SSSのちょっとした日常
【4月12日 授業開始】
晶「おはよう。」
日向「おっす、晶」
音無「ああ、おはよう。」
ゆり「あら、遅かったわね。」
晶「誰の所為だと思ってんだ…」
ゆり「誰の所為かしらね?」
晶「お前だよ、お前!」
音無「何してきたんだ?」
晶「学院長にあの部屋の使用許可を取ってきたんだよ…」
─────────
晶「失礼します。」
学院長「あらら、晶君じゃない。私に何か用?」
晶「ああ、はい。ちょっと…」
この学院長、実年齢40近くなのにまるで二十歳ぐらいの美貌を持ち、見ての通りかなりお調子者の女性である。
晶「旧館にある寮なんですが、使わせて頂きたいのですが…」
学院長「うん、OKOK。」
晶「……は?」
晶は一瞬自分の耳を疑った。
今、この人OKって言ったよな?
学院長「ついでにあの館にある部屋、全部使っちゃっていいから。」
晶「え…あ、あの…」
学院長「ん?どうかした?」
晶「いいんですか?こんなあさっり決めても…」
俺の当然の疑問にこの学院長は…
学院長「あはははははは!!」
大笑いされました。
学院長「大丈夫、大丈夫!長年、使いどころがなくて半ば物置と化していた部屋の使い道が出来た
んだから、私達にしてみれば願ったり叶ったりな訳よ!」
晶「はあ…そういうことなら存分に使わせて頂きます。」
こう、あっさり承認されてしまうと、色々覚悟していた自分自身がバカみたいだ。
学院長「な~に?もしかして晶君って心配性?」
晶「違います!!」
─────────
晶「……と、いうことがあった訳だよ…」
音無「確かに、こんなあっさり決まると拍子抜けだな。」
ゆり「そうでもないわ。」
音無「どういうことだ、ゆり。」
姫野「この学校は生徒の行動を縛る校則がほとんどからだよ。」
ゆり「そ。だから、学校内で何をしても構わない。
ただし、それで何が起こっても、私達は知りません、って事よ。」
日向「要するに、自由の場を与えてるんだから、後は自分達でどうにかしろ、っつう事だよな。」
ゆり「そういう事。何が起こっても自分達の力でどうにかしろ。
良くも悪くも、個人の責任力を鍛える事に繋がる。はっ!ヘドが出るわね!」
そんなことを言い合っていると。
担任「は~い、皆さん。席に着いてください。」
どうやら、入学式に合った担任(と思われる)の男性教師がきたようだ。
ガラッ…
全員『……誰?』
え~と、目の前の状況を簡潔に表しますと…
女性です。綺麗です。胸大きいです。でも小さいです。
まあ、とりあえず言いたい事は一つ。
何故、女性?
担任?「今日からこのクラスを担当する美杉 花菜です~。どうぞ、よろしく~。」
全員『はぁ~いっ!?』
日向「いやいやいや!?んじゃ、入学式の日にクラスに来たあの男の人は一体誰なんだよ!?」
美杉「あれ?おかしいなぁ…一年生の担任に男性はいなかったはずだけど…。」
全員『ホントに何者!?』
美杉「そんなことより皆さ~ん、早く席に着いてくださ~い。HR始めますよ~。」
全員『いやいやいや!?そんな軽く流していいことじゃないだろ!!』
─────────その頃……
用務員「ハックシュン!」
理事長「あれ、風邪ですか?」
用務員「いや、なんか寒気がしまして……」
ともあれ1年A組、始動開始♪
────────────
【4月29日 朝礼前】
日向「皆聞いたか?」
岩沢「何をだ?」めんどくさい
日向「ふっふっふ…まだ知らないようだな。聞いて驚くがいい!!なんとぉ!!」自信あり
岩沢「……」くだらない
ひさ子「……」くだらない
大山「……(ドキドキ)」興味あり
晶「最初の授業何だっけ?」無視
音無「英語だっけ?」無視
立華「数学よ。」興味なし
