夏と刀と無限の空   作:吉良/飛鳥

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学園祭か……楽しもうぜ?By一夏     祭りは楽しんだ者勝ちでしょ?By刀奈


Episode45『学園祭を楽しめ。思い切りな!!』

学園祭を翌日に控えた金曜日(此の世界のIS学園の学園祭は土・日の二日間に渡って行われる)、四組のホームルームでは遂に完成した『男装ホストクラブ』のホスト衣装と、一夏の『クラブのママ』の衣装が完成したのでその衣装合わせが行われたのだが、一夏と簪が共同でデザインしたホストコスチュームは刀奈と簪、円夏は言うに及ばず、静寐と清香と癒子……果てはのほほんさんまで似合っているのだからドレだけだって話だ。……個人的にのほほんさんは、ナンバーワンに勝つ事は出来なくとも、コアな固定客が付いて店には無くてはならない存在になる気がしてならない。

この衣装だけも可成りクオリティが高いのだが、更に担任のスコールが未成年でも吸う事が出来るタバコの葉を一切使ってない『アロマシガレット』を用意してくれたのがなんとも……アロマシガレットはタバコの葉を一切使って無いので健康を害する事は無く、寧ろアロマの効果で身体の調子を整えてくれるモノだから全然マッタク問題はないのだ……タバコをふかすホストってのはカッコいい感じがするから用意したのだろう。

 

そして放課後は今度は古武術部の『格闘バー・コロッセオ』で使う衣装合わせも行われたのだが、此処でも一夏デザインのラウンドガールの衣装は部員全員にジャストなサイズだった……四組にしろ古武術部にしろ、如何してピッタリの衣装を作れたのか疑問に思うだろうが、其れは束に頼んでクラスメイト及び古武術部の部員のパーソナルデータを送って貰ったからだ。

束の手に掛かれば生徒の最新のパーソナルデータを得る事など造作も無いのだ――今年の身体検査の記録しかなくとも、訓練で使ったISから使用者のデータを得るなんてのは束にとっては朝飯前だからな。

……普通に考えれば大問題なのだが、バレてなければ罪にはならないとも言うので、束のやった事は不問だ――其れを言ったら、この人がやる事の大概は不問と言う事になるのだが、其れは突っ込み不要だろう。

 

 

「そして、此処で両足を頭の後ろで組みます。此れがヨガのポーズの初歩です。」

 

「否、其れ絶対嘘だって。俺だって未だに片足しか出来ねぇよ其れ!」

 

 

その金曜日の夜に一夏とヴィシュヌが何をしているかと言うと、凄まじいまでの柔軟性を誇るヴィシュヌをカメラで撮影しつつ一夏が突っ込みを入れていた……『何でヴィシュヌのヨガを撮影してるんだ?』と思うかもしれないが、一夏はこの度You Tubeのチャンネルを立ち上げて動画の投稿を始めたのだ!

チャンネル名は『ワンサマーと嫁チャンネル』であり、概要欄で自身が『織斑一夏』である事を明らかにした上で、『男性操縦者重婚法』によって五人の嫁が居ると言う事を明記し、『週ごとに相手が変わります』って事を伝えているのでカップルユーチューバーであるのに女性の方が変わっても問題なしだ。

何故こんなチャンネルを立ち上げたのかと言えば、料理をする一夏を見たヴィシュヌが『一夏の料理の工程は、動画サイトで公開したら結構バズるのではないでしょうか?』と言ったのが発端だった。

其れに『ピン!』と来た一夏は、思い立ったが吉日とばかりにYou Tubeでチャンネルを開設し、その第一弾としてヴィシュヌとの料理動画をアップしたのだが、此れが予想以上の大ヒット!!IS学園の生徒を中心に登録者が増え、本日開設四日目にして登録者が十万人を超えると言う超人気っぷりを発揮しているのである。

 

 

「いや、ホントにヴィシュヌの身体って如何なってんだ?こう言っちゃなんだけど、相当な格闘技の達人でも関節技でヴィシュヌをギブアップさせるのは難しいと思うんだけど、本人はその辺如何よ?」

 

「そうですねぇ……全盛期のアントニオ猪木さんに卍固めをガッチリ極められても抜け出せると思います。私に関節技は通じません。

 ですが、私と同じ位ヨガが出来るようになれば多分誰でも出来るようになりますよ?そしてヨガを極めた暁には、手足を伸ばしたり、火を吹いたり、テレポートしたり……は、流石に出来ませんので悪しからず。」

 

「いや、出来ないのかい!」

 

 

人気の秘密は此の軽快な遣り取りにあると言えるだろう。相手が違えばまた異なる遣り取りになるのだろうが、ヴィシュヌの場合は真面目にボケをかますヴィシュヌに対して一夏が略脊髄反射と言える突っ込みを入れるのがお約束になっており、其れが視聴者に受けているらしい。

そして何よりも、特にアピールしている訳ではないのに二人のラブっぷりが此れでも可と言う位に伝わってくる上に週毎に相手が変わると言う事は、今度はまた別の遣り取りが見れると言う期待感も登録者が増えている理由と言えるかもしれない。

 

 

「其れでは今日はこの辺で。明日と明後日は、学園祭の様子を生配信する予定ですのでお楽しみに♪」

 

「いや、そんな事やらないからな!?学園祭の様子生配信とかカメラのバッテリーもたねぇし、そもそも今からじゃ許可下りないって!

