Angelbeats!-新しい生命-   作:ミツバチ

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episode 8
謎の訪問者


チュンチュンチュン―――

 

?「ここが天王学院……」

 

まだ陽も昇らぬ夏の早朝……

 

夏休みまで後数日と迫った天王学院の前で、三人の人影が立っていた。

 

似たような、ただし全く高さが違う人影が二つ。

 

その二つの人影に仕えるように控えている人影が一つ。

 

?「ここに弟くんがいるの?」

 

二つの人影のうち、高い方の人影が後ろの人影に問い掛ける。

 

?「はい、クラス・出席番号・机の位置や寮の番号もお調べしてあります。

  間違いなくこの天王学院にいらっしゃいますよ。」

 

後ろの人影が一秒とかからず答える。

 

どうやら後ろの人影は従者のようだ。

 

?「兄さん、元気かな……」

 

低い方の人影が呟く。

 

?「大丈夫よ、弟くんなら。」

 

?「早く会いたいなぁ……」

 

そう言って、三つの人影はまだ暗い住宅街に消えていった……

 

─────────

 

部屋】

 

―――――ピリリリリリリリリ

 

………カチッ!

 

俺は鳴り響く目覚ましの電子音を止めた。

 

晶「ふぁ~あ……もう朝か……」

 

半覚醒状態の頭で目覚まし時計の時間を確認する。

 

現在午前3時30分───

 

朝と呼ぶには些か疑問が残るこの時間に起きたのには理由がある。

 

皆様のお察しの通り、いつものゆりの病気である。

 

いい加減に飽きてくれると有難いのだが、ゆりの突発性興味行動シンドロームがそれを許さないら

しい。

 

更にこの病気、最悪なことに他人捲き込み型ようなのだ。

 

そして、この病気は症状が進むにつれ突発性と行動力が増す傾向があるようだ。

 

最悪を通り越して、最凶の域である。

 

今までも散々色々やってきたが、終業式もその例に漏れず、ゆりの興味の対象となったのであった。

 

故に、いつも通り終業式で何かやることとなった俺達である。

 

よって俺がこんなに早く起きた理由というのは、終業式前日午後8時に言い渡されたゆりの無理難題に答えるため、打ち合わせをするためであった。

 

もちろん、打ち合わせの相手は…

 

岩沢「晶……おはよう……」

 

ひさ子「………zzz」

 

入江「おはよう…ございます…」

 

関根「眠い……zzz」

 

今や生徒達の憧れの的となったガルデモの四人である。

 

そして………

 

ユイ「…………zzz」

 

ガルデモの新メンバーとなったユイもいる。

 

晶「やっぱみんな眠そうだな。大丈夫か?」

 

岩沢「大丈夫そうに見えるか?」

 

晶「いや、全く。」

 

岩沢「それが現実だ……」

 

もっともである。

 

関根「あれこの匂いは………?」クンクン……

 

晶「ん?ああ、これか?」

 

どうやら、俺が持ってきた物の匂いをかぎつけたようだ。

 

犬として調教したら、いい線いきそうだな。

 

晶「朝早いから、眠気覚ましにと思って作ってきた。」

 

俺は持ってきたバスケットの中から、コーヒーとハムと野菜で作った簡単なベーグルサンドを取り

出す。

 

入江「美味しいです~☆」パクッ

 

関根「あ~…生き返る~」コクン

 

ひ・ユ『……!!!』キラン☆

 

晶・岩(……殺気!!)

 

ひ・ユ『私もーーーーっ!!!』

 

バッ!!(バスケットなどをどける音+ドカッ!!(二人が机に突っ込む音)

=ひ・ユ『~~~~~~っ!!!』(声にならない痛み)

 

入江「お、お二人とも大丈夫ですか!?」

 

岩沢「慌てすぎだ……」

 

晶「野良犬かお前らはっ!?」

 

調教しても捨てられそうだ、手癖の悪さで。

 

岩沢「だが、これで目が覚めただろ。」

 

晶「別の意味でお休みになりそうだかな。」

 

関根「そのついでに気性の荒さもお休みしてくれるといいんだけどねぇ。」

 

ひさ子「ほぅ……(怒)」

 

関根「いや~、ご無事で何よりでしたね……さらばっ!」

 

ひさ子「待ぁ~てぇ~せぇきぃねぇぇぇぇぇええええええっ!!」

 

関根「ぎゃあぁぁぁああ!!!」

 

また恒例の関根とひさ子の追いかけっこが始まったようだ。

 

ユイ「お二人とも元気ですね♪」

 

晶「いやいやいや……」

 

─────────

 

【終業式後1年G組 大掃除】

 

終業式も無事に終わり(無事ではないが)、後は学期末の大掃除を残すだけとなった。

 

美杉「前から言ってある通り、今日は大掃除の日で~す。

   みんな、自分の机は担当場所に行く前に廊下に運んでくださいね~。」

 

日向「先生も掃除するんすか?」

 

美杉「え~と……先生は運動苦手なので……」

 

高松「先生、運動不足はよくないですよ?私のように毎日体を鍛えれば、ほら!」バサッ!

 

女性全員『キャ~~~~っ!!』

 

晶「脱ぐな!!」ヒュン……

 

高松「ゴフッ!!……」バタッ!

