最強の相棒として転生した件   作:麒麟@

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61話

 目が光ると戦況が一変した。それを気づいたのは戦闘が始まって10分ほど立ったからだった。

 

 

「ふふ、どうしたの?」

「お前なにをした」

「ふふ、教えてあげましょうか。その体に」

 

 

 そこからは均衡などなく圧倒的に僕が押されていた。体に傷も僕だけが増えていく。何かがおかしい。もちろん僕に適応した可能性もあるがそれでもここまで一方的にやられるわけがない。右の刀で横薙ぎを繰り出した後にそのまま体を捻り蹴りを繰り出しても避けられる。

 これを出したのはこの戦い初なのだ。それを初見で躱せる奴なんてなかなかいない。

 

 

 [テスタ、ウルティマ、カレラ聞こえるか?]

 [もちろんですわ]

 [当たり前じゃん]

 [当たり前だ我が君]

 [お前ら3人はすでにボロボロだが頼みがある。気づかれないほど存在を消して攻撃してくれ]

 

 

 3人からの了承を得られたので攻撃を続けるが先ほどまでとは違い当たる気配が微塵もない。全て避けられる。避けると同時に攻撃が飛んでくるから頭ではわかっているのに避けることができない。

 すると戦場に全てを吹き飛ばそうとする気配があらわれる。その方向を見るとカレラが限界まで魔素をあげている。あいつ僕の話をいや他の2人の気配が消えている。意図も理解したので攻撃を続ける。カレラがその攻撃を放つとその方向も見ないで攻撃を防いでしまう。そこまではおそらく予想通りだったのだろう。

 しかし僕が斬りかかると同時にテスタとウルティマが姿を現し攻撃を加える。しかしそれを体を捻り避けてしまう。しかしこれで確信が取れた。

 

 

「お前の能力、いやその目の能力は未来を見てるな。しかも自身の確定未来を」

「ふふ、気づくのが早いわね。あの方でさえもう少しかかったのに」

「テスタ、ウルティマ、カレラ全員を守れ。今から全力で相手をする」

「「「は!」」」

 

 

 3人はすぐさま戦場に戻っていく。混沌とかしていたがそんなことは気にせずに結界を次々に貼っていく。あれでなんとかなるだろう。

 

 

「本気を出すって随分舐められていたみたいだけどどういうことかなぁ?」

「この力は見ただけでまだ実戦じゃ上手く使えないんだけどそれを言ってる余裕なんてなさそうだし使わせてもらうわ」

《シスタ様それは!》

(ルウェルここで使う)

 

 

 身体中に魔素を巡らせてその後に重ねがけをするように虚無の力を纏う。すでに体が悲鳴を上げているがそんなことは関係ない。

 

 

「それぐらいなら私の相手にならないよ」

「確かにな。けどなこれをさらに纏ったらどうだ」

 

 

 そこから一度見たことある力を再現する。あれは今の僕には過ぎた力だ。けどこうでもしないと今ここでこいつを倒せる気がしない。それほどこいつは強い。それを認めてそして超える。

 

 

「私も少し本気にならないといけないわね。まさかそれを使えるなんて思いもしなかったわ」

「そうか」

 

 

 今の僕が纏ったのは神のみが纏える神力。もちろん神でもない僕がまともに纏えるはずもなく体のあちこちから悲鳴が出ている。けれどその恩恵がすごかった。移動するだけで体消えたと錯覚してしまう。それほどスピードが出ていた。

 

 

「未来が見えるなら見えても対処できないようにすればいい」

「ちょ、え。タンマタンマ」

「しらねぇ」

 

 

 360度ありとあらゆる角度からの斬撃を飛ばす。しかもほぼノータイムで。それを防いでいるこいつも大概頭がおかしいのだがこのままならまず間違いなく負けるだろう。

 

 

「強いわね。あの方よりもつよいのかしら?」

 

 

 その言葉に付き合う必要性を感じなかったので次々に攻撃を繰り出していくが全て防ぐか避けている。この化け物が。

 

 

「そろそろきついし本気出そうかな」

 

 

 そう言って指を鳴らす。すると僕は気がついたら地面に倒されていた。何が起こったのかすら理解が追いついてない。気がつくと地面に倒れ込んでいたという事実だけだ。

 

 

「バイバイ」

 

 

 その言葉と同時に体が真っ二つにしようと横薙ぎに刀を振るわれる。瞬間にいろいろなものが浮かんでくる。本当に死ぬ時は走馬灯が見えるんだなぁと思ってその刀を避けることすらしなかった。人間の体になっている以上真っ二つになるとまず生き返ることはできないだろう。

 

 

「「「「させない」」」」

 

 

 刀が半分に到達しそうなところで止まる。何が起きているのか見てみると刀をカレラとヴェルグリンドが抑え込み、腕をウルティマが抑え、さらにその奥から腕に鞭を撒きつけて刀をそれ以上進ませないようにしている。

 

 

「あのバカは何をしている。普段偉そうなくせになぜ今来ないんだ」

「しょうがないですわ。シスタ様もマヤに連絡が取れないようですし」

「全く偉そうにしてるからだよ。こんなんならボクが筆頭貰えばよかったかな」

「なんの言い争いかは知らないけど早くシスタを誰かどかしてちょうだい」

 

 

 ビアンカとフローラが刀を抜き僕を持ち上げる。その瞬間にヴェルグリントの気配が消えた。この戦場から消えたみたいだ。

 

 

「あら、あの竜の子が消えたならあんまり意味はないかしら」

「ならとっとと帰れ」

「けれどももう少しこっちにいられそうだしあなただけでも消しておいた方が後で楽になるわよね」

 

 

 そいつはそこからシスタに向かって飛んでくる。刀を振られて反応できなくて斬られる寸前で刀が刀にぶつかる高い音がなって止まった。

 

 

「ごめん、遅くなっちゃった」

「マヤ、お前なんでここに?」

「わかんない。ただ牢獄の中でシスタの状況が見えて無我夢中で」

「そうか。少し……ねる」

「了解。ゆっくりしておいて」

 

 

 シスタはゆっくりと落下していく。それをテスタロッサたちが受け止め、起こさないようにしている。

 

 

「お話は終わったかしら?」

「あんたがシスタを」

「ふふ、いい殺気よ。ただ私の相手をするにはまだ役不足ね」

「なら試してごらんよ」

 

 

 マヤは刀を振る前に消えた。文字通り目の前から消えたと思ったらもう後ろにいて刀を振るう。

 

 

「くっ」

「どんどん行くよ」

「ふふ、やっぱり人間は興味が尽きないわ」

「この」

「だからこそあなたも欲しくなった」

 

 

 そいつは手を巨大化させてマヤを掴もうとする。しかしマヤは目にも止まらぬ斬撃で切り刻んでいく。一撃で切ることができないために細かく傷を入れてから切っているようだ。しかしマヤの体力も無限というわけではない。ましてや魔素をどんどん削られていく相手に対してそれを行なっているのだから少しずつ息切れを起こしている。

 

 

「はぁはぁ」

「あら、ほんとに時間切れね。それじゃあ去るわね」

「ま、て」

 

 

 そいつは初めからそこからいなかったのように姿を消してしまった。

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