 あの、明日は学園祭一日目の感想を語りながら、ゲームのプレイ動画を配信する予定なのでお楽しみに!明日もまた見てくれよな!」

 

 

本日の動画撮影は此れにてお終い。後は簡単な編集をしてアップすればそれで終了だ。

でもって本日アップした動画は、瞬く間に再生数を伸ばし、日付が変わる頃には十万再生を突破する事に……動画投稿でも成功するとか、一夏の才能はマッタク持って底が見えんな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏と刀と無限の空 Episode44

『学園祭を楽しめ。思い切りな!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文化祭当日の土曜日、一夏は先ず古武術部の『格闘バー・コロッセオ』の方に顔を出し、何時でも開店の準備が出来ている事と自分のシフトタイムを確認すると、自分のクラスの『男装ホストクラブ・インフィニットスパーキング』の開店準備の為に四組に向かう。

男装ホストクラブでは女装してクラブのママ、格闘バーではレフェリーの姿でバーのマスターと、何方の店でも最高経営者的な立場故に、開店前の最終確認をしてると言う訳だ……勿論、刀奈をはじめとした他の生徒や部員も一生懸命準備はしているが、最高責任者と言う立場から一夏も気合いが入っているのだろう。

 

 

「準備の方は如何だ?」

 

「勿論バッチリよ一夏♪」

 

 

一夏が教室に入ると、既に最初のシフトが入っている刀奈をはじめとした生徒達は、全員ホストの衣装に着替えて準備万端!因みに、ホストの衣装はボトムズはスラックスで、トップはワイシャツにジャケット又はベストと言う組み合わせで、他にはネクタイの有無とジャケットとベストのカラーで基本的なデザインは同じながら個性を出せるようにしているのだ。

ジャケットとベストはカラーが複数あるが、スラックスはグレー、ホワイト、ネイビーの四色で、ワイシャツはブラック、ライトブルー、ワインレッド、ベージュの四色で、此れは『スラックスとワイシャツはある程度統一した方が逆に個性が光る』との考えからこうなった訳である。

ネクタイを含め、此れだけの衣装をたった二人で、そして一週間かからずに仕上げた一夏と簪がマジで凄過ぎる……主夫力とオタ力が限界突破すると不可能と思える事も可能にしてしまうのかも知れん。序に個性を出すためのベストとジャケットのカラーは一夏と簪による四組の生徒のイメージカラーで決められている。

 

ホストの衣装は昨日の衣装合わせの段階でサイズはバッチリだったので問題ないが、本日は学園祭本番なので女生徒達は衣装を着ているだけじゃなく、髪型も変えて完璧な男装をしている。

例として刀奈を上げると、彼女の普段の髪型は外はねのショートカットだが、今日はヘアージェルを使って全体を撫で付けた所謂『オールバック』の様な髪型なのだ。

序に刀奈の衣装を少し説明すると、スラックスはホワイトでワイシャツはブラック、ネクタイは無しでジャケットの色はライトベージュとシックな色合いだが、其れが逆に刀奈の特徴である蒼い髪を際立出せていると言えるだろう。ネクタイを締めない代わりにワイシャツの胸元を少し開け、チェーンのネックレスをしているってのが正に『男装ホスト』と言った感じがしてグッドだ!ナイスだ!最高だ!!

勿論刀奈だけでなく、他の生徒の男装もバッチリ決まっており、全員が『男装の麗人』と言った感じになっていた。一夏の読み通り、顔面偏差値の高い生徒が多いと言うか顔面偏差値の高い生徒しか四組には存在していない為、抜群の男装ホストが出来上がったのである。

 

 

「イッチー、私は如何かな~~?」

 

「のほほんさん……癒し系ホストでOK!!」

 

「やった~~~♪」

 

 

皆大好きのほほんさんも確りと男装ホストになっているのだが、其処は衣装を手掛けた簪が空気を読みまくって本音用のジャケットは袖がダボダボで本音の個性を引き出しまくりである。

刀奈の様な男装した時のカッコ良さはないが、一夏の言うように『癒し系』であるのは間違いなかろう……本音が居るだけでその場はマイナスイオンで満たされると言っても過言ではあるまい。

 

本音の事を褒めた一夏は、自身も直ぐに着替えてクラブのママに……部分ウィッグで髪のボリュームを増やし、シリコン製の偽乳を装着して体型を女性に近付け、メイクをした後に自らデザインした『和』の意匠を取り入れたコスチュームに着替えて『一夏ママ』の完成だ!