 

投げた定規が高松の後頭部に直撃、そのまま高松は昏倒したようだ。

 

ゆり「けど、確かに運動不足は体によくないわよ?」

 

日向「そうだな~化粧品のCMでよく言ってんじゃん。腰は―――」

 

美杉「腰?」

 

音無「化粧品関係ないないじゃん。」

 

日向「二十代………と!!!」

 

ひさ子「はあ!?」

 

美杉「ニジュウダイで腰!?いやあああああああ!!」

 

大山「信じた!?」

 

今日も元気な我がクラスである。

 

─────────

 

【掃除準備】

 

岩沢「どうしたひさ子?」

 

ひさ子「ジャージ忘れた。」

 

立華「制服のままでもいいんじゃないかしら?」

 

ひさ子「パンツ見えちゃうし、ほら。」チラッ

 

男生全員(晶・音無以外)『ブーーーーーーーッ!!』

 

綺麗な赤い花が咲きました♪

 

そして……

 

ゆり「見るなぁぁあああっ!!」

 

全男子生徒にゆりの目潰しがお見舞いされた。

 

ま、俺と音無は教室の端に退避ずみだがな♪

 

岩沢「ひ、ひひひひさ子っっ!!」

 

晶「…俺のジャージ貸してやるから、めくるな。」

 

ひさ子「それじゃ下だけ借りる」

 

――――――

 

ひさ子「戦闘準備完了!!」

 

音無「戦闘って……」

 

晶「サイズ大丈夫か?」

 

ひさ子「………」ピタッ…

 

遊佐「どうかしましたか?」

 

ひさ子「ウエストがキツイ気がする……」

 

藤巻「晶のウエストはひさ子よりも!?」

 

晶「いやいや……」

 

立華「ウエスト、ゴム製よ。」

 

ひさ子「うん、知ってる♪」

 

藤巻「俺も知ってる!」

 

直井「おい、貴様ら!!着替えが終わったのなら、さっさと手伝え!! 」

 

全員『五月蝿い!!』

 

直井「きぃさぁまぁらぁぁぁぁぁぁあああああああ!!」

 

直井が壊れたため掃除開始☆

 

─────────

 

【教室サイド 音無視点】

 

女生「うー……掃除って、何だかやる気でないよねー……」

 

立華「私は好きよ?」

 

日向「俺も好きだぜ!」

 

ひさ子「ほおぅ……」

 

日向「心が拐われるようで……」

 

音無「恋が始まるのか!?」

 

大山「なんか間違ってるよ!!」

 

ゆり「心が祟られるようで♪」

 

グシャ←←?

 

男生「怖くて掃除できねぇ!!」

 

高松「ゆりっぺさんですとやりかねませんね……」

 

藤巻「ココアが洗われるようで…………俺のココア………」

 

岩沢「ココ……あ!?」

 

立華「早く拭きなさい。」

 

椎名「あさはかなり……」

 

─────────

 

床もだいぶ綺麗になったようなので、窓を拭いている日向に声をかけた。

 

音無「よう、日向。真面目にやってるか?」

 

日向「会話の一言目にその発言は止めてくれます!?」

 

音無「まあ、気を付けろよ?」

 

日向「何に!?」

 

その時、まさかあんなことが起ころうとは日向は思いもよらなかったのであった………

 

日向「何が起きんだよ、俺の身にっ!!?」

 

騒いだのが間違いだったのか、それとも周りを見なかった相手が悪いのか……

 

俺と話している日向の元に……

 

竹山「塵取りは難しいですね…」

 

クイッ……ガッ!!

 

日向「アーーーーーーーーッ!」

 

竹山「?」

 

音無「ホントに落ちた!?」

 

日向落下♪≡★

 

しばらくして、窓から落下した日向が戻ってきた。

 

音無「大丈夫か?」

 

竹山「すいませんでした。」

 

日向「いや~ビックリした~危うく死ぬところだったぜ……」

 

音無「俺もだよ……」

 

ショック死で。

 

日向「では窓拭きの続きを――」

 

音無「続けるのか?もう落ちないように気をつけ――――」

 

ツルッ!……………………………

 

全員『……………』

 

日向「アーーーーーーーーッ!」

 

全員『気をつけろよ!!』

 

女生「大丈夫なの?あれ………」

 

ゆり「平気よ平気、日向君はバカだから。」

 

全員『あぁ…………』

 

日向「バカは風邪ひかないの要領で納得すんなっ!!

   バカでも死ぬからっ!!てか俺はバカじゃねぇーーーーーーーーーーっ!!」

 

ゆり「竹山君!」

 

竹山「3.14159265358979323…」

 

日・高『ガハッ!!』

 

バカ二人が撃沈したようだ。

 

─────────

 

【体育館 晶視点】

 

入江「あ、晶さん!」

 

関根「ヤッホー♪」

 

晶「二人ともよろしく。」

 

さて、何故入江達中学部がいるかというと、天王学院の体育館はとても広く(コートの下にスケート用のリンクがあるためらしい)、高校生だけではとてもやりきれないからだそうだ。

 

高女生「でも、この下にリンクがあるなんて想像できないわね……」

 

松下「寒いリンクで食べる肉うどん………………いい!!」

 

高男生「相変わらずだな……」

 

遊佐「確かリンクでの飲食は禁止だったはずですが?」

 

松下「のおぉぉぉおおおッ!!」

 

中学生『………ッ!』ビクッ!

 

高男生「夢も希望も一言で切り捨てた!?」

 

晶「そして松下の断末魔で中学生が逃げてった。」

 

ユイ「先行き不安ですね、長谷川先輩♪」

 

あまりの満面の笑みにイラついたため全員で成敗しました☆

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