪突猛進の泣き虫坊やは、今でも元気にやっているかしら?」
「アゥータさんの先輩ってことは、俺にとって大先輩ですね。…アゥータさんにはこの村に来てから色々とお世話になりましたよ。俺がハンターになるきっかけをくれたヒトでもありますし。―――ひょっとして、リンネさんはルゥムさんのことも……?」
「あら、ルゥちゃんも此処にいたのね!えぇそう、あの娘もアタシの後輩。……今じゃ自慢にもならないけど、
「……マジですか」
「
思わず丁寧な口調を外してしまうハジメ。
眠鳥ヒプノック剛種、下位個体火竜リオレウス、黒狼鳥イャンガルルガ支配種。
それらの強敵を相手にして無傷で勝利してきたあのルゥムの師匠。
昔を懐かしむリンネに対してハジメはさっと椅子の上で姿勢を正す。
「あっははっ、そんな畏まらないでいいのよ?アタシも
陽気に笑って腕のない方の肩をポンと叩くリンネ。
ハジメはずっと気になっていたが、意を決して口を開く。
「……あまり聞いてはいけない事と承知のうえでお聞きします。……その腕は……」
「―――引退する少し前にね、あるクエストのモンスターと戦ってる最中にポロっと捥げちゃったのよ。それがきっかけでアタシは引退して、片田舎の宿屋で働いてるってわけ」
「………」
「そーんな暗い顔しないで!死ななかっただけマシってもんでしょ。ハンターやってるんだから、モンスターと戦ってりゃいつかは運が尽きて死ぬ。腕一本で済んだだけ、アタシはマシな方よ」
「……はい、すいません……言いづらいこと聞いてしまって」
「気にしない気にしない!分かるよーハジメ君の気持ちは痛いほどよく分かる!腕が片方ないってだけでも気になるのに、アタシみたいなビューティフルにグラマラスな美女が家にいたら、自然と性少年は視線が泳いじゃうよねーウンウン」
「……プッ!なんですか、ビューティフルでグラマラスって……!」
わざとらしく笑わせてこようとするリンネに、ハジメも自然と笑いで返す。
そうすることで暗い雰囲気を払拭することに成功し、2人は自然と笑顔を浮かべる。
リンネは柱に括り付けた喉袋の中を覗き込んでヨシと頷く。
「よし、そろそろいい頃合かな。……ハジメ君、また手を借りるよ」
「はいっ……手伝います!」
ハジメは椅子から立ち上がって、言われた通りの道具を持ってくる。
特効薬は完成した、あとは優花にそれを投与して神に祈るだけ……
……この世界の神ではなく、ハジメだけは元の世界の神仏にだが。
*
(――――――――――――ここ、何処?)
真っ暗闇の中で優花は意識を取り戻す。
正確には夢を見ていた。彼女はそこが夢か現実かの判断する思考も戻ってこないまま、全身を浮遊感に晒されてぼんやりと暗闇を眺めているのだ。
(私……あれからどうなって……)
思い出せるのは湖の町ウルに友人や先生と共にやってきたこと。
綺麗な長髪を靡かせる隻腕の宿屋の女主人に案内されながら、町の人達と協力して田植えをして一息ついていた時に、山へ向かうクラスメイトの清水を見かけて追いかけ、そして……
(………もしかして……私は……)
優花は思い出す代わりに、折れた腕の痛みで苦痛に顔を歪ませる。
体の至るところを擦りむいて、それでも必死に逃げ出そうとする清水を止めようとした。
彼がいなくなれば、また南雲ハジメがいなくなった時のように先生が悲しむから。
優花は友人の、恩師の悲しむ顔を見たくない一心で行動した…その結果が……
(……死んだの……かな……)
目の前に突如として現れたアダムという名前の魔人族。
その男が放った危険な香りのする霧を吸い込んだ途端に、優花の地獄は始まった。
折れた腕の痛みに加えて、全身に鈍痛が巻き起こる。
(熱い……寒い……痛い……苦しい……!)