元々イケメンだっただけに此れは言われなければ『女装してる男』とは思うまい……此処まで完成度が高いと、逆に黒歴史として弄り倒す事は将来出来ないかも知れないレベルである。

 

 

「さて、そろそろ開店の時間よ。準備は良いかしら坊や達?」

 

 

そして着替えて皆の所に戻るや否や、完璧にクラブのママに成り切って居た!しかも裏声で無理に高い声を出さずに、地の声で『声が低めな女性のハスキーボイス』で逆にクラブのママの色香を再現してるんだからハンパないわ。女装に関しては空の軌跡のヨシュアとタメ張れるレベルだ此れ。

 

 

「勿論準備は万端だぜ一夏ママ……だけど、俺も他の奴と同じ扱いってのは寂しいな?……俺は、まだ一夏ママの眼鏡に適う男に成れてないのか?俺じゃダメか一夏ママ?」

 

「ふふ、如何かしらね?……でも、貴方には期待しているのよ刀奈君。

 当店のナンバーワンホストの更識刀奈……私が見出したその才能、存分に発揮してくれると嬉しいわ。……それと、今日は店が終わったら一緒に飲みに行きましょうか?」

 

「一夏ママと一緒なら断る理由がないよ。」

 

 

……とまぁ、一夏と刀奈による寸劇が行われた訳だが、其れが全く持って違和感がないんだわ。今の寸劇は『己の才能を見出してくれたクラブのママに恋をしているホスト』其の物だったからね。

 

 

「一夏君が女装して、刀奈さんが男装しても普通にイケメンと美女のカップルに見える件について。」

 

「諦めろ……そして同時に痛感した、一夏君と刀奈さんは最高のカップルであると!勿論、刀奈さんだけじゃなくて一夏君は嫁ズの誰とでも最高のカップルなんですけどね!!

 国際IS委員会よ、何故嫁の上限と同国籍不可の制限を設けた!其れが無かったら四組の生徒は簪さん以外の全員が一夏君の嫁になったのに!!」

 

「簪以外って、私も含まれるのか?」

 

「円夏さんは一夏君大好きだから問題ない!!」

 

「阿呆、大問題だ!

 確かに私は兄さんの事が大好きだが、だからと言って兄さんと結婚したいとまでは思って無いわ!其れ以前に私と兄さんは兄妹だからそもそも結婚は出来ん!!

 日本国の法律も知らんのかお前は!!」

 

「IS学園は治外法権!!」

 

「其れを言い出したら色々と身も蓋も無いわ!!」

 

 

で、若干のカオスディメンションが発生!!……『男性操縦者重婚法』の『嫁は五人』、『国籍被りはNG』が無かったら四組の略全員が一夏の嫁になるとか、一夏の負担がハンパないわ!野郎一人に対して女性が四十人以上とか自然界で最大のハレム(野生動物に対しては此れが正しいらしいっす)を持つって言われてるミナミゾウアザラシですら囲う雌の数は三十頭前後なので、一体一夏は霊長類ヒト化としてドレだけ魅力的な雄なのかだわ。

 

 

「準備は万端みたいね?それじゃあ、お客様達に満足してもらいましょうか♪」

 

 

其処にこのクラブのオーナーにして四組の担任であるスコールが登場!

一夏に『最高のドレスで決めてあげるわ』と言ったその言葉に偽りはなく、本日のスコールの衣装はいぶし銀のドレス(原作のあのドレスを鈍い銀色にしたイメージ)に金のネックレスとブレスレット、そして指には石の付いたリングと可成りセレブな感じだ。それでいてマッタク嫌味な感じがしないのは、スコールが飾らない美人だと言うのが大きいだろう。……普段ジャージな人のドレス姿ってのはギャップはあるが逆に嫌味は無いのかもしれん。

 

オーナーであるスコールの号令に生徒達は元気に応えると、何時客が来ても良い様に店内にスタンバイOK!

尚、このクラブにはホストの安全の為に当然『黒服』も待機しているのだが、その黒服は一夏の護衛のオータムだ。何時もは下ろしている髪を首の辺りで一本に縛ってグラサンを掛け、更に特殊メイクで頬の傷まで入れているという徹底ぶりであり、知らない人が見たら其れこそマジモンの『ヤクザ』に見える事この上なしである。

まぁ、取り敢えず四組の男装ホストバーは準備万端!後は学園祭が始まるのを待つだけである。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

そして午前九時――

 

 

『其れでは、此れより第○○回、IS学園学園祭を開催します。』

 

 

放送部のアナウンスと同時にIS学園の学園祭が開始されると同時に校門が解放されると同時に待って居た人々が学園内に入って来るが、ドッと雪崩れ込むなんて事にはならず、三列に並んで学園内に。

