「危なっ!!」
「何やっているの、反撃しないと勝てないわ」
華仙の打撃がかすった
「っ!!」
相手は鬼、身体能力最強の妖怪だ
しかし、以前とは違う
「それにしても、前より動きが良くなったわね」
記憶の復活による戦闘経験だ
3000回も生きたなら、その中に殴りあった記憶くらいある。経験により、ある程度なら勘が残っている
「ありがとよ!!、……はぁっ!!」
華仙の右の包帯腕による打撃を受け流し、回し蹴りを叩き込む
「なかなかやるわね」
しっかり左腕で防がれた
「今度こそ決めます!!」
◇ ◇ ◇
「早苗、調子はどうだ?」
私は何も出来なかった
あの異変でも、私はただの足止めだった
「まだまだです。やはり、霊夢さんにかけられた呪いが強すぎまして……」
やっぱりここでも、私は何も出来ない
「そっか…ありがとう……」
「そんな暗い顔して、どうしましたか?」
霊夢にはいつも負けていた。しかし、そのうち勝てると思って努力を尽くした
「いや、何でもない」
春雪異変や永夜異変など、霊夢に何度も助けられた
「「……」」
あの日、クロノが来た次の日に私は大した理由もなく勝負を挑んだ
結果は惨敗、相性差によるものだ
そこでやっと気付いた
私は霊夢には勝てない、私は何も出来ない
霊夢は悪い相性の中、あいつの魔力が枯渇するまで戦い、勝った
しかし、私は開始からマスタースパークを放ったが、防がれた上に防戦一方だった
あいつは相手が武器や身体能力をメインに戦う二流以上かが分かる
私は能力や魔法にしか頼っていない三流だ
霊夢は両方を駆使する一流だ
いくら努力や研究を続けても、その差は埋まらない
「なあ、私も参加していいか?」
しかし、この方法なら簡単だ
「「……」」
無言の中、二人が頷き……
「「もちろん!!」」
答えを返してくれた
◇ ◇ ◇
「そろそろ終わる?」
「「
答えが食い違った
「じゃあ、少し休みましょうか」
「じゃあそれで…」
とりあえず疲れた
桜が舞った
「そういえば、もう春だな」
「そうですね」
確かにそうだ
「そういえば最近、何か違和感がないか?」
「違和感?」
違和感って何?怖い……
「何か、異変前の…何と言うか……あの、あれだ………(語彙力)」
おいおい
「あれでしょ、将棋盤で囲碁をやっているような感じ」
あ、それは違和感しか感じないわ
「また異変が来るのかもしれません、注意しましょう」
「その通りだな」
何で、魔理沙はそんなに楽しそうなのだろうか
最強の仲間である霊夢が(実質)負けてしまい、その上で異変が起こる
僕は
魔理沙には何か目標がないのだろうか
いや、魔理沙は霊夢がいない
「それでは、そろそろ再開しましょうか!!」
「「
「後書きだ…あれ、アリカは?」
「誰そいつ」
「あっ、鬼龍(こいつが来るならアリカも帰るか)」
「よっ!」
「何気に《!》が単体で使われたこと、初めてだな」
「確かに」
「っで、お前は何しに来た?入場料取るぞ」
「取る意味ある?」
「作者の世界で言う《慰謝料》だ」
「えっ、ひどくね?」
「《慰謝料》には《けじめを付ける》と言う意味があるそうだ。知らんけど」
「責任放棄の最強の言葉デター」
「俺は帰る、じゃあな」
「そっか、じゃあ」
(そういう所だぞ、お前の嫌いな所)