Devil May Cry -Russian Roulette- 作:パン粉
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薄暗い階段を、ライトで道を照らして早めに歩く。片手にM90-Twoを持ち、いつ襲われても対処出来るように身構えるサーシャは、天井や足元にも敵がいないか確かめた。
射撃練習場となっている南棟5階。そこに脚を運んで、貧乏臭く弾薬を調達した後、ドアを蹴り開けて、また下に降りようとした。
その時、サーシャの肌が違和感を感じ取った。背後を向くと、脳が剥き出しで、発達した四肢と、魚類を思わせる鱗に塗れた身体をした、牙が生えそろった悪魔がいた。
すかさずハンドガンで射撃をするも、鱗で弾かれてしまい効かない。サヴェージよりは緩慢な動きではあるが、こちらに近寄ってきて、腕を伸ばし、サーシャの身体を殴ろうとした。身を翻してその拳を避けるも、腕からいきなり棘が飛び出して、サーシャを襲う。瞬発力を活かし、ナイフで棘を切り落とそうとするも、相当堅く、弾き返されてしまった。
しかし、その時に敵に生まれた硬直が長く、その隙をついてサーシャはAKの下に付けたマスターキーを接射する。ダメージはあったものの、吹き飛んだりとかはない。
鈍重な身体だ、しかしスピードは遅い。ならば、こちらの脚で翻弄出来るだろう。
距離を取って、グレネードを発射する。爆風で鱗が剥がれ出したが、中身は相当脆そうである。リーチの長さを活かし、今度は脚を振り回すが、横に転がりながら、今度は頭をハンドガンで撃った。剥き出しの脳に命中した途端呻きだし、頭を抱えて暴れ出す。先程とは違うスピード。緩慢さが無くなった。
「リミッターだったの?――ちっ!!」
暴れ回るそれの鱗にかすり、頬から血が垂れる。悪態をついて、サーシャはそれにグレネードをぶっ放した。爆発のダメージは先程より通り、苦しみ始めてから、その悪魔も爆発した。
爆風で物が吹き飛んだ。サーシャが射撃の的を回避してからその部屋の出口に素早く向かう。今の爆発の衝撃で、建物の明かりが一層明るくなった。ライトをしまってから、階段を降り始める。
「初めての室内戦にしては、よくやった方よね」
かすり傷だけで済んだのは、ルーキーとしては素晴らしい結果だろう。自分で自分を褒めるサーシャだが、まだ気は抜けない。
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少しして、創龍から通信が入った。腰に引っ掛けたレシーバーを取り、彼と連絡を取る。
「どうしましたか?」
『爆発音が聞こえたから安否確認だ。それと……。南棟の地下に、北棟の規模ほどじゃねェけど、化学研究所があンだよ。軍部に回さねェ為にも、データ消去をしておきたくてな。一人でいけるか?』
「了解です。その任務、今から遂行します」
軍部に知られれば、悪用される可能性が出て来る。それに、悪魔の情報を外に知らせないのも、この事件の関連者である自分と創龍に課された義務であるだろう。
散々創龍に頼り切りであったのだ。これも一人前になるためのイニシエーションである。サーシャはそう割り切り、足早に地下に向かう。
途中のサヴェージは最早敵ではない。流石に、先程の中級悪魔には手こずるかもしれないが。しかし、死なない自信は大いにあった。理由ならある。先程も生き延びた。悪魔と対峙して勝ち続けているのだ。
更なる試練はどんとこい。苦労は将来への道になる。ポジティブに考えられるのが、今のサーシャの強みであった。
「ミッション、スタートします」