と言うのも一般的な学園祭とは異なり、IS学園の学園祭に参加出来るのは学園が招待した各国の要人や企業人を除くと、生徒からの招待状を貰った人間に限られる上、場所が場所だけに入場時には手荷物検査も行われるため、こうして列に並んで入る事になっているのだ。この辺の対応は学園祭と言うよりもスポーツ観戦とかライブイベントに近いモノがあるかも知れない。尚、招待状は一枚で五人まで使えるので、実は来訪者の数は結構多かったりする。

だが、招待状の確認と手荷物のチェックだけでなく、其れが終わったら『危険物探知機』を通過して貰い、そこでOKが出て漸く学園祭に参加する事が出来るのだ。

此れだけ厳重なセキュリティが必要なのか?と思うかもしれないが、IS学園の学園祭には一般人のみならず国や企業のお偉いさんも参加しているのでセキュリティレベルを上げて上げ過ぎと言う事は無いのだ……更に言うと、『世界に二人しか存在しないIS男性操縦者』が居る訳だからね。……まぁ、一夏の場合は誰かが何かしようとも常に激強な嫁が最低一人+これまた激強な護衛が付いているので問題はない。仮に、一夏が本当に一人になったとしても一夏自身が激強なので相手の事を返り討ちに出来る訳だが。

因みに『危険物探知機』とは、金属探知機とは違い非金属の危険物(セラミック製のナイフやプラスチック製の改造エアガン、プラスチック爆弾やヤバめのお薬等々)を検知するモノで、逆に硬貨やベルトのバックルと言った金属製でも危険のないモノには反応しないようになっている……何とも便利なモノだが、此れはIS学園の設立が決まった際に、束が開発して学園に送り付けたモノだったりする。『ISの事を教えるんなら生徒の安全は守れよ』との事らしい。

 

さて、そんな訳で入場時のセキュリティは可成り厳しいモノの、其のセキュリティを合格してしまえば、後は普通の学園祭と変わらず、様々な模擬店が並んでおり、何処から回ろうか目移りしてしまいそうだ。

 

 

「うっひゃ~~……こりゃスゲェな?並の学園祭とは比べ物にならなくねぇか?いや、俺も高校の文化祭に参加するのは初めてだから並がどの程度か知らんが。」

 

「いや、如何考えても凄いよお兄?こんな学園祭なんて学園物の創作の世界だけかと思ってたから。」

 

「だよなぁ……」

 

 

虚に貰った招待状で学園祭にやって来た五反田兄妹もまたIS学園の学園祭の規模に驚かされていた……まぁ、IS学園は一般の高校とは違い、離島一つが丸々学園の敷地なのだから、そもそも一般高校とは規模が違くなるのは当然と言えよう。多数の畑や田んぼ、畜舎を有する農業高校よりも敷地面積は上なのだ。

本日は土曜日なので、五反田兄妹は普通ならば店に出ているのだが、祖父である厳が『招待状があるなら行ってこい。折角招待状貰ったのに行かねぇってのは流石に義理を欠くからな』と言ってくれたので来られたのだ。

 

 

「其れで、先ずは何処に行くお兄?」

 

「そうだな……先ずは一夏の所に行ってみるか?パンフレットにアイツが居るクラスの出し物は『男装ホストクラブ』って書いてあったのも気になるしな。」

 

 

で、五反田兄妹が先ず向かったのは一夏が居る四組の出し物である男装ホストクラブに。

そしてやって来たのだが、学園祭が始まったばかりにも拘らず既に四組の男装ホストクラブの前には入店を待つ客の列が出来ていた……外部からの参加者ではなく、学園の生徒が既に集まっていたのである!!

一夏の知名度は今や学園でもぶっちぎりであり、その一夏が居るクラスの出し物となれば学園の生徒達が殺到しない筈がない!長蛇の列になっていないのは『今行っても待つだけだから少し時間を外そう』と考えている生徒も居るからだろう。

なので五反田兄妹もそれ程待たずに入店出来そうだ。

 

 

「おや、先ずは私の店を選んでくれたのかい弾君?男の君にはつまらない店かも知れないが、妹さんを楽しませてあげて欲しいな。」

 

 

そんな五反田兄妹の前に現れたのは和の意匠が取り入れられた衣装を纏った美女……整った顔立ちに均整の取れたプロポーション、女性としては少し背が高めと感じるが、其れが逆に魅力を引き立てていると言えるだろう。

勿論声を掛けられた五反田兄妹は驚いて居るが……

 

 

「……オイオイ、そんなに驚くなって。俺だよ、一夏だよ。」

 

「は?お前、一夏なのか!?全然分からなかったぜオイ!」

 

「一夏さんなんですか!?な、何でそんな格好してるんですか!?」

 

「いや、ウチって男装ホストクラブだろ?って事は女の子が男装する訳なんだけど、女の子にだけ男装させるってのは不公平だと思ってな、俺も女装した上で此のクラブのママをやってんだよ。」

 

