最強の相棒として転生した件   作:麒麟@

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niftyさん評価ありがとうございます


22話

 その日テンペストはリムルとシスタが魔王になって以来はじめての本格的な戦闘を行うことになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「シスタ様、リムル様西方教会の使者と名乗るものがきましたがどうしましょう?」

 

 

 聞いてきたのはゴブリンが進化した女の姿の子だ。二人とも重い腰を上げて一応刀を持ち街の外にいると聞いたので二人とも出て行く。

 ついてきたのはベニマル、四人の悪魔、クマラ、ハクロウ、ソウエイだけだった。二人ともヴェルドラが来るとめんどくさくなるのがわかっていたので漫画を渡している。

 

 

「ヒナタと誰?」

「また名乗らないといけないか。西方聖教会の騎士団団長補佐今野真矢よろしくね」

「それでなんでここに?」

「あなたたちとの決着をつけに」

 

 

 その言葉は周りを一気に凍らせる。四人の悪魔はともかくソウエイまでキレている。しかしヒナタというやつの実力は知らないがマヤの実力はギィが僕に対して忠告をしてくるほどだから多分やばいんだと思う。

 

 

「それじゃあヒナタの方は任せるよリムル」

「お前はどうするんだ?」

「マヤと向こうで決着つけてくる」

「わかった。ただわかってるよな?」

「わかってるって」

 

 

 そういい僕とマヤは移動して行く。三人の悪魔とクマラはついてくるようで後ろを歩いている。しばらく歩いて行くと

 

 

「前より随分存在が大きくなったね」

「まぁな。ところでなんでこんなことを?とてもじゃないけどお前そんなことをするタイプに見えないんだけな」

「あーそれは上の七曜老師がうるさくって。ヴェルドラを倒せなんて言ってこんな剣渡してくるけど正直頼りないかなー」

 

 

 そういい背中に背負っている剣を放り投げる。そして前と同様腰にしてある刀を抜く。しかし今回唯一違ったのは初めからやる気ということだ。僕も腰に刀を持ち替えて戦う準備を始める。

 そして戦いが始まったのは一瞬のことだった。静寂を張り詰めた中一枚の葉が落ちる。

 その瞬間に加速と重力を平行操作して間合いをつめて斬りかかろうとすると同じようにしていたマヤと肩がぶつかる。

 

 

「うそ!」

「マジ?」

 

 

 そのまま斬りかかってきた刀を片方の刀で受けてもう片方で斬りかかる。しかしその刀を避けてすぐに蹴りかかってきたので体を沈めて避ける。

 そして間合いを取ってから構え直す。

 

 

「まさかここまで強くなってるなんてね〜」

「今回は勝てると思ったんだけどな」

「それじゃあどんどん行くよー。霊子崩壊(ディスインティグレーション)、連」

 

 

 すると巨大な魔法陣が出てきて次々と放たれる。さっき霊子崩壊って言っていたしリムルから聞いていたやつなんだろう。

 それにしても破壊力がやばい光線だ。今のところテスタたちに当たらないように避けているが当たったらまず消えるだろう。

 そうなる前にあのスキルを使わないといけないが正直のところ使いたくないんだけどなぁと思いながら避けるシスタ。

 

 

「はぁー疲れた。これはやめ!」

「それなら撃つなよ……。森林破壊すごいんだから」

「仕方ないじゃん」

 

 

 そう言いながらまた刀での攻撃を仕掛けてくる。本当に疲れたんだろうかと思うような剣戟ばかりだ。ちなみに今回は思考加速は全く使っていない。使ったら勝てるのだがなんだか自分に負けた気がするのだ。

 

 

「今から使う技を防いだらわたしの負けでいいよ」

「言ったな」

「けどシスタも本気を出して。いくつか使ってないものあるでしょ」

「ほんとに使っていいんだな?」

「いいよ」

 

 

 そういい使うことを決める。マヤは刀を鞘に戻して構えを取る。刀は抜いていないが一部の隙もない。

 

 

崩魔霊子斬(メストスラッシュ)、極」

 

 

 それはすごい斬撃だったと思う。未来予測によりマヤの剣筋が全て見えたが実際は一つも当たっていない。それどころか

 

 

「わたしの負け。こんなことをされたら勝てないわ」

「なら僕の勝ちだな」

「刀の上に乗るなんてどうやったの?」

「教えない」

 

 

 そう僕は刀の上に乗り完全に読み切っていることを証明したのだ。これをするにあたって時間之神(クロノス)を発動している。

 この能力の本当に恐ろしいところは対象の一部すなわちどこでも止められるということだ。人間なら心臓、魔王たちなら体を止めてから殺すことさえできる。そしてそれは初見ではまず防ぐことは不可能。防ぐことができても支配下にあることを示すのでそこから主導権は僕に移る。

 

 

「ん?なんだこの感じ」

《今野真矢は支配を受けてるようです》

 

 

 ルウェルからそう聞かされる。そして場所を聞き僕はそれを解除しようと手を伸ばす。

 

 

「近いんだけど///」

「あ、悪い」

 

 

 何せ首元についていると言われたのだ。目の前から伸ばしたためにどうしても抱きつくような感じになってしまうのは仕方ない。そればっかりは我慢してくれしか言えない。

 

 

「終わり」

「何したの?」

「いーやなんでも」

 

 

 重力でバレないように潰した。これをつけた犯人をルウェルに聞いてみたがどれも材料不足で確認できないとのことだった。

 

 

「それじゃあとりあえずテンペストに行くか」

「わかったよ。負けた人が文句言えないしね。それで何するの?尋問?拷問?」

「しないわ!勝手なこと言うな。とりあえず宴会だな」

「え?しないの?こう見えてもいい体だと思うんだけどなぁー」

「はいはい、わかったから」

 

 

 たしかにテスタロッサ並みにいい体だと思うけど何か勘違いしてないかなこいつ。いや魔物のことだからそんなことをすると思われてるのかな?

