言い訳をするなら、本誌でかっちゃんが……
はい、以上です。
てか、最近ヒロアカ盛り上がり過ぎて困るんだけど。
因みにですが一応この作品は死穢八斎會編か文化祭編で終わるつもりです。エタらなければですが……、うん、頑張る。
中学生活最後の時期。
俺と峰田は女子達に囲まれて、キャッキャウフフな展開が………。
来なかった。
いや、消えていったのが正しい。
最初の内は雄英合格でお近付きになろうとしてきた人が多かった。だがしかし、元々陰キャラっぽく授業中も比較的に真面目に取り組み、体育祭やら文化祭やらと目立たずに過ごしてきた俺たち2人。
雄英に受かるためと色々と頑張って来たから故の弊害。
一言で言えば俺たちは『イケてない』部類の人間だ。
そんな陰キャがリア充達のウェイウェイノリについていけるか?
答えは否だ。しかし、それだけならばまだ良かった。本当に悪かったのは元凶である雄英合格という肩書きだった。
数日前までクラスの空気と同化していた陰キャが雄英を合格し、天狗のように鼻を伸ばしている。それを女子はチヤホヤしてノリも独特で面白くない万人受けしない。
ここまでいえば分かるだろうか?
俺たち二人のキャッキャウフフな時間は泡沫の如く消えていった。
ーーーーー
暗黒の中学時代を経て今日から高校生となる。
と言っても新鮮味はかなり少ない。それもこれもパイセンという近くで雄英の制服を着ている人がいるからであって、ある意味近所の高校? のような感覚がある。
といっても雄英まで電車を乗らなければいけないので近いとは言えないが…。
雄英指定のブレザーを着て家を出る。
そうすれば目の前にいたのはあら不思議、峰田くんではなくパイセンだった。それも春にはいってそろそろ防寒具を手放す温度になってきているというのに、マフラーを巻いたパイセンがだ。
「……なんで居んの?」
「私が先輩だからだよー、やっぱり初めは迷っちゃうと思うし」
「ここにいた蓮コラは?」
「なんかねー、先行っちゃったよ! なんだか凄い顔してたけど走っていっちゃった!」
ここにはいない峰田にそっと手を合し合掌する。
ビームによる恐怖ゆえに逃げ出したか、邪魔と足蹴りにされたか、俺とパイセンと登校するのが嫌で逃げたか。
……全部だよなー。
雄英入学初日からそんなことになるなんて、なんとも不憫な峰田だ。
こうすると中学に入った時のことを思い出す。
その時もこうやってパイセンに手を引かれた記憶があり、どこかその事と今目の前にある映像がやけにダブる。
知らぬ内にパイセンは少しだけ背も伸びて、大人の雰囲気を身に纏うようになったんだと実感させられる。
「楽しい一年になるといいな」
「…? どうしたの剣心くん、らしくないよ?」
「いや……まぁ、そうだな。浮かれてるんだろうな」
「…変なのー」
何処か言い表せのない言葉が喉元まで出てきたのだが、それを言葉にすることはできなかった。本当にでかかった言葉を呼吸をすることで留めて、パイセンの方へと向き直る。
もうパイセンと過ごせる高校生活は1年もない。
嫌だ嫌だと駄々をこねて、理由を探して、そして喚いて。
そんなことをしてまで色んなことをしたが、結局俺はパイセンの隣にいる。
解を出そうとしたこともある。
その言葉をだして楽になろうとしたこともある。
……でも、結局それをすることは無かった。
それをしてしまえば手に入るということもわかる、それがとても素晴らしいことだということも。
喉元にあった違和感は前よりも大きくなり、少し飲み込むのに手間取った。
「ああ、大丈夫。華のハイスクールライフだ」
空元気でも、少しは役に立つものだとしみじみ思う。
ーーーーー
華の………なんだっけか?
