テンペストに着くとリグルドがやってきてリムルが宴会の指示を出す。すると忙しく走り出す。しかしそこまで急いでいるわけでもないのに走って用意するのはもう性分だろう。
「まぁまぁとりあえず風呂にでも入ってきたらどうかな?」
リムルがそういうと聖騎士たちは本当に安堵したように感じる。そしてヒナタとルミナスも行こうとするがルミナスが止まる。
「ここの風呂は個室なんじゃろうな?」
「個室?」
「妾が入ると言うのじゃ」
「あーそういえばたしかドワルゴンでもそうだったような。ここは温泉だよ」
「それに混浴もあるけどそっちにする?」
そういうと聖騎士の男たちの目の色が変わる。ヒナタとマヤの体を見たいんだろうと思うリムル。二人ともかなりスタイルがいいしなんならリムルも見たいぐらいなのだ。
「あなたたちわかってるわね。ルミナス様私たちは女湯にいきましょう」
「まぁヒナタが言うなら仕方ない。行くぞマヤよ」
「え?いやだけど」
「なに!?」
「だってわたしシスタと混浴入るんだもん」
「は?」
その一言にあたりは騒然となる。本気で止めるヒナタ。それもそうだろうと思うシスタ。
「ちょっとマヤ。何考えてるの?」
「え?何って普通じゃないの?」
「違うわよ!あなた今自分が爆弾発言したことに気づきなさい」
「ちぇー。ならいいや。また今度入ろっかシスタ」
「いやだけど」
シスタがはっきりそういいマヤはショックを受けたままヒナタに引き摺れながらマヤはいきその後ろにリムルがついて行く。
「なんであなたまできてるのかしら?」
「だってお前ら女湯の場所わからないだろ」
「あなた前世は男だったんでしょ。魂胆丸見えよ」
「わたしが案内します」
「シオンだけじゃ不安だからさ」
何がなんでも女湯に行こうとするリムル。それを見ていたシスタは呆れてため息が出そうになる。
シスタ自身男湯でのんびりしていることの方が多いがリムルは女湯に結構行っていることの方が多いのだ。それなのに全く……
「あなたもリムルに有能だと示したいんじゃないかしら?」
「はい!わたし一人でも十分です」
完全にヒナタに言いくるめられるシオン。それを聞いたリムルも流石に諦めたようで男湯に入ると言っていた。
「なら我の背中をリムルが流してくれるのか?」
「なんでおれがしなくちゃいけないんだよ」
「僕は先に入るよ」
「ウフフフなら私も」
「僕も!」
「我も一緒に!」
「お前らは女湯に行ってこい!」
三人の悪魔を叱り風呂に向かう。風呂ではヴェルドラがまた暴れだし風呂が大変なことになる。ヴェルドラはヴェルドラなのだとリムルと顔を合わせて笑ったのだった。
風呂から出て宴会場で待つと浴衣や勘平を着た奴らが出てくる。前にリムルとルミナス、ヴェルドラが座る。今回はパスさせてもらった。しかし問屋がそうはさせない。
「この度の件、私の独断により其方に多大な迷惑を掛けた事、心より謝罪する。
私の身一つで許して貰えるとは思ってはいないが、どうか部下には寛大な処置を……」
ヒナタがそういい目の前で屈む。その隣にはマヤも屈む。そして浴衣のせいもあり見えそうになる。リムルは少し前屈みになっている気もするが気のせいだろう。シュナにどこを見ているんですか?と言われるのは仕方ないと思う。
「いや構わないよ。それよりシオンや
そういいリムルがシオンたちの方向を指す。するとシオンたちは当てられると思っていなかったんだろう。挙動不審になる。そんなシオンたちに向けて二人は
「済まなかった。
私は、魔物は邪悪なものだと思い込んでいたのだ。
会話も成り立たない、油断したら全てを奪う敵なのだ、と……
どうか、許して欲しい……」
「ごめんなさい。わたしも何も考えずにやってしまった。どうか許して」
そういい頭を下げる二人。シオンも挙動不審はさらに進みどうしたらいいのかわからなくなってきている。しかしリムルが
「シオン、許してやってくれ。お前の痛み、お前の怒りは判る。
だけど、人間は全てが邪悪じゃ無いんだよ。
お前にも言っておくけど、人間は間違いを克服出来る生き物だ。
だから、良く見極めて欲しい。その魂が高潔な者もいるのだから」
「その通り、だからこそシオンにも紫克衆もその目で見て判断してくれ。これはみんなだからな」