 

 

「それじゃあよろしくね」

「はいはい」

 

 

 こうして僕たちはテンペストに向けてかえっていったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 三人の悪魔たちは体の震えを止められない。それもそのはずだ。自分たちは最強種族でありそして自分たちは主には及ばないまでも人間なんかには負けるはずがないと思っていたのだ。

 それがどうだ。先ほど見た主とマヤと名乗る女との戦いは地形すら変えてしまった。

 そして悟ってしまう。今の自分たちでは三人でかかったとしても5分も持たないことを。

 そして新たに決意する。主の役に立てるように更なる力をつけることを。

 そうして二人の後ろを歩いて行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もう二人この戦いを見ていたものたちがいた。リムルとヒナタだ。二人とも先に終わったので二人の戦いを見にきていたのだ。すると天変地異かと思うような戦いをしている。

 

 

「お、おいヒナタ。あの子なんであんなにも連射で霊視崩壊を撃てるんだ?」

「彼女は独自の発動形式で連射を可能にしているらしいわ。けれど私が聞いても教えてくれなかったのだけれど」

「それにしてもあれを捌くシスタも化け物だな。てっきり同格かと思っていたがシスタの方が数段上だ」

「クフフフ、たしかにシスタ殿は凄まじい。わたしが戦っても負けることは確実でしょう」

「なら最低限嫌いでも構わないから敬意を払ってくれよ。あいつはこの街では俺と同じでトップなんだ」

「かしこまりました」

 

 

 ディアブロもついてきていたようでシスタのことを認めたようだ。そしてシスタたちより先にテンペストに帰って行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そういえばなんかもらった剣忘れてた。取りに行ってくる」

「あ、ついて行くよ」

 

 

 シスタがそういいマヤについて行く。この時のこの選択は間違っていなかったのかもしれない。

 ついて行き剣を拾おうとしたマヤ。しかし剣の様子がおかしい。だんだんと光り爆発したのだ。

 

 

「シスタ!」

「な!」

 

 

 マヤがシスタを庇うように覆い被さる。そのこともありシスタは時間之神を発動できなかった。時間之神(クロノス)の弱点が発動してしまったのだ。

 時間之神はその強力な効果ゆえに今現在見ているものしか止められない。それは今現在の話でありシスタが進化した場合はわからないが今現在では止められない。

 

 爆発直後マヤはシスタの上で倒れている。かろうじて動くがかなりやばい状態だ。

 

 

『今野真矢、貴様には失望した』

『然り、あれだけのことを言っておきながらこれだけとは』

「七曜……老師。あんたら」

『貴様は死ぬが良い。神ルミナスに従わぬものには裁きを』

 

 

 その爆発を感じたのかリムルやヒナタまでやってくる。

 

 

「シスタ!」

「これは一体」

「ヒナタだったか?マヤを頼む。死なすな」

「何をする気?」

「今から西方諸国のすべてを潰す」

 

 

 その言葉にヒナタにリムルに緊張が走る。しかしあの戦いを見せられた後ではできないともいえない。

 

 

「ふぅ、やれやれマヤとヒナタの様子を見にきてみればこれはいったいどういうことじゃ」

 

 

 現れたのは夜の女王(クイーン・オブ・ナイトメア)魔王ルミナスバレンタインだった。

 

 

「ふむ大体の状況はわかった。七曜老師よ。裏切りはわかっておるの?」

『ルミナス様我らはただ』

『御身の役に立つために』

死せる者への祝福(デスプレッシング)

 

 

 その場にいたホログラムらしきものは消えた。そしてその本体もおそらく消えたとルウェルはいう。

 

 

「やれやれマヤは相変わらずじゃの」

 

 

 そういい傷口に手を当てマヤの傷を修復して行く。傷が完全に治った時にはマヤはピンピンして動き出す。

 

 

「お、おお!お前はルミナス。魔王ルミナスだな!」

 

 

 ちゃっかりきていたヴェルドラがそういうことをいう。すると今回きていた聖騎士に緊張が走る。自分たちが神と崇めていたものは魔王だと聞かされては流石に動揺を隠せない。

 

 

 

「この邪竜め!何度も妾の邪魔をしよって」

「姫わたくしたちは」

「かえって良い。ルイだけ残っておれ」

「は!」

 

 

 ヴェルドラは口笛を吹きながら聞き流そうとしてるがルミナスはそうはしない。空中ではすごい戦いが始まっている。

 

 

「さて、街に帰るか」

「そうだな」

「わたしもいいのかしら?」

「もちろん」

「わたしも行く」

「マヤはダメ」

「え──!何で!?」

「何だかややこしいことが起きそうだから」

「起こさない!約束します」

 

 

 

 マヤがそう言ったので仕方なく街に連れて行くことにした。ヒナタも問題を起こすと言う点では納得していたので本当に何かありそうな気配がする。

 

 

「シ、シスタ、リムルよ。あの聞かん坊を止めてくれ」

「またんか!この邪竜め!」

「まぁまぁ、とりあえず街まで行こう。美味しい酒もあるし」

「ほう、仕方ない。ここは新人(ルーキー)の顔を立ててやろう」

 

 

 こうしてなんとか場を収めてテンペストに向かって行くのだった。

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