入学式も、ガイダンスも全部すっ飛ばして個性把握テスト。
それはもうビビった、爆破でボールをぶっ飛ばしたりする奴はうるさかったし、足からバイクの排気管みたいなのがついてるやつはメガネだったし、学校で原付乗り回す巨乳も巨乳だったし、反復横跳びで残像つくるキモイのもいたし、指折ってまでボール投げするキチガイもいたし。
ハイスクールライフとは? (検索
ともあれ高校生活とは義務教育では無いということを実感させられた。まさか高校入学初日で退学とか……マジで洒落にならん。
わざわざエリート校に行ったのに、これじゃあ中卒って頑張った意味…。
「峰田良かったな、除籍じゃなくて」
「…うるせー、お前もそんなに順位高くなかっただろ!」
帰り道、俺たち二人はマックシェイクを飲みながら帰っている。
今までマックシェイクを飲むのは勉強中か夏場の暑い時期だったことから、こうやって外で歩きながら飲むのは意外と少ない。
初日だから当たり前といえば当たり前だが、高校では初である。
「オイラが16位、んで鞘無が13位。オイラ達って井の中の蛙だったんだな」
「違うよ、人間だよ」
「そんなボケ求めてねーよ」
今日実施された個性把握テストはそんなにいい結果にはならなかった。
峰田の個性は拘束向きのものであり、大記録を打ち立てられたのは1つのみ。それ以外は基礎スペックの高い身体能力で乗り切りドンケツを避けられたが、半分よりも下。
同様に俺も基本的な体の動かしに個性をつかって瞬間的に向上させることはできるが、個性把握テストの項目がどうも合わなかったので短距離走でしか輝けなかった。ボール投げはカタパルトみたいな感じで投げたが、爆破くんや指折りくんにはかなう訳もなく。無限に叩きのめされた。
全体的に応用の効く、学年首席様の爆破の個性はやばく。1番やばかったのは推薦入学のなんでも作りだすやつ。
「トップはやばかったな」
「ああ、あれはやばかった」
どこがとは言わない。
そんなこと言わずとも、理解し合える関係こそベストフレンド。持久走は揺れる八百万の後ろを走って後ろから見える規格外のブツを見納めようとしていたのだが。まさか原付を取り出した時は目を点にしたのは言うまでもないだろう。
あれは素晴らしいものだった。パイセンのものよりも重量が凄い。
あと威圧も凄かった。
「オイラ決めた、絶対ヤオヨロッパイを揉む」
「……そか、なら俺はヤオヨロッパイをズムズムイヤーンする」
「なんだそれ?」
わかんないよなー。
でもアイツの個性ならビームっぽいの出せそうだし。
ーーーーー
あっという間とはこのことだろう。
気付けば高校生というのは早々と経過していき、引いてしまうほどの時間の流れを感じてしまう。というか感じる前に過ぎている。
やばいな、俺じゃなきゃとか言ってる暇ねぇわ。
それでもって早いことに戦闘訓練らしい。
…………………え?
ついこの間に入学式じゃなかったのかって?
個性把握テストもほとんど話してないだろって?
………時の流れは残酷なのです。
時の流れは残酷なのです(大事なことなので2度言った)
いや、割とマジで高校生ってあっという間だわ。
気づいたらもうヒーロー基礎学で戦闘訓練とか、いや早すぎん?
変に意識するよりはいいかもしれませんけど、流石に早すぎると思うんですが。
え? それを確認するために戦闘訓練?
さすが雄英! 隙がない! (便乗
残念ながら腐れ縁続かず峰田ではなく。
「…えーと、よろしくね! 鞘無!!」
見るからに目に悪い色彩を放つ元気系少女が目の前にいた。
いや、ホントにチカチカするんで近距離をウロウロしないでください。
「よろしく…えっと、足ツボさん」
「あ! し! ど!」
……やばい、峰田で遊びすぎて名前をシンプルに間違う癖が着いてしまった。確かに名前で呼ぶのは峰田と………。
………いや、居ないな。
…………………うん、居ないわ。
峰田以外に俺が名前で呼ぶやつ居ないわ。
パイセンはあだ名みたいだし、メンヘラサイコパスはメンヘラサイコパスだし。
あ、あとは佐藤と田中と山田と坂上田村麻呂くらいか。
「あはは、ごめんねラシド」
「そんなハーモニー奏でないで! 芦戸だって!」
「よし、真面目な話で作戦どうする!」
「人選ミスだーー!!」
ーー
初戦からキチガイが腕折ってキチガイ増してた。
草生えないわ……えぐい、指きて腕きて、なに? つぎは上半身いっちゃう? 腰? やっばやべぇわ、さすがにドン引き。
ーー
………。
峰田凍ってる、ざまぁwwww!!