「其れ決断したお前をちょっと尊敬するわ!!」

 

 

此処で一夏が正体をばらし更に驚かせる事に……ぶっちゃけて言うと、外部参加者は言われなけばこの女性が一夏だと見抜く事は出来ないだろう。其れだけ一夏の女装はレベルが高いのだ。

そして、一夏ママのレベルが高いだけでなく、男装した女生徒達のホストレベルも高く、店内に案内された客は男装ホストとの時間を楽しんでいる様だ。

更にオーナーであるスコールが、シャンパンタワー(中身はノンアルのグレープタイザー。グレープサイダーではなくグレープタイザー。誤字ではない。)で客を大歓迎し、より店を盛り上げている。

此れだけで提供しているドリンクはソフトドリンクオンリーにも関わらず、店の雰囲気に酔ってしまいそうだが、店で提供されているスナックとスウィーツもまた最高のモノだった。

特にスナックのピザとたこ焼きの人気が抜群に高い……メニュー名が『一夏ママの特製ピザ』、『一夏ママの揚げたこ焼き』と言うのがインパクトハンパないからかも知れないが。って言うか、このメニュー名をよく一夏も採用したもんだ……まぁ、『学園祭だから』って思いがあったのかも知れん。自ら女装してママになるって言った時点で大分ハジけてたのかも知れないがな。

 

 

「コラさやか君、ママの揚げたこ焼きは辛子マヨネーズかタルタルソースのどちらかを掛けて食べるモノで、オタフクソースは掛けちゃダメだって言ったでしょう?」

 

「あ、ごめんなさいママ!!」

 

「まぁまぁ、さやかは店に来たばかりなんだから多めに見てやってくれよ一夏ママ?さやかの事は俺がちゃんと教育するからさ。」

 

「刀奈君……そうね、此の子はまだ店に来たばかりなのだから大目に見て上げないと――マッタク、貴方が優秀過ぎるから新人の凡ミスが余計に目立ってしまうのかも知れないけど、貴方が教育してくれるのならば間違いは無いわね。」

 

「任せてくれよ一夏ママ、アイツは必ず俺が一流のホストに育ててやるさ。」

 

 

でもって、時折行われるこの寸劇がまた良い感じなのだ……此れはマッタク持って一夏と刀奈のアドリブによって始まるのだが、アドリブを振られた生徒もマッタク慌てる事無く対応しているのだから見事である。

まぁ、この寸劇で円夏には『ママの弟で、そのコネで店で働かせて貰ってる就活中の学生』、簪には『刀奈の双子の弟で、ナンバーワンホストの座を狙っているライバル』と言う設定が加わってしまったが、其れが逆に店のアクセントになっているので問題なしだ。

 

 

「ふむ……君は男装しても魅力的だな簪君?オールバックの眼鏡男子と言うのも悪くないね。」

 

「ぼ、僕は兄さんに比べたらマダマダだよ……でも、何時か必ずこの店のナンバーワンになって見せる。君の為にも必ずナンバーワンになって見せるよ夏姫!」

 

「其れは楽しみだな。」

 

 

でもって、この店には夏姫も来ていたらしく、簪を指名して楽しんでいる様だった……男装ホスト時の簪の一人称が『僕』って言うのも良く似合ってるわ。簪には『俺』よりも『僕』の方が合うからね。

因みに簪も刀奈同様に髪型を撫で付けたオールバックにしている……其れでも眼鏡は兎も角自身の専用機のハイパーセンサーを頭に展開したままであると言うのは簪なりの拘りであるのかも知れない。

五反田兄妹は如何なったのかって?丁度良い感じに虚と一緒に入店する事が出来たので、同じ席で存分に楽しんだよ――まぁ、支払いは弾がする事になったんだけど、妹と彼女に出させる事は出来ないので弾は男らしく支払い、弾の財布から英世さんが三人ほど旅立ったのだった。刀奈には劣るとは言え、トップクラスホストと言える静寐と清香と癒子が付いたのだから三千円と言うのは決して高いモノではなかっただろう。

 

そんな感じで店は大盛況なのだが……

 

 

「失礼するぞ。」

 

「此れはまた中々良い感じの店内だ。」

 

 

此処で千冬と稼津斗のコンビが来店!!稼津斗には千冬が招待状を送ったのだろう。

だがしかし、其れで慌てる四組の面々ではない……この程度の事で一々驚いて居たらIS競技者としても技術者としてもやって行けないので即座に対応し、テーブルには刀奈と円夏が付いて存分にもてなした。

だが、千冬が来店したと言うのが広がればこの店を訪れる者はさらに増えるかも知れないな――引退して数年が経つとは言え、千冬のネームバリューは未だ絶大なのだからね。

 

 

「一夏ママ、ピザを辛口で頼む。」

 

「辛口のオーダーは?」

 

「ホットでスパイシーに。」

 

