最初に書いてたのを読み返して「なんか違うな~」と思ったので一から書き直していたらかなり時間かかっちゃいました
ちょっと今回は短めに、次で大峡谷に起きた異変の正体が分かります
「………ん」
ハジメは簡易テントの中に設置されたベッドで目を覚ました。
屋根の骨組みに引っ掛けてあるランプの灯りが眩しくて首を横に傾けるようとして―――
自分に何があったのか思い出して慌てた様子でベッドから飛び起きた。
(町は!?あの轟竜はッ!)
「ハジメ君起きた~?その様子だと体は大丈夫そうだねぇ」
テントの入り口から陽気に手を上げて入ってきたのはリンネだった。
入り口から覗く外の様子が暗くなっているのを確認したハジメは、あれから数時間は経っているのだと察する。
「リンネさん、俺は――――――」
「ベルちゃんが血まみれの気絶した君を町まで運んでくれたんだよ~。町は君を含むハンター達の活躍でモンスターによる被害はゼロ……って言いたいけど、町の兵士にはそれなりの数の犠牲者が出ちゃったみたい」
「そう……ですか。テレサベルさんは今どこに?」
「ベルちゃん含めてハンターの大半は四方の門で交代の見張り番をやってるよ。地震が収まってモンスター達もそろそろ落ち着く頃だとは思うけど、住処から動く奴もまだいるだろうからね」
「見張り……俺もすぐに――――――」
そう言ってベッドから起き上がったハジメをリンネは手で制する。
彼女の背後から物音がして、ハジメはようやく彼女の後ろにいた優花に気づく。
信じられないものを見る様な目で優花は今にも泣きだしそうだった。
「そ、園部……?」
「あんたッ―――何バカなこと言ってんのよ!?あんなボロボロになって帰ってきて……!」
「いや俺は――――――「うるさいっ!」―――ッ」
本人は怪我も完治して動けると思っているのだが、優花はそれに気づいていない。
仮にそうだと分かっても心配で引き止められずにはいられなかった。
手に持っていた荷物を放り出してハジメに駆け寄った優花はその胸に縋りつく。
大胆な彼女の行動に思わずハジメは息を呑んで硬直する。
「南雲……私っ、あんたが……死んじゃったかと、思ったんだからぁ……!」
「――――――お、俺はこうして生きてる。大丈夫だから、な?」
「さっきまで気を失って血まみれだったじゃないバカッ!」
「バカって……いや、そりゃ噛まれてぶっ飛ばされりゃ血ぐらい出るもんだろ……」
あの場では生き残ることに必死だったハジメが、今は妙に落ち着いている。
左肩の痛みも、脇腹の痛みもなかった事のように体からその痛みを感じられない。
彼はてっきり生きていても手足の一、二本くらいは失う覚悟していたのだが――――――
(……変な気分だ……)
テレサベルが助けていなかったらハジメは確実に死んでいる。
それなのに、彼はこの瞬間にも生の実感を素直に喜べないでいた。
寧ろ心の中では轟竜相手に歯が立たなかった自分に苛立ちすら感じた。
とりあえず胸に額をくっつけて泣いている優花の頭をポンポンと撫でて宥める。
二人の様子を見てリンネはフゥと息を吐いてその場にあった椅子へと腰かけた。
「とりあえずハジメ君はあと一、二時間は休んでなさい。君が心身ともに大丈夫だと思っていても、周りの人を安心させる責任くらいは君にもあるんだからね?」
「…………分かりました」
渋々といった様子で再びハジメはベッドに腰かける。
優花はスンッと赤く腫れた鼻を啜りながらリンネが持ってきた椅子に座った。
腰掛けるなり手持無沙汰になったハジメはそわそわしている。
そんな中、リンネはテントの外から誰かに呼ばれて立ち上がった。
「おっと……お姉さんはちょっと呼ばれてるんで席を外すけど……優花ちゃん、ハジメ君がベッドから脱走しないように暫く彼の話し相手になってあげて」
「グスッ……分かりました!」
「脱走って……流石にそんな事しませんよ」
「視線が無意識に自分の武器と防具を探してるみたいだけど?」
リンネが口元だけ笑みを浮かべて射抜くような視線を投げかけたので、流石に言い逃れ出来ないと思ったのかハジメは項垂れて静かになってしまう。
そうして彼女がいなくなったテントの中には優花が鼻を啜る音だけが残った。
泣かせたのが自分で、こういう時なんて言って謝ればいいのか分からないハジメは声を掛けられずにそっと目と口を閉ざすことしか出来なかったが――――――
「……どうして……」
「?」
「南雲はモンスターと戦うのが怖くないの?」
至極まっとうな質問を優花に投げかけられて、ハジメはそっと顔を上げる。
