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クマラとマヤはいつも通り修行を始めるために集まる。しかしマヤは訓練をする気はない。昨日言った通りクマラの力をみんなに教えるのだ。
しかしこの場にシスタや幹部の連中は一人として呼んでいないマヤ。
「それじゃあその服の重り外していいよ」
「はい!」
クマラは言われた通りに重りを外す。クマラにとってはただの重りだと思っていたがマヤは違う理由で付けさせていた。
これは力を抑えるものだ。といっても元からあるものを抑えるのではなく伸びていくものを抑えるものだ。
だからこそクマラも技術面が上がって強くなったと確信していたのだ。しかし実際は違う。
重りを外した途端にクマラの成長と共に増えていた魔素が一気に溢れ出した。
そしてマヤは確信する。今のクマラの魔素量の最大値はあの悪魔たちと同等だと。
「これは……?」
「それが今のクマラの実力だよ。ここからはシスタに聞いてみて」
「それはどう意味でありんす?」
クマラが放つ言葉と同時ぐらいにシスタが転移してくる。そしてクマラの成長振りをみて嬉しくなってきているのが目に見えてわかっているマヤ。しかし約束は約束だと思い口を開く。
「さてと、シスタ約束は守ってもらうよ」
「あぁ、何が望みだ?」
「わたしともう一回戦ってもらう」
「それはなんで?」
「負けたままっていうのが悔しいから」
「負けず嫌いにも限度があるだろ」
「それでどうなの?」
「やるよ。クマラのことは感謝してるし」
「それで今からやる?」
「それはこっちからまた連絡する。近いうちにな」
「わかった。それじゃあね」
マヤは転移して街に戻る。クマラは自身の力を改めて感じているようだ。
シスタはクマラの頭を撫でる。シスタも感じていたのだ。ここまで力をつけるのにどれだけ大変なのか。どれほどの努力をしたのかを。
「おつかれよく頑張ったな」
「ありがとうでありんす。わっちは役に立てますか?」
「もちろん。今までもこれからもよろしくな」
「了解でありんす!」
クマラを連れて街に戻る。そろそろ謁見式が始まるからだ。僕は出たくないといったんだけどリムルとシュナから大反対されたために出ることになった。
「時間ギリギリだぞ!」
「悪い悪い。ちょっと野暮用だ」
「全くシスタは」
「そういうリムルだって嫌そうだろ」
「まぁな」
「ン"ンン"」
シュナが咳払いをすると2人とも背筋を伸ばす。2人とも魔王になってもこういう時のシュナには絶対勝てる気がしないのだ。
そして謁見式が始まる。といってもそこまで硬いものでもなくジュラの森の各種族が挨拶に来るのだ。
自分たちの森の盟主になったものたちへの挨拶、興味、畏怖、様々な目をしてやってくる。
そしてうるさい奴らがやってきたのだった。
「おう、魔王様よ。戦に役に立つなら、俺達、
貧弱な馬頭族を滅ぼすなら、手伝うぜ?」
「ふん、馬鹿め! 魔王というからには、見る目もあるさ。
迷う事は無い、我等、
牛頭族どころか、逆らう魔物ども皆殺しにして見せるぞ!」
リムルとシスタはイラッと来たのだ。こいつらは自分たちを利用する気でいるのだ。しかしそこはゲーム脳のリムル。牛頭族をみた途端に迷宮のボスで使えると思ったのだ。
シスタは何も言わない。しかし徐々に魔王覇気が漏れ出していた。
それをみたクマラが肩を押さえる。そしてシスタは自分から魔王覇気が出ていることに気づきそれを止める。
そしてシスタはシオンに目配せをする。するとシオンはいいの?みたいな顔をシスタを見る。
何も言わずにシスタはうなずき
「貴様等、我が王達の御前にて、無礼にも程がある。礼を尽くせぬならば、相応の扱いを覚悟するが良い!」
シオンはその一言を放つと2人をまとめてボコボコにする。一分もかからずに。リムルはやっちまったみたいな顔をするがそんなことシスタからすると関係ないから放っておくが最後に魔王覇気を放つと2人ともガクガクしながら部屋から出て行った。
「シオンってこんなに強かった?」
「まぁ色々あるだろ」
話すと次に入ってきたのは問題の
