どうもです。転生前は皇 雅人《すめらぎ まさと》、転生後はクシャルダオラになった私です。そして、私の彼女……。上位の女性ハンターで、銀髪のロングヘア―にセルレギオスの素材を使った防具と太刀を愛用している、ミラルダと言います。しっかりしていて気の利いてくれる素敵な女性です。何度も言うようですが、”何故に”人間の時に知り合えなかったのか……。ぐすっ……。そこだけ名残惜しく。
私達は、ハンター達の動きを知る由もなく、孤島に向かって飛翔を続けていました。まずは落ち着ける場所があれば良いのですが。やっと見えてきました、孤島。このフィールドもいろんな大型モンスターが訪れる場所です。私もゲーム時はいろんなモンスターと対峙しました……。しかし、今度はモンスター側です。下手をすればハンターに狙われるんです。怖いし、めんどくさいですハッキリ言って……。彼女を守る為ならば命懸けで頑張りますけど、やたらと戦い続けると言うのは、性に合わない。なので、やむ負えない場合を除いて人とも関りをもっていこうかと思います。勿論、モンスター達ともです……。ダメですか……?
モンスターに転生した今ならハンター側の、モンスター側のそれぞれの思いや、考え方がはっきりとは言いません。が、分かるような気がするのです。まして私たちの様に人やモンスターを越えて互いを好きになる……。お互いを慕って、お互いに守りたいと思う……。私にとっては今が幸せ。遅咲きのオッサンですけどね。大事にしたい……。
ただ、人もモンスターもそれぞれ十人十色。意気投合できる人と出来ない人、意気投合できるモンスターと出来ないモンスター。いろんな出来事が待っている……。それを受け入れつつ、彼女と歩んでいけたらなと思います。
って!くそ真面目にしんみりとした話をするなと……。失礼いたしました。おっさんになりますと、愚痴が多くていけませんね。現実に戻りましょうか。
色々言いつつ、ちょうど孤島のエリア10へとやってきました。海辺、砂浜、岸壁……。なかなかいい場所なんですよ、ここ。
海も眺めてられるし……。と言っても、モンスターやハンターが来る場所でもあるので、のんびりと…と言う訳にはいかないでしょうけど。
でも、ルドロスが居る……。3頭も……。
う~ん、近くにロアルドロスがいるかなぁ、あの水分を含んだスポンジの様な部分をモフモフしてみたい気も……。
とりあえず、彼女を背中に乗せたまま地面に降り立ちます。さすがにクシャルダオラな私なので、ビビるんでしょうかね。ルドロス達がすごすごと逃げていきました。ハンターに対しては襲い掛かっていくのに律儀なものです。で、周りを見渡していると海の中を右に泳いでいってUターンして左に泳いで行って……。また逆戻り。あんなに泳ぎが得意なら、元の世界では金メダル取れそう?と言っても、モンスターは出場出来ないか。海水面から顔を出しているのは、サメのヒレではありません。トビウオのような背ビレが見えます。あの背ビレ……。覚えてますよ……。なかなか足を攻撃しないと、倒れてくれないし、当たりが悪く、しかも眠らされるわ、尻尾でひっぱたかれるわ、体当たりでド突かれるわで。動きに慣れないと、こちらもそれなりに手こずるお相手……。
あ、気付いた。それでも、海の中を行ったり来たりしているという事はあれで攻撃してきますね……。水鉄砲の超強化版……。ウォーターブレス!私も横っ飛びジャンプ!!海の中から上半身を起こし、地面を伝うように水のレーザーが横を過ぎていきました。あっぶなぁ!ミラルダは……。良かった、背中にしがみついてくれてる。一安心。
……なんて奴だ。いきなり問答無用ですか。ならばこちらもそれ相応の対応をしましょうか。私はアギトの中に空気の渦を作り出し、それを凝縮させていきます。それをソフトボールほどの大きさまで圧縮し、更に3個ほど作りました。射出の準備をしたまま、相手が同じ動作に出るのを待ちます。よしっ!きたっ!上半身を水面から出して起き上がり、ウォーターブレスを放ってきました!それを避けながら空気の弾丸を相手めがけて射出します!!まさに弾丸!3弾とも1発目は喉元に。2発目は顎を下から突き上げるように当たり、3発目は上に向いた顎にヒット!!
そのまま後ろにひっくり返って行きました。よしっ、作戦成功。ふふふ、仰向けに気絶してる……。珍しい光景です。余程想定外の攻撃で面食らったのでしょう。起き上がってきません。
「す、凄い……。素敵♪」
え、あ、いや、あの………照れますね♪彼女が背中に更にきつくはぐしてきます。私は心の中で嬉し泣き。
さて、ガノトトスをどうしましょうかね。ん!?このエリアに何かが来る……。気配を感じます。岸壁の上のところで様子を見ましょうか。彼女も気付いたようで、頷いてくれました。私はすぐさまホバリングして上の岸壁に待機します。そうっと下を覗いていると、来ました、3人のハンターが。
「あ、あれって、前に一緒に組んでた……。」
こんなところに何故
ミラルダが組んでいたハンター達が?
「おい、あそこ見ろ。海の中でガノトトスがひっくり返ってるぞ。」
「あんな状態は見たことがねぇ。」
「すると奴等はもう移動したって事か。」
3人して周りを見回しています。こちら側に移動してきたら厄介ですね。ん!?3人共海の中へと向かって行きます。あらま、そのままガノトトスを捕獲する気でしょうか?
