東方幻想無限連鎖   作:にけ・リューノ

36 / 44
「前回さらっと俺の個人情報漏らされていた件について」


狂乱

「俺の家族達は全員、守屋神社を信仰しているんだ」

 

 達?あっ、家庭を築かれているのでしょうか

 

「何か異常でしたか?」

「いや、全く。だがな、俺は龍神様を信仰しているんだよ」

 

 ああ!人里の中心にある像の事ですか!!

 

「信仰対象が違う訳ですね」

「まぁ、そのせいで普段から稼いでいる俺だけ妻にも、息子にも外されている」

 

 なるほど…

 

「それだけで普通死にに行きます?」

「はっはっは!笑える。それだけなら別に別れるだけだ。相手が狂信してなければな!」

 

 本当に元気ですねこの人

 

「その『外されている』というのは単なる『仲間外れ』ではなく、暴力的な物でしょうか?」

「察しがいいな、大丈夫だ金は全て老人用の募金に入れて借金だけ大量に残してきたから」

 

 先ほど言っていた覚悟ですね。もう後戻りするつもりはないようです

 

「ついでに遺書は?」

「怨みと呪いの呪文で満たしておいた」

 

 ……なんと言うか、逆にすごいですね

 

「ここが霧の湖か…初めて見たな」

「私もめったに見ません(毎日見てる。よって嘘)」

 

 ……あれっ?何で私、止めてないのだろう?(・・・・)

 

「ここらは妖精がたくさんいます、急ぎましょう」

「ひえーこえーな」

 

 何で私は『急げ』と?

 どちらにしても、この人は死ぬのに(・・)

 

「それにしても、守屋神社に向かうのは何故ですか?」

「嫌がらせに決まってるだろ、『妖怪に襲われている人間を助けない神様だ』って」

 

 なるほど、ロープウェイに小細工でも仕掛けると事故死にも見えますしね

 そろそろ着きそうですね。空に烏天狗が見えます

 

「よっと、そういえば嬢ちゃん、こんなに道が悪いのによく疲れないな」

「小さな石を踏めば進みやすいですよ」

 

 こんな所、山育ちの私なら余裕ですよ()

 

「すみません、これ以上は私も怖いのでお別れですね」

「あぁ、ここまでありがとうな。嬢ちゃんも気を付けろよ」

「はい!当然ですよ()

「……」

 

 あれっ、何で無言に?

 

「どうかしましたか?」

「……いや、気のせいかも知れないが、目が急になんと言うか…目が死んだりしている?んだ」

 

 そう言って山を登り始めました

 私も紅魔館に帰ります

 

「どうして……」

 

 どうして、あの人は追い詰められたのでしょうか

 どうして、私は説得しなかったのでしょうか

 霊夢さんなら、魔理沙さんなら、クロノさんなら力強い言葉で止めていた

 お嬢様なら、メイド長なら、優しく説得していた

 どうして…どうして♪

 

「フフフッ♪アハハハハハハハハハハハ♪」

 

 もうあの人はいない。私が♪弱い私が殺した♪

 弱い私が♪

 死んじゃった♪強くならないと♪

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ♪」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。