姫野「小テストあるから復習しといたほうがいいよ?」同じく興味なし
音無「マジ!?」既に忘れてる
晶「マジ。」ほったらかし
日向「聞いてくれよう!!」忘却の彼方
晶「分かったから泣くな。」とりあえず反応
藤巻「それで結局何を言おうとしたんだ?」とりあえず相槌
ゆり「どうせ、またしょうもない事でしょ。」アホ
日向「今日、購買で焼きそばパンが50円らしいんだよ!!」衝撃
全員『な、なんだとっ!?』焼きそばパンの安さとバカの情報の良さに対する驚き
岩沢「でもどうせ買えないだろ、その安さだと。」諦め
大山「ははは……そうだよね…」同じく諦め
姫野「購買部の人気商品だからね~」買ったことがないため実感が湧かない
遊佐「競争率も高いですからね。」お弁当なので興味なし
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………
TK「…っ!?」身震い
晶・音 『50円…』闘争本能
岩沢「───って晶と音無がっ!?」警戒本能
松下「燃えている!?」やる気
大山「め、珍しい……」ちょっと驚き
椎名「……手に入れる!」競争本能
全員『椎名さんがあさはかなりと違う言葉をっ!?』奇跡の発言
椎名「あさはか…なり…」うっかり
─────────
【時間経過―――昼休み】
美杉「それじゃあ、今日の授業はここまで~。起立~」
全員『有難う御座いました!!』
日向「んあーーーーー………」
美杉「気をつけ~」
ガタッ←椅子を立つ音 ガラッ←窓を開ける音
岩沢「ん?」
ひさ子「どうした?」
立華「………?」
姫野「……?」
美杉「礼~」
バッ…←晶と音無が飛び降りる音
ひさ子「なっ!!?」
岩沢「飛んだーーーーー!!!」
姫野「長谷川くんっ!?」
立華「結弦っ!!?」
ひさ子「ここ二階だぞ!?」
トッ!…ダダダダダダダダダダダダ………←無事着地し猛スピードで走り去る音
姫野「よ…良かった…」
遊佐「まさか飛び降りるとは…」
日向「しまった、出遅れたっーーーーーーーーーーーっ!?負ける!!!!」
高松「いつから勝負に!?」
日向「だが、負けん!!」
遊佐「今更、追いつけないと思いますが。」
日向「ふっ…舐めるな!!」
女生A「何を……」
カラカラカラ……ブチッ!!←カーテンを手繰り寄せ、留め金を引きちぎった音
日向「飛ぶぜーーーーーーーーーーーーー!!!!!」バッ!
全員『えぇーーーーーーー!?』
大山「ホントに飛んでっちゃた…」
立華「人って、カーテンで飛べるのね。」
大山「いや普通は無理だから!!そもそも、誰もやらないから!!」
ゆり「着地ミスしたら笑えたのにね…」
男生A「重傷だぞ…」
ひさ子「なぁ、これあいつの財布じゃないか?」
高松「確かに、これは彼の財布ですね。」
ゆり「全く…しょうがないわね…奏ちゃん!!」
立華「……?」
男性B「この展開、まずい気が……」
全員『あっ……』
立華「………」
ヒュシッ!←立華が財布を窓から投げた音 ゴッ!!←日向の頭に超速で財布が命中した音
日向「ガッ!!………」ドサッ
全員『やらかした!!』
関根「おお…ジャストミート!」
入江「え?あ?ええっ!?日向先輩が倒れてます!!!」
女生A「あ、お二人さん来てたんだ。」
入江「あ、はい!!お邪魔しています……って、そんなことより日向先輩の心配を―――――」
日向「ひ、酷いじゃないか、奏ちゃん……」
全員『怖ぁーーーーーーー!!』
女生B「ま、窓から戻ってきた…」
立華「ちゃんと教室のドアから戻りなさい。危ないわよ。」
日向「飛んでる人に財布叩きつける方が危ないと思うけど!?というか、奏ちゃん…」
立華「…?」
日向「もう少しおしとやかにしないと、音無に嫌―――」
立華「………(怒)」とんっ!!