「ふん。低級なスライム如きが、我等の上に君臨する時代が来るなんてね。笑えない冗談だわ……でもまあ、仕方ないでしょう。この森を支配する事は認めて差し上げます。ただし、我等への干渉は許しません」
幹部達の目の前でこんなことを言うものだからピクッと反応するものがいた。しかし自制したのだ。特にシオンが自制したのはシスタやリムルにとっても驚きだったのだ。
「わかったよ。なら鉱山の使用許可をもらうぞ」
「構いません。我らには必要のないものだもの」
「あっそ。ならいいけど最後に一つだけ。もう少しでうちの武闘会があるんだよ。みていくといいよ」
「ふふ、スライム風情に仕えるもの達の実力を見せてもらうわ。どうせ魔王になったのも運が良かったのだろうし」
後ろでベニマルのため息が聞こえてくるようだ。ベニマルは今回の長鼻族の交渉に行ったのだ。おそらく自由にしていいといったのだろう。しかしここまで言うとはベニマルも思っていなかったはずだ。
2人ともあとが怖いと思いつつ長鼻族のものが帰っていくのを見届けたのだった。
「ベニマル、あなたは長鼻族の交渉に行ったのでは?」
「し、シオン落ち着け。確かに俺は行ったがあそこまでとは」
「ではなぜあそこまでリムル様とシスタ様に偉そうなのですか?」
「だからだなぁ」
それをみていたリムルは可哀想だと思い助け舟を出すことにした。
「まぁまぁシオン。ベニマルにとっても想定外だったんだよ。むしろこの幹部だらけの部屋であそこまで啖呵を切れることを誉めるべきだな。
それにシオンもよく堪えてくれた」
「い、いえ。私も我慢の限界でしたが」
シスタはだろうね!と思ってしまう。元々オーガの中でもかなり短気なベニマルとシオン。その2人があそこまで黙っていた方が奇跡なのだ。もっともベニマルは総大将の座を渡してからは落ち着いてかなりキレることは少なくなった。
しかし問題児のシオンが切れなかったのは意外だったのだ。あの聖騎士達との一件以来シオンの中にあった何かが消えたのかもしれないということだけがわかるシスタなのだ。
「これで最後でしたので今回はお疲れ様でした」
シュナの一言によりシスタもリムルも緊張の面持ちを解く。2人ともこういう感じの堅い式は苦手なのだ。
2人ともスライム状態になり明日の予定を聞く。そう明日からは武闘会なのだ。2人ともこれを楽しみにしていた。しかしシスタはすぐに人間の姿になり悪魔3人とクマラを収集する。
秘密裏に話すことがあるからシスタの家でだ。
「まず始めにみんなすまない」
シスタは全員の前で頭を下げる。4人はもちろん大慌てで止めるがシスタの頭はどんどん下がっていく。
「シスタ様なぜ頭を下げているのですか?」
「おまえたちに頼みがある」
「なんでもお聞きいたしますわ」
「お前たち4人の武闘会のエントリーを取り消したい」
「「「「!!!!」」」」
4人はすぐに驚く。4人とも武闘会にエントリーしており、優勝してシスタに認めてもらおうと思っていたのだ。
「それはなぜなのだ!我らは」
「カレラ落ち着きなさい。シスタ様の意見を聞きましょう」
「うん、けどなんでなのかな?シスタ様」
「わっちも楽しみにしてたでありんす」
4人の顔を見て申し訳なくなっていくシスタ。しかしここで下がるわけにもいかない。この4人にはもっと相応しい場面があるのだ。
「お前たちの意見はもっともだ。しかし今日一日別に分身体を動かした結果東の帝国が動き出しているんだよ。お前たちはその東の帝国が攻めてきた時の切り札にしておきたい」
「では我らは見捨てられたわけではないのだな」
「なんでそうなる!!?」
「じゃあシスタ様も一ついうこと聞いてよ」
「わかったよ。1人一つまでだからな」
「わたくしたちを切り札と思っていただけるのですね」
「もちろん。というか切り札だろ」
「わっちも役に立てるんでありんす?」
「何いってるんだよ。これからも助けてもらうよ」
4人は歓喜の嬉しさに心を包まれる。主にとって自分たちは道具であり、盾であったと思っている。しかしそれは自分たちの大きな間違いだっと認識させられる。
そして今回の武闘会参加のことなど頭から抜けるほどの歓喜だったのだった。
なんだかモチベが下がってきてます
年末だからなんでしょうかね…