「なら、粗挽きの黒コショーと、S&Bの『燃辛唐辛子』ね……挽きたての黒コショーのスパイシーさと激辛を越えた唐辛子パウダーのホットな辛さに溺れると良いわ。」

 

 

取り敢えず、この男装ホストクラブは大当たりだったと言っていいだろう。

男装ホストに手を出そうとする男性客が居なかったとは言わないが、そう言った客は一夏ママが即座に店が雇っている黒服を召喚して鎮圧した。

言うまでもなく此の黒服はオータムなのだが、前髪をオールバックにして後ろ髪を首下で縛ってグラサンを掛けるとマジモンの黒服に見えるってのが可成りの迫力となっている。

なので、何回かオータムが召喚された後に不埒な事をする輩は激減した……矢張り物理的に黙らされた現場を見せ付けてやったのは効果抜群だったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

そして昼頃、一夏と刀奈は休憩時間に入り、同時にロランとヴィシュヌ、グリフィンとクラリッサも休憩に入っていた――此れは彼女達の事情を知るクラスメイトが一夏の休憩時間を四組の生徒から聞いて其処に休憩時間を合わせたのだ。まぁ、クラリッサだけは一組の生徒に何も言わず千冬に許可を取っているのだが、彼女は厳密に言えば一組の『生徒』ではないので問題は無いだろう。

そんな訳で一夏達は一緒に学園祭を回る事にしたのだが、流石に夫々の模擬店でのコスチュームと言う訳にも行かないので制服(クラリッサは軍服)に着替えているけどな……てか、クラリッサも一応メイドカフェのコスチュームを店では着用していたらしい事に驚きだ。

 

 

「そう言えば、皆は誰に学園祭の招待状送ったんだ?俺は中学の時のダチに送ったけど。」

 

「私も中学校の時の友達ね。お父さんとお母さんには簪が送ったし。」

 

「私は両親だね。」

 

「私も母に……若しかしたら道場の練習生を何人か連れて来るかも知れませんが。」

 

「私は家族と孤児院の両方に送ったよ。招待状って一枚しかないから、送る予定のない子に譲って貰ってだけどね。」

 

「私は父上だな。恐らくだが君に勝負を挑んだあの四人も連れて来ると思うよ。」

 

 

一夏達は適当に店を回りながら、誰に招待状を送ったのかを話している様だ……矢張り基本的に家族を招待しているみたいだな。グリフィンは送る予定のない生徒から譲って貰って家族と孤児院に送った様だ……孤児院の子達全員を招待するとなると孤児院に送る招待状は五~六枚程必要になるので、複数の生徒に頼んで譲って貰ったのだろう。孤児院の子達にも学園祭を楽しんで欲しいと考えてるグリフィンは優しいね。子供に好かれるのも納得だわ。

 

 

「あ、一夏達じゃない!良かったらウチの店入ってかない?味には自信あるわよ。」

 

「乱か……丁度何処で昼飯食おうかって考えてた所でな。入らせて貰おうか。」

 

 

そんな中、乱に声を掛けられた一夏達は、二組が営業している『屋台村』で昼食を摂る事に――『屋台村』の名の通り、教室内には祭りの定番の屋台が並んでいるのは当然として、其れ以外にも台湾料理やカナダ料理を提供する屋台もある。この辺は乱とコメット姉妹の提案なんだろうな。

その屋台村で、一夏達は乱が店主を務める台湾料理の屋台でルーロー飯を、コメット姉妹が店主を務めるカナダ料理の屋台でサーモンのグリルとトナカイのソーセージを購入し、他の屋台でタコ焼き、フライドポテト、唐揚げなんかのスナックを購入してランチタイムを楽しんだ。

それ等は全部美味しかったのだが、乱の屋台で購入したルーロー飯は格別だった……甘辛のタレで脂身がゼリー状になるまで煮込まれた豚肉はとろける程に柔らかく、豚肉の旨味が染み出たタレは飯との相性が抜群だったのだ。

勿論、他のメニューも美味しく、特にトナカイのソーセージにはソーセージの本場であるドイツ出身のクラリッサが『此れは中々クセになる味だ』と驚いた位だからね。

 

ランチタイムを終えた一夏達は、その後はアミューズメントゲーム系の出店を中心に回って楽しんだ……射的でロランとクラリッサが持ち弾の数だけ景品をゲットしたのは見事だったが、其れが出来たのは善良な学園祭だからであろう。此れが町の祭りだったらこうは行かないだろう――あくどい射的の店だと、景品固定して絶対に落とせないようになってるのとか有るしね。

そして其れだけでは終わらず、ゲーム研究会の模擬店(色んなゲームで部員と対戦)では、一夏とクラリッサが格ゲーと遊戯王で無双し、(格ゲーでは一夏がKOFで京・テリー・リョウのSNK主人公チーム、クラリッサはストリートファイターで豪鬼を使用し、遊戯王では一夏がサイバー流、クラリッサが銀河眼デッキ)、刀奈とヴィシュヌはパズルゲームで圧倒的連鎖で相手を粉砕!……ぷよぷよで相手に送り付けるお邪魔ぷよがブラックホールになるってのはなかなかお目に掛かれないだろう。

