最強の相棒として転生した件   作:麒麟@

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感想や評価などここ好きとかもあるみたいなのでたくさん欲しいです


52話

 いよいよ音楽祭が始まる。全員が席に着くとテンペストからきた音楽団が演奏を始める。ルミナスはそれを大層気に入ったようで耳を傾けている。

 

 

「ビアンカ攻めてくるならいつだと思う?」

「私なら今来るかな。何より人質にできるのが多いし」

「顔に似合わずいうことえぐいな」

 

 

 ビアンカはそういい席で万能感知を最大まで広げる。それはシスタは気づいていないがなんとなくでわかっていた。

 そして音楽が流れ始める。少ししたときにビアンカとフローラが立ち上がる。

 その瞬間に

 

 

「ドォォォォオオン!」

 

 

 ドアが破られ、天井は抜けている。そして壁までもぶち抜かれていた。

 

 

「リムル!」

「シスタ。どうする?」

「僕たちは前持って3グループに分かれてる。2つは請け負うから1番めんどくさそうなやつは頼んだ」

「え"マジか」

 

 

 シスタは有無を言わさず行動を起こす。シスタの方にはユキとフローラが来る。

 その背後に構えてビアンカとユキがやってきた。

 

 

「ユキ、マヤを中心に二箇所に展開。僕は気になる反応があったら動くから。後ヤバくなったときにね。ビアンカとフローラはあの時言った通りに」

「了解」

「かしこまりましたわ」

 

 

 ユキ、フローラの方には2人組の女が。マヤの方には蟲が来た。

 

 

「さてと、僕はじっくり音楽でも聞かせてもらおうかな」

 

 

 音楽は騒動に対して鳴り止むことはなく続けられている。音楽に耳を傾けながらも2人の戦いを横目に見続けた。

 

 

 

 

 

 

 この蟲うざい。私の剣が届かないギリギリのところで構えて攻撃が届かない。霊子崩壊(ディスインティグレーション)使ってもいいけどそこまで効果があるとは思えないし、何より避けられる可能性が高い。

 

 

「ツマラヌ。この程度カ。人類最強の守護者とは」

「は?あんた必ずミンチににしてやるから黙ってなさい」

 

 

 その言葉と同時に切り込むけどあんまり効果がない。相手は複眼を持っているせいか私の攻撃を当たらない。しかも万能感知まで持っている可能性がある。

 

 

「手伝おうか?」

「いらない」

「それよりなんで天魔之王(メフィスト)使わないの?」

「うるさい!私は」

「ふーんそれならいいけど。もしかして怖がってるとか?」

 

 

 その言葉に反射的に刀を振るった。それも仲間に。しかしその瞬間を見逃してはくれなかった。

 

 

「ガハッ!」

「仲間割れとはツマラヌ」

「まぁいいか。私がやろうかな」

「うっさい。私がやるって言ってるでしょ」

「ふーん。それじゃ私はここで見てるね」

 

 

 そういいビアンカは瓦礫の上に座る。本当に手を出す気はないみたいに。

 気に入らない。ビアンカが偉そうなのも。この蟲が調子に乗ってるのも。何より自分自身が気に入らない。

 

 

霊子崩壊(ディスインティグレーション)、連」

 

 

 本来霊子崩壊は縦に発動する魔法だ。しかし、それを改良して横に発動するようにしたマヤ。本来ならば当たれば倒せる技だ。当たらなければ当たるまで放つのだが数発打っただけで当たらないとわかったマヤはもう打つのをやめた。

 

 

「ビアンカ」

「なーに?」

「もし私が暴走したら殺してでも止めて」

「それがマヤの望みなの?」

「死にたくない!シスタともっと一緒にいたい。けど迷惑かけるぐらいなら死んだほうがマシ」

「そ、けどその願いは一部聞き遂げれないかな」

「はぁ!?どういうこと」

 

 

 ビアンカは立ち上がってマヤの隣に並ぶ。

 

 

「それシスタの意志に反するから。マヤを殺そうとするなら何が何でも止めろってね」

「!?シスタらしいね」

「だからこそなにがなんでも天魔之王(メフィスト)をコントロールして」

「この脳筋め」

「マヤにだけは言われたくないよ」

 

 

 その言葉に怒りでもなく何かの感情が湧くかと思ったがなにも湧いてこず天魔之王(メフィスト)を発動する。初めて使った時はなにも考えずに使えた。けれどそんなことはすぐに終わり使うたびに何かに蝕まれていく感覚があったから使うのをやめた。幸いそれなりに実力もあったから使わなくてもそれなりのことはできたのだがこれからの戦いに使わないという選択肢が残っていない。力を持つものは使わないといけない。そうしないといつか本当に助けたいときに助けられないから。

 

 

「ツマラヌ人間がと思ったガ楽しめソウダ」

「うるさい。その口閉じてあげる」

 

 

 天真之王を発動したとき本当に自身の一部になった感じがした。そして相手との力の差がわかる。こんな奴に苦戦してた自分が恥ずかしい。

 