何度血を吐いたのか分からない。
一度は何かを口に入れられて苦しみが治まった……しかしほんの一時だけだ。
それから身体を何かに揺らされて、朦朧とする意識の中で宿屋の女主人…リンネが懸命に自分の名前を呼び掛けていたことだけは覚えている。
それから被せられた外套越しに冷たい雨が降り続いて―――
闇の中で苦痛の渦に流されて、何度か自分という存在を手放しそうになった。
(いや、私は……死にたくない……!私はまだ……生きていたい……!)
執念ともいえる生の渇望、足音を鳴らして近づく死の拒絶。
彼女は何度も痛みの前に膝を折ったが、それでもと必死に足掻き続けた。
その結果――――――
(………ぁ……)
口の中に何かが入ってくるのを感じた。
何処かで聞いたことのある女の声が「飲んで!」と言ったから飲んだ。
喉を通り抜けて胃の中に落ちていく何かが血管を通して全身に行き渡る。
痛みが嘘のように引いていき、熱いのも寒いのも消えてなくなる。
足音を鳴らした死が遠ざかっていった。
(……気持ちいい……)
夢見心地と表現するべきだろうか。
一面の暗闇が白い絵の具に塗り潰されていくように安心感が広がっていく。
柔らかい寝床の感触に全身を預けて、呼吸をするもの楽になった。
白い夢の中で優花は、額に触れる誰かの手の感触を感じた。
(……大きくて……温かい……)
少し固い肌の感触は、リンネのものでないとすぐにわかった。
優花の意識は夢の世界から現実へとゆっくり引き戻されて――――――
「………ッ……ぁ……」
掠れた声が自分のものであると認識するのにさほど時間はかからなかった。
目を開いた先に飛び込んできたのは、見知らぬ景色。
地球にある実家の自分の部屋の天井ではない。
トータスに来た頃、お世話になった王宮の部屋の天井でもない。
湖の町ウルで借りた宿屋の豪華な飾りのついた天井でもない。
木の屋台骨が剥き出しになっている、古い民家のような天井。
「…………リンネ……さん?」
まだ怠い体を起こす事は出来ず、優花は寝たまま首だけ左に傾けた。
暗い部屋の中で小さく光って動く何かを瓶に詰めて机に置いている。
その机に突っ伏してスゥスゥと寝ているのがリンネだとすぐに気づいた。
(そっか……私、助かった……ううん、助けて貰ったんだ……)
今は眠っている彼女を起こす必要もないため、改めて起きたらお礼を言おう。
そう思っていたら優花の体にも自然と眠気が襲ってきた。
半分閉じていく瞼で部屋の中を少しだけ見渡した優花が最後に見たのは―――――
「………な、ぐも……?」
部屋の柱に寄り掛かって寝息を立てるハジメの姿だった。
それが優花の知るあの南雲ハジメなのか、確かめるより先に意識は暗闇に沈んでいった。
窓辺に夜風が吹き込み、部屋の中を月の光が優しく照らしている。
しかし……夜空にはまだ厚い雲が幾つか残っていた。
油断をしていると、雨はまた降るだろう。
なんか適当にモンスターの素材をあれこれ調合っぽく書いてみました
初期の構想の段階では投薬の描写も考えていたのですが、メイドインアビスを参考にしたので年齢制限に引っかかりそうな気がして止めました
エグい描写が思いつかない時にかなりお世話になってる作品です
ゆるふわなキャラから想像を遥かに超えたエグいシーン連発なので、興味の沸いた方にはおススメしつつトラウマにならないよう注意喚起だけしておきます
ストーリーとか設定は滅茶苦茶面白いです(作者の推しキャラはボンドルド)
感想、質問、ご指摘等お待ちしております!
初期で構成していたプロットより大幅に話数が増えてしまったので、本作を第一部として続編(2nd的な)を作り本作を完結させようか迷ってます。(それで投稿ペースが遅れる等はありません)
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続編にして
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このまま話数増やしてもいいんじゃね?
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打ち切りはヤメロォ!
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もっと周りの話補完して♡