彼の顔を真剣な表情で見つめる優花の目は少しだけ赤くなっていた。
考えるまでもなくハジメは自分の思っている事を包み隠さず打ち明けた。
「
「じゃあどうして――――――」
怖いならそこから逃げてしまえばいい。多くの人はそう思うのが当たり前なのだから。
優花の言葉を突き出した掌で遮ったハジメはゆっくりと自分の考えを口にする。
「けどそれ以上に俺は
「――――――確かに、そうかもしれないけど――――」
「それにな、背を向けて逃げられない理由があったんだよ。それは――――――」
そこまで言いかけたハジメがピタリと静止する。
優花は気になってスッと体ごと近づけながら「それは?」と続きを促す。
(………
「――――――俺がハンターだからだよ」
少し赤い顔でそう言うや否ハジメはベッドへと横になる。
優花は「……そっか」と少し納得いかない様子だが身を引いて椅子に座り直した。
そんな時だった――――――
「ごっめーん!さっき安静にとか言ったアタシがこんなことを言うのもアレなんだけどさ~?……南雲君ちょっとお姉さんと一緒に来てもらっていい~?」
バサッと小走りで簡易テントの中に戻ってきたリンネ。
ハジメはすぐに体を起こして「大丈夫ですよ」というが、優花はまだ心配そうに見ていた。
彼は少し迷う素振りを見せたが、優花の肩にそっと手を置いて微笑んだ。
「ありがとな。……こういう胸の内を話せる相手になってくれて」
「え……あっ―――――――――」
優花が返事をする前にハジメは手招きするリンネに足早でついていく。
テントの中に残された彼女はたった今彼が言っていた言葉の意味を考えていた。
*
「ハジメ君、優花ちゃんと何か話してた?随分と顔色が良くなったように見えるけど」
「……ちょっと生意気かもしれませんが、ハンター斯くあるべきってのを教えてたんですよ」
「ほほぉ~?そりゃ気になる話だねぇ。後でお姉さんにも聞かせてくれるかしら?」
「……考えておきます」
そんなこんなで話をしている二人が向かった先は南門の近くである。
夜になって静かになる町中でそこだけは騒がしい声が聞こえていた。
リンネが少し走るペースを落として後ろのハジメに振り返りながら話をする。
「実はね~さっき南門の門番が怪しい集団を捕まえたらしいんだけど、その怪しい集団のリーダーっぽい女の子が「ハンターのハジメ様に会わせて下さいまし!」って言うなり一切こっちの質問に答えてくれなくて困ってたのよ~」
(……ハジメ様?あれ、なんだこの圧倒的
数日前、村にいた時、優花の為に薬の素材を探していたハジメの前に……
そんな風に話がしたいと迫ってきた亜人族がいたような気が……
と考えているとリンネの到着を待って兵士の列が割れて中にいた人物が見える。
向こうも駆け寄ってくる二人に気づいてピンを耳を立たせる。
「ハジメ様~!やはり此方にいらしてたんですね~♪」
「……やっぱりお前か……エタノ」
兵士達に囲まれて荷馬車の上でふんぞり返っていたのは狐人族の者達。
その中でパァッと明るい表情を浮かべた狐人の少女、エタノ・ママモ。
リンネが傍らに立つ兵士に状況を目で問いかけるが、兵士は呆れて首を横に振る。
ハジメは胸中にそこはかとなくこの後の展開に不安を感じていた。
*
一方、北門には帝都からの援軍が到着していた。
地震が起こった直後にギルドの連絡鳥を飛ばしていたのだ。
援軍の先頭で馬に跨っていた
町の兵士達が一列に並んで敬礼を送る。
「バイアス皇太子殿下、トレイシー皇女殿下に敬礼ッ!!」
めっちゃ集まってくるサブキャラーズ
ハジメ君のメンタルは意外にも固かったようです
MHXXでホロロホルルと戯れました、めっちゃ可愛いですね
感想、質問、ご指摘等お待ちしております!
初期で構成していたプロットより大幅に話数が増えてしまったので、本作を第一部として続編(2nd的な)を作り本作を完結させようか迷ってます。(それで投稿ペースが遅れる等はありません)
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続編にして
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このまま話数増やしてもいいんじゃね?
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打ち切りはヤメロォ!
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もっと周りの話補完して♡