シスタとリムル二人がいうとシオンはさらに迷っている。しかしその行動は一瞬でシオンは吹っ切れた顔でいった。
「わかりました! 良き者や悪しき者、私は魂を見て判断する事にいたします!」
シオンはシスタとリムルに向かってそう叫ぶ。その笑顔はシオンに付いていた憑き物が落ちたような晴々とした笑顔でそう言った。
シスタとリムルはその光景を見て嬉しく思う。気のいい奴らなのである。自慢の仲間なのだ。
さて湿っぽい話をこれ以上するのもあれなので宴会を始めることにする。なにせこれ以上待つとヴェルドラが暴れだしそうなのだ。
次々と料理が運ばれてきてお酒も運ばれてくる。イングラシア王国にもビールはあったのだが美味しくなかった。リムルも微妙な顔をしていたしそこまで美味しく感じなかったんだろう。なんだかぬるくて炭酸が弱いっていうか。そこからテンペストではいろんなものが開発されたのだ。ワインにビール、日本酒まで運ばれてくる。
酒を飲み始めて少ししたらルミナスの方を見るシスタ。素手で天麩羅を食べているのになぜか気品がある。これが見た目の差というやつなのだろうかとショックを受けるシスタ。
「それにしてもルミナスは酒飲めるの?酔ってるのか?」
「当たり前じゃ。毒耐性を弱めて酔えるようにしておる」
「へぇ」
リムルもそれを聞き嬉しそうに酒を飲む。今までは酔えていなかったんだろう。
それに周りを見てみると人間と話しをしながら飲むみんなの姿が見える。それを見たシスタも嬉しく思う。
そしてシスタ自身もやってみる。ルウェルに止められたがそこは気にしない。
《大変なことになりますよ》
(なんでだよ)
そうして宴はだんだん進んでいく。そしてルミナスもかなり酔っているようだ。
「あ、そうだルミナス。わたし聖教会辞めるから」
「構わん」
「よし、言質とったよ」
「ん、妾今なんと言った?」
「ルミナス様マヤは聖教会をやめると言ったんですよ」
ヒナタがそう諭すようにいうとルミナスの顔色がだんだんと変わっていく。
「ちょっと待て!お主やめてどこに行く気だ?」
「わたしはシスタと結婚するんだ〜」
その瞬間宴会場は阿鼻叫喚になる。
「シ、シスタ様!結婚なされるのですか?」
「そんなことを言った覚えはない」
「ウフフフこの人間殺しましょう」
「我も賛成だ」
「僕も手伝うよ」
悪魔3人娘はこの時に初めて本当に協力しようとした。しかし
「あんたたちでわたしに勝てるわけないじゃん。諦めなって」
「この!」
「調子に乗りすぎだな」
「殺しましょう」
「わかった!結婚云々は後回しにしてもここでの滞在を許可する。だからお前より先にいる奴らを決してバカにするな。あとルミナスが許すならな」
「ルミナスは何もいえないよ。だってさっきいいって言ったもん」
その言葉にルミナスは少し悔しそうだ。酔っていたとはいえ勢いで言ってしまったんだろう。
「そ・れ・に」
「ん!ん──」
マヤは一瞬で詰めてきてキスをしてくる。それは長く呼吸をあまり必要としないが苦しい。舌まで入れてくるのだ。
「ちょ!マヤ離れなさい!」
「べー!」
「マヤいい加減にしなさい!」
チョップをヒナタが当ててなんとか離れてくれた。呼吸を必要としないのにここまで苦しくなるなんて想定外だった。
「それにしてもなんでここに移動なんだ?」
「あーわたし前からルミナスとの約束でね。移動する時に許可を取ったらいいって」
「たしかに妾は言った。だから認めよう」
「全く。けど僕は困るんだけどなぁー」
「それなら部屋で楽しもう」
そういいマヤはシスタを引っ張って行く。しかし全力で拒否するシスタ。好きな人とならともかくシスタにそういう感情はない。それにこの体には息子はないのだ。
「なんでぇ。いい体だと思うんだけど」
「お前さては酔ってるな。少し寝てろ」
そういい気絶させて布団を用意して寝かせるシスタ。なんとかその場は収めたが悪魔たちはすごい顔をしていた。
それをシスタが慰めるために苦労することになったのだった。
高評価もらえたらそれに同調するように定評が入るのなんなんだろう。マジでイラッとくる。
そういう人に限って全然投稿してないとか、前提で投稿したことないやつばっかり〜