 

「遺言聞いてあげよっか?」

「勝ってからホザけ」

「あっそ」

 

 

 次の瞬間マヤが動き出す。その蟲の最後の言葉は聞くことなくチリになった。マヤが細切れにしたのだ。

 

 

「ふぅ」

「だいぶ疲れたみたいだね」

「なんか久々に扱えた気がする」

「そっか。後は私が見てるから休んでていいよ」

「それじゃあよろしく」

 

 

 ビアンカの言葉を聞きマヤは椅子に寝転ぶ。寝転ぶと一気に疲れが押し寄せてきて周りから戦闘の音聞こえてくるがそんなのも気にならないくらいの眠気が襲ってきたのでそれに逆らうのをやめた。

 

 

 

 

 

 

「ユキさん相手は2人ですが1人でやってください」

「鬼だな」

 

 

 フローラは何も返さず立っている。実際こんなことをやるのはしんどいのだがシスタ様からのお願いなのだから仕方がない。

 手を出さないでほしいと言われて仕方なく了承したのだ。今回の件に置いてビアンカとフローラに言われたのは手を出さないこと。ピンチになったらシスタ自身が出ると言っていた。

 ユキの相手は2人。銃を使うタイプのユキにとってはかなりきつい。そもそも銃を使って戦うことができるのは近接戦闘ができることが大前提。

 相手の攻撃を捌くか避ける、そのどちらかができないと厳しい。

 1対1なら距離をとりつつ攻撃もできなくはないけど2対1ならそれは叶わない。銃という武器の性質上射線は一つしかない。もちろんマシンガンのように連発できるものもあるかもしれない。けれどユキの持っているのは普通の銃の形だ。連発なんてできるものでもない。

 現に戦いが始まってからユキは何発も打つが結局片方にしか飛んでいかずどちらかの攻撃は喰らう。魔素をコントロールできるようになったとはいえそのレベルはとても上手いとは言い難い。

 

 

「よ、手伝おうか?」

「馬鹿にしにきたのか?」

「そんなんじゃないって。それよりもあの二人はまだユキには早いわ」

 

 

 シスタが刀で受け止めてそういう。ユキも違和感はあったのだ。この2人と戦っているが何かが引っかかっていた。

 

 

(どう思う?)

《まず間違いなく呪いをかけられています》

(解くには?)

《見たところ心臓付近に仕掛けられています。心臓を貫いて新たな呪いで上書きすればいいのです》

(なるほどね)

 

 

 シスタは刀で受けるか避けるかの二択をしながらルウェルとの会話を済ませる。

 

 

「お、おい。押されてるじゃねぇーか」

「そう見える?」

「そうにしか見えねぇよ」

「最近は魔王としてもギリギリの戦いばかりだったからな。ここらでもう一度魔王としての核を見せようか」

 

 

 シスタは魔素を全開に放つ。普通の人間ならこの時点で死んでいるが前の2人は死んでいない。ビアンカとフローラはその魔素が音楽を流しているものたちに当たらないようにしている。

 

 

「さて」

 

 

 その言葉の瞬間シスタがあたしの目の前から消えた。次に映ったのは2人の心臓が貫かれているところだった。左右両手で心臓を貫いている。

 

 

「シスタ!」

「なんだ」

「なにも殺さなくてもいいだろ」

「甘いな。やっぱりお前は戦いには向いていない。相手が人間の形をしているからか?それとも何か別の要因なのか」

「だからって」

 

 

 ユキのその言葉を遮るかのようにさっき心臓を貫かれた2人が立ち上がった。それを見たユキは言葉が出ないのか口を開け閉めするだけだ。

 

 

「どういうこと?」

「私たちはさっき心臓を貫かれて」

「お前たちの呪いを強制的に上書きした」

「「!!」」

「まぁ信じられないという顔だね。最後まで聞いてもらった方が話が早くて済む。その呪いの内容はそこで今放心状態になっているやつに逆らわないこと。ただそれだけ」

「それはどういう」

「ことなのでしょうか」

「簡単に言うとお前たちにかけられた呪いは僕が解除した。ただ予想より遥かに強力な呪いだったから消すのではなく上書きさせてもらった」

「それがさっき言った内容?」

「そーいうこと」

「魔王は冷酷無慈悲と聞いていましたがそうではないのですね」

 

 

 ったくだれからそんなことを聞いたんだか。まぁ実際僕も魔王の宴に参加するまではそう思っていなかったといえばそうなるし、参加するより前にギィに会っていなければ攻撃を仕掛けていたのかもしれない。

 人間と同じでそれぞれの個性があった。それを知っていたからこそ話し合いができたのだ。

 

 

「んじゃユキ後はそーいうことだから」

「お、おい」

 

 

 転移する。さっきから妙な視線を感じてしょうがないからだ。この視線は何回も感じたことがある。そして転移した先にはディアブロがいたのだった。

 

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