皆さんありがとうございます
いよいよ始まる武道会。テンペストからの出場はゲルドとゴブタのみ。しかし優勝したのはゴブタなのだ。元魔王カリオンが参加していたのでかなり頑張ったんだと思う。これでリムルの四天王は決まった。
ベニマル、シオン、ディアブロ、ゴブタの4名に。
そして僕はいよいよ本題に入る。魔法を使いテンペスト全体に通信をする。もちろん制御は僕じゃ無いが……
「あーテンペストにお越しの皆様。今から10分後武道会場にてわたくし魔王シスタテンペストと人間の中でも上位に存在する元西方聖教会今野真矢との対戦を行います。見たい方はどうぞ」
その放送にテンペストは揺れる。あるいは興味、あるいは観察のためなのだ。
新たに魔王を名乗る者の実力を、
マヤは今心底驚いている。家でゆっくりしていた。していたというのは間違いで何をしても手につかなかったのだ。お茶を飲んでも手が震えて上手く飲めない。何をしても手につかないのだ。そしてあの放送。まるで私のほうの状況がわかっているみたいだ。
「さて、いよいよ行こう」
刀を持ちその場を立ち上がり、そして指定された武道会場に向かうのだった。
さてここまでやったからにはヴェルドラにも手伝ってもらわないと。
(ヴェルドラ聞こえる?)
(うむ、聞こえておるぞ)
(頼みがあるんだけど?)
(クァハハハハハ、我とシスタの仲だ。遠慮など無用)
(今から武道会場に結界はれる?中が見えるように、かつかなり強力なやつ)
(うむ任せておけ)
ヴェルドラはそう返事してすぐに武道会場に転移する。いくら強固な結界とはいえ自身がいかないとはれないのだ。結界を張りそして少し前までシスタが座っていた席に着く。この席はこの国でも一番いい席なのだ。それと同等なのがリムルの席。
しかしリムルはすでに席に座っている。そしてソーカがマイクを持つ。
すでにシスタからお願いされていたのだ。
「さぁ、やってまいりました。東よりやってきたのは人間の中で最強とも名高い今野真矢だ。そして西からやってきたのは
その言葉に会場にいたものたちがざわつく。ソーカの実況は想像以上にいい者だったのだ。所々のタメ口は今回は免除だ。
リングの中央で刀を持ってすでに待っているマヤ。その焦りは気づいたが何も言わない。それをなんとかするのは僕ではなく自分自身なのだから。
「はじめ!」
ソーカの一言によりマヤは自身が隠していた究極能力を発動させる。
「
本来なら口に出す必要はない。しかし口に出して発動させたマヤ。次の瞬間にその姿はだんだん変貌していく。それを直に見てみたシスタは全力で止めようとするがすでに遅かった。
「ごろす、殺してやる」
マヤから出た言葉は完全に能力に飲まれていることを示している。シスタは思いっきり刀を振り下ろすが片手で止められてしまう。
止められたことにも驚きなのだがさっきから重力に対して全くどうしていないのだ。だんだん威力を上げていくのだが全く膝をつく気配すらない。平然と立っているのだ。
《それが天魔之王なのです》
(??どういうこと)
《重力之王もまた悪魔の能力。あの羽によってほとんど効果がない者だと思ってください》
(あーあの羽ね)
あの能力を発動させた途端マヤの背中には8対16枚の翼が生えている。
確かメフィストって天使と悪魔そして人間の顔をしたやつだったような。今のマヤを示すにはぴったりの言葉だな。
「あぁぁぁぁあがぁぁ」
「攻撃は強いけど雑だな。前の方が強かった、けどどうやったら止められるんだ?」
《精神世界に入り込んで今野真矢の精神を助けないといけません》
(どうやって入るのさ)
《今野真矢に触れてください。そこからは私が実行します》
攻撃を避けつつ段々と近づき手を掴む。その瞬間僕の意識は体から離れていったのだった。
「どけぇ!」
そういい天使と悪魔に暴れるマヤが見えたシスタ。あの2体がおそらくあのスキルの核となるものだろう。
あれをどうしたらマヤの意思にできるのだろうか?