イケメン死すべしとか言ってたけど、瞬殺されてやがる。
アホ丸出しすぎて草。
ーー
……なんか初戦と轟んたまんこんどーむ、の戦いがインパクト強すぎて目立たなくて可哀想。
ともあれ呼ばれてとび出ておいでませ。
「ドロドロ粘液ぶっかけて!!」
「スパッとパパっとヤルミナティ(棒」
「「チーム! ドロすぱ参上!! (棒」」
…………はい、俺です。
弁明させてください。
名前呼ぶのは無理と判断した芦戸がヒーロー名で呼び合おう! と提案してきた。しかし2人とも決まってるわけはなく、通称「ドロ」通称「スパ」で呼び合うことになった。
「ちょっとスパ! ヤルミナティって何!? 打ち合わせと違うんだけど!」
「ごめん、俺結構メンタル弱いからふざけないと心がつらたん」
「ぶーぶー!」
ぶーぶーって言葉に出して駄々こねてる人初めて見た。
なにこれ可愛い。
自分たちの出来ることをザックり説明したところ、「ドロドロの溶解液みたいなの出せる! 強度は自由!」「大抵の物は切れる、でも人はヒーロー的にNGだから鈍器で頭かち割りが限度」
何だこの殺傷能力を固めたチームは。
下手すりゃ死ぬぞ。
フレンドリーファイア的な意味で。
あ、ちなみにヴィランチームで対戦相手は障子と八百万です。
「あ、始まったみたいだけど。スパどうする?」
「待ちだろ、障子はパワータイプでもあるけど耳とか作って感知もできるから居場所はバレる。八百万も個性把握テストんとき見た感じだと何でも作れるからはっきり言ってチート。どの道バレるんだから単騎でやり合うより、連携の隙を狙った方が楽」
「え! 意外と知能犯なの!? てか名前呼べてるじゃん!!」
「………てへぺろ」
「…うわ」
会って間もないのにすんごい目で見られた。
帰ったら日記に記載しておこう。
「ドロ、お前の個性って溶かすができるなら滑らすとかも出来んの?」
「できるよ! こう滑らせて波乗り! みたいな感じにできる」
「へぇ、ならさ──」
ーーーーー
私と障子さんは障子さんの索敵の元2人で行動しています。
障子さんの索敵によれば核は最上階に配置されているのだと。
このビルは12階建てのビルで、エレベーターは潜入のために使えません。なので私たちは階段で昇っているのですが。
「すみません、障子さん」
運動を疎かにしているわけではありませんが。
私の個性故に個性把握テストでも激しい運動では創造に頼ってしまうことが多いです。それ故に体1つで動き回る障子さんとは違って12階立てのビルを一気に駆け上がることは出来ませんでした。
「いや、時間はまだある。万全になったら言ってくれ」
「すいません」
幸いにも障子さんが感知系だったことが幸いで、もし場所が分かってなければ隅から隅まで探し回らなければ行けませんでした。
「もう大丈夫ですわ! お待たせしました」
「ああ、気にする──」
体力が回復したことを知らせようとすると、突如爆裂したような音が近くでしました。
これは……クラッカー?
またはそれに近い音がしましたが、それほど気にする程のことでは…。
音?
「障子さ──」
障子さんは腕から生やした耳を一斉に仕舞って、目による探知に切り替えていました。私程度の聴覚ならば少し驚く程度の音でしたが、周りに気を配っていた障子さんはその数倍の音量を受けたのでしょう。
手で静止するように大丈夫だ、というサインをしたと同時に辺りが真っ白になって目を開くことが出来ませんでした。
これは閃光弾?
耳を塞ぎ、目を閉じ。
何も見えないし耳がまだキーンと言っていてよく聞こえない。
しかし次に私を襲ったのはヌメっとした粘液のようなもの、敵の攻撃?
そう思いやっとの思いで目を開くと。
「嘘─! 障子さん!!」
目を覚ませば、階段から落下して気絶している障子さん。そして蹴破られたであろう窓の破片が飛び散っているだけという光景だった。
『障子少年気絶によりリタイアだ』
私は数秒何が起こったのか分からずその場で立ち尽くした。
ーーーーー
「……すご! 何やったのスパ!」
「足音殺して近付きリレーのピストルがあったから近くで発砲、そんでサポートアイテムで閃光玉があるから投げた。そんであし……ドロに出してもらった体液を2人にバケツでぶっかけて、見るからにタイマンしたら勝てなさそうな障子を階段から突き落とし、階段からジャンプして障子の鳩尾に新体操選手並の技で着地。八百万にバレないウチに窓を破って帰ってきた」
壁を登る時は完全に立体機動みたいになってた。
アフレコでエレンが超大型巨人と「よう! 久しぶりー」って言った時みたいな感じだった。テンション上がるわ。
「スゴすぎ!! てか何で閃光玉をサポートアイテムにしてんの?」
「は? ペイント玉と閃光玉と音爆弾は必須アイテムだぞ?」
「それゲームの話!!」
「お、分かるのか」
まさかのモンハン談義についてこれるとは。
エリート校だからサブカルの1つも通じんと思っていたが、これは嬉しい誤算。
じゃなかった、いま訓練中だった。
「因みにシリーズで最高だと思うのは?」
「えっと、4?」
「君とは友達になれません、さようなら」
せめて3rdだろ。
それで最高傑作は2ndG。異論は認めない。
4? 操虫棍とかまじ意味不。
3dsの時点で察しだし、難易度低すぎて最終ボスまで1週間で到達したわ!