日向「落ちる!落ちる!!落ちる!!落ちる!!!」
全員『二階!!ココ二階!!!』
立華「フン………(怒)」
大変、ご立腹のようです。
――――――――
日向「完全に出遅れた………」
竹山「流石に今からでは買えないでしょう。」
直井「ふん…安心しろ、愚民。お前と同じバカがあそこにいる。」
日向「ああ?」
美杉「全く、君は毎日毎日こんな危ない物を持ち歩いて…………」ガミガミ…
野田「くっ……早くせねば……」
美杉「ちょっと聞いてるの!!」
遊佐「野田さんも同じく焼きそばパンを買いにハルバートを持ったまま向かおうとしたところ、
美杉先生に捕まったようです。」
全員『捕まって当然だな……』
それよりも、あの小さな体のどこに野田を止める程の力があるんだろうか……
人は見かけによらない……
岩沢「それより晶達は買えたんだろうか。」
ゆり「さぁ…飛び降りたぐらいだから買えたんじゃない?」
晶・音『ただいまー』
全員『……!!?』
皆が絶句するのも無理はない。
なにせ戻ってきた二人の手の中には、見るからに大量の焼きそばパンが抱えられていたのだから。
その数、軽く見積もって合わせて40個。
晶「……」
音無「……」
全員『………』
晶「大量?」
全員『買いすぎだーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!』
藤巻「そんなに買ってどうすんだよ……」
晶「決まってるだろ、食べる。」
姫野「ぜ、全部食べるの?」
晶・音『んー……』
立華「その量は食べきれないわよ?」
音無「いや、残った分は明日、明後日、明明後日…」
松下「なっ……」
立華「それはどうかと思うわよ…」
椎名「あさはかなり」
ゆり「そういう椎名さんもちゃっかり買ってるじゃない。」
椎名「あさはかなりぃぃぃ!!」
晶「まぁ、後は買えるだけ買っておいた感じだな。」
ゆり「月末セールのおばさんみたいね。」
ひさ子「おば……」
晶「まぁ、今日明日で食べきれない……こともない?」
音無「いけるだろ?」
日向「いや、俺に聞くなよ!?」
岩沢「無理をすればいけるかもしれないが……」
立華「食べ過ぎると太るわよ?」
晶「俺、太りにくい体質だし。」
全女生『羨ましい……』
姫野「全国のダイエットに日夜努力している女性を纏めて敵に敵に回しかねない発言だね……」
関根「それは私に対する挑戦かーーーーーーーーー!!!」
晶「落ち着け、突然何だ!?」
―――――――
晶「そういえばひさ子はお弁当とか作らないのか?」
ひさ子「やれない事もないが、一人分だと逆に面倒なんだよな……」
関根(ハッ!!これは……)
遊佐「それは確かにありますね」
関根「手作り弁当渡すチャンスだぞ、お三か…ごはっ!!」
岩・入・遊『………(怒)』
姫野「関根さん、食事の時は静かにしましょうね?」
関根「は、はい……」
晶「まったく…飯時くらい静かにしなよ…」
ユイ「ちなみに私は作らないだけで料理はできま~す♪」
日向「嘘だ。」
ゆり「嘘ね。」
音無「嘘だな。」
直井「バカと同意見なのは癪だが、私も同意見だ。」
ユイ「黙れコンチクショウ!!ちゃんと作れるわ!!」
岩沢「確かに、作ってきてはいたが……」
晶「ほう……」
ひさ子「あれは料理というより、毒薬だ……」
大山「怖っ!?」
藤巻「何作ったんだよ……」
ユイ「聞いて驚け!!なんと…オムライスだーーーーーー!!」
姫野「行儀が悪いから座りなさい。」
ユイ「ああ~ん?何か文句でも───」
姫野「座りなさい。」
ユイ「はい……」
ユイ、姫野の怒気に強制着席。
音無「で、そのオムライスがどうしたんだ?」
岩沢「あ、ああ…そのオムライス、形は綺麗なんだが、味がな……」
遊佐「例えるなら……」
関根「冥府に落ちる味でした…」
全員『駄目だろ(でしょ)!!』
晶「どんな作り方したら、オムライスが毒薬になるんだよ……」
立華「殺人料理ね。」
入江「さ、殺じ……」
ユイ「アタイできる女よ!」
ひさ子「ユイ、料理は苦手って言ってなかったか?」
ユイ「しょ、晶さんは『料理の出来ない女は男だ!!』とか言うつもりですか!?」
岩沢「……!!?」
晶「言わないし、そもそも言ってないし。」
岩沢「音無。今度、料理教えてくれないか?」
音無「え……」
関根「そんなことより、晶先輩はみゆきちがお弁当作ってくれたら、食べてくれる?」
入江「し、しおりん!?何を…」
晶「そりゃ作ってくれたなら食べるけど…」
関根「やったね、みゆきち!!これで後は――――」
大山「やったね?」
晶「後は?」
関根「想いをこめてこねて発酵させてじっくり焼き上げたような手作り弁当で―――」
音無「パンみたいだな。」
晶「混ぜご飯?」
立華「………」
関根「晶先輩の命(ハート)とったらぁーーーーー!!!」
入江「……!?」
晶「一服盛られるのか!?」
全員『は~…………』
椎名「あさはかなり…」
高松「しかし、晶さんは女の子の対応がなってないですね」
全男生『全くだ!!』
晶「いきなり失礼なこと言うな」
藤巻「女の子が手作り弁当作ってくれんだから、言うことがあるだろ。」
晶「ふむ……」
入江「……?」
晶「入江の手作り弁当が食べれるなんて、光栄だよ……」
入江「……!!?」しゅーーーー
姫・岩・遊「……!?」ピクッ
晶「……K・O」
全員『やりすぎだーーーーーーーーーーーーーーー!!!』