これはいけませんね。私はすぐさま先の空気弾を2つ作ります。今度は大きさをソフトボールからピンポン玉程まで小さくし、その場からガノトトスの顔に目掛けて射出しました。見事2弾共にヒット!気絶していたガノトトスが目を覚ましました。
「ちぃっ!目を覚ましやがったか!」
「まずいぞ、陸に上がろう!」
「うわっ!ウォーターブレスだ!うがぁ!」
あらら、一人はウォーターブレスに飛ばされましたね。後の二人も陸地に戻るも、ガノトトスですよ相手は。陸にあがってくるのは当たり前で、あ~……私も経験上、あの体当たりと、尻尾で叩かれるのはなかなかにキツイ。見事、そのパターンにハマってます。自業自得とでも言いますか……。欲を出さなきゃ良かったのにね。合掌。
「お、おい!一旦エリア9にさがるぞ!体制を立て直すんだ!」
「お、おう!」
「了解だ!」
お~~、慌ててエリア9へと走って行きます。まぁ、良い判断と言えるのかな。回復等々して、再挑戦するのもアリでしょうし。
ハンター達が隣のエリアへ移動した後、私達はガノトトスの行動に驚きました。なんと、上を見上げて私達の方を見たんです!明らかに私達の方を向いている……、どういう事でしょうか?そして私達の方を向いたまま、右翼を広げて上にあげたのです!まるでサンキューと言われてるみたい……。私も彼女もそれに吊られて私は左前足を、彼女も左腕を上げていました。すると、それを確認したのかクルッと身を翻し、海に潜り移動していきました。さっきの敵は今日の友とでも言うんでしょうか。でも、先のハンター達には悪いですが、ガノトトスを逃がす事が出来た……。あのまま捕獲されるのも癪ですし。まずはと言ったところで。
(あの3人大丈夫ですかね?)
と一応地面に文字を書くと、彼女も肩を竦めていました。いずれにしても、この場所も落ち着ける場所では無さそうですね。良い場所なんですけどねぇ。来客が多いのがたまに傷……。
(別のフィールドに行ってみましょうか?)
そう文字を書いてみると、彼女もそれには賛同してくれました。
で、そこからホバリングで上空へ。一体、どっちに向いて行ったらいいのやら。
「今度は密林に行ってみましょうか。」
おぉ!ナイスアイデアです!私も早速頷いて、向きを指示してもらい飛翔するのでした…。おっさんじゃなくても、方向音痴は辛い……。彼女が居てくれてホンとに助かります……優しいし。一緒にいると安心します。大切な存在……。
移動中も、彼女と会話が弾みます。と言っても、彼女から質問してきて私が首を縦に振ったり、横に振ったりとイエス、ノー形式ですけどね。それでも新鮮で楽しい。これなら長距離でも飛べそうな気にさせられます。こりゃおっさんハマりましたわ。私も好きになったみたいです。
今更自覚か?と思われたらその通りです!
鈍感だな。と思われたら龍だけに。そこはどうか分かりませんけど、こんなだから今まで彼女が出来なかったんだ。と言われても、当たっているだけに言い返す事が出来ません。
なので、余計に大事にしたいと思うのは、人一倍?じゃなかった龍一倍?と思う訳で………。
話しに華を咲かせていると見えて来ました密林さんが。
私達は少しずつ、下降しながら降りるエリアを探します。
エリアの3へ差し掛かった時です。大型モンスターとハンター数人が戦っています!上空から良く見ると、二足歩行で、翼はなく、前足は小さいものの、顎が発達し、体躯も筋肉質な目をギラつかせた、竜が1頭……。
あんまり関わりたくないモンスターでしょうか。私はゲーム上で瞬殺された最初の時はショックでしたし、スタミナもあって強い。このモンスターが出現しやすいのは、ゲーム上で把握してはいましたが、実際に目の当たりにするとリアル感が半端ないですね。確かに強面です。イビルジョーさん。相対しているハンターさん達が、気がかり………ん!?どこかで見たことが…………。
はい!?あれってまさか………?
「筆頭リーダー!」
(筆頭リーダー!)
思わず同時に叫んでました。息ピッタリ!
そうなんです。筆頭リーダーと筆頭ガンナー、数人のハンター達が、イビルジョーさんと対峙していたのです。まずは両者を引き離さなければと、彼女と頷きあい、イビルジョーに急接近!ホバリングしながら、通常の大きさの空気の圧縮弾ブレスをイビルジョーに向けて放ちます!至近距離のブレスにかわしきれずに横殴りに吹き飛ぶイビルジョー。
「なっ………!」
「も、もしかして……!」
「エリア10への避難を!ここは私達が追い払います!」
「し、しかし……!」
「負傷者も居るようですし、ハンター達を連れて早く!」
「了解だ!皆、エリア10に避難するぞ!」
「さ、私につかまって。」
「すいません、姐さん。」
「それよりも、彼らの気持ちを無駄に出来ないわ、急いでここを離れましょう。」
「うむ。その通りだ!しかも、我らが目的のもの達の様だしな。」
「はっ、も、もしかして彼らが?」
「そのもしかしてだ。」
あ、あのぅ、早く移動してくれます?イビルジョーさん起きあがってますけど。この現状分かってますよね?お願いしますね?食い止めますから。
あ~~~まずいわ。怒っちゃったよ、完全に。もうっ!短気なんだから、嫌われちゃうぞ♪…………完全に失礼しました。後はなるようになれです!私達はハンター達が避難するのを確認しつつ、目の前のイビルジョーと睨み合いとなるのでした…………。
つづく……。
読了ありがとうございます。
怒っちゃったよ、イビルジョーさん。てなもんで、無事に追い払う事が出来るのでしょうか……。
では、次話にてお会い出来る事を切に願って……。紅龍騎神でした……♪♪