それに比べて……………(ド偏見
「それより今は訓練だよスパ!」
「うるせぇブス」
「酷い! 女の敵!!」
何がスパだよモンハンのシリーズ論議を初めて食い違ったら戦争ってのが相場なんだよ。
は? 2nd?
アカムの弓が強すぎてゲームバランスぶっ壊れたやつだろ? ワロスワロス。
ドロと言い合ってたら巨乳……じゃなかった、ゆさゆさ過ぎて目がいってしまった。失敬。
爆乳がやってきた………。
……あれ? まあいいわ。
「障子さんの仇!」
いや、それ死んだ時に言うやつ。
八百万が鉄パイプみたいなのを作り出して殴りかかってきた。
まさか、その構えは天然理心流!?
ではなく、普通にチンピラ剣術でした。
……ていうか、その下半身に不安定な体勢で突っ込んできたら…。
「──ッぶっ!」
ドロのツルツル床のせいで転けちゃった。
かなり痛そう。鉄パイプを両手で持って、普通に顔面から転けた。
手で防ぐとか出来なくて普通に顔面から。
「だ、大丈夫か八百万。歯とか折れてない? お、おい芦戸、お前が滑りやすくするから」
「え! 私! でもコケるほどじゃないと思うんだけど」
「ばっかお前、八百万さんに聞こえちゃうだろ。ここはコケるはずのない床とかいうなよ、コケてる相手にダメージ食らわすとか、鬼畜かお前!」
実の所、障子が脱落するきっかけとなったドロドロの粘液をかけられた時のが八百万の靴にも着いてあり、その粘液と床のサラサラの粘液が上手い具合に絡み合ってコケたのだが、そんなこと思いつく訳もなく鞘無は芦戸に責任を丸投げした。
「あーあ、学校始まってから女子に恥かかせた! お前あれだぞ! 女子って閉鎖空間で頑張んないといけないんだぞ! お前八百万が女王になったら召使い決定だな!」
「ちょっ! 訓練なんだから仕方ないじゃない!」
「だからだろ! 訓練なのに普通の床と変わらないようなとこで転けちゃった八百万さんだぞ!」
二人の会話は八百万の耳にはちゃんと入っており、立ち上がるか本気で悩んだ。八百万は人生で初めて辱めを受けている。
幸いなことにクラスメイトにはただ転けただけとは思われてなく、何かしらの罠があったと思っているようだが、唯一そこだけが救いである。
そう、クラスメイトから見れば私はヒーロー。
ここで泣き叫んではヒーロー候補生の名折れ。
八百万、立ち上がる。
「うわ、立ち上がった。メンタル図太過ぎだろ」
八百万、ちょっと涙目になる。
「ちょっと! スパ、そんな言い方ないでしょ!」
「うるせぇブス」
「酷い!」
八百万は2人に向かって鉄パイプを振りかぶり、特に鞘無に向かって強めに振る。
と見せ掛け、閃光玉をすれ違いざまに落とす。
「うわ、それは芸がないわ」
落ちそうになった閃光玉を鞘無はサッカーのように蹴って、八百万の頭に当てる。
「汚ぇ花火だ」
八百万の頭が光った。
光が止むと八百万は倒れていた。
「おい、芦戸」
「ちょっと、こんな時だけ名前呼ばないでよ」
「いや、それは……なぁ」
「……ぐすっ………ぐ……っす、……ぐッ」
八百万がガチ泣きしている。
演技とかでは無い、ガチのガチだ。
モニター越しなのに、クラスメイトが俺の事を睨んでいるのがわかる。カメラ壊そうかな。
最初は何も無いところに転けて立ち上がろうとした所を言葉という鞭で滅多打ち、半泣きになった。
そこから立ち上がり核の確保の作戦をするが、見事に見破られて閃光弾を後頭部にぶつけられ再び転倒。
………うん、ごめん。
「……あ、あの八百万さん…大丈夫で…しょうかでございますか?」
最大限の敬語のつもりだが八百万は泣き止まない。
未だかつて居ただろうか? 出会ってまもない級友に個性を使ってないと言えど訓練で泣かせた生徒など。
「いや、ホントに悪いと思ってるんだけど…ほら、俺ら今はヴィランだし……ほら、ね?」
「わがって…いまず、わがっでいますが、ぐやしくで」
ボロ泣きのギャン泣きである。
本当にごめん。
女の子相手にやり…………。
いや、変な奴らが脳裏に過ぎったけど。
うん、普通の女の子相手にはやりすぎた!
『タイムアップ』
オールマイト先生からのタイムアップは些か早かった気もするが。
いや、本当にもうごめんね。