Devil May Cry -Russian Roulette- 作:パン粉
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2階に着いたサーシャは、この階にある南棟の武器庫でプラスティック爆弾を入手した。これでドアの破壊も出来るし、室内を荒らすことだって出来る。南棟の、研究所のデータが入ったサーバを、創龍のナビゲートで探し出して、それにC4を設置し、少し離れてから爆発させた。
照明が一旦落ちて、非常灯に切り替わる。それと同時に、甲高く鳴り響くサイレン。天井から、地面から、あらゆる所から、この事件が起こってから初めに出会った、人間と悪魔の融合体――デーモン・トルーパーが現れ、一斉に射撃を行ってきた。
転がって銃撃を避けながら、中央棟で調達した閃光手榴弾を投げる。まばゆいフラッシュで相手を怯ませた隙に、BIZONとAKの掃射で敵を撃ち殺した。
隙を見計らい、出口に向かう。ドアとその周りにC4をくっつけて、ドアノブにグレネード・トラップを仕掛け、部屋の外に出て、地下に向かった。
デーモン・トルーパー達がドアを蹴破った瞬間に、強烈な爆音が鳴り響いた。ドアが吹っ飛び、死体や血が溢れる。心にほのかな痛みを感じながらも、サーシャは振り切って地下に向かった。
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「ここね……」
照明があれども、地下は薄暗く、不気味な雰囲気が漂っていた。化学研究所と思しき所に、"立入禁止"と記されたプレートがあり、それを気に留めず、サーシャは前に進んでいく。
網膜パターン認証システムは、上のサーバーを壊したおかげで動作はしていない。自動ドアが開き、部屋に脚を踏み込むと、沢山の培養カプセルと、先程戦った魚類の悪魔など、無数の悪魔がいた。
「人工的に作った悪魔なの?」
気になりながら、サーシャは奥に進んでいく。ずらりと並べられた、培養カプセルの管理端末。これはどうやら、中央のターミナルサーバと独立したものらしい。
まだこの研究所には部屋がありそうだ。ある1つの端末から地図を呼び出して確認すると、管理ターミナルサーバの所在がわかった。その端末を乗せていた机の引き出しをあけると、この研究所のマスターキーとデータカードを手に入れた。
カプセルの中を極力覗かずに、サーシャは奥のデータルームに向かう。部屋を繋ぐドアを開けると、ロッカールームに出た。そこを物色すれば、対悪魔用の40S&W特殊弾を見つけた。
「どうやってこんなモノを……」
とても優位に戦える弾丸には変わりはない。
それの箱をサイドパックに入れ、また順にロッカーを漁る。リーチが長い近接武器が1つくらい欲しかったが、その願いは儚く散り、サーシャはそのまま通り抜けてデータルームに向かうことにした。
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データルームのサーバに着くと、サーシャはそのサーバにアクセスし、培養液に浸かっている悪魔達を殺そうとした。デスクの上に置いてあるマニュアルを見ながら操作をし、カプセルの中の悪魔の息の根を全て止める。パスワードすら書いてあるマニュアルを馬鹿正直に信用したのが良かったのかも知れない。
ついでに、と、南棟のサーバのデータを全て消去する。パスワードは先程とは違うが、それならそれで、壊してしまえば良い。C4を設置して発破してしまおうと考えたサーシャは、早速行動に移した。
爆破用のコントローラーを握り、離れた所で爆発させる。ベコリという鈍い音がして、サーバの基盤が転がった。
「ハードディスクは壊れましたかね?」
記憶媒体の破壊を確かめに行く。念の為に、ハンドガンでも壊しておき、データルームから培養カプセル室に戻った。カプセルは血すらついていなく、何の音も身動きもせずに、息絶えた悪魔達が陳列されていた。よく見れば、兵士と悪魔が一体化したり、虫と悪魔とを掛け合わせたような、グロテスクなものがあった。
まさか襲ってこないよな、と心配になったサーシャ。だが、その心配は現実となった。
「……ほう。これほどの悪魔を作れるのね、人間は」
出口を塞ぐように、緑色の女体をし、赤い薔薇の花びらを思わせる髪をした、恐らくは悪魔。それが、サーシャを見た時に、ゆっくりと彼女に近づいて、彼女の顎に指で触れてきた。
うふふ、と妖艶に笑むその悪魔。様々な銃器と、美しいブロンドの髪をしたサーシャに、うっとりと見とれていた。
「この子達を作ったのは貴女かしら?全員死んでるようだけど」
「私が殺しました。これをほかの人間に知られれば、この世界は悪魔で溢れかえってしまいます。他の生き物が住めなくなってしまう」
「若いのに、大した度胸と魂だわ。益々私のモノにしたくなっちゃう」
サーシャに興味を示したどころか、好感を抱いている。目の前の悪魔に臆していないが、美しいと感じたサーシャは、どうかこのまま行かせるか、力になってくれるか、のどちらかを望んでいた。
「ねえ……。ゲームをしない?アタシと貴女で、派手な遊びをね」
「……私が勝ったら、力を貸していただけますか」
「勝つ気でいるのね。いいわ、その熱い魂。更に惚れちゃう……」
サーシャを心底気に入ったようだ。だが、"ゲーム"はやるようである。その悪魔は、サーシャから一旦離れて、茨を生み出し、ドアを全て封鎖した後、サーシャと向き直った。
「いいわよ。この薔薇の女王、アリアが相手をするわ。イっちゃうくらい、派手なゲームをしましょう」
しなやかな動きで腕を振り、サーシャに向けた。その途端、茨の蔦が素早くサーシャに伸びてきた。
サヴェージとは較べられない程の、恐ろしいスピード。しかし、サーシャはそれを横にスライドしてかわした。
「やるしかない……なら、勝たなきゃ!」
AKの銃口をアリアに向ける。上級悪魔との戦いに、サーシャは何故かワクワクしていた。