そもそもこの世界でのスキルのほとんどが自身の意思や感情によって発現するもの。それがあんな風に対抗してくることが珍しいのだ。
もしかして
《マスターの予想通りです》
(なーるほどね)
僕はすぐに間に入り片方を受け持つ。
「シスタ!?」
「ヒントをあげるそのまま聞け。それはマヤの感情によってできたものなんだよ」
「つまり!なに?」
マヤの一言によってシスタはこけそうになる。頭の上を悪魔の拳が通り過ぎてヒヤッとしたのは内緒だ。
「バカやろう、マヤ自身の気持ちだって言ってんだよ!」
「!!あ、そっかそういうことか」
マヤはすぐに両手を広げる。持っていた刀は置いて2人が持っていた刀を受け止める。マヤの体に刺さるがマヤの口からは一切血が出ていない。精神世界だからかといえばその通りなのだが2体が刺した刀はマヤの中に消えていった。
「そっかこれもあたしなんだね。受け入れなきゃ。対抗するんじゃなくて」
「あ!これどうやって出るんだ?」
《全くマスターは。帰り道はすでに作っています。今野真矢に触れてください》
(りょーかい)
マヤの手に触れる。少し顔を赤くするマヤだがそれ以上何も言わなかった。
「ありがと、助かったよ」
「向こうで待ってるからな」
「うん」
シスタの体がだんだん消えていく。
「本当にありがとう。大好きだよ」
マヤも誰にも聞こえないようにそう言い自身の意識も体の方に向けたのだった。
2人がつかみ合って5分ほどだったが全く動く気配がない。会場に来ている者たちも戸惑い始めている。
リムル自身どうしようか悩んでいるほどなのだ。
「やっと戻ったー」
「ふぅ」
そういい本人たちが戻ってくる。そして2人とも後ろに飛びのいたのだ。そのあとは刀を抜き互いに向き合う。
しかしその降着もすぐに続かなくなる。シスタが刀を鞘にしまい地面に突き刺したのだ。
「?シスタそれなんのつもり?」
「別に武器を使うんだよ」
そういい空間からシスタが取り出したのは鞭だ。シスタを知る人物は唖然とする。シスタは基本刀とスキルの併用使用なのだ。鞭を使うところなんて見たことがない。
しかしこの試合を見ている3人は違う反応をする。各々が目を凝らし主の戦いを目に焼き付けようとしたのだ。
「ふーん、まぁいいけど負けてから文句言わないでよね!」
「僕がそんなタイプに見えるか?」
「そうだね、愚問だった」
マヤは刀を向けてシスタに向かう。シスタも迎え撃つべく鞭を放つ。テスタが前に使っているのを見たが違うのだ。鞭は相手を捕まえたりもできるが本質は先になれば威力が上がるのだ。
つまり先だけに魔素を込めるととんでもない威力になるのだ。
マヤの刀を払ったシスタ。そのまま先に魔素を込めて放つ。嫌な予感がしたマヤは避けるが闘技場の床にヒビが入っているのだ。
この闘技場の床は街の床よりかなり硬い構造になっている。だからこそその床にヒビを入れるほどの破壊力に驚いていたのだ。
「なんて威力……」
「あ、ははは」
まさかここまでなるなんて。実際想像にしていなかった。鞭に関してはこれで終わり。次は手につけるメリケンサックをつける。
「また武器の交換?」
「うん、そうだな」
「舐めてるのかな?」
「さぁ?」
拳に魔素を纏わせ刀を弾いていく。弾きながらかつすぐ反撃に移す。体の動かし方から弾き方まで全てを見せるように動いていく。そして地面に突き刺している刀を掴みそのまま体を回して蹴る。
拳で戦う以上使えるものは全部使うのだ。
ウルティマが見ていたのを確認してから拳につけているものを外す。そして地面に刺していた刀を抜いたのだ。今テンペストでこれ以上長い刀を持っているものはいない。
ベニマルの刀よりも長いのだ。
「やっと刀抜いたね」
「さて、そろそろ時間だし終わらせるか」
「舐めないでよ」
そういい2人が
しかしあの2人は動いて放っている。こんなことはヒナタ自身にもできない。
自身との力の差に悔しくて歯を噛み締めたのだった。
(ルウェルさんルウェルさん、刀に切り替えてから重力之王をマヤに使ってるのになんで普通に動けてるの?)
《おそらくですがあの悪魔の方の羽だと思われます。あの羽が軽減しているようです》
(けどこれ以上出力上げたら床が抜けるしなー)
《そうですね。これ以上あげてしまうと床が抜けてしまいます。そうなるとこの会場は沈みます》
(だよなぁー。どうしようか)
《おそらくですがあの天使の方の羽は聖霊魔法などの増強です。あのまま霊子崩壊を打ち続けたら負けていました》
(めちゃくちゃな能力だな。天魔之王)
《勝ち方はあります。一つ目は周りを気にしないで出力を上げること。しかしこれはここではできません。もう一つはマスター自身が持つ究極能力、時間之神です》
(それでどうしろと?)
《能力自体を止めてしまえばいいのです》
ルウェルの言っている意味がわかったシスタ。しかしそれはかなりの難易度の案件なのだ。そもそもこの世界においてスキルとは自身の魂と強く根付いているもの。自身が望んだもの、性格などが反映されたものがスキルになる可能性があるのだ。
それを止めるのは魂を止めるのに等しい。それでは殺してしまい、観客にも恐怖を与えないようにか。
刀で撃ち合いながらそんなことを考えるシスタ。魔素量の上昇、自身のスキルのレベルアップ。それらを駆使してマヤに立ち向かうのだった。
武道会編飛ばして申し訳ないです
けど読んだ感じなんか違うと思って飛ばしました
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