ロランとグリフィンはオセロやチェスと言ったボードゲームで相手を圧倒していただけでなく、運の要素が絡むポーカーやブラックジャックでも圧勝だった……スペードのロイヤルストレートフラッシュってのは人生で一度拝めるか如何かって役まで揃えてたんだから驚きだわ。

 

そんな感じで休憩時間を楽しみ、午後は古武術部の格闘バーの方に顔を出そうと思って居たのだが……

 

 

「あら、一夏じゃない!」

 

「おぉ、千冬と円夏には会ったんだが、やっと会えたな一夏。」

 

「父さんと母さん!?如何して此処に……って、千冬姉が招待状送ったって言ってたか。」

 

 

その前に織斑両親とエンカウント!――海外赴任してた二人だが、千冬から学園祭の招待状を送られて来たので久々に日本に帰って来たらしい。既に千冬と円夏には会っていたらしい……千冬と会ったその時に、稼津斗の事を紹介されて少しばかり衝撃を受けたのは仕方ないかもだ。千冬に恋人が出来る日が来るとはコレッぽっちも思ってなかったのだろう。親として其れは如何かと思うが。

 

 

「そうよ一夏!

 それにしても……『男性操縦者重婚法』なんてモノが制定されてどうなるかと思ったけど、刀奈ちゃんだけじゃなく良い子達を選んだみたいね?彼女達からは刀奈ちゃんと同じ位、貴方への愛を感じるわ。そして貴方が彼女達に向ける愛も刀奈ちゃんに向ける愛と同じだと言う事もね。」

 

「一夫多妻において大切なのは、全ての妻を平等に愛すると言う事だ……お前は其れを分かってるみたいで安心したよ一夏。」

 

「テメェの嫁さんを平等に愛するのは当然だろ?……まさかの一夫多妻になったけど、そうなった以上は俺は嫁さん全員を平等に愛する事が出来なきゃ、男として最低だって思ってるからな。」

 

「そして、一夏が私達を愛してくれてるのと同じ位、私達も一夏を愛してるのよねぇ……あぁ、本当に一夏大好き。」

 

「嗚呼、愛に限界はないとは誰が言ったのか……彼からは正に無限の愛を貰っているよ。」

 

「私達と一夏は、無限の愛で繋がっていると言えます……もう、一夏が居ない日々は想像も出来ません。」

 

「もう、生活の一部になってる感じだからね♪」

 

「私の出生を知って尚、彼は私の事を愛してくれた……もうこの身は一夏に捧げたと言っても過言ではない。」

 

 

取り敢えず、織斑両親に一夏と嫁ズは自分の想いを伝えて、そんでもって其れを聞いた織斑両親は、アッサリと『OK』を出した……Kanonの秋子さんも驚きそうな一秒了承だったが、逆に言えば、其れだけ一夏達の事を信頼してるって事なのだろう。

期せずして織斑両親から認められた嫁ズだったが、こんな予想外ならば悪くは無いかも知れないな――愛する彼の両親に認めて貰ったってのは素直に喜ぶべきだからな。

『アッサリし過ぎじゃね?』とは言うなかれ……織斑両親は、此のノリが基本なのだ。

でもって、その後はタイミングを計ったかのようにロランの両親、ヴィシュヌの母親と道場の練習生、グリフィンの家族と孤児院のメンバー、黒兎隊の総司令の中将とネーナ、フォルケ、マチルダ、イヨとエンカウントし、雑談を楽しんだ後に午後は格闘バーの方に出向いて接客業に勤しんだ。

男装ホストクラブとは違い、此方は完全に男性客をターゲットにしているので、ラウンドガールに扮した生徒にちょっかいを出す野郎はソコソコ居たりするのだけど、そう言う輩には、速攻で一夏が嫁とのツープラトン(刀奈とはマッスル・キングダム、ロランとはマッスル・エボルシオン、ヴィシュヌとはダブルタイガーレイド、グリフォンとはマッスル・ドッキング、クラリッサとはダブル龍虎乱舞)をかましてKOしていた。

でもって、学園祭一日目はコメット姉妹が講堂でのライブでキッチリ〆てくれた――カナダ国内ならず、世界的にファンが居るコメット姉妹のライブを生で見れたと言うのは普通に自慢出来る事かもしれんな。

取り敢えず学園祭一日目は平和に終わったと言えるな……陽彩達が大人しくしてた事に一抹の不安は感じるけど、ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

そして学園祭の一日目が終わった後――

 

 

「はいどうも、織斑一夏です。

 こんな格好で『行き成りどうした?』って思われる人も居ると思うんだけど、昨日言ったように今日は学園祭で、俺はクラスの出し物で『男装ホストクラブ』をやって、クラスの子達にだけ男装させるってのは申し訳ないんで、俺も女装してクラブのママやってて、今日は嫁の提案で文化祭での出し物のコスチュームでって事でこんな姿になっちまいました。

 てか、今更だけど俺格闘バーのレフェリーのコスチュームでも良かったんじゃね?カップルユーチューバーで男の方が女装して登場するってのは如何なのよ?」

 

「間違いなく新しいと思いますよ一夏。」

 

「俺はそんな新しさ求めてねぇから!今更だけど、制服に着替えちゃダメ?」

 

「ダメです♪」

 

「ですよねコンチクショー!!」

 

 

一夏とヴィシュヌは動画の撮影をしていた。

動画の内容は学園祭の感想を語りながらのゲームプレイ動画なのだが、編集でメインのゲーム画面の他にサブ画面に女装した一夏とタイの伝統衣装を身に纏ったヴィシュヌが映る様にした事で、この動画も絶賛バズる事になったと同時に登録者が二十万人を突破するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、学園の整備室では、陽彩がテメェの嫁(シャルロットを除く)から専用機を預かって其れに何かしていた――己の専用機であるダブルオーライザーの待機状態とケーブルで繋いでいるようだが?

 

 

「GNドライブがないからと思ったが、ダブルオーライザーになった事で俺の機体のコアは二つになった――ツインドライブならぬツインコアって所だが、二つのISコアを共鳴させる事でダブルオーライザーの『粒子の力で人と繋がる』ってのを再現して、そして箒達の機体のコアにアクセスする事が出来たぜ。

 シャルの機体だけは出来なかったけど、箒達の機体はダブルオーライザーの力で強制的に二次移行させてやった――特に箒の紅椿は、二次移行した事で、束の奴が掛けてたリミッターも全部解除されたからな!!」

 

 

やっていたのは何ともヤバい事だった――ISを強制進化させるなんて事は、束ですら思い付かなかった事だろう……尤も、束は全てのISを自分の娘のだと考えてるので、その娘達に不必要な負荷を掛けたくないていう親心があったから強制進化をしなかったのかも知れないがな。

だが、テメェが勝つ為には手段を得らばない陽彩にはそんな事は関係なく強制的に二次移行させてシャルロット以外の嫁の機体を超強化したのだ――そして、其れは同時に、明日の生徒会の出し物は若しかしたら大変な事になるのかも知れないな。……まぁ、明日の生徒会の出し物には期待しておきましょか?一夏&嫁ズVS陽彩&嫁ズってのは学園の生徒は兎も角、外部の客からしたら盛り上がるコンテンツな訳だからね。

 

 

「ククク……今度こそ、今度こそ俺が勝たせて貰うぜ一夏ぁ!!勝ってテメェの嫁共を目の前で肉奴隷にしてやる……ダブルオーライザーと俺の力があれば其れ位は容易い事だからよ!!

 精々明日を楽しみにしてるんだ!ククク……ハハハ……ハ~ッハッハ!!」

 

 

てか、お前如きが三段笑いをするな?アレは庵だからこそ映えるものであって、見習い神の暇潰しで転生したお前が使って良いモノじゃないんだわ――言った所で分からないだろうけどな。

取り敢えず、こんな感じで学園祭一日目は終了し、深夜に高笑いをした陽彩は速攻で千冬にしょっ引かれて日付が変わる頃までみっちりと説教されたのだった。

だが、其れ以外に特に問題は起きなかったので、学園祭の一日目は特に大きな問題は起こらずに概ね成功したと言って良いだろうう――そして、あっと言う間に夜が明け、学園祭二日目の朝を迎えたのだった。

 

そして学園祭の二日目である今日は、生徒会の出し物である『一夏&嫁ズvs陽彩&嫁ズ』もあるので、昨日以上の盛り上がりになる事は間違い無い――学園祭を最大級に盛り上げ、そして陽彩達に言い訳の出来ない『敗北』を与える為に夏姫はあの場で勝負預かったのだろう。

 

だとするのならば、陽彩は夏姫の掌で踊っていたに過ぎないのだが――まぁ、其れは学園祭最大のイベントで一夏達が証明してくれるだろう。陽彩が箒達の機体を強制二次移行させた事が一抹の不確定要素ではあるが、其れ位のモノが有った方が見てる側も楽しめるのでさほど問題ではないだろう。

 

学園祭の二日目には一体何が起きるのか実に楽しみである。って言うか楽しみにするなってのが無理な話だろう。――そして、今年の学園祭最大のイベントとなる生徒会主催のISバトルは一体いかなる結果になるのか!!

 

 

「さて、期待しているよ一夏君達……」

 

 

自分以外に誰も居ない生徒会室で、夏姫は一人呟く――生徒会室の壁に設けられたコルクボードには、陽彩、箒、鈴、セシリア、ラウラの写真がナイフで串刺しにされていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued 

 

 

 

 

 

 

 

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