では、物語の始まりです……。
ん~~~~。眩しいな、朝かぁ。じゃあそろそろ起きますか。今日は日曜だし、仕事休みだし。
あ、と、と。ごめんなさい。私は“皇 雅人《すめらぎ まさと》”30才後半のおっさんです。モンスターハンターに遅咲きデビューですっかりハマった男です。
暇さえあればモンハンをやってます。はたから見れば大丈夫!?的に見られてもおかしくないぐらいにハマってます。昨日の夜からも、早速やり始めて朝方まで。流石に少しは睡眠をとらないと、指捌きに支障が出ては面白くない。と、仮眠をとる事にしたのです。
で、爆睡だった訳ですが、さあて起きようか……。おもむろに身を起こす?と、何か物凄い違和感が………。
な、なんだこれ。首が気持ち伸びた?ん!?さっきから四つん這いになってない?
って、はあぁ!何でしょう、この立派な羽は………?あ~あ、尻尾まであるし。しかも、今いるこの場所も、自分がいた世界じゃないのが良く分かります。何故ならついさっきまで、狩りをしていたフィールドだから………。
いや、羽根や体躯を見る限りシルバーで固い甲殻を持ち、竜巻を起こせるなんて、かの古龍゛クシャルダオラ゛なんですけど!顔は水面か鏡でも見ない限り分かりませんが、私の知る限り、クシャルダオラかと。
あら、良く見たらここは雪山の山頂で、しかも脱皮した後ですか!道理で全身が艶があって、スッキリ感があると思った。まあ、この脱皮したところにフルフルベビーが住み着いて育つんだろうね。手がつけられない赤ちゃんだ。
と、取り合えず羽根を動かして……、おぉ!動かせるぞ!ほぅ!こういう風に動かすとホバリングできるのか。おぉ、見晴らしが良い。龍の種によってはこんな空を拝めるんだな。絶景だ!
さて、今度は降りてみよう。あぁ、なるほど。こうやって降りてこればいいのか。脱皮した地点に降りて来ました。う~ん、優雅に降りられる。私にはない貫禄と言うものだろうか。ん?下を通りすぎて行くのはハンター達……。隣のエリアまで行こうと向かっていますね。大型モンスターが居そうなのは何となくですが感じがあります。これが気配なのかな?
しかし、私がここに居ると言うのに気づかれないのも少し寂しい……。かと言って戦いたいわけでもないのでやり過ごしたほうがよさそうと思う私……。ハンターの熟練度によって、倒される確率が高くなるのは目に見えてるし……。
私もゲーム上ではそうでしたし。逆にモンスター側になるとこう思っているのかな?と考える私が居ました。
んん!?男性ハンター3人は隣のエリアに行ってしまいましたが、女性ハンターが1人後を追うように走っていきます。でも、途中で身体を震わせている……。ホットドリンク飲んでないな。1本位分けてあげる気はないのかね?ほんとに仲間ですか?いくらハンターと言っても女性1人置いてきぼりか……。う~ん、ちょと薄情……。
こら、フルフルベビー、お前さんホットドリンクぐらい持ってないのか?……。持ってないわな。ごめん、聞いた私が馬鹿だった。
う~ん、何かないものか………。って!どこから出たの、ホットドリンク!しかも3つ!大盤振る舞いでしょ!じゃ、遠慮なく渡してきますか。しかし、私を見て慌てて逃げてしまいそうですが?かといって他に手がありません。彼女の近くに投げてやるわけにもいかないですし。なので直接手渡し?いや、口渡しするしかないかと。
ま、なるようになれです。じゃ、行きましょうか。
私は3つの瓶をくわえて、ホバリングして降りて行きます。慌てたのは、やはり彼女の方で、まさかクシャルダオラが居たなど想定外でしょう。逃げる事も出来ずに震えています。セルレギオスの素材の装備で銀髪のロングヘアで、綺麗な顔立ちのナイスバディ♪可愛いいじゃないですか。上位のハンターと見受けますが、どうしてこんな待遇なのか気になりますね。
私は取り合えず、彼女の目の前に降り立ちました。彼女はまだ震えていて、こちらを見たまま動く事が出来ないようです。
ゆっくりと顔を彼女に近付けます。
「ひっ!」
彼女は小さな悲鳴を上げていました。私は余程か?しょうがないな。ま、渡してすぐに移動するとしましょうか。私は口を開き、3つの瓶を地面に落とします。勿論割れない高さで。
すると、3つの瓶が何なのか分かったようで、驚いていました。
よし、渡す物は渡したし、おいとましますかね。私は身を翻し、ホバリングしようと羽根を広げました。すると後ろから声が。
「あ、ありがとう………。」
信じられないのと嬉しいのと入り交じった感情の返事をしてきました。私も尻尾の先をピコピコと左右に小さく振って返事をすると、更に驚いてます。その彼女を尻目に私は飛び立ちました。一気に良い高さまで上昇し、飛翔を開始します。さて、雪山から何処に行こうか……。
そんな私をずっと見つめている彼女の姿がありました。ホットドリンクの瓶を抱えながら………。
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いやぁ、良い眺めだね~。今日は晴れているせいか、フィールドも良く見える。あ、あれ監視船ですね。望遠鏡のレンズがこっちを向いていると言うことは、気付いてますね。
まぁ、通り過ぎましょうか。敵対視されてもかなわないし。さて今度は、どのフィールドに降りようか………。飛翔しながら横を通り過ぎざまに、前脚で小さくバイバイすると監視船の中は大騒ぎでした。こちら側から見ると結構面白いな……。私は別のフィールドに向かって飛び去りました。ギルドや龍暦院でも話題になるでしょうね。
さて、何処に向かおうか……。火山は嫌かな。相性の悪いテオ・テスカトルが居たりしてもめんどくさそうだし。かと言ってどのフィールドもモンスターが居そうなのは目に見えてるし……。まあ、どこか落ち着ける場所を探さないとな……。おお!そうか、遺群嶺って手があったな。でもバルファルクが居るかなぁ?でも、泊めてもらえるかな?元々私も体躯はゴツゴツしているし、柔らかい場所じゃなくても寝れるし。
よし、そうしよう!遺群嶺へレッツゴー!……。遺群嶺の場所どこ??超高層の山なのは分かりますが、一体どこに?一旦ホバリング状態でそこに止まり、周りを遠くまで見渡します。
あ、もしかしてあれか?ずっと南の方……。と言っても方角があってるかどうか……。その方向を目を凝らして見るとありました。雲が途中にかかってますが、間違いなく。
しかし、ここからどんだけあるの?こんなに長距離を見ることが出来るなんて千里眼の薬要らないね。あ、飲んでも意味ないか。
よし、向かいましょうか。私は翼を羽ばたかせ、一直線に飛翔していきました。遺群嶺の頂上を目指して……。
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集会所では私の知らぬところで大騒ぎ。監視船から、クシャルダオラが現れてしかも手を振って行った!などと連絡があるものだから、龍暦院もギルドも大騒ぎ。ギルドナイトとも戦ったりしたことがあるはずのクシャルダオラ……。私が転生しているなど誰にも分かるはずがなく。しかも、脱皮した後ですよ。元気いっぱいです。
しかし、あの女性ハンターが私と出くわしたという情報は流れてなかったようで。私にも分かりませんが?
なぜ、彼女がそれを伏せているのか、心までは読めません。
「しかし、雪山で出くわさなかったのが幸いだったな。」
「おう、乱入されてたらと思うとゾッとするぜ。」
「しかし、アイツも運がいいな。俺らより大分遅れて来たくせに出くわさなかったとはな。」
あんたら、レディをほっぽって先のエリアに行ってたでしょうが!あれは余りに可哀そうだよ。あんたらに先に出会ってたら、間違いなく吹き飛ばしてたね、断言します!
でも、彼女がなぜ会った事を伏せていたのか……。後々に私も理解する事に……。
で、特別クエストが出たようなのです。私が特殊個体とされてしかも、捕獲するというクエストが……。
ま、それは後で知った事なのですが。
おおう!やっと着きましたよ。頂上に。あら、お邪魔していいかを確認しようと思っていたら、肝心のバルファルクが居ない。でも、休憩しているうちに戻って来るかな?端っこで休ませてもらいましょう。なかなか長距離飛行はそれなりに疲れるのね。バルファルクにとってはどうなんだろ?あの音速で飛行する龍は別格だよね。
今度は、飛翔加減を考えながら飛ぶことにしよう。少しは体の使い勝手が分かって来たぞ。と言ってもまだまだ未知の使い方があるんだろうけど。
私は、少しそこに寝る事に。まさか、また彼女に出会うことになろうとは……。
ん!?なんだ?私の尻尾を触る者がいる。いや、バルファルクなら咆哮で私を叩き起こすでしょう。では一体誰が……。身体を動かさずに片目をすこーし開けて、尻尾の方を見てみると、1人の女性ハンターの後ろ姿が。
いつの間に……。しかも1人?尻尾をさするだけで、攻撃してこない。んん!?その姿はもしかしてこないだの?あれほど怖がっていたのに、今日はどうされました?他のハンターと一緒じゃないのですか?
はて?頭だけを起こしてみましょうか……。
私はゆっくりと頭を起こして彼女を見下ろしました。
「きゃっ!ご、ごめんなさい!起こしちゃった?」
え、こちらが言葉を理解していると思ってる?今の喋り方は、それを想定してる喋りだよね?まあ、尻尾でバイバイすればそうなのかとも思うよね。お嬢さん偉い♪
でも何しにここへ1人で来たのかが分かりません。危険を冒してまで、ここに来る意味が分かりません。
どういうことなのか……。
私が色々考えながら彼女を見つめていると、照れながらこんな事を言ってきたのです!
「私、あなたが好きになっちゃいました♪ダメですか……?」
は、はい!?今なんとおっしゃいましたか?あ、あの…わたし仮にも古龍なんですけど!分かってます!?しかも今回でまだ2度目ですよ、お会いしたの!ホットドリンクあげただけで、惚れられるってどゆこと?天変地異の前触れか!?
い、いや、ダメじゃないですけど!私は顔を左右に小さく振って、彼女を見ると、照れながら、にっこり微笑む彼女が………。か、可愛い♪なんでこういう時なの!モテ期が!せめて人の時にして欲しかった………。ガクッ。
私は、そんな事を恨めしく思いつつ、彼女を改めて見つめていました……………。
これが、始まりです。どうなるかは、私も彼女も分かりません。でも、一緒ならば………。と思う私達でありました…………。
読了ありがとうございます。他の作品共々よろしくお願いいたします。
不定期な更新になるかもしれませんが、続けていきますのでお付き合いのほど。
では、次話にてお会い出来ることを切に願って……。紅